有価証券報告書-第50期(2023/05/01-2024/04/30)

【提出】
2024/07/26 11:29
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【項目】
156項目
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成のために当社グループが採用している重要な会計処理基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。
これらの見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じて合理的に行っておりますが、見積り特有の不確実性から、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
当社が行った見積りのうち重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(2) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染法上の位置付けが第5類に移行され、社会経済活動の正常化が一段と進むなか、個人消費の持ち直しが見られ、訪日外国人旅行者数がコロナ禍前を上回る水準まで回復したことにより、緩やかな回復傾向にありました。
しかしながら、地政学リスクの高まり、世界的な資源価格の高騰の継続、物価の上昇、円安の進行などの影響は大きく、景気の先行きは依然として見通せない状況が続いております。
このような状況の下、当社グループでは、2023年6月に公表した新・中期経営計画「Going Global Strategy」に5か年の数値目標として掲げた「売上高700億円」の達成に向けて、2023年11月に旗艦店「YA-MAN the store GINZA」を東京・銀座にオープンさせたほか、FDA・NMPAなどの各国の認証登録の推進、「表情筋研究所」での産学共同研究や直販ECシステム等の設備投資の強化、ヘアケア・シェーバーといった新カテゴリの立ち上げなどに取り組んでまいりました。
足元の物価上昇による消費者マインドの回復の遅れ及び中国での経済停滞等により、当連結会計年度の売上高は32,023,828千円(前連結会計年度比25.5%減)と前連結会計年度を下回りました。投資が先行したことによる費用の増加や、中国国内での諸状況を勘案して、中国向け売掛金の一部について、保守的・予防的に貸倒引当金を計上したこと及びコロナ禍当初に在庫確保のために調達した棚卸資産の一部について評価損を計上したこと等から、営業利益は416,279千円(前連結会計年度比93.2%減)、経常利益は1,010,857千円(前連結会計年度比82.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は398,330千円(前連結会計年度比89.8%減)と利益面でも前連結会計年度を下回ることとなりました。
海外では、これまで好調に推移していた中国国内での販売が、ALPS処理水の問題に端を発した日本製品買い控えや、RF規制に向けた他メーカーのRF搭載美容機器の安売りによる市場の混乱などの影響が残り、想定以上に落ち込みました。中国市場の減速は、回復傾向にあるものの、当面続くものと考えられますが、中国国内でのヤーマンブランドの認知度は高く、状況が回復するまでの一時的な落ち込みであると認識しております。また、今回のような中国国内の急激な変化に対処できる体制を整えるべく、これまでの代理店経由での販売に加えて、2024年1月に設立した雅萌(浙江)電子商務有限公司において、中国国内でのBtoC事業に本格参入するなど、販路や製品展開の見直しを通じて売上の回復を目指してまいります。なお、中国国内のALPS処理水の影響、RF規制の混乱及び中国国内の経済環境の停滞を勘案して、中国向け売掛金の一部について、保守的・予防的に貸倒引当金を計上しております。現時点においては、貸倒れや未回収等、具体的な損失は発生しておりません。
国内では、シェーバー・ヘアケアといった新カテゴリーや直販部門でのリピート施策について、未だ投資が先行し、売上の伸長に寄与することができませんでした。
新カテゴリーへの投資については、市場規模が大きいだけに、認知度を上げて売上に結び付くまでの時間がかかるものと想定しており、広告施策や製品展開の見直しを行いながら、シェアの拡大を目指してまいります。
さらに、サプライチェーンの見直し、広告宣伝の効率化、リピート商材の拡充などにも注力し、コスト削減と売上の底上げを目指してまいります。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 通販部門
通販部門では、テレビによる通信販売業者を経由した個人顧客への販売、カタログ通販会社向けの販売、インターネット専売業者向けの販売を行っております。
当連結会計年度においては、新製品の投入が遅れ、従来製品の販売が中心となったことから、売上高は4,215,101千円(前連結会計年度比36.8%減)、セグメント利益は911,684千円(前連結会計年度比60.4%減)と売上・利益ともに前連結会計年度を下回りました。
② 店販部門
店販部門では、家電量販店、百貨店、バラエティショップ等への販売を行っております。
当連結会計年度においては、2023年11月にオープンした旗艦店「YA-MAN the store GINZA」が好調に推移し、家電量販店や百貨店など店頭への人流の回復も見られたものの、既存カテゴリーについては競合が増加していること、新カテゴリーについてはいまだ投資が先行して売上に繋がるまで時間を要していることから、売上高は7,473,231千円(前連結会計年度比6.0%減)、セグメント利益は994,756千円(前連結会計年度比45.5%減)と売上・利益ともに前連結会計年度を下回りました。
③ 直販部門
直販部門では、インフォマーシャルや雑誌、新聞、Web等を用いた個人顧客への販売を行っております。
当連結会計年度においては、自社ECサイトでのリピート商材への広告投資に注力しましたが、新システム入替時での自社ECサイトの停止影響等もあり、売上高は8,498,350千円(前連結会計年度比14.3%減)、セグメント利益は2,672,589千円(前連結会計年度比41.7%減)と売上・利益ともに前連結会計年度を下回りました。
なお、直販部門では、顧客管理、ニーズ分析、販売促進の高度化・効率化に向けて、2024年2月に新システムの入替が完了いたしました。今後は新システムを活用して、お客様の利便性や満足度を向上させ、売上の拡大に繋げてまいる所存です。
④ 海外部門
海外部門では、海外の通信販売業者、卸売業者、個人顧客等への販売を行っております。
当連結会計年度においては、中国向けの販売が、ALPS処理水の問題に端を発した日本製品買い控えや、RF規制に向けた他メーカーのRF搭載美容機器の安売りによる市場の混乱などの影響を大きく受けたこと及び中国国内での諸状況を勘案して、中国向け売掛金の一部について、保守的・予防的に貸倒引当金を計上した結果、売上高は11,256,694千円(前連結会計年度比37.1%減)、セグメント利益は3,067,354千円(前連結会計年度比55.4%減)と売上・利益ともに前連結会計年度を大きく下回りました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績、商品仕入実績
当連結会計年度における生産実績は、前連結会計年度比17.1%減の20,179,453千円(販売価格)、商品仕入実績は、前連結会計年度比21.1%増の3,425,238千円(仕入価格)であります。
なお、当社グループは、販売チャネルを基礎としてセグメントを決定しており、通販部門・店販部門・直販部門・海外部門・その他の全セグメントで共通して生産活動及び仕入活動を行っているため、セグメントごとに生産実績、商品仕入実績を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
② 受注状況
当社グループは、受注生産ではなく市場見込生産を行っているため、該当事項はありません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
通販部門4,215,10163.2
店販部門7,473,23194.0
直販部門8,498,35085.7
海外部門11,256,69462.9
その他580,451103.8
調整額--
合計32,023,82874.5

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
Glo Medical (HK) Co.,Limited--7,684,61724.0
Ecolite Wellbeing Co.,Ltd.16,528,16038.41,408,6374.4

(4) 財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度に比べ1,889,370千円(6.1%)減少し、29,090,155千円となりました。設備投資の増加により有形固定資産の増加356,075千円、現金及び預金の増加459,546千円はあったものの、商品及び製品の減少1,061,606千円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少101,135千円が主な要因であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,567,157千円(28.3%)減少し、3,976,423千円となりました。支払手形及び買掛金の減少738,655千円、未払法人税等の減少476,592千円、長期借入金の減少606,000千円が主な要因であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ322,213千円(1.3%)減少し、25,113,731千円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上398,330千円及び剰余金の配当715,275千円による利益剰余金の減少316,073千円が主な要因であります。
(5) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比して459,546千円(2.9%)増加して、16,151,530千円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果獲得した資金は、1,931,330千円(前連結会計年度は986,150千円の獲得)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益978,971千円、貸倒引当金の増加980,000千円、法人税等の支払額△1,341,492千円、棚卸資産の減少1,097,898千円によるものであります。
前連結会計年度に比して、税金等調整前当期純利益が5,837,005千円から978,971千円と減少しましたが、棚卸資産の増減が△1,011,424千円の増加から1,097,898千円の減少に加え、法人税等の支払額が△3,052,843千円から△1,341,492千円になるなど資金の使用が減少したことから、資金の獲得額は前連結会計年度を上回る結果となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は、950,805千円(前連結会計年度は632,039千円の使用)となりました。
これは主に、旗艦店設立及び金型等の有形固定資産の取得による支出△646,962千円、ソフトウエア等の無形固定資産の取得による支出△304,198千円によるものであります。
当連結会計年度中は積極的に設備投資を行ったことから、前連結会計年度を上回る資金の使用となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は、1,347,509千円(前連結会計年度は1,223,931千円の使用)となりました。
これは主に、配当金の支払い△714,678千円及び長期借入金の返済による支出△624,000千円によるものであります。
当連結会計年度においては、設立45周年記念配当を支払ったことにより、前連結会計年度を上回る資金の使用となりました。
キャッシュ・フロー関連指標の推移は下記のとおりであります。
2020年4月期2021年4月期2022年4月期2023年4月期2024年4月期
自己資本比率(%)77.365.372.382.186.3
時価ベースの自己資本比率(%)217.6317.9223.5208.0179.9
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.30.60.41.40.4
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)99.0263.6349.842.593.4

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(6) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主要な資金需要は、製品の製造や商品の仕入れ、販売管理費などの営業費用、設備の新設や改修等に係る投資などですが、これらの資金需要につきましては、原則として手許の自己資金により賄うことを基本方針としております。
当連結会計年度において新たな資金調達は行っておらず、当連結会計年度末における借入金等の有利子負債の残高は729,072千円と、前連結会計年度末から622,926千円減少いたしました。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載しております。
これらのリスクに対して継続的にモニタリングを行って現状把握に努めるとともに、平時から対応策を検討し、リスクの最小化・分散化を図ってまいります。
(8) 目標とする経営指標
当社グループでは、企業価値を向上させ、「日本発のグローバルブランド・カンパニー」の実現を目指していくに当たり、売上規模の拡大と収益性の向上を重要な要素と認識しており、売上高及び営業利益率を目標とする経営指標としております。
また、メーカーとして、研究開発費の総額や原価率についても継続的にモニタリングすべき指標と考えているほか、配当性向、ROEなどの指標も重視しております。
当社グループは、2023年6月に中期経営計画を公表し、2028年4月期までの5か年に係る目標を「売上高700億円」としております。
但し、中国において、ALPS処理水の影響、RF規制混乱及び中国国内の経済環境の停滞により、その回復には時間がかかると見込み、中期経営計画で2025年4月期に計画していた売上高500億円の目標は、1年後ろ倒しになる予定です。なお、2028年4月期での売上高700億円の目標に、変更はございません。

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