有価証券報告書-第10期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)

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2019/09/27 13:11
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における日本国内の経済環境は、堅調な企業業績や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調で推移しましたが、米国をはじめとする政策の変更、米中貿易摩擦による世界経済の不確実性の高まりにより、先行きの不透明な状況が続きました。
医療業界におきましては、団塊世代が75歳以上となる2025年にかけて、今後、急速な医療・介護ニーズの増加が見込まれることから、より効果的・効率的に医療・介護サービスを提供する体制を構築するため、「地域医療構想の実現」に向けた取り組みが進められております。また一方では、「医師の働き方改革」、「医師偏在の解消」といった施策への取り組みも厚生労働省から打ち出されており、業界全体がその対応を求められております。診療報酬改定や消費増税といった政策による医療機関経営への厳しい影響が見込まれることから、各医療機関は事業環境の変化への対応が引き続き求められております。
当社グループの属する医療機器販売業界におきましては、M&Aや業務提携等による業界再編をはじめとした企業間の競争が勢いを増している中、医療機関の経営改善や効率化に貢献しうる複合的なサービスの提供が求められる状況となっております。このような経営環境の下、当社グループは「地域医療への貢献」を経営理念に掲げ、医療機器の供給をはじめとして、ITによる管理システムや物流の効率化、高度・先進医療技術や医療現場に関する情報提供など医療経営のサポートを推進することで、多様化する医療機関からのニーズに応え、高度で信頼できる医療環境の創造へ貢献することを目標としております。なかでもSPD(注)事業の拡大に注力しており、医療材料(消耗品)の販売を通じて手術室業務支援ソフトウェア「SURGELANE」や医療材料データベース・医療材料分析サービス「meccul®」、手術室の手術用品管理を目的とした手術室情報管理システム「MORISS」の提案等、医療機関の経営改善に繋がる複合的なサービスの推進に努めました。
このような経営環境の下、当社グループは2018年7月の㈱ミタス、ディーセンス㈱及びヴィッツジャパン㈱との経営統合により、売上高は大幅に増収となりました。一方で、本件経営統合に伴うのれん償却や統合作業に係る費用の計上、及び新規SPD契約の獲得に係る人件費や業務委託費の増加により減益となりました。
なお、㈱ミタスにつきましては、近年の診療報酬改定等の政策動向が北陸地区における大型備品の需要に影響
し、業績が当初策定の計画を下回って推移しております。また、ディーセンス㈱についても主力取扱製品の症例数が増加していないことから、業績が当初策定した計画を下回って推移しております。両社の今後の業績動向を勘案してのれんの回収可能性を慎重に検討した結果、両社の株式取得時に発生したのれんの未償却残高の全額1,092百万円を減損損失として特別損失に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は大幅な減益となりました。
この結果、当連結会計年度における売上高は197,691百万円(前期比17.6%増)、営業利益は875百万円(同8.9%
減)、経常利益は1,435百万円(同0.0%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は70百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益741百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(医療機器販売事業)
医療機器販売事業における消耗品につきましては、経営統合による増収の他、既存エリアにおいて新規に獲得したSPD契約による販売増加もあり売上高は堅調に推移し、利益面につきましてもSPD契約を足掛かりとした販売増加による利益の獲得、販売促進リベート獲得が影響し前期と比較して増加しました。備品につきましては、既存エリアにおいて大型案件の受注が好調に推移したことに加え、経営統合による増収効果もあり、全体として売上高及び売上総利益は前期と比較して増加しました。
この結果、売上高は192,898百万円(前期比17.5%増)、売上総利益は18,224百万円(同17.9%増)、セグメント利益(営業利益)は、5,986百万円(同21.3%増)となりました。
(介護・福祉事業)
介護・福祉事業につきましては、既存エリアにおける介護機器のレンタル事業において新規開拓は低調であったものの、備品販売は堅調に推移し、経営統合による増収もあることから、前期と比較して売上高及び売上総利益が増加しました。
この結果、売上高は4,792百万円(前期比20.8%増)、売上総利益は1,888百万円(同14.1%増)、セグメント利益(営業利益)は、544百万円(同24.7%増)となりました。
(注)当社グループのセグメントは、次のとおりであります。
医療機器販売事業……(医療機器販売事業)
国内の医療機器メーカー・代理店・商社等より仕入れた医療機器(備品・消耗品)を、国内の病院等医療施設に販売しており、当社グループの基幹となる事業であります。
(医療機器の修理及びメンテナンス事業)
当社グループが病院等医療施設に販売した医療機器の修理及びアフターサービス、病院等医療施設との保守契約に基づく医療機器全般のメンテナンスを行っております。
介護・福祉事業……… 国内外の介護福祉機器メーカー・代理店・商社等より仕入れた介護福祉機器(備品・消耗品)を、国内の病院等医療施設及び介護施設並びに医療機器販売業者、一般個人に販売しております。また、介護福祉機器の一般個人へのレンタルを行っております。
② 財政状態の状況
a 資産
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末から8,262百万円増加し62,001百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末から6,107百万円増加し52,299百万円となりました。これは主に受取手形及び売掛金が5,635百万円、商品及び製品が1,802百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末から2,155百万円増加し9,702百万円となりました。これは主に有形固定資産が1,073百万円、無形固定資産が467百万円、投資その他の資産が614百万円それぞれ増加したことによるものであります。
b 負債
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末から6,211百万円増加し49,317百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末から6,134百万円増加し46,314百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が6,315百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末から77百万円増加し3,002百万円となりました。これは主に債務保証損失引当金が109百万円増加したことによるものであります。
c 純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末から2,050百万円増加し12,684百万円となりました。これは主に資本剰余金が1,911百万円増加したことによるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較を行っております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ696百万円減少し、新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額118百万円と合わせて、6,259百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
a 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,084百万円の支出(前期は722百万円の収入)となりました。
これらの要因は主に、税金等調整前当期純利益443百万円、減価償却費652百万円、のれん償却額123百万円、減損損失1,135百万円、仕入債務の増加額1,134百万円の収入要因が、売上債権の増加額2,695百万円、たな卸資産の増加額1,144百万円、法人税等の支払額819百万円の支出要因を下回ったことによるものであります。
b 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,702百万円の収入(前期は1,126百万円の支出)となりました。
これらの要因は主に、定期預金の払戻による収入2,368百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入278百万円等の収入要因に対し、有形固定資産の取得による支出524百万円、無形固定資産の取得による支出249百万円、長期前払費用の取得による支出189百万円等の支出要因が下回ったことによるものであります。
c 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,313百万円の支出(前期は2,199百万円の収入)となりました。
これらの要因は主に、短期借入金の純減少額852百万円、配当金の支払額272百万円等の支出要因によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
該当事項はありません。
b 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)
医療機器販売事業175,863,85617.7
介護・福祉事業2,915,23527.4
合計178,779,09217.9

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c 受注実績
該当事項はありません。
d 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
医療機器販売事業192,898,83017.5
介護・福祉事業4,792,65120.8
合計197,691,48217.6

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項は、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)[連結財務諸表] [注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績は、売上高は197,691百万円(前期比17.6%増)、営業利益は875百万円(同8.9%減)、経常利益は1,435百万円(同0.0%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は70百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益741百万円)となりました。
ⅰ 売上高
2018年7月の㈱ミタス、ディーセンス㈱及びヴィッツジャパン㈱との経営統合により、売上高は大幅に増収となり、売上高は197,691百万円(前期比17.6%増)となりました。
ⅱ 営業利益
経営統合による増収の他、既存エリアにおいて新規に獲得したSPD契約による販売増加もあり前年と比較し売上総利益は増加しましたが、経営統合に伴うのれん償却や統合作業に係る費用の計上、及び新規SPD契約の獲得に係る人件費や業務委託費の増加により、営業利益は875百万円(前期比8.9%減)となりました。
ⅲ 経常利益
営業外収益は、仕入先からのリベートの増加等により、625百万円(前期比15.0%増)となりました。営業外費用は、持分法を適用した非連結子会社への投資損失の減少等により、65百万円(同5.2%減)となりました。この結果、経常利益は1,435百万円(同0.0%減)となりました。
ⅳ 親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益は段階取得に係る差益等により159百万円(前期比2,906.4%増)となりました。特別損失は、減損損失の計上等により1,151百万円(同1,089.1%増)となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は443百万円(同67.0%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は70百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益741百万円)となりました。
b 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c 経営戦略の現状と見通し
当社グループの属する医療機器販売業界は、政府の医療費抑制政策を受けて、地域における効率的な医療供給体制の構築に向けた病院の再編及び高額医療機器や材料価格の大幅な見直しが行われております。このような環境の下、既存エリアにおける業容拡大のみならず、M&Aによる事業基盤の拡大により更なるマーケットシェアの向上を図っております。
2020年6月期には、前期に引き続き首都圏における営業力強化に取り組むとともに、新規顧客の開拓や規模拡大・地域補完による医療機器販売における事業基盤の一層の強化を進めてまいります。また、利益率の改善や業務の効率化、組織再編による経営資源の集約化による経営の効率化を目指してまいります。当社グループは、多様化する医療現場のニーズに対応するため、ソリューションビジネスの推進による提案力の強化やスケールメリットを活かした物流効率化等、より一層、地域医療への貢献を果たす施策に取組み、企業価値の更なる向上に努めてまいります。
d 資本の財源及び資金の流動性についての分析
ⅰ キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローにつきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
ⅱ 資金の需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、医療機器及び医療材料の仕入のほか、全社に係る販売費及び一般管理費によるものであります。投資を目的とした資金需要は、M&A等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金につきましては、内部資金又は金融機関からの短期借入を基本としており、M&A等による投資資金は金融機関からの長期借入を基本としております。
e 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの属する医療機器販売業界は、政府の医療費抑制政策を受けて、地域における効率的な医療供給体制の構築に向けた病院の再編及び高額医療機器や材料価格の大幅な見直しが行われております。このような環境の下、既存エリアにおける業容拡大のみならず、M&Aによる収益拡大を図る動きが医療機器ディーラー間で活発化し、シェア競争が激化することが予想され、更に今後はメーカーによる直販などの動向についても注視していく必要があると認識しております。これらの問題認識への対応として、当社としては医療業界の変化をチャンスと捉え、常に営業効率を意識した活動と労働環境の一層の改善により利益率の改善を図る一方で、引き続き規模の拡大を推進し、最新の医療情報の提供を通じた高付加価値商品の提案営業の強化や、プライベートブランドの展開により、業界におけるリーディングカンパニーを目指してまいります。

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