有価証券報告書-第16期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/27 16:39
【資料】
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【項目】
154項目
(業績等の概要)
(1) 業績
当連結会計年度(2019年1月1日から2019年12月31日)におけるわが国の経済動向は、米中貿易摩擦による経済影響の懸念にはじまり、日韓摩擦による訪日韓国人観光客減少及び消費増税による駆け込み需要の反動減ならびに台風19号被害による小売店の営業時間短縮等の要因で、年度後半は消費の下押し状況が続きました。一方で、所謂リアル店舗(市中にある小売店舗)は依然としてオーバーストア状態にあり、どこの店でも同じような商品が同じような価格で手に入るため、プロモーション力や接客サービスの質により売れる店舗と売れない店舗が明確に区別できる状況となっています。これに伴い消費財メーカー側では、販促費を売れる店舗にのみ効率よく投じたいというニーズが高まってきております。
加えてEC(インターネット上の仮想店舗での購買)が耐久消費財やアパレルを中心にさらに盛んになっているため、新商品購入時・ブランドスイッチ時はリアル店舗で購入し、リピート時はECで購入という流れが消費者行動として常態化しつつあります。
さて、海外での新規ビジネス創出といたしましては、今までの現地小売業コンサルティングで培ったノウハウを活かして新たな需要を創造すべく、4月にインドのコングロマリット企業であるCoffee Day Enterprises Limited及びその子会社であるCoffee Day Global Limitedとの共同出資により合弁会社を設立してコンビニエンスストア事業を現地展開しており、8月2日バンガロールでの1号店出店を皮切りに、12月末時点で25店舗を既にオープンしております。
インドは今後も経済発展が継続することが見込まれ、2050年にはGDPでアメリカを抜き世界2位となる見解も出ているなど、将来的に世界を牽引する国となる可能性を秘めており、とりわけ都市部においてはアッパーミドル層と呼ばれる比較的裕福な経済階層の人口が多く、購買活動が活発となることが予想されることから、コンビニエンスストアの需要拡大が今後益々期待できると考えております。
このような経済環境のもと、当社は「売場を元気に、日本を元気に、そして世界を元気に!」という事業コンセプトのもとHR(Human Resources)ソリューション事業・IoT(Internet of Things)ソリューション事業・MR(Marketing Research)ソリューション事業の3事業で国内外の店頭販促事業を推進していくとともに、インドでのコンビニエンスストア事業の展開により新たな需要を創造していくことで、更なる企業価値の向上に努めてまいります。
以下、具体的にセグメント別進捗状況について説明いたします。
(HRソリューション事業)
HRソリューション事業では、消費財メーカー向けにラウンダー(店頭へのルート営業代行業務)や推奨販売(店頭での試飲試食販売員の派遣業務)をはじめとしたフィールド(店頭)業務を年間約120万件という国内最大級の規模で実施しております。
当連結会計年度においては、既存事業における受注件数増に加え、M&Aにより子会社化した株式会社伸和企画の販路拡大及びグループ会社間での営業シナジー効果により売上高は順調に推移しました。一方で、昨期設立した株式会社ダブルワークマネジメントや株式会社INSTORE LABOが未だスタートアップ段階にあることから、売上高と比較して営業利益は堅調に推移いたしました。この結果、売上高は4,897,664千円(前年同期比26.4%増)、セグメント利益は517,930千円(同9.0%増)となりました。
(IoTソリューション事業)
IoTソリューション事業では、消費財メーカーはじめ流通業向けに小型デジタルサイネージを年間約20万台提供しております。2017年にはPISTA(フィールド・トラッキング・ソリューション)をローンチし、オンラインによるコンテンツ自動更新や人感センサー・顔認識エンジンを活用した店頭棚前顧客情報取得という新たな付加価値の提供を加速させております。これにより従来の筐体販売だけでなく、オンライン利用料やASPサービス利用料などのストック収益を見込めるビジネスモデルの構築に取り組んでおります。
当連結会計年度においては、株式会社impactTVで現在集中的に取り組んでいる飲食・小売店舗向けオンライン型サイネージに加え、美容室・ネイルサロン等を媒体とする広告事業者向けインフラ型オンラインサイネージの受注増により、売上高・営業利益とも大幅増となりました。この結果、売上高は1,629,154千円(前年同期比23.5%増)、セグメント利益は342,747千円(同73.3%増)となりました。
(MRソリューション事業)
MRソリューション事業では、日本国内で年間約10万件提供している小売業・飲食業・サービス業向けCS(顧客満足度)、ES(従業員満足度)向上のための覆面調査や、店頭オペレーション改善等のための研修プログラムを提供しております。また直近では内部監査代行業務を覆面調査の手法により実施するなどの用途開発や、消費財メーカー向けにグループインタビュー・ホームユーステストなどの新規マーケティングリサーチメニューの展開も推進しております。
当連結会計年度においては、7月より連結損益計算書に取込開始した株式会社RJCリサーチの積み上げ増により売上高は順調に推移しましたが、一方でインドでのコンビニエンスストア運営事業に集中するためインドネシア・中国等アジア地域のチェーン運営コンサルティングサービスを縮小させた影響で、セグメント利益は微増に留まりました。この結果、売上高は1,410,986千円(前年同期比25.9%増)、セグメント利益は368,350千円(同1.5%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は7,909,432千円(前年同期比26.0%増)、営業利益は514,479千円(同26.6%増)となりました。経常損失は、第2四半期連結会計期間に、インド事業に対する投資持分のうち、のれん相当額である807,897千円を持分法による投資損失として計上したこと等により△306,946千円(前年同期は経常利益405,539千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は、第2四半期連結会計期間に、インド事業に係る貸付債権1,121,144千円に対して全額貸倒引当金を設定し繰入額として計上したこと等により△1,581,136千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益330,554千円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は1,464,654千円となり、前連結会計年度と比べ119,032千円減少しました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果増加した資金は39,627千円(前連結会計年度は405,187千円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失1,396,764千円、貸倒引当金の増減額1,121,134千円、売上債権の増減額△436,350千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果減少した資金は3,321,151千円(前連結会計年度は267,821千円の増加)となりました。これは主に関係会社株式の取得による支出1,856,268千円、貸付による支出1,121,144千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果増加した資金は3,161,640千円(前連結会計年度は497,770千円の減少)となりました。これは主に長期借入れによる収入2,100,000千円、株式の発行による収入1,394,434千円によるものであります。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要のうち主なものは、受注案件に係る仕入や人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、当事業年度におきましては、左記に加えてインド事業への投資等であります。
当社は、運転資金につきましては自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本としており、投資その他につきましては自己資金及び金融機関からの長期借入金を基本としております。
なお、当事業年度末における借入金残高は2,889,223千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,464,654千円となっております。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 商品仕入実績
当連結会計年度の仕入実績を事業のセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメント別の名称当連結会計年度(千円)
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
前年同期比(%)
HRソリューション事業462,005-
IoTソリューション事業866,066114.0
合 計1,328,071174.7

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(3) 受注実績
当連結会計年度の受注実績を事業のセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメント別の名称当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)
HRソリューション事業(千円)4,981,984130.2273,635147.0
IoTソリューション事業(千円)1,601,343121.572,36194.7
MRソリューション事業(千円)1,445,546133.1100,657155.5
合 計(千円)8,028,873128.8446,654136.5

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(4) 販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業のセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメント別の名称当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
HRソリューション事業4,894,469127.1
IoTソリューション事業1,605,372123.0
MRソリューション事業1,409,591125.9
合 計7,909,432126.0

(注) 1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.総販売実績に対する割合が10%以上の主要な取引先が無いため、相手先別の記載を省略しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループは連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っておりますが、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ1,898,515千円増加し、5,516,499千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比べ587,141千円増加し、3,778,374千円となりました。これは主に株式会社伸和企画と株式会社RJCリサーチの連結開始等による売掛金及び受取手形の増加503,960千円、商品及び製品の増加107,172千円等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べ1,311,374千円増加し、1,738,124千円となりました。これは主に株式会社RJC リサーチを連結対象としたこと等によるのれんの増加226,884千円、Coffee Day Consultancy Services Private Limited株式取得等に伴う関係会社株式の増加933,706千円等によるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末と比べ2,226,187千円増加し、3,918,581千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末と比べ812,419千円増加し、1,877,276千円となりました。これは主に短期借入金の増加321,667千円、1年内返済予定の長期借入金の増加234,793千円等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べ1,413,767千円増加し、2,041,304千円となりました。これは主に長期借入金の増加1,361,565千円によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ327,671千円減少し、1,597,917千円となりました。これは、新株予約権の行使と第三者割当増資により資本金が702,470千円、資本剰余金が702,470千円増加したものの、上述のとおり、持分法による投資損失や貸倒引当金繰入額の計上等による利益剰余金の減少1,649,400千円等によるものであります。
(3) 経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績の概要) (1)業績」に記載の通りであります。
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績の概要) (2)キャッシュ・フローの分析」に記載の通りであります。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
(6) 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、合理的かつ最善の経営計画・方針の立案に努めております。しかしながら、競合環境の激化や顧客の構造変化等、外部環境が大きく変容する可能性があるため、市場環境に依存しない骨太な経営戦略を立案し、早期に体制を構築していくことが重要であると考えております。
当社グループは、「売場を元気に、日本を元気に、そして世界を元気に!」をテーマに店舗店頭に特化したフィールドマーケティング※注1 支援事業を展開しております。「社会性ある事業の創造」を経営理念に掲げ、流通業に新しいコミュニケーションの流れを創造し、当社に蓄積されている日本の店舗店頭の運営ノウハウを世界各国に輸出し、最終消費者の生活文化の向上につなげることで、新たなマーケットの拡大を推進してまいります。
※注1 フィールドマーケティングとは、フィールド(店頭)を重視したマーケティングのことを指します。店頭など消費者の生活により近いところでのマーケティング展開は、商品陳列、POP類、顧客動線などすべての要素が対象となるため販売促進効果も大きく、販売に直結したマーケティングです。ラウンダー、推奨販売、デジタルサイネージ、覆面調査など、こうしたソリューションを個別、あるいは組み合わせることでブランドが構築され、その実行中にブランドオーナーに対して明確で実質的な投資回収率(ROI)を提示することになります。収益支出の中で特定の利益を上げることが主な目的であり利点でもあります。

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