四半期報告書-第12期第3四半期(令和1年7月1日-令和1年9月30日)

【提出】
2019/11/12 15:00
【資料】
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【項目】
29項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、輸出を中心に弱さが続いているものの、雇用・所得環境が着実に推移する中、各種施策の効果により、引き続き緩やかな回復基調で推移しました。一方、米中間の通商問題をめぐる緊張の増大や、海外経済の動向と政策の不確実性の影響により、世界経済は先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社は、「あしたの流通を創造する」をブランドステートメントと掲げ、BtoBビジネスに係る仲介を行う情報流通のみならず、競争力のある付加価値を伴った商品及びサービスを提供する情報流通のための施策を推進し、社会的価値、経済的価値の更なる向上に努めております。
この結果、当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は14,803,353千円(前年同期比2.7%増)、営業利益は1,831,062千円(前年同期比27.4%減)、経常利益は1,867,972千円(前年同期比28.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は958,431千円(前年同期比33.6%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(イ)四輪事業
当事業は、中古車オークション(※1)、共有在庫市場(※2)、ライブ中継オークション(※3)、落札代行サービス(※4)、車両検査サービス(※5)等で構成されています。
当事業と関連の深い自動車業界では、当第3四半期連結累計期間の新車登録台数(※6)は、前年同期比3.1%増の414万台、中古車の登録台数(※7)は、同2.2%増の536万台、中古車オークション市場の出品台数(※8)は、同4.9%増の581万台、成約台数(※8)は、同3.1%増の372万台となりました。
当社の中古車オークションでは、市場動向は多少上向きとなったにも係わらず、主要な出品ターゲットである輸入車ディーラー会員からの出品が減少したことが影響し、出品台数・成約台数は前年同期を下回りました。共有在庫市場では、輸出台数減少が下げ止まりつつあることや、ディーラー系・レンタリース系のグループ間での取引台数が引き続き堅調に推移したため、登録台数・成約台数がそれぞれ上昇しました。また、車両検査サービスは、消費者向け車両検査が好調を維持したことにより、検査台数は前年同期を上回りました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は(セグメント間の内部売上高を含む)9,279,223千円(前年同期比3.7%増)、営業利益は2,912,382千円(前年同期比3.5%増)となりました。
(※1)中古車オークションとは、当社が主催するオンラインで行う会員制のリアルタイム中古車オークションのことです。
(※2)共有在庫市場とは、当社の会員ネットワークを活用し、会員が所有する中古車店頭在庫の情報を会員間で共有し取引する市場のことです。
(※3)ライブ中継オークションとは、当社が業者間取引の市場である現車オークション会場と提携し、現車オークション会場が主催するオークションを中継するサービスのことです。
(※4)落札代行サービスとは、株式会社アイオークが業者間取引の市場である現車オークション会場等に出品される中古車の落札・出品・決済・輸送の代行を行うサービスのことです。
(※5)車両検査サービスとは、株式会社AISが出品車両の検査及び車両検査技能に関する研修を行うサービスのことです。
(※6)一般社団法人日本自動車販売協会連合会統計資料より
(※7)一般社団法人日本自動車販売協会連合会統計資料及び一般社団法人全国軽自動車協会連合会の統計資料より
(※8)ユーストカー総合版+輸出相場版より
(ロ)デジタルプロダクツ事業
当事業は、中古スマートフォン・中古PC等の中古デジタル機器のオークション及び流通に付随するサービスで構成されています。
国内スマートフォンの販売不振等の影響により、市場全体の流通台数が減少している中、新型スマートフォンが販売されたものの、販売から間もない状況であったため、影響は軽微なものとなりました。また、4月に主要取引先との契約内容を変更したことで、流通台数は前年同期を上回りましたが、台あたりの手数料は、前年同期を大幅に下回りました。加えて、国内の商品化センター移転に関連する営業費用が増加いたしました。一方、海外事業の観点では、米国事業拠点のインフラは整ったものの、提携先との取引準備に時間を要し、試験的取引の段階に止まったこと等により、営業費用が増加しました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,735,507千円(前年同期比2.6%減)、営業利益は449,901千円(前年同期比70.7%減)となりました。
(ハ)その他情報流通事業
当事業は、ブランド品、中古バイク、花き(切花・鉢物)のオークション及び流通に付随するサービスで構成されています。
ブランド品は、新規会員獲得施策が奏功し、成約点数・取扱高がそれぞれ前年同期を上回りました。また海外落札額が米国・欧州を中心に好調であり、前年同期を大幅に上回りました。中古バイクは、市場動向の厳しさが増す中、オークションでは、各種施策を実施するも、出品台数の確保に苦戦し、成約台数は前年同期の水準となりました。一方、レンタルサービスでは、新規会員の獲得や稼働台数が順調に推移し、前年同期を上回りました。花き(切花・鉢物)は、配送効率化により、クレーム及び欠品を削減することに成功する等、各種施策が奏功しました。また、贈答花の手配を代行するサービス「贈答の窓口」も引き続き好評であり、取扱高が前年同期を上回りました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は(セグメント間の内部売上高を含む)2,044,375千円(前年同期比3.1%増)、営業利益は516,230千円(前年同期比11.3%増)となりました。
(ニ)その他事業
当事業は、システム開発及び提供、通信及び運営保守サービスの提供、中古医療機器関連事業、海外事業等で構成されています。
当第3四半期連結累計期間の売上高は(セグメント間の内部売上高を含む)1,301,440千円(前年同期比1.3%減)、営業損失は228,620千円(前年同期は営業損失194,528千円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて876,522千円増加し、28,133,697千円となりました。これは主に、売掛金が40,903千円、オークション貸勘定が2,343,555千円、無形固定資産が78,322千円、投資その他の資産が629,066千円増加したものの、現金及び預金が3,288,438千円、有形固定資産が18,446千円減少したことによるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて477,645千円増加し、10,321,120千円となりました。これは主に、買掛金が15,992千円、オークション借勘定が1,105,271千円、株式給付引当金が26,148千円増加したものの、退職給付に係る負債が101,785千円減少したことによるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて398,877千円増加し、17,812,577千円となりました。これは主に、資本金が14,947千円、利益剰余金が223,233千円、その他有価証券評価差額金が38,264千円、退職給付に係る調整累計額が105,592千円、非支配株主持分が49,388千円増加したものの、資本剰余金が22,228千円、自己株式が2,794千円、為替換算調整勘定が13,115千円減少したことによるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 従業員数
当第3四半期連結累計期間において、連結会社又は提出会社の従業員数の著しい変動はありません。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。
(7) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動はありません。