有価証券報告書-第12期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 10:07
【資料】
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【項目】
139項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営成績の分析
①連結経営成績の概況
(単位:百万円)
前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減増減率
(%)
連結経営成績
売上高562,505537,030△25,475△4.5
差引売上総利益45,24638,218△7,027△15.5
販売費及び
一般管理費
41,68940,478△1,211△2.9
営業利益又は
営業損失(△)
3,556△2,260△5,816△163.6
経常利益6,404693△5,711△89.2
親会社株主に帰属する当期純利益4,6421,171△3,470△74.8

当連結会計年度における売上高は、537,030百万円(前連結会計年度比4.5%減)となりました。これは、主にコロナによる医療機関への受診抑制が続いたことと、2019年10月と2020年4月の2回にわたる薬価改定の影響によるものです。
差引売上総利益は、38,218百万円(同15.5%減)となりました。これは、価格競争の激化により売買差益が悪化したことと、売上高の減少に伴うアロワンスやリベートの減少によるものです。
販売費及び一般管理費は、40,478百万円(同2.9%減)となりました。これは、主に業績悪化に伴う人件費の見直しや、コロナ禍での出張旅費等の活動費の減少によるものです。
以上の結果、営業利益は2,260百万円(同163.6%減)の赤字を計上することになりました。当社発足以来、通期の営業赤字になったのは、東日本大震災が発生した2011年3月期以来2回目となります。
経常利益は、製薬メーカーからの受取事務手数料や受取配当金等の営業外収益を3,210百万円計上できたことで693百万円(同89.2%減)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、主に投資有価証券売却益からなる特別利益2,245百万円と減損損失等の特別損失507百万円を含め、最終的に1,171百万円(同74.8%減)となりました。
なお、新型コロナウイルス感染拡大による当連結会計年度の業績への影響は、上述のとおり、特に、売上高や売上総利益に対してマイナスの作用を及ぼしました。
②セグメント業績の概況
(a)医薬品卸売事業
(単位:百万円)
前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減増減率
(%)
外部顧客への売上高533,412506,389△27,022△5.1
セグメント利益
又は損失(△)
3,164△2,542△5,706△180.3

当社の主たる事業である医薬品卸売事業においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響による患者の受診抑制や手術等の治療延期により、医薬品の需要が大きく減少し、また、2019年10月及び2020年4月の薬価改定による薬価引き上げの影響もあり売上高は大幅な減少となりました。加えて、同業他社との価格競争の影響もあり、売上総利益も大きく減少し、人件費削減など販売管理費の抑制にも努めましたが、営業赤字を計上せざるを得ない事態となりました。その結果、当連結会計年度の医薬品卸売事業セグメントの外部顧客への売上高は506,389百万円(前連結会計年度比5.1%減)となり、セグメント損失は2,542百万円(前連結会計年度は3,164百万円のセグメント利益)となりました。
ここで、医薬品卸売事業の主たる事業子会社の株式会社バイタルネットと株式会社のケーエスケーについても主な業績の概況を説明します。
ア)株式会社バイタルネット
(単位:百万円)
前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減増減率
(%)
売上高272,689258,801△13,887△5.1
営業利益又は
営業損失(△)
1,412△1,606△3,019△213.7

東北・新潟を主な商圏とする㈱バイタルネットでは、当連結会計年度の売上高は258,801百万円(前連結会計年度比5.1%減)となり、結果として、1,606百万円の営業損失(前連結会計年度は1,412百万円の営業黒字)となりました。
イ)株式会社ケーエスケー
(単位:百万円)
前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減増減率
(%)
売上高268,220256,431△11,788△4.4
営業利益又は
営業損失(△)
1,396△1,129△2,525△180.9

近畿2府4県を商圏とする㈱ケーエスケーでは、当連結会計年度の売上高は256,431百万円(前連結会計年度比4.4%減)となり、結果として、1,129百万円の営業損失(前連結会計年度は1,396百万円の営業黒字)となりました。
(b)動物用医薬品卸売事業
(単位:百万円)
前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減増減率
(%)
外部顧客への売上高9,7139,811981.0
セグメント利益3534014813.7

動物用医薬品卸売事業においては、コロナ禍のペットブームの影響により、外部顧客への売上高は9,811百万円(前連結会計年度比1.0%増)となり、セグメント利益は401百万円(同13.7%増)となりました。
(c)その他事業
(単位:百万円)
前連結
会計年度
当連結
会計年度
増減増減率
(%)
外部顧客への売上高19,38020,8291,4497.5
セグメント損失(△)△18△169△151

(注)その他事業は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、調剤薬局事業、医薬品等の小売業、農薬等の卸売業、運送業、介護サービス業、医療機関に対するコンサルティンング業等を含んでおります。
その他事業においては、調剤薬局事業の連結会社が1社増えたことにより、売上高は20,829百万円(前連結会計年度比7.5%増)となりましたが、新型コロナウイルスの影響により、スポーツ関連施設を運営する子会社等の採算が悪化し、セグメント損失は169百万円(前連結会計年度は18百万円のセグメント損失)となりました。
(2) 財政状態の分析
①連結財政状態の概況
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2020年3月31日)
当連結会計年度
(2021年3月31日)
増減増減率
(%)
資産合計307,705311,4013,6951.2
流動資産合計194,937190,634△4,302△2.2
現金及び預金33,07429,784△3,289△9.9
受取手形及び売掛金115,065114,599△466△0.4
たな卸資産30,91129,318△1,593△5.2
その他流動資産15,88616,9321,0466.6
固定資産合計112,768120,7667,9987.1
有形固定資産合計43,68444,6861,0012.3
無形固定資産合計5,0364,591△445△8.8
投資その他の資産合計64,04671,4887,44111.6
負債及び純資産合計307,705311,4013,6951.2
負債合計210,507207,485△3,021△1.4
流動負債合計178,171178,4262550.1
支払手形及び買掛金168,274166,973△1,300△0.8
その他の流動負債合計9,89611,4521,55615.7
固定負債合計32,33629,058△3,277△10.1
純資産合計97,198103,9166,7176.9
株主資本合計72,85173,0702180.3
その他の包括利益累計額合計23,49229,8736,38027.2
非支配株主持分85497211713.8

(a)資産
流動資産は前連結会計年度末比4,302百万円(2.2%)減少の190,634百万円となりました。これは主に、設備投資支出により現金及び預金が3,289百万円減少したことと、在庫圧縮によりたな卸資産が1,593百万円減少したことによります。
固定資産は前連結会計年度末比7,998百万円(7.1%)増加の120,766百万円となりました。これは主に、支店の移転新設等により有形固定資産合計が1,001百万円増加したことと、投資有価証券の含み益が増加したことなどで投資その他の資産合計が7,441百万円増加したからです。
以上の結果、資産合計は前連結会計年度末比3,695百万円(1.2%)増加の311,401百万円となりました。
(b)負債
流動負債は前連結会計年度末比255百万円(0.1%)増加の178,426百万円となりました。これは主に、在庫圧縮に伴う支払手形及び買掛金が1,300百万円減少した一方、一年内返済予定長期借入金の増加でその他の流動負債合計が1,556百万円増加したことによります。
固定負債は前連結会計年度末比3,277百万円(10.1%)減少の29,058百万円となりました。これは主に、2020年9月に転換社債型新株予約権付社債が満期償還を迎え、この償還資金として9,700百万円の長期借入金を実行した一方、上述のとおり一年内返済予定長期借入金を5,370百万円流動負債へ振り替えたことによります。その結果、負債合計は前連結会計年度末比3,021百万円(1.4%)減少の207,485百万円となりました。
(c)純資産
純資産は前連結会計年度末比6,717百万円(6.9%)増加の103,916百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことなどにより株主資本が218百万円増加したことと、投資有価証券含み益が増加したことなどでその他の包括利益累計額合計が6,380百万円増加したからです。
以上の結果、負債及び純資産合計は前連結会計年度末比3,695百万円(1.2%)増加の311,401百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
①連結キャッシュ・フローの概況
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減
営業活動によるキャッシュ・フロー△ 8,323△1,3896,933
投資活動によるキャッシュ・フロー2,208549△1,659
財務活動によるキャッシュ・フロー△ 3,685△2,5161,169
現金及び現金同等物の増減額
(△は減少)
△ 9,800△3,3576,442
現金及び現金同等物の期首残高39,24229,442△9,800
連結範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少)167167
現金及び現金同等物の期末残高29,44226,252△3,189

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、営業活動による支出と財務活動による支出が投資活動による収入を上回ったため、前連結会計年度末比3,357百万円減少し、26,252百万円となりました。
(a) 営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益2,432百万円から、加算項目の主なものとして減価償却費、減損損失及びのれんの償却費3,428百万円、減算項目の主なものとして仕入債務の減少額1,632百万円及び法人税等の支払額2,863百万円を計上したことによるものです。
(b) 投資活動によるキャッシュ・フロー
主に、政策保有株式の見直しによる投資有価証券の売却による収入3,935百万円と、連結子会社の本社社屋、支店社屋及び倉庫等の有形固定資産の取得による支出3,312百万円を計上したことによります。
(c) 財務活動によるキャッシュ・フロー
主に、支出面では、転換社債型新株予約権付社債の償還による支出9,700百万円とリース債務の返済による支出737百万円、配当金の支払額1,377百万円を計上し、収入面では転換社債型新株予約権付社債の償還資金として長期借入金9,700百万円を実行したことによります。
②資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a) 資金調達の方法及び状況
当社グループの資金調達の方法は、通常の事業活動の展開や支店・倉庫の新設や更新投資等においては、営業活動から得られる資金で賄うことをベースに考えますが、必要に応じて、銀行借入で賄うこともあります。一方、大型の物流センターの建設やM&A等の実施の場合には、銀行借入の他に、社債発行や株式発行等による調達方法も選択肢に加え柔軟に検討いたします。
なお、当連結会計年度では、事業活動に必要な資金は基本的に営業活動から得られた資金で賄いましたが、前述のとおり、2020年9月に満期を迎えた転換社債型新株予約権付社債の償還資金9,700百万円につきましては、市場金利動向等を勘案して銀行からの長期借入金で賄っております。
(b) 資金の主要な使途を含む資金需要の動向
当社グループは、営業活動から得られた資金と外部調達から得られた資金を事業の運転資金や設備・システムの新設・更新・維持投資、それに新規事業投資やM&A等に振り向けるほか、株主還元も経営の重要な課題であると認識し、必要な手許資金を残して、余剰資金を適切に株主還元に充当していく考えです。
(c) 株主還元
繰り返しになりますが、当社グループは、株主還元を経営の重要課題と位置付け、継続的かつ安定的な配当を行うと共に、不定期ですが必要に応じて自己株式の取得も実行していく考えです。このうち、配当については、連結配当性向25%以上を目標に実施していきます。
しかしながら、当連結会計年度につきましては、誠に遺憾ながら、連結営業赤字を計上せざるを得ず、親会社株主に帰属する当期純利益も大幅減益となりましたので、中間配当は12円実施しましたが、期末配当は無配とし年間配当は12円(連結配当性向56.4%)とさせて頂きました。
次期につきましては、業績を回復させることで、中間配当12円、期末配当も12円とし年間配当24円(連結配当性向33.1%)を予想しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
①新型コロナウイルス感染拡大による業績への影響
2021年3月期においては、新型コロナウイルスの感染拡大による患者の受診抑制や手術等の治療延期により、医薬品の需要は大きく減少いたしました。日本でも新型コロナワクチンの接種が始まりましたが、収束時期は予測しがたい状況にあります。そのため、2022年3月期においても新型コロナの影響は残り、医薬品の需要は大きく回復することは無く、2021年3月期と同等の需要となることを見込んでおります。
②その他
以下に示すその他の重要な会計方針の見積り項目につきましても、上記①に記載した当社の仮定に基づき評価等をしております。
(a)貸倒懸念債権等特定の債権の評価
個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を貸倒引当金に計上しております。
(b)投資有価証券の評価
回復可能性等を考慮して必要と認められる額につきまして減損処理を行っております。
(c)賞与引当金
支給見込額に基づき計上しております。
(d)退職給付費用及び退職給付債務に関する割引率及び期待運用収益率
国債の市場利回り等の経済状況を勘案して決定しております。
(5) 生産、受注及び販売の状況
① 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年度比(%)
医薬品卸売事業481,39996.0
動物用医薬品卸売事業8,915100.9
その他事業14,678107.8
合計504,99496.4

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年度比(%)
医薬品卸売事業506,38994.9
動物用医薬品卸売事業9,811101.0
その他事業20,829107.5
合計537,03095.5

(注) 1.金額は、販売価格によっております。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.主な相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上に該当するものはありません。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

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