有価証券報告書-第15期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)

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2019/03/26 15:12
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118項目
(業績等の概要)
(1) 業績
当連結会計年度(2018年1月1日から2018年12月31日)におけるわが国の消費動向は、可処分所得の緩やかな回復に伴い消費支出が持ち直してきている一方で、所謂リアル店舗(市中にある小売店舗)※注1 は依然としてオーバーストア状態にあり、どこの店でも同じような商品が同じような価格で手に入るため、プロモーション力や接客サービスの質により売れる店舗と売れない店舗が明確に区別できる状況となっています。これに伴い消費財メーカー側では、販促費を売れる店舗にのみに効率良く投じたいというニーズも高まってきています。
加えてEC(インターネット上の仮想店舗)での購買が耐久消費財やアパレルを中心に更に盛んになっているため、新商品購入時・ブランドスイッチ時はリアル店舗で購買しリピート購入時はECで購買する、という流れが消費者行動として常態化しつつあります。
このような経済環境の中、当社グループは「売場を元気に、日本を元気に!」という事業コンセプトのもと、HR(Human Resources)ソリューション事業・IoT(Internet of Things)ソリューション事業・MR(Marketing Research)ソリューション事業の3セグメント構成で店頭販促事業を推進しております。下記、具体的にセグメント別経営状況について説明いたします。
※注1 リアル店舗とは、実際に商品を並べて売っている店舗、現物を手にとることができる店舗を指します。インターネット上のWebサイトで作られたバーチャル店舗(ECサイト)と比較して使われることが多いです。
(HRソリューション事業)
当社グループでは、消費財メーカー向けにラウンダー(店頭へのルート営業代行業務)※注1 や推奨販売(店頭での試飲試食販売員の派遣業務)※注2 をはじめとしたフィールド(店頭)業務※注3 を年間約107万件という国内最大級の規模で実施しており、当連結会計年度においては創業期より積上げている店頭ビッグデータ情報(店舗DB)※注4 の活用による効率的な店頭販促企画提案が差別化ポイントとなり、受注件数を伸ばす事が出来ました。
また新規事業としましては、探さず見つかるリゾートバイト※注5 というテーマで4月に「Resort Channel(略称:リゾッチャ)」事業※注6 や、11月には昨今の働き方改革によりニーズが顕在化しつつあるオフィスワークを中心とした短時間・短期間オフィスワーカー派遣事業を行う㈱ダブルワークマネジメントを立ち上げました。
その結果売上高は3,872,380千円(前年同期比24.7%増)、セグメント利益は475,109千円(同6.7%増)となりました。
※注1 ラウンダーとは、得意先企業の「営業」として、ドラッグストア・スーパーマーケット・家電量販店などの店舗を巡回し、本部の決定事項に従い売場構築を行うとともに、店長や商品カテゴリー担当者、店舗運営担当者との関係を構築し、有利な商品陳列の交渉や商品拡販に向けた店頭販促の企画立案、販売目標の共有など、ルート営業としての営業支援活動を行います。店舗巡回を通じ、現場から得た要望や競合他社の情報をフィードバックし、店舗店頭の状況をリアルタイムで可視化。また、キャンペーンや新商品発売に伴い、短期間での販促物・販促什器の設置やポップアップストアの立ち上げサポートなどの業務も行います。
※注2 推奨販売とは、ドラッグストア・スーパーマーケット・家電量販店などの店頭や店内で行われる販促活動の一種で、商品の販売員が来店客に対して、実際に商品を使って見せ、その商品の機能や性能、使用方法や使い心地などを消費者に直接訴えかけることで、購買に結び付ける販売手法をマネキン販売、デモンストレーション販売(デモ販売)、実演販売などとも呼ばれています。食品や飲料をはじめ、調理器具や家電、化粧品などによく利用されています。スーパーマーケットなどで、実際に料理方法を実演し試食させたりする試食販売や試飲販売などがマネキンの代表的な例です。
※注3 フィールド(店頭)業務とは、ドラッグストア・スーパーマーケット・家電量販店等などの店頭や小売現場において、ラウンダー・マネキン・覆面調査などのソリューションを用いて、売る場所の確保や売れる仕組み作り、スタッフの販売力強化など、店舗店頭で行う業務のことを指します。
※注4 店頭ビックデータ情報とは、当社が創業期よりラウンダー・マネキン・覆面調査などのフィールド業務、デジタルサイネージ、独自で開発した消費者口コミアプリ「言わせて.SHOP」から収集したデータを指します。
※注5 リゾートバイトとは、北海道から沖縄まで日本全国の観光地にあるホテル、旅館、テーマパーク、スキー場などで働くアルバイトのことを指します。
※注6 「Resort Channel(略称:リゾッチャ)」とは、連結子会社である㈱MEDIAFLAG沖縄が運営を行うリゾートバイトを希望する求職者と、人材を希望するホテルを始めとするリゾート観光事業主の双方が希望する条件を調整し、お仕事をマッチングするサイトです。当サイト独自の機能である働き方のリクエストや交渉機能などにより、お互いの希望条件の相違が原因で雇用に至らなかった機会ロスを解消することができ、双方にとってプラスの雇用を実現することが出来ます。
(IoTソリューション事業)
消費財メーカーはじめ流通業向けに小型デジタルサイネージを年間約20万台提供しているIoTソリューション事業では、8月にPISTA(フィールド・トラッキング・ソリューション)※注1 をローンチし、オンライン化によるコンテンツ自動更新や人感センサー・顔認識エンジンを活用した店頭棚前顧客情報取得の流れを加速させております。これにより筐体販売だけでなく、オンライン費やASPサービス料※注2 などのストック収益を見込めるビジネスモデル構築に取り組んでおります。
また新規領域での展開としましては、小ロット短納期で当社エンジニア設計によるオリジナル製品製造が可能である強みを活かし、タクシー・美容室・エレベーター・自動ドア等を使って広告インフラを敷設する企業に向けたインフラ(筐体・ASPサービス)の提供を始めました。
その結果売上高は1,318,968千円(前年同期比5.7%減)、セグメント利益は197,810千円(同0.2%増)となりました。
※注1 PISTA(フィールド・トラッキング・ソリューション)とは、1997年より店頭販促用電子POPを販売している㈱impactTVが開発した先進的な小型デジタルサイネージです。従来の店頭販促機能に加え、商品棚前における消費者滞留前後で流すコンテンツを切替える人感センサー機能を搭載した「PISTA ZERO」、それに加え消費者の欲しい情報を見たいタイミングで選択させるタッチパネル機能を有するインタラクティブサイネージ「PISTA BASIC」、商品目前での消費者行動を捕捉・蓄積することによって、マーケティングに資するフィールド情報を提供するIoTサイネージ「PISTA ADVANCE」、そして画面注視者の属性に応じたコンテンツの出し分けを行う「PISTA FACEMATCH」という4つのラインナップで構成されております。
※注2 ASP(Application Service Provider)サービスとは、インターネットなどを通じて遠隔からソフトウエアを利用させるサービスのことを指します。「PISTA」には、オンライン上で映像コンテンツを管理出来るCMS(コンテンツマネジメントシステム)を搭載しており、独自のASPサービスとして提供しております。オンライン費やASPサービス料は、CMSの運用保守、サーバー管理費等に該当します。
(MRソリューション事業)
日本国内で年間約11万件提供している小売業・飲食業・サービス業向けCS(顧客満足度)、ES(従業員満足度)向上のための覆面調査※注1 や、店頭オペレーション改善等のための研修プログラム提供においては、市場規模約40億円という狭い市場の中、トップ営業を中心とした営業強化によりシェアを着実に伸ばしております。また内部監査代行業務を覆面調査の手法により実施するなどの用途開発や、消費財メーカー向けにグループインタビュー、ホームユーステスト※注2 などの新規マーケティングリサーチメニュー拡充を進めております。
海外ではインド・インドネシア・中国等アジア地域からのチェーン運営コンサルティングニーズが依然として堅調であり、弊社が保有する日本の流通小売業の店頭実現力やVOC調査分析※注3 を踏まえたローカライズ対応力が求められる状況は、引き続き強く顕在化しております。
その結果売上高は1,120,506千円(前年同期比23.5%増)、セグメント利益は362,965千円(同10.4%増)となりました。
※注1 覆面調査とは、一般消費者を装って店舗を利用し、接客態度や店内環境を評価するという調査方法です。主に接客サービス向上のために行われる、消費者側の視点に立ったマーケティングリサーチの手法の1つです。店舗側は、誰が、いつ、覆面調査員として訪れるのかを事前に把握できないため、取り繕われていない普段の(実態としての)接客やサービスの質を評価対象とすることが出来ます。覆面調査は、ミステリーショッパーとも呼ばれています。
※注2 ホームユーステストとは、一定の試用期間を設け、実際に製品を家庭で使用してもらい、試用後にアンケートでその評価を得る調査手法です。
※注3 VOCとは、顧客の声(Voice of Customer)を指す。VOC調査は、アンケートや苦情、インタビュー、市場調査結果などから顧客の声を収集・分析する調査手法です。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は、6,277,122千円(前年同期比3.8%増)、営業利益は406,384千円(同46.6%増)となりました。経常利益は405,539千円(同59.2%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は330,554千円(同32.2%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は1,583,687千円となり、前連結会計年度と比べ172,552千円増加しました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果増加した資金は405,187千円(前連結会計年度は285,117千円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益427,182千円、減価償却費74,671千円、たな卸資産の増減額△98,729千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果増加した資金は267,821千円(前連結会計年度は164,188千円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入275,888千円、投資用不動産の売却による収入225,957千円、子会社株式の取得による支出167,228千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果減少した資金は497,770千円(前連結会計年度は60,106千円の減少)となりました。これは主に短期借入金の純増減額△430,000千円、長期借入れによる収入530,000千円、長期借入金の返済による支出568,968千円によるものであります。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要のうち主なものは、受注案件に係る仕入や人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
当社は、運転資金につきましては自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本としており、投資その他につきましては自己資金及び金融機関からの長期借入金を基本としております。
なお、当事業年度末における借入金残高は971,198千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,583,687千円となっております。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 商品仕入実績
当連結会計年度の受注実績を事業のセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメント別の名称当連結会計年度(千円)
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
前年同期比(%)
HRソリューション事業66215.2
IoTソリューション事業759,542107.5
合 計760,20588.1

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(3) 受注実績
当連結会計年度の受注実績を事業のセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメント別の名称当連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)
HRソリューション事業(千円)3,825,576122.9186,11987.5
IoTソリューション事業(千円)1,317,64692.676,390119.7
MRソリューション事業(千円)1,085,849118.164,70265.5
合 計(千円)6,229,072114.2327,21287.2

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(4) 販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業のセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメント別の名称当連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
HRソリューション事業3,852,067126.2
IoTソリューション事業1,305,05794.0
MRソリューション事業1,119,998123.6
合 計6,277,122117.4

(注) 1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.総販売実績に対する割合が10%以上の主要な取引先が無いため、相手先別の記載を省略しております。
3.合計の前年同期比の計算において、「和菓子製造販売事業」の金額は含んでおりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループは連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っておりますが、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度における流動資産残高は、3,230,014千円となりました。これは主に短期借入金の返済があったものの㈱札幌キャリアサポートの連結により現金及び預金が172,552千円増加したこと、㈱impactTVの棚卸資産が99,950千円増加したこと等により、前連結会計年度末と比較して364,634千円の増加となりました。
固定資産残高は、387,969千円となりました。これは主に㈱札幌キャリアサポートの子会社化により固定資産が増加したものの投資不動産の売却により投資その他の資産が211,149千円減少したこと等により、前連結会計年度末と比較して301,194千円の減少となりました。
以上により総資産残高は、前連結会計年度末と比較して63,439千円増加し3,617,983千円となりました。
(負債の部)
負債残高は、1,692,394千円となりました。これは主に未払金が58,514千円、未払法人税等が32,091千円増加したものの短期借入金が350,000千円減少したこと等により、前連結会計年度末と比較して285,748千円の減少となりました。
(純資産の部)
純資産残高は、1,925,589千円となりました。これは主に利益剰余金の増加334,072千円、非支配株主持分の増加38,260千円等により、前連結会計年度末と比較して349,188千円の増加となりました。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比較して227,738千円増加し、6,277,122千円となりました。これは主にO&H㈱を始め売上が順調に推移したこと、㈱札幌キャリアサポートを株式取得により連結対象としたことによります。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における売上原価は、前連結会計年度と比較して251,785千円増加し、3,992,193千円となりました。これは主に売上高の増加に伴うものと㈱札幌キャリアサポートの連結によるものであります。
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して153,261千円減少し、1,878,545千円となりました。これは主に㈱十勝たちばなの売却によるものであります。
(営業外損益及び経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度と比較して13,920千円増加し、16,692千円となりました。これは主に㈱札幌キャリアサポートの保険の解約返戻金によるものであります。営業外費用は、前連結会計年度と比較して7,656千円減少し、17,537千円となりました。これは主に借入金の返済による支払利息の減少によるものであります。
以上により当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度と比較して150,792千円増加し405,539千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して156,750千円減少し、330,554千円となりました。これは主に前連結会計年度において㈱十勝たちばなの本社立ちのきによる移転補償金、株式譲渡に関する関係会社株式売却益を計上していたことによるものであります。
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの分析」に記載の通りであります。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4.事業等のリスク」をご参照ください。
(6) 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、合理的かつ最善の経営計画・方針の立案に努めております。しかしながら、競合環境の激化や顧客の構造変化等、外部環境が大きく変容する可能性があるため、市場環境に依存しない骨太な経営戦略を立案し、早期に体制を構築していくことが重要であると考えております。
当社グループは、「売場を元気に、日本を元気に」をテーマに店舗店頭に特化したフィールドマーケティング※注1 支援事業を展開しております。「社会性ある事業の創造」を経営理念に掲げ、流通業に新しいコミュニケーションの流れを創造し、当社に蓄積されている日本の店舗店頭の運営ノウハウを世界各国に輸出し、最終消費者の生活文化の向上につなげることで、新たなマーケットの拡大を推進してまいります。
※注1 フィールドマーケティングとは、フィールド(店頭)を重視したマーケティングのことを指します。店頭など消費者の生活により近いところでのマーケティング展開は、商品陳列、POP類、顧客動線などすべての要素が対象となるため販売促進効果も大きく、販売に直結したマーケティングです。ラウンダー、推奨販売、デジタルサイネージ、覆面調査など、こうしたソリューションを個別、あるいは組み合わせることでブランドが構築され、その実行中にブランドオーナーに対して明確で実質的な投資回収率(ROI)を提示することになります。収益支出の中で特定の利益を上げることが主な目的であり利点でもあります。

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