有価証券報告書-第52期(2025/05/01-2025/12/31)

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2026/03/26 11:17
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138項目
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成のために当社グループが採用している重要な会計処理基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。
これらの見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じて合理的に行っておりますが、見積り特有の不確実性から、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
(2) 経営成績
当社は決算期変更に伴い、当連結会計年度(2025年5月1日~2025年12月31日)は8ヶ月の変則決算となっております。このため、前連結会計年度との比較は行っておりませんが、参考情報として前連結会計年度12ヶ月の実績値を記載しております。
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用及び所得環境の改善等により、景気は緩やかな回復基調で推移いたしましたが、長引く物価高騰に伴う個人消費の減退が見られました。今後も更なる物価の上昇が懸念されるほか、人手不足や米国の関税政策、さらには日中関係の不安定化などによる影響の懸念等もあり、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。
このような状況の下、当社グループでは、2023年6月に公表した中期経営計画「Going Global Strategy」に掲げた「2030年度末までに売上高1,000億円」の目標達成に向けて、研究開発や海外への投資を積極的に行いながら、通販・店販・直販・海外の各販路の最適化を図ってまいりました。
国内においては、2025年7月に完全コードレスのマスク型美顔器「ブルーグリーンマスク リフト」を発売いたしました。マスク型美顔器は欧米を中心に新たなカテゴリーとして成長しており、本製品の日本先行発売を機に、国内LEDマスク市場の創造とグローバル市場でのシェア拡大を目指してまいります。
また、美容機器開発で培った電気設計技術や防水構造技術を応用し、美容・健康の枠を超えた製品開発にも取り組みました。毎日の歯磨きにリフトケア(※1)を組み合わせた電動歯ブラシ型美顔器「オーラルリフト」を2025年11月より一部家電量販店で発売開始いたしました。口腔内からEMSで表情筋を刺激する当社初の製品で、先行販売ではMakuakeプロジェクト(※2)の美容家電ジャンルで歴代1位(※3)を獲得し、「オーラルケア」領域に新たな可能性を開きました。
さらに、キリンホールディングス株式会社と共同開発した減塩サポート食器「エレキソルト カップ/スプーン」を2025年9月に発売いたしました。本製品は、イオン導入美顔器の中核技術を応用することで、電気の力で減塩食品の塩味・うま味を増強する効果を実現しています。日常に溶け込むデザイン性と使いやすさが評価され、2025年度グッドデザイン金賞を受賞しました。
海外においては、2025年6月に当社RF美顔器が中国国家薬品監督管理局(NMPA)より第三類医療機器として認可を取得いたしました。これは中国国外ブランドとして初の事例であり、2026年4月に施行予定の販売規制を前に、当社が高度な技術力を備えたグローバルブランドとして地位を確立するうえで重要なマイルストーンとなります。加えて、「独身の日」では中国最大ECプラットフォーム「Tmall」の美容機器部門で昨年に続き1位(※4)を獲得しました。
また、米国においては、コードレスヘアアイロンが好調な売れ行きを見せているほか、サウジアラビアやベトナムなどの新興市場においては、ヤーマンブランドの認知を上げつつ販路の拡大に取り組んでおります。
2025年の「Luxury Lifestyle Awards」では「世界TOP100美容ブランド」に選出されるなど、国際的な評価も高まっております。
しかしながら、当連結会計年度は、将来的な成長基盤を確立するための戦略的な投資と、国内事業の収益構造の抜本的改革の過渡期にあることから、売上高は17,246百万円(前連結会計年度25,040百万円)、営業損失は718百万円(同営業利益は628百万円)、経常損失は637百万円(同経常利益は310百万円)となりました。また、連結子会社である株式会社forty-fourの取得時に認識したのれんについて、当初想定していた収益を見込めなくなったことから減損損失を計上いたしました。その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は1,197百万円(同親会社株主に帰属する当期純利益は706百万円)となりました。
当連結会計年度の赤字決算は、将来的な成長基盤を確立するための戦略的な投資と、国内事業の収益構造の抜本的改革の過渡期におけるものであり、今後はオンラインとオフラインの融合による直営店展開の強化(※5)や、各種新製品の積極的な展開により、収益性の向上と売上の回復を目指してまいります。
※1 EMS機器によって表情筋の筋力トレーニングを行うこと
※2 Makuakeは、日本の大手購入型クラウドファンディングサイト。新商品や体験を先行購入できる「応援購入サービス」として、未発表のプロジェクト紹介と支援体験を提供している。
※3 Makuake内の「歴代ランキング」より美容家電カテゴリーに相当する製品の中で確認。
※4 Tmall 販売実績 2025年10月15日~11月14日
※5 BtoC事業において直営店を含むオフラインチャネルを主要販売チャネルとし、オンラインと連携させることで、顧客体験の向上、販売機会の最大化及びブランド価値向上を図り、将来的な事業拡大と収益改善を目指す戦略
次に、各部門の概況についてご報告申し上げます。
当社グループの美容健康関連事業は、販売チャネルごとに、大きく通販部門、店販部門、直販部門、海外部門に区分されます。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 通販部門
通販部門では、テレビによる通信販売業者を経由した個人顧客への販売、カタログ通販会社向けの販売、インターネット専売業者向けの販売を行っております。
当連結会計年度においては、地上波テレビ通販が振るわず、リピート枠や新規枠の確保が困難であったことなどから、売上高は1,475百万円、セグメント利益は397百万円となりました。
② 店販部門
店販部門では、家電量販店、百貨店、バラエティショップ等への販売を行っております。
当連結会計年度においては、新規取引先開拓の遅れやインバウンド客の落ち込みなどが影響し、売上高は4,953百万円、セグメント利益は875百万円となりました。
③ 直販部門
直販部門では、インフォマーシャルや雑誌、新聞、Web等を用いた個人顧客への販売を行っております。
当連結会計年度においては、前期に買収して連結子会社化した株式会社forty-fourとの共創を目指し、商流の整理を行う過渡期となったことなどから、売上高は4,855百万円、セグメント利益は449百万円となりました。
④ 海外部門
海外部門では、海外の通信販売業者、卸売業者、個人顧客等への販売を行っております。
当連結会計年度においては、世界最大規模のネットセールス期間として知られる11月11日「独身の日」において、中国最大の総合ECプラットフォーム「Tmall」内の美容機器部門の販売実績で昨年に続き1位を獲得し、売上高は5,427百万円、セグメント利益は443百万円となりました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績、商品仕入実績
当連結会計年度における生産実績は、前連結会計年度比42.3%減の4,983百万円(販売価格)、商品仕入実績は、前連結会計年度比9.8%減の3,582百万円(仕入価格)であります。
なお、当社グループは、販売チャネルを基礎としてセグメントを決定しており、通販部門・店販部門・直販部門・海外部門・その他の全セグメントで共通して生産活動及び仕入活動を行っているため、セグメントごとに生産実績、商品仕入実績を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
② 受注状況
当社グループは、受注生産ではなく市場見込生産を行っているため、該当事項はありません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
通販部門1,475-
店販部門4,953-
直販部門4,855-
海外部門5,427-
その他533-
調整額--
合計17,246-

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.決算期変更により、2025年12月期は8ヶ月間の変則決算となるため、前期比については記載していません。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
Glo Medical (HK) Co.,Limited2,4349.72,10112.2

(4) 財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度に比べ1,547百万円(5.3%)減少し、27,889百万円となりました。現金及び預金の減少2,469百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加1,327百万円、のれんの減少615百万円等が主な要因であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ35百万円(1.0%)減少し、3,503百万円となりました。支払手形及び買掛金の増加740百万円がありましたが、1年内返済予定の長期借入金の減少182百万円、長期借入金の減少287百万円等があったこと等により減少しました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,511百万円(5.8%)減少し、24,386百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純損失の計上△1,197百万円及び剰余金の配当495百万円による利益剰余金の減少1,692百万円等により減少しました。
(5) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比して2,469百万円(14.6%)減少して、14,498百万円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果使用した資金は、1,413百万円(前連結会計年度は2,215百万円の獲得)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純損失1,192百万円となったことに加え、売上債権の増加△1,275百万円、棚卸資産の増加△350百万円等の資金のマイナス要因が、減価償却費244百万円、減損損失541百万円、仕入債務の増加689百万円等の資金のプラス要因を上回ったためであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は、175百万円(前連結会計年度は154百万円の獲得)となりました。
これは主に、金型等の有形固定資産の取得による支出△131百万円によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は、964百万円(前連結会計年度は1,178百万円の使用)となりました。
これは主に、配当金の支払い△491百万円及び長期借入金の返済による支出△469百万円によるものであります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移は下記のとおりであります。
2021年4月期2022年4月期2023年4月期2024年4月期2025年4月期2025年12月期
自己資本比率(%)65.372.382.186.388.087.4
時価ベースの自己資本比率(%)317.9223.5208.0179.9159.6150.3
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.60.41.40.40.3△0.1
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)263.6349.842.593.4151.1△1,018.9

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(6) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主要な資金需要は、製品の製造や商品の仕入れ、販売管理費などの営業費用、設備の新設や改修等に係る投資などですが、これらの資金需要につきましては、原則として手許の自己資金により賄うことを基本方針としております。
当連結会計年度末における借入金等の有利子負債の残高は119百万円と、前連結会計年度末から475百万円減少いたしました。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載しております。
これらのリスクに対して継続的にモニタリングを行って現状把握に努めるとともに、平時から対応策を検討し、リスクの最小化・分散化を図ってまいります。
(8) 目標とする経営指標
当社グループでは、企業価値を向上させ、「日本発のグローバルブランド・カンパニー」の実現を目指していくに当たり、売上規模の拡大と収益性の向上を重要な要素と認識しており、売上高及び営業利益率を目標とする経営指標としております。
また、メーカーとして、研究開発費の総額や原価率についても継続的にモニタリングすべき指標と考えているほか、配当性向、ROEなどの指標も重視しております。
当社は現在、将来の成長基盤を強固にするための「変革期」にあります。当期は、国内事業の抜本的な収益構造改革と戦略的先行投資により一時的な赤字となりましたが、これらは中長期的な収益拡大に不可欠な投資であり、一過性のものと認識しております。
また、53期より売上・利益の再成長のために基盤構築及び新たな事業への投資を強化しながら、設立50周年の期となる2028年12月期に売上高500億円という新たな数値目標を定め、その達成に向けた中期経営計画を2026年3月13日に開示いたしました。

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