有価証券報告書-第26期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、商品が977百万円、受取手形及び売掛金が624百万円、現金及び預金が346百万円、投資有価証券が319百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末比2,568百万円増加して19,125百万円となりました。
負債合計は、買掛金が前連結会計年度末比1,396百万円、未払金等のその他流動負債が386百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末比2,056百万円増加して6,622百万円となりました。
純資産合計は、剰余金の配当195百万円による減少の一方、親会社株主に帰属する当期純利益497百万円を計上したことなどにより、前連結会計年度末比511百万円増加して12,503百万円となりました。
② 経営成績の状況
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、ソフトウエア開発が減少したものの、システム機器販売及びその他情報サービスの増収などにより、前連結会計年度比1,007百万円増加して20,949百万円となりました。
売上原価は、前連結会計年度比998百万円増加して16,605百万円となり、売上総利益は前連結会計年度比8百万円増加し、4,344百万円となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比46百万円減少して3,575百万円、営業利益は前連結会計年度比54百万円増加して769百万円となりました。
(経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度比22百万円減少して54百万円となりました。営業外費用は、前連結会計年度比3百万円増加して45百万円となりました。この結果、経常利益は、前連結会計年度比29百万円増加し、779百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損失は、前連結会計年度比1百万円減少して、10百万円となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比30百万円増加の768百万円、税金費用等控除後の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比21百万円増加し、497百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金)は、前連結会計年度末に比べ346百万円増加し、4,290百万円(前連結会計年度比8.8%増)となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、1,747百万円(同5.6%増)となりました。
増加要因の主なものは、仕入債務の増加1,396百万円、減価償却費1,229百万円、税金等調整前当期純利益768百万円を計上したことなどによるものです。また減少要因の主なものは、たな卸資産の増加1,020百万円、売上債権の増加624百万円などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、702百万円(同12.5%増)となりました。
これは、有形固定資産の取得による支出581百万円、無形固定資産の取得による支出120百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、699百万円(同0.7%減)となりました。
これは、リース債務の返済による支出480百万円、配当金の支払195百万円などによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.セグメント間の取引は相殺消去しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(b)受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引は相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.継続的業務については、各連結会計年度末時点での1ヶ月分の売上見込額を受注残高として計上しております。
(c)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引は相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態」に記載のとおりであります。
② 経営成績の分析
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延による影響により極めて厳しい状況で推移しました。政府による各種政策の効果やワクチン接種の開始などから持ち直しが期待されるものの、新型コロナウイルス感染症が再拡大しており、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続くものと予想されております。
当社グループが属します情報サービス産業におきましては、リモートワーク環境などの感染症対策を目的としたIT投資が増加したものの、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた企業のIT投資抑制などにより市場拡大ペースの鈍化がみられました。一方、今後の見通しにつきましては、当面は不透明感が残るものの、デジタル庁を中心とした行政のデジタル化推進や、業務プロセスのデジタル化・レガシーシステムの刷新などのデジタルトランスフォーメーション(DX)の取組みの増加など、中長期的には市場規模の拡大が継続するものとみられます。
このような経営環境のもと、当社グループは、経営目標である「持続的に成長可能な経営基盤の構築」の更なる前進を図るべく、長期経営計画「Challenge2021セカンドステージ」の重点施策である、「さいたまiDC」のフロア増床、新フロア運営開始などの「データセンタービジネスの強化・拡大」、RPA・AI-OCRソリューション、セキュリティソリューション、GIGAスクール構想の実現に向けた環境構築などの「SIビジネスの変革・強化・拡大」等に取り組んでまいりました。
また、「情報システムは重要な社会インフラ」との認識のもと、新型コロナウイルス感染症に対する適切な感染防止策を行うことで従業員の健康管理と安全確保を徹底し、情報処理サービス業務の確実な事業継続に取り組むとともに、ニューノーマル社会によりニーズが高まることが想定されるオンライン手続き、ペーパーレス、在宅勤務ツール、オンライン授業などについて、提案・拡販を図ってまいりました。
その結果、当連結会計年度の業績につきましては、ソフトウエア開発が減少した一方、他のセグメントの増収により、売上高は5期連続で増加し、上場以来最高額である20,949百万円(前連結会計年度比5.1%増)となりました。
利益面では、ソフトウエア開発において売上高の減少や利益率の低下などにより減少した一方、情報処理サービス及びその他情報サービスにおける売上高の増加や、新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえた、研修費・旅費交通費・広告宣伝費など、経費の執行見直しにより、営業利益は769百万円(前連結会計年度比7.7%増)、経常利益は779百万円(同3.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は497百万円(同4.4%増)となりました。
また、ROEは、当期純利益が増加した一方で、金融機関からの借入を行わず、設備投資等の調達についても自己資金の利用及びリースの活用を原則としている中、4.1%(前連結会計年度比0.1%増)に留まりました。
なお、当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症の業績への影響はありません。
前述の長期経営計画「Challenge2021セカンドステージ」は、次期連結会計年度である2022年3月期に最終年度を迎えます。
次期連結会計年度の業績見通しにつきましては、既に2021年3月期決算短信にて、公表しておりますとおり、金融機関向けソフトウエア案件の増加やフロア増床いたしました「さいたまiDC」の販売促進、自治体向け窓口業務の拡大などにより、売上高22,000百万円、営業利益860百万円、経常利益870百万円、親会社株主に帰属する当期純利益590百万円と増収増益を見込んでおります。長期経営計画における最終年度の目標値との比較においては、売上高が同計画目標を達成、過去最高を更新する見込みである一方、利益面においては、人件費を中心とした販売管理費の増加や金融BPO業務拡大に伴う賃借料の増加などにより、計画を下回る見通しであり、今後、案件を着実に積み上げ、収益の最大化を図ってまいります。
なお、セグメント別の業績に関しては以下のとおりであります。
(情報処理サービス)
長期経営計画「Challenge2021セカンドステージ」の重点施策である「データセンタービジネスの強化・拡大」への取組みの積極的な推進を図る中、金融機関向け受託計算サービス案件の増加や新型コロナウイルス感染症の影響により需要拡大したテレワークソリューションの自治体及び一般法人への導入案件の増加などにより、売上高は10,742百万円(前連結会計年度比2.8%増)、セグメント利益は1,657百万円(同18.1%増)となりました。
(ソフトウエア開発)
金融機関向けソフトウエア開発では、大型案件の開発に着手した一方、プロジェクト終息による常駐開発の規模縮小や一般法人向けソフトウエア開発案件の減少などにより、売上高は4,673百万円(前連結会計年度比15.3%減)、セグメント利益は売上高の減少及び利益率の低下などにより370百万円(同50.6%減)となりました。
(その他情報サービス)
前述の長期経営計画のもう一つの重点施策である「SIビジネスの変革・強化・拡大」への取組みにより、GIGAスクール構想の実現に向けたネットワーク環境構築や一般法人向けのフィールドサービス案件が増加、売上高は2,695百万円(前連結会計年度比19.6%増)、セグメント利益は418百万円(同43.8%増)となりました。
(システム機器販売)
GIGAスクール構想の実現に向けた機器販売の増加などにより、売上高は2,839百万円(前連結会計年度比64.3%増)となりましたが、一方、利益率の低下などにより、セグメント利益は13百万円(同13.2%減)となりました。
セグメント別売上高
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。現在、金融機関からの借入は行っておらず、設備投資等の調達につきましては、自己資金の利用及びリースの活用を原則としております。
なお、当連結会計年度末におけるリース債務は1,549百万円、現金及び現金同等物の残高は4,290百万円となっております。
また、当社は、経営環境の変化に対応し、迅速かつ確実な資金調達を確保するため取引金融機関とコミットメントライン契約を締結しております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内において期末日における資産及び負債の残高、収益及び費用等に影響を与える仮定や見積りを必要としております。これらの見積りは、過去の経験やその時点の状況として妥当と考えられる合理的見積りを行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、今後の収束時期等を正確に予測することは困難な状況にありますが、当社グループでは、当該感染症の影響が翌連結会計年度にわたり一定期間は続くものの緩やかに改善されていくものと仮定して、繰延税金資産の回収可能性等に関する会計上の見積りを行っております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確定要素が多く、新型コロナウイルス感染症の収束時期及び経済環境への影響が変化した場合には、当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度における目標とした業績予想に対する実績の状況は、以下のとおりです。
(注)増減は、2021年1月29日公表の2021年3月期連結業績予想修正との比較になります。
当連結会計年度における当社グループの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、商品が977百万円、受取手形及び売掛金が624百万円、現金及び預金が346百万円、投資有価証券が319百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末比2,568百万円増加して19,125百万円となりました。
負債合計は、買掛金が前連結会計年度末比1,396百万円、未払金等のその他流動負債が386百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末比2,056百万円増加して6,622百万円となりました。
純資産合計は、剰余金の配当195百万円による減少の一方、親会社株主に帰属する当期純利益497百万円を計上したことなどにより、前連結会計年度末比511百万円増加して12,503百万円となりました。
② 経営成績の状況
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、ソフトウエア開発が減少したものの、システム機器販売及びその他情報サービスの増収などにより、前連結会計年度比1,007百万円増加して20,949百万円となりました。
売上原価は、前連結会計年度比998百万円増加して16,605百万円となり、売上総利益は前連結会計年度比8百万円増加し、4,344百万円となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比46百万円減少して3,575百万円、営業利益は前連結会計年度比54百万円増加して769百万円となりました。
(経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度比22百万円減少して54百万円となりました。営業外費用は、前連結会計年度比3百万円増加して45百万円となりました。この結果、経常利益は、前連結会計年度比29百万円増加し、779百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損失は、前連結会計年度比1百万円減少して、10百万円となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比30百万円増加の768百万円、税金費用等控除後の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比21百万円増加し、497百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金)は、前連結会計年度末に比べ346百万円増加し、4,290百万円(前連結会計年度比8.8%増)となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、1,747百万円(同5.6%増)となりました。
増加要因の主なものは、仕入債務の増加1,396百万円、減価償却費1,229百万円、税金等調整前当期純利益768百万円を計上したことなどによるものです。また減少要因の主なものは、たな卸資産の増加1,020百万円、売上債権の増加624百万円などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、702百万円(同12.5%増)となりました。
これは、有形固定資産の取得による支出581百万円、無形固定資産の取得による支出120百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、699百万円(同0.7%減)となりました。
これは、リース債務の返済による支出480百万円、配当金の支払195百万円などによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前連結会計年度比(%) |
| 情報処理サービス (千円) | 10,742,199 | 102.8 |
| ソフトウエア開発 (千円) | 4,725,530 | 86.7 |
| その他情報サービス (千円) | 2,338,894 | 117.0 |
| 合計 (千円) | 17,806,624 | 99.5 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.セグメント間の取引は相殺消去しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(b)受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |||
| 受注高(千円) | 前連結会計年度比(%) | 受注残高(千円) | 前連結会計年度比(%) | |
| 情報処理サービス | 10,845,700 | 103.8 | 989,033 | 111.7 |
| ソフトウエア開発 | 5,430,219 | 107.9 | 1,185,495 | 276.7 |
| その他情報サービス | 3,083,061 | 135.6 | 748,256 | 207.6 |
| システム機器販売 | 4,094,639 | 230.8 | 1,504,716 | 604.0 |
| 合計 | 23,453,620 | 120.1 | 4,427,501 | 230.2 |
(注)1.セグメント間の取引は相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.継続的業務については、各連結会計年度末時点での1ヶ月分の売上見込額を受注残高として計上しております。
(c)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前連結会計年度比(%) |
| 情報処理サービス (千円) | 10,742,199 | 102.8 |
| ソフトウエア開発 (千円) | 4,673,152 | 84.7 |
| その他情報サービス (千円) | 2,695,289 | 119.6 |
| システム機器販売 (千円) | 2,839,032 | 164.3 |
| 合計 (千円) | 20,949,674 | 105.1 |
(注)1.セグメント間の取引は相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| エヌ・ティ・ティ・データ・ ソフィア株式会社 | 2,684,439 | 13.5 | 2,300,737 | 11.0 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態
当該事項につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態」に記載のとおりであります。
② 経営成績の分析
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延による影響により極めて厳しい状況で推移しました。政府による各種政策の効果やワクチン接種の開始などから持ち直しが期待されるものの、新型コロナウイルス感染症が再拡大しており、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続くものと予想されております。
当社グループが属します情報サービス産業におきましては、リモートワーク環境などの感染症対策を目的としたIT投資が増加したものの、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた企業のIT投資抑制などにより市場拡大ペースの鈍化がみられました。一方、今後の見通しにつきましては、当面は不透明感が残るものの、デジタル庁を中心とした行政のデジタル化推進や、業務プロセスのデジタル化・レガシーシステムの刷新などのデジタルトランスフォーメーション(DX)の取組みの増加など、中長期的には市場規模の拡大が継続するものとみられます。
このような経営環境のもと、当社グループは、経営目標である「持続的に成長可能な経営基盤の構築」の更なる前進を図るべく、長期経営計画「Challenge2021セカンドステージ」の重点施策である、「さいたまiDC」のフロア増床、新フロア運営開始などの「データセンタービジネスの強化・拡大」、RPA・AI-OCRソリューション、セキュリティソリューション、GIGAスクール構想の実現に向けた環境構築などの「SIビジネスの変革・強化・拡大」等に取り組んでまいりました。
また、「情報システムは重要な社会インフラ」との認識のもと、新型コロナウイルス感染症に対する適切な感染防止策を行うことで従業員の健康管理と安全確保を徹底し、情報処理サービス業務の確実な事業継続に取り組むとともに、ニューノーマル社会によりニーズが高まることが想定されるオンライン手続き、ペーパーレス、在宅勤務ツール、オンライン授業などについて、提案・拡販を図ってまいりました。
その結果、当連結会計年度の業績につきましては、ソフトウエア開発が減少した一方、他のセグメントの増収により、売上高は5期連続で増加し、上場以来最高額である20,949百万円(前連結会計年度比5.1%増)となりました。
利益面では、ソフトウエア開発において売上高の減少や利益率の低下などにより減少した一方、情報処理サービス及びその他情報サービスにおける売上高の増加や、新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえた、研修費・旅費交通費・広告宣伝費など、経費の執行見直しにより、営業利益は769百万円(前連結会計年度比7.7%増)、経常利益は779百万円(同3.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は497百万円(同4.4%増)となりました。
また、ROEは、当期純利益が増加した一方で、金融機関からの借入を行わず、設備投資等の調達についても自己資金の利用及びリースの活用を原則としている中、4.1%(前連結会計年度比0.1%増)に留まりました。
なお、当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症の業績への影響はありません。
前述の長期経営計画「Challenge2021セカンドステージ」は、次期連結会計年度である2022年3月期に最終年度を迎えます。
次期連結会計年度の業績見通しにつきましては、既に2021年3月期決算短信にて、公表しておりますとおり、金融機関向けソフトウエア案件の増加やフロア増床いたしました「さいたまiDC」の販売促進、自治体向け窓口業務の拡大などにより、売上高22,000百万円、営業利益860百万円、経常利益870百万円、親会社株主に帰属する当期純利益590百万円と増収増益を見込んでおります。長期経営計画における最終年度の目標値との比較においては、売上高が同計画目標を達成、過去最高を更新する見込みである一方、利益面においては、人件費を中心とした販売管理費の増加や金融BPO業務拡大に伴う賃借料の増加などにより、計画を下回る見通しであり、今後、案件を着実に積み上げ、収益の最大化を図ってまいります。
なお、セグメント別の業績に関しては以下のとおりであります。
(情報処理サービス)
長期経営計画「Challenge2021セカンドステージ」の重点施策である「データセンタービジネスの強化・拡大」への取組みの積極的な推進を図る中、金融機関向け受託計算サービス案件の増加や新型コロナウイルス感染症の影響により需要拡大したテレワークソリューションの自治体及び一般法人への導入案件の増加などにより、売上高は10,742百万円(前連結会計年度比2.8%増)、セグメント利益は1,657百万円(同18.1%増)となりました。
(ソフトウエア開発)
金融機関向けソフトウエア開発では、大型案件の開発に着手した一方、プロジェクト終息による常駐開発の規模縮小や一般法人向けソフトウエア開発案件の減少などにより、売上高は4,673百万円(前連結会計年度比15.3%減)、セグメント利益は売上高の減少及び利益率の低下などにより370百万円(同50.6%減)となりました。
(その他情報サービス)
前述の長期経営計画のもう一つの重点施策である「SIビジネスの変革・強化・拡大」への取組みにより、GIGAスクール構想の実現に向けたネットワーク環境構築や一般法人向けのフィールドサービス案件が増加、売上高は2,695百万円(前連結会計年度比19.6%増)、セグメント利益は418百万円(同43.8%増)となりました。
(システム機器販売)
GIGAスクール構想の実現に向けた機器販売の増加などにより、売上高は2,839百万円(前連結会計年度比64.3%増)となりましたが、一方、利益率の低下などにより、セグメント利益は13百万円(同13.2%減)となりました。
セグメント別売上高
| セグメント | 2020年3月期 (前連結会計年度) | 2021年3月期 (当連結会計年度) | 前連結会計年度比 | |||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 増減率(%) | |
| 情報処理サービス | 10,445 | 52.4 | 10,742 | 51.3 | 297 | 2.8 |
| ソフトウエア開発 | 5,515 | 27.6 | 4,673 | 22.3 | △842 | △15.3 |
| その他情報サービス | 2,254 | 11.3 | 2,695 | 12.9 | 441 | 19.6 |
| システム機器販売 | 1,727 | 8.7 | 2,839 | 13.5 | 1,111 | 64.3 |
| 合 計 | 19,942 | 100.0 | 20,949 | 100.0 | 1,007 | 5.1 |
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。現在、金融機関からの借入は行っておらず、設備投資等の調達につきましては、自己資金の利用及びリースの活用を原則としております。
なお、当連結会計年度末におけるリース債務は1,549百万円、現金及び現金同等物の残高は4,290百万円となっております。
また、当社は、経営環境の変化に対応し、迅速かつ確実な資金調達を確保するため取引金融機関とコミットメントライン契約を締結しております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内において期末日における資産及び負債の残高、収益及び費用等に影響を与える仮定や見積りを必要としております。これらの見積りは、過去の経験やその時点の状況として妥当と考えられる合理的見積りを行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、今後の収束時期等を正確に予測することは困難な状況にありますが、当社グループでは、当該感染症の影響が翌連結会計年度にわたり一定期間は続くものの緩やかに改善されていくものと仮定して、繰延税金資産の回収可能性等に関する会計上の見積りを行っております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確定要素が多く、新型コロナウイルス感染症の収束時期及び経済環境への影響が変化した場合には、当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度における目標とした業績予想に対する実績の状況は、以下のとおりです。
| 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1株当たり当期純利益 | |
| (百万円) | (百万円) | (百万円) | (百万円) | (円) | |
| 2021年3月期連結業績予想 (2020年5月14日公表) | 18,000 ~20,000 | 580 ~720 | - | - | - |
| 2021年3月期連結業績予想修正 (2021年1月29日公表) | 20,000 | 720 | 760 | 510 | 28.66 |
| 2021年3月期連結実績 | 20,949 | 769 | 779 | 497 | 27.93 |
| 増減 | 949 | 49 | 19 | △12 | △0.73 |
| 増減率(%) | 4.7 | 6.9 | 2.5 | △2.5 | - |
(注)増減は、2021年1月29日公表の2021年3月期連結業績予想修正との比較になります。