有価証券報告書-第25期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、人々の移動や経済活動が著しく抑制されたことから個人消費並びに企業収益が大きく収縮し、2020年5月の緊急事態宣言解除後も経済活動回復に向けた動きは鈍く、2021年1月には二度目の緊急事態宣言が発出されるなど景気は厳しい状況が続きました。また、世界経済については、米国の政権交代を契機に米中の対立が一層深刻化しており、新型コロナウイルス感染症も世界各国でワクチン接種が開始されたものの、繰り返される都市封鎖などの影響から経済活動の著しい回復には程遠い状況であります。
このような状況下、我が国人材サービス業界を取り巻く環境は緩やかながら回復の動きが見られるものの、2021年1月に二度目の新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言が発出されるなど、新型コロナウイルス感染症が経済活動に与える影響は依然として強く、厚生労働省が公表した2021年2月の有効求人倍率は2020年2月比0.36ポイント低下の1.09%であり、当連結会計年度を通じて有効求人倍率は低い状況で推移しました。
このような経営環境の中、当社グループでは、引き続き企画提案型の業務処理を受託するBPOを中心に各事業を積極的に推進してまいりました。
当連結会計年度におきましては、事務系人材サービス事業において、主力事業であるBPOを中心に新規案件の受注獲得に努めた結果、新規大型BPO案件等を予想以上に受注することができました。また、製造系人材サービス事業において、取引先各社で新型コロナウイルス感染症に対する警戒感が続く中、受注活動に努めた結果、第3四半期から受注量が回復してまいりました。一方、営業系人材サービス事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により訪問活動を自粛せざるを得ず厳しい状況が続きました。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、新型コロナウイルス感染症拡大による影響があったものの、新規大型BPO案件を予想以上に受注することができたこと並びに請負契約期間が前期4月から当期3月迄のBPO完成請負案件の売上高が当期3月で一括売上高計上になったことや一般事務事業部門においても新規案件を予想以上に受注することができたことなどから、売上高は前期比9,173,085千円増(43.5%増)の30,276,465千円となりました。
また、利益面では、売上高の増加並びに収益率の高い新規大型BPO案件が受注できたことによる売上総利益の増加並びにそれら新規大型BPO案件にかかる就業スタッフの効率的募集に取り組むなど経費の増加抑制に努めた結果、営業利益は前期比2,037,371千円増(294.3%増)の2,729,610千円、経常利益は前期比2,082,166千円増(301.7%増)の2,772,391千円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比1,526,674千円増(289.9%増)の2,053,329千円となりました。
(事務系人材サービス事業)
当事業のうち、BPO関連事業部門はBPO事業者及び官公庁から新規大型BPO案件が予想以上に受注できたこと並びに請負契約期間が前期4月から当期3月迄の完成請負案件の売上高が当期3月で一括売上高計上になったことなどから好調に推移しました。一方、CRM関連事業部門は、2020年3月以降、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い受注量減少の影響を受けたものの2020年5月の緊急事態宣言解除後は、緩やかながらも受注量が回復しましたが、取引先の新型コロナウイルス感染症拡大への警戒感が続き、全面的な受注回復までには至りませんでした。また、一般事務事業部門でも金融機関以外の民間企業向けの派遣案件で新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたものの、2020年5月の緊急事態宣言解除後は新規案件が予想以上に受注できたことなどから、当事業の売上高は前期比9,830,547千円増(62.7%増)の25,517,133千円となりました。また、利益面では、売上高の増加並びに収益率の高い新規大型BPO案件が受注できたことによる売上総利益の増加並びにそれら新規大型BPO案件にかかる就業スタッフの効率的募集に取り組むなど経費の増加抑制に努めた結果、営業利益は前期比1,991,883千円増(312.7%増)の2,628,977千円となりました。
a.BPO関連事業部門
当事業部門は、BPO事業者及び官公庁から新規大型BPO案件が予想以上に受注できたこと並びに請負契約期間が前期4月から当期3月迄の完成請負案件の売上高が当期3月で一括売上高計上になったことなどから、当事業部門の売上高は前期比8,739,211千円増(103.3%増)の17,202,484千円となりました。
b.CRM関連事業部門
当事業部門は、2020年3月以降の新型コロナウイルス感染症拡大に伴い感染予防を目的とした出勤調整などから売上高が減少しました。その後、2020年5月の緊急事態宣言解除後は取引先によって格差はあるものの受注量が次第に回復してまいりましたが、取引先の新型コロナウイルス感染症拡大への警戒感が続き、全面的な受注回復に至らず、当事業部門の売上高は前期比138,535千円減(3.8%減)の3,465,798千円となりました。
c.一般事務事業部門
当事業部門は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い官公庁及び金融機関以外の民間企業向けの新規受注の減少及び既存案件における派遣スタッフの出勤調整などから売上高が減少しましたが、2020年5月の緊急事態宣言解除後は、新規案件が予想以上に受注できたことなどから、当事業部門の売上高は前期比1,229,870千円増(34.0%増)の4,848,849千円となりました。
(製造系人材サービス事業)
当事業は、2020年5月の緊急事態宣言解除後も製造加工部門を中心に新型コロナウイルス感染症の影響による受注量減少や派遣スタッフの出勤調整などから、当事業の売上高は、第2四半期連結累計期間において前年同期比で減少幅が拡大しましたが、第3四半期以降、食品加工、製造加工両部門において受注量の回復に努めた結果、前期比30,403千円増(1.0%増)の3,225,199千円となりました。また、利益面では、厳しい事業環境を踏まえ、人件費及び経費の削減等に努めた結果、営業利益は前期比45,678千円増(160.8%増)の74,077千円となりました。
(営業系人材サービス事業)
当事業は、2020年4月に発出された新型コロナウイルスの感染症拡大に伴う緊急事態宣言を踏まえ、小売業、飲食業等への訪問営業活動を自粛し、2020年5月の緊急事態宣言解除後も新型コロナウイルス感染症の影響により営業活動の回復が十分に図れなかった状況が続いたことから、当事業の売上高は、前期比696,081千円減(35.7%減)の1,251,708千円となりました。また、利益面では、売上高減少に伴い、販売費及び一般管理費の削減等に努めましたが、第4四半期に新規受注し翌期に売上高が計上となる案件の就業スタッフ募集費等が発生したことなどもあり、営業利益は前期比20,475千円減(80.4%減)の5,006千円となりました。
(その他)
当事業は、株式会社ジャパン・ビジネス・サービスの子会社である東京自動車管理株式会社における「自動車管理事業」であり、当事業の売上高は前期比8,216千円増(前年同期比3.0%増)の282,423千円となりました。一方、利益面では、人件費の削減等に努めたことから、営業利益は前期比20,294千円増(前年同期は1,254千円)の21,548千円となりました。
②財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は 11,523,851千円となり、前連結会計年度末に比べ4,043,305千円の増加となりました。その主な要因は、投資有価証券が63,052千円減少したものの、現金及び預金が2,518,663千円、受取手形及び売掛金が996,314千円それぞれ増加したことによるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は6,040,768千円となり、前連結会計年度末に比べ2,400,389千円の増加となりました。その主な要因は、社債(1年内償還予定の社債を含む)が65,000千円減少したものの、未払金が864,531千円、未払消費税等が674,382千円、未払法人税等が495,885千円それぞれ増加したことによるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は 5,483,082千円となり、前連結会計年度末に比べ1,642,915千円の増加となりました。その主な要因は、自己株式の増加により299,292千円減少したものの、利益剰余金が1,930,287千円(親会社株主に帰属する当期純利益により2,053,329千円増加し、配当金の支払いにより123,042千円減少)増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ2,518,663千円増加して6,435,394千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は2,743,709千円(前年同期は1,580,350千円の獲得)となりました。
その主な要因は、税金等調整前当期純利益が2,772,391千円、未払金の増加により797,271千円増、未払消費税等の増加により674,382千円増となったものの、売上債権の増加で996,314千円減、前受金の減少で257,027千円減となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は48,004千円(前年同期は39,746千円の使用)となりました。
その主な要因は、投資有価証券の売却による収入が104,872千円、定期預金の払戻による収入100,000千円があったものの、敷金及び保証金の差入による支出が197,333千円、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出が77,474千円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は177,041千円(前年同期は307,635千円の使用)となりました。
その主な要因は、長期借入による収入が600,000千円あったものの、長期借入金の返済による支出が309,171千円、自己株式の取得による支出が299,971千円、配当金の支払が122,962千円あったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、事務系人材サービス事業、製造系人材サービス事業及び営業系人材サービス事業を営んでおり、提供するサービスの関係上、生産実績の記載に馴染まないため記載しておりません。
b.受注実績
当社グループは、事務系人材サービス事業、製造系人材サービス事業及び営業系人材サービス事業を営んでおり、提供するサービスの関係上、受注実績の記載に馴染まないため記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント(事業部門含む)ごとに示しますと、以下のとおりであります。
(注) 1.当連結会計年度の販売実績を契約形態別に示しますと、以下のとおりであります。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
3.前連結会計年度について、当該割合が100分の10未満の相手先は記載を省略しております。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
5.当連結会計年度において、事務系人材サービス事業の販売実績に著しい変動がありました。これは、BPO事業者及び官公庁から新規大型BPO案件が受注できたこと並びに請負契約期間が前期4月から当期3月迄のBPO完成請負案件の売上高が当期3月で一括売上高を計上となったことや2020年5月の新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言解除後に予想以上の新規一般事務案件が受注できたことによるものです。
6.当連結会計年度において、営業系人材サービス事業の販売実績に著しい変動がありました。これは、2020年4月に発出された新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を踏まえ、小売業、飲食業等への訪問営業活動を自粛し、2020年5月の緊急事態宣言解除後も新型コロナウイルス感染症の影響により営業活動の回復が十分に図れなかった状況が続いたことによるものです。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づき見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
新型コロナウイルス感染症拡大による影響が、主に営業系人材サービス事業においてあったものの、事務系人材サービス事業では、前期4月から当期3月迄のBPO完成請負案件の売上高が当期3月で一括売上高計上になったことや新規大型BPO案件を予想以上に受注することができ、また、一般事務事業部門においても新規案件を予想以上に受注することができたことなどから、当連結会計年度の売上高は前期比9,173,085千円増(43.5%増)の30,276,465千円となりました。
(売上総利益)
売上高の増加並びに収益率の高い新規大型BPO案件が受注できたことにより、当連結会計年度の売上総利益は前期比2,531,350千円増(63.5%増)の6,514,847千円となりました。
(販売費及び一般管理費)
新規大型BPO案件にかかる就業スタッフの効率的募集に取り組むなど経費の増加抑制に努めた結果、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前期比493,979千円増(15.0%増)の3,785,237千円となりました。
(営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、営業利益は前期比2,037,371千円増(294.3%増)の2,729,610千円、経常利益は前期比2,082,166千円増(301.7%増)の2,772,391千円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比1,526,674千円増(289.9%増)の2,053,329千円となりました。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、給与等の人件費及び人材確保のための就業スタッフ及び社員の募集・採用費等を主とする運転資金並びに業務効率化のための社内基幹システムの整備・向上等を目的とする設備投資資金につきましては、事業収益から得られる自己資金で賄っておりますが、借入金及び社債につきましては、必要に応じて短期借入金・長期借入金や社債の発行により調達しております。
当社グループでは、現状、営業活動によるキャッシュ・フローや現金及び現金同等物の残高から、資金の流動性は十分に確保されているものと判断しておりますが、不測の事態に備え、金融機関との間で合計790,000千円の当座貸越契約を締結しております。なお、当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症拡大による当社グループの経営成績等への影響は軽微でしたが、今後、再び、日本国内で新型コロナウイルス感染症の流行が拡大し、緊急事態宣言が発出されるなどの状況になった場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、経営成績並びにキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
④経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益及び自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標と位置づけ、これらの指標を経営上の目標として持続的な企業価値の向上に努めており、それぞれの指標の計画及び達成状況は以下のとおりであります。
当連結会計年度における業績は、売上高が30,276,465千円(前期比43.5%増)、営業利益が2,729,610千円(前期比294.3%増)、自己資本当期純利益率44.8%(前期比34.5ポイント増)となりました。
当社グループの2022年3月期を1年目とする中期経営方針は、新規BPO案件の受注活動の積極的な展開をはじめ、営業系人材サービス事業での新規商材の受注活動、並びに、製造系人材サービス事業の全国展開等を推進し、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の「対処すべき課題」を着実に実行することにより、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上並びに企業としての社会的責任及び社会的貢献に努めるとしており、2022年3月期は売上高39,000,000千円(当期比28.8%増)を目指してまいります。
なお、利益面では、事務系人材サービス事業の主力であるBPO関連事業部門において、引き続き、新規大型案件の受注活動を積極的に展開することから、新規大型受注案件の業務開始構築費用が増加することなどにより売上総利益率が当期実績に比べ若干低下し、また、売上高の増加に伴い、スタッフ募集費や中核人材の採用等により販売費及び一般管理費が当期実績より増加しますが、営業利益は当期実績を上回る見通しであります。
これらの結果、2022年3月期は、営業利益2,830,000千円(当期比3.7%増)、自己資本当期純利益率32.9%(当期比11.9ポイント減)と予想しております。
①経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、人々の移動や経済活動が著しく抑制されたことから個人消費並びに企業収益が大きく収縮し、2020年5月の緊急事態宣言解除後も経済活動回復に向けた動きは鈍く、2021年1月には二度目の緊急事態宣言が発出されるなど景気は厳しい状況が続きました。また、世界経済については、米国の政権交代を契機に米中の対立が一層深刻化しており、新型コロナウイルス感染症も世界各国でワクチン接種が開始されたものの、繰り返される都市封鎖などの影響から経済活動の著しい回復には程遠い状況であります。
このような状況下、我が国人材サービス業界を取り巻く環境は緩やかながら回復の動きが見られるものの、2021年1月に二度目の新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言が発出されるなど、新型コロナウイルス感染症が経済活動に与える影響は依然として強く、厚生労働省が公表した2021年2月の有効求人倍率は2020年2月比0.36ポイント低下の1.09%であり、当連結会計年度を通じて有効求人倍率は低い状況で推移しました。
このような経営環境の中、当社グループでは、引き続き企画提案型の業務処理を受託するBPOを中心に各事業を積極的に推進してまいりました。
当連結会計年度におきましては、事務系人材サービス事業において、主力事業であるBPOを中心に新規案件の受注獲得に努めた結果、新規大型BPO案件等を予想以上に受注することができました。また、製造系人材サービス事業において、取引先各社で新型コロナウイルス感染症に対する警戒感が続く中、受注活動に努めた結果、第3四半期から受注量が回復してまいりました。一方、営業系人材サービス事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により訪問活動を自粛せざるを得ず厳しい状況が続きました。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、新型コロナウイルス感染症拡大による影響があったものの、新規大型BPO案件を予想以上に受注することができたこと並びに請負契約期間が前期4月から当期3月迄のBPO完成請負案件の売上高が当期3月で一括売上高計上になったことや一般事務事業部門においても新規案件を予想以上に受注することができたことなどから、売上高は前期比9,173,085千円増(43.5%増)の30,276,465千円となりました。
また、利益面では、売上高の増加並びに収益率の高い新規大型BPO案件が受注できたことによる売上総利益の増加並びにそれら新規大型BPO案件にかかる就業スタッフの効率的募集に取り組むなど経費の増加抑制に努めた結果、営業利益は前期比2,037,371千円増(294.3%増)の2,729,610千円、経常利益は前期比2,082,166千円増(301.7%増)の2,772,391千円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比1,526,674千円増(289.9%増)の2,053,329千円となりました。
(事務系人材サービス事業)
当事業のうち、BPO関連事業部門はBPO事業者及び官公庁から新規大型BPO案件が予想以上に受注できたこと並びに請負契約期間が前期4月から当期3月迄の完成請負案件の売上高が当期3月で一括売上高計上になったことなどから好調に推移しました。一方、CRM関連事業部門は、2020年3月以降、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い受注量減少の影響を受けたものの2020年5月の緊急事態宣言解除後は、緩やかながらも受注量が回復しましたが、取引先の新型コロナウイルス感染症拡大への警戒感が続き、全面的な受注回復までには至りませんでした。また、一般事務事業部門でも金融機関以外の民間企業向けの派遣案件で新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたものの、2020年5月の緊急事態宣言解除後は新規案件が予想以上に受注できたことなどから、当事業の売上高は前期比9,830,547千円増(62.7%増)の25,517,133千円となりました。また、利益面では、売上高の増加並びに収益率の高い新規大型BPO案件が受注できたことによる売上総利益の増加並びにそれら新規大型BPO案件にかかる就業スタッフの効率的募集に取り組むなど経費の増加抑制に努めた結果、営業利益は前期比1,991,883千円増(312.7%増)の2,628,977千円となりました。
a.BPO関連事業部門
当事業部門は、BPO事業者及び官公庁から新規大型BPO案件が予想以上に受注できたこと並びに請負契約期間が前期4月から当期3月迄の完成請負案件の売上高が当期3月で一括売上高計上になったことなどから、当事業部門の売上高は前期比8,739,211千円増(103.3%増)の17,202,484千円となりました。
b.CRM関連事業部門
当事業部門は、2020年3月以降の新型コロナウイルス感染症拡大に伴い感染予防を目的とした出勤調整などから売上高が減少しました。その後、2020年5月の緊急事態宣言解除後は取引先によって格差はあるものの受注量が次第に回復してまいりましたが、取引先の新型コロナウイルス感染症拡大への警戒感が続き、全面的な受注回復に至らず、当事業部門の売上高は前期比138,535千円減(3.8%減)の3,465,798千円となりました。
c.一般事務事業部門
当事業部門は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い官公庁及び金融機関以外の民間企業向けの新規受注の減少及び既存案件における派遣スタッフの出勤調整などから売上高が減少しましたが、2020年5月の緊急事態宣言解除後は、新規案件が予想以上に受注できたことなどから、当事業部門の売上高は前期比1,229,870千円増(34.0%増)の4,848,849千円となりました。
(製造系人材サービス事業)
当事業は、2020年5月の緊急事態宣言解除後も製造加工部門を中心に新型コロナウイルス感染症の影響による受注量減少や派遣スタッフの出勤調整などから、当事業の売上高は、第2四半期連結累計期間において前年同期比で減少幅が拡大しましたが、第3四半期以降、食品加工、製造加工両部門において受注量の回復に努めた結果、前期比30,403千円増(1.0%増)の3,225,199千円となりました。また、利益面では、厳しい事業環境を踏まえ、人件費及び経費の削減等に努めた結果、営業利益は前期比45,678千円増(160.8%増)の74,077千円となりました。
(営業系人材サービス事業)
当事業は、2020年4月に発出された新型コロナウイルスの感染症拡大に伴う緊急事態宣言を踏まえ、小売業、飲食業等への訪問営業活動を自粛し、2020年5月の緊急事態宣言解除後も新型コロナウイルス感染症の影響により営業活動の回復が十分に図れなかった状況が続いたことから、当事業の売上高は、前期比696,081千円減(35.7%減)の1,251,708千円となりました。また、利益面では、売上高減少に伴い、販売費及び一般管理費の削減等に努めましたが、第4四半期に新規受注し翌期に売上高が計上となる案件の就業スタッフ募集費等が発生したことなどもあり、営業利益は前期比20,475千円減(80.4%減)の5,006千円となりました。
(その他)
当事業は、株式会社ジャパン・ビジネス・サービスの子会社である東京自動車管理株式会社における「自動車管理事業」であり、当事業の売上高は前期比8,216千円増(前年同期比3.0%増)の282,423千円となりました。一方、利益面では、人件費の削減等に努めたことから、営業利益は前期比20,294千円増(前年同期は1,254千円)の21,548千円となりました。
②財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は 11,523,851千円となり、前連結会計年度末に比べ4,043,305千円の増加となりました。その主な要因は、投資有価証券が63,052千円減少したものの、現金及び預金が2,518,663千円、受取手形及び売掛金が996,314千円それぞれ増加したことによるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は6,040,768千円となり、前連結会計年度末に比べ2,400,389千円の増加となりました。その主な要因は、社債(1年内償還予定の社債を含む)が65,000千円減少したものの、未払金が864,531千円、未払消費税等が674,382千円、未払法人税等が495,885千円それぞれ増加したことによるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は 5,483,082千円となり、前連結会計年度末に比べ1,642,915千円の増加となりました。その主な要因は、自己株式の増加により299,292千円減少したものの、利益剰余金が1,930,287千円(親会社株主に帰属する当期純利益により2,053,329千円増加し、配当金の支払いにより123,042千円減少)増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ2,518,663千円増加して6,435,394千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は2,743,709千円(前年同期は1,580,350千円の獲得)となりました。
その主な要因は、税金等調整前当期純利益が2,772,391千円、未払金の増加により797,271千円増、未払消費税等の増加により674,382千円増となったものの、売上債権の増加で996,314千円減、前受金の減少で257,027千円減となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は48,004千円(前年同期は39,746千円の使用)となりました。
その主な要因は、投資有価証券の売却による収入が104,872千円、定期預金の払戻による収入100,000千円があったものの、敷金及び保証金の差入による支出が197,333千円、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出が77,474千円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は177,041千円(前年同期は307,635千円の使用)となりました。
その主な要因は、長期借入による収入が600,000千円あったものの、長期借入金の返済による支出が309,171千円、自己株式の取得による支出が299,971千円、配当金の支払が122,962千円あったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、事務系人材サービス事業、製造系人材サービス事業及び営業系人材サービス事業を営んでおり、提供するサービスの関係上、生産実績の記載に馴染まないため記載しておりません。
b.受注実績
当社グループは、事務系人材サービス事業、製造系人材サービス事業及び営業系人材サービス事業を営んでおり、提供するサービスの関係上、受注実績の記載に馴染まないため記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント(事業部門含む)ごとに示しますと、以下のとおりであります。
| セグメント(事業部門を含む)の名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 事務系人材サービス事業 | 25,517,133 | 162.7 |
| BPO関連事業部門 | 17,202,484 | 203.3 |
| CRM関連事業部門 | 3,465,798 | 96.2 |
| 一般事務事業部門 | 4,848,849 | 134.0 |
| 製造系人材サービス事業 | 3,225,199 | 101.0 |
| 営業系人材サービス事業 | 1,251,708 | 64.3 |
| その他 | 282,423 | 103.0 |
| 合計 | 30,276,465 | 143.5 |
(注) 1.当連結会計年度の販売実績を契約形態別に示しますと、以下のとおりであります。
| 契約形態の名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 人材派遣 | 20,954,409 | 120.8 |
| 請負 | 9,230,301 | 251.2 |
| 紹介予定派遣 | 18,329 | 133.2 |
| 人材紹介 | 73,425 | 111.3 |
| 合計 | 30,276,465 | 143.5 |
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) | 当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ㈱DNPデータテクノ | 2,966,993 | 14.1 | 4,791,698 | 15.8 |
| 凸版印刷㈱ | ― | ― | 3,756,242 | 12.4 |
3.前連結会計年度について、当該割合が100分の10未満の相手先は記載を省略しております。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
5.当連結会計年度において、事務系人材サービス事業の販売実績に著しい変動がありました。これは、BPO事業者及び官公庁から新規大型BPO案件が受注できたこと並びに請負契約期間が前期4月から当期3月迄のBPO完成請負案件の売上高が当期3月で一括売上高を計上となったことや2020年5月の新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言解除後に予想以上の新規一般事務案件が受注できたことによるものです。
6.当連結会計年度において、営業系人材サービス事業の販売実績に著しい変動がありました。これは、2020年4月に発出された新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を踏まえ、小売業、飲食業等への訪問営業活動を自粛し、2020年5月の緊急事態宣言解除後も新型コロナウイルス感染症の影響により営業活動の回復が十分に図れなかった状況が続いたことによるものです。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づき見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
新型コロナウイルス感染症拡大による影響が、主に営業系人材サービス事業においてあったものの、事務系人材サービス事業では、前期4月から当期3月迄のBPO完成請負案件の売上高が当期3月で一括売上高計上になったことや新規大型BPO案件を予想以上に受注することができ、また、一般事務事業部門においても新規案件を予想以上に受注することができたことなどから、当連結会計年度の売上高は前期比9,173,085千円増(43.5%増)の30,276,465千円となりました。
(売上総利益)
売上高の増加並びに収益率の高い新規大型BPO案件が受注できたことにより、当連結会計年度の売上総利益は前期比2,531,350千円増(63.5%増)の6,514,847千円となりました。
(販売費及び一般管理費)
新規大型BPO案件にかかる就業スタッフの効率的募集に取り組むなど経費の増加抑制に努めた結果、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前期比493,979千円増(15.0%増)の3,785,237千円となりました。
(営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、営業利益は前期比2,037,371千円増(294.3%増)の2,729,610千円、経常利益は前期比2,082,166千円増(301.7%増)の2,772,391千円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比1,526,674千円増(289.9%増)の2,053,329千円となりました。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、給与等の人件費及び人材確保のための就業スタッフ及び社員の募集・採用費等を主とする運転資金並びに業務効率化のための社内基幹システムの整備・向上等を目的とする設備投資資金につきましては、事業収益から得られる自己資金で賄っておりますが、借入金及び社債につきましては、必要に応じて短期借入金・長期借入金や社債の発行により調達しております。
当社グループでは、現状、営業活動によるキャッシュ・フローや現金及び現金同等物の残高から、資金の流動性は十分に確保されているものと判断しておりますが、不測の事態に備え、金融機関との間で合計790,000千円の当座貸越契約を締結しております。なお、当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症拡大による当社グループの経営成績等への影響は軽微でしたが、今後、再び、日本国内で新型コロナウイルス感染症の流行が拡大し、緊急事態宣言が発出されるなどの状況になった場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、経営成績並びにキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
④経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益及び自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標と位置づけ、これらの指標を経営上の目標として持続的な企業価値の向上に努めており、それぞれの指標の計画及び達成状況は以下のとおりであります。
| 指 標 | 2021年2月期計画 | 2021年2月期実績 | 2022年3月期計画 |
| 売上高 | 23,132,000千円 | 30,276,465千円 | 39,000,000千円 |
| 営業利益 | 585,000千円 | 2,729,610千円 | 2,830,000千円 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 402,000円 | 2,053,329千円 | 2,080,000千円 |
| 自己資本当期純利益率 | 10.3% | 44.8% | 32.9% |
当連結会計年度における業績は、売上高が30,276,465千円(前期比43.5%増)、営業利益が2,729,610千円(前期比294.3%増)、自己資本当期純利益率44.8%(前期比34.5ポイント増)となりました。
当社グループの2022年3月期を1年目とする中期経営方針は、新規BPO案件の受注活動の積極的な展開をはじめ、営業系人材サービス事業での新規商材の受注活動、並びに、製造系人材サービス事業の全国展開等を推進し、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の「対処すべき課題」を着実に実行することにより、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上並びに企業としての社会的責任及び社会的貢献に努めるとしており、2022年3月期は売上高39,000,000千円(当期比28.8%増)を目指してまいります。
なお、利益面では、事務系人材サービス事業の主力であるBPO関連事業部門において、引き続き、新規大型案件の受注活動を積極的に展開することから、新規大型受注案件の業務開始構築費用が増加することなどにより売上総利益率が当期実績に比べ若干低下し、また、売上高の増加に伴い、スタッフ募集費や中核人材の採用等により販売費及び一般管理費が当期実績より増加しますが、営業利益は当期実績を上回る見通しであります。
これらの結果、2022年3月期は、営業利益2,830,000千円(当期比3.7%増)、自己資本当期純利益率32.9%(当期比11.9ポイント減)と予想しております。