四半期報告書-第10期第3四半期(平成31年1月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/05/14 9:31
【資料】
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【項目】
35項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における日本国内の経済環境は、堅調な企業業績や雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調で推移しましたが、米国をはじめとする政策の変更、貿易摩擦の拡大等の世界経済の減速懸念が続いており、先行きには注視が必要な状態が続いています。
医療業界におきましては、増加し続ける国民医療費を背景に、地域毎の医療需要に合わせた効率的で質の高い医療提供体制の整備が進められております。診療報酬体系の見直しによる経営への厳しい影響もあることから、医療機関にとっては事業環境の変化への対応が引き続き求められております。
当社グループの属する医療機器販売業界におきましては、M&Aや業務提携等による業界再編をはじめとした企業間の競争が激化している中、医療機関の経営改善や効率化に貢献しうる複合的なサービスの提供が求められる状況となっております。
このような経営環境の下、当社グループは2018年7月の㈱ミタス、ディーセンス㈱及びヴィッツジャパン㈱との経営統合により、売上高は大幅に増収となりました。一方で、本件経営統合に伴うのれん償却や統合作業に係る費用の計上、及び新規SPD契約の獲得に係る人件費や業務委託費の増加により減益となりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は149,263百万円(前年同四半期比16.9%増)、営業利益は884百万円(同15.0%減)、経常利益は1,265百万円(同6.5%減)となりました。
なお、㈱ミタスにつきましては、近年の診療報酬改定等の政策動向が北陸地区における大型備品の需要に影響し、業績が当初策定の計画を下回って推移しております。また、ディーセンス㈱についても主力取扱製品の症例数が増加していないことから、業績が当初策定した計画を下回って推移しております。両社の今後の業績動向を勘案して回収可能性を慎重に検討した結果、両社の株式取得時に発生したのれんの未償却残高の全額1,092百万円を減損損失として特別損失に計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純損失は256百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益738百万円)となりました。
(注)SPD
Supply Processing & Distributionの略語で、病院が医療材料の物流管理を外注化し、病院所有の在庫の削減、病院側の物品管理作業の軽減を図るシステムのことであります。SPDの運用は、病院との契約により、医療機器販売会社又は専業の会社が行います。当社グループにおきましては、連結子会社である協和医科器械㈱・㈱栗原医療器械店・㈱秋田医科器械店・㈱ミタス・㈱ジオット及び非連結子会社であるメディアスソリューション㈱並びに持分法非適用の関連会社である㈱エヌエイチエス静岡が行っております。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
①医療機器販売事業
医療機器販売事業における消耗品につきましては、経営統合による増収の他、既存エリアにおいて新規に獲得したSPD契約による販売増加もあり売上高は堅調に推移し、利益面につきましてもSPD契約を足掛かりとした販売増加による利益の獲得、販売促進リベート獲得が影響し前年同四半期と比較して増加しました。備品につきましては、既存エリアにおいて大型案件の受注が好調に推移したことに加え、経営統合による増収効果もあり、全体として売上高及び売上総利益は前年同四半期と比較して増加しました。
この結果、売上高は145,652百万円(前年同四半期比16.8%増)、売上総利益は13,821百万円(同17.0%増)、セグメント利益(営業利益)は、4,681百万円(同18.8%増)となりました。
②介護・福祉事業
介護・福祉事業につきましては、既存エリアにおける介護機器のレンタル事業において新規開拓は低調であったものの、備品販売は堅調に推移し、経営統合による増収もあることから前年同四半期と比較して売上高及び売上総利益が増加となりました。
この結果、売上高は3,610百万円(前年同四半期比20.3%増)、売上総利益は1,413百万円(同12.2%増)、セグメント利益(営業利益)は、414百万円(同18.1%増)となりました。
(注)当社グループのセグメントは、次のとおりであります。
医療機器販売事業……(医療機器販売事業)
国内の医療機器メーカー・代理店・商社等より仕入れた医療機器(備品・消耗品)を、国内の病院等医療施設に販売しており、当社グループの基幹となる事業であります。
(医療機器の修理及びメンテナンス事業)
当社グループが病院等医療施設に販売した医療機器の修理及びアフターサービス、病院等医療施設との保守契約に基づく医療機器全般のメンテナンスを行っております。
介護・福祉事業……… 国内外の介護福祉機器メーカー・代理店・商社等より仕入れた介護福祉機器(備品・消耗品)を、国内の病院等医療施設及び介護施設並びに医療機器販売業者、一般個人に販売しております。また、介護福祉機器の一般個人へのレンタルを行っております。
(2) 財政状態の分析
①資産
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末から16,305百万円増加し、70,044百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末から14,400百万円増加し、60,592百万円となりました。これは主に現金及び預金が2,419百万円、受取手形及び売掛金が10,853百万円、商品及び製品が1,868百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末から1,905百万円増加し、9,452百万円となりました。これは主に有形固定資産が1,127百万円、無形固定資産が151百万円、投資その他の資産が626百万円それぞれ増加したことによるものであります。
②負債
当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末から14,547百万円増加し、57,652百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末から14,320百万円増加し、54,500百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が12,098百万円、短期借入金が1,632百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末から226百万円増加し、3,152百万円となりました。これは主に長期借入金が61百万円、退職給付に係る負債が54百万円、その他の固定負債が91百万円それぞれ増加したことによるものであります。
③純資産
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末から1,758百万円増加し、12,391百万円となりました。これは主に資本剰余金が1,911百万円増加したことによるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 従業員数
当第3四半期連結累計期間末の当社グループの従業員数は、㈱ミタス、ディーセンス㈱及び㈱ネットワークを連結子会社化、連結子会社である㈱オズがヴィッツジャパン㈱を吸収合併したことにより、主に医療機器販売事業において、前連結会計年度末から169名増加し、1,618名となりました。
(6) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、㈱ミタスを連結子会社化したこと及び連結子会社における事業用土地の取得により、主要な設備が増加しております。