有価証券報告書-第5期(平成29年8月1日-平成30年7月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、政府による国内経済対策の効果を背景とした企業収益や雇用情勢の改善などにより、緩やかな回復基調が継続したものの、米国および欧州各国政権を中心とした不安定な国際情勢等に
より、先行きが不透明な状況にて推移いたしました。
このような経済環境のなか、当社グループを取り巻く市場環境は、政府の対策により公共投資予算が一時的に増加しており、回復の傾向が継続しております。
このような状況のもと、当社グループは多様化・高度化する顧客ニーズに対応すべく、営業基盤の強化ならびに品質の向上に努めてまいりました。また、さらなる生産効率および技術力の向上を図ることにより、市場競争力を強化してまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は120億6千4百万円(前連結会計年度比7.4%増)となり、損益面では、営業利益は6億9千万円(前連結会計年度比13.5%増)、経常利益は7億9千9百万円(前連結会計年度比18.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億2百万円(前連結会計年度比19.8%減)となりました。
なお、親会社株主に帰属する当期純利益の主な減少要因といたしましては、税金等調整前当期純利益の増益による税金費用の増加に加えて前期において連結子会社の清算に伴う税金費用の減少があったことなどにより、税金費用が前期から2億9千7百万円増加したことによるものであります。
なお、当社グループの主力事業であります総合建設コンサルタント事業は、その受注の大部分が官公庁からのものであり、受注業務の納期は官公庁の事業年度末である3月に集中しております関係上、当社グループの売上高は第3四半期以降に集中する傾向があります。また、指定管理事業においては、神戸市立須磨海浜水族園の管理運営を行っており、春季・秋季の行楽シーズンおよび夏休み期間に来園者数が多いことから、第1四半期および第4四半期に売上高が多くなるといった季節的変動があります。
セグメントの業績を示すと次のとおりであります。
(総合建設コンサルタント事業)
当社グループの主力事業であります総合建設コンサルタント事業におきましては、政府による公共事業は、大規模災害への対応、社会インフラの老朽化対策、地域社会の再生・活性化等の政策により、安定的な予算規模にて推移しています。
当事業における顧客ニーズとして、社会インフラの老朽化対策の一環としての戦略的な維持管理計画の策定が必要とされており、これに対応すべく、ICT(情報通信技術)を活用した点検および診断の提案を実施しております。本年度においては、地中レーダとスコープにより、空洞の詳細な位置、深度および大きさを特定し、路面下空洞調査が可能となる路面下空洞探査車を導入し活用しております。
また、高齢化・人口減少に伴う諸問題への対処など、多様化・高度化する顧客ニーズに対応するため、地域に根付いた営業活動を実施し、施設の長寿命化計画、信頼性の高い防災施設、新たな発想での町づくりなどの地域の利便性向上に資する提案を行うことに努めてまいりました。
また、今後必要とされる社会インフラの老朽化対策、上下水道設備の広域化、共同化に伴う業務に加え、豪雨等の災害復興対策における提案活動の強化をしております。
さらに、プロポーザル・総合評価落札方式等の発注形態に対応するため、社内技術交流会・研修会を積極的に開催し、技術力の向上に努めるとともに、当事業を構成する株式会社ウエスコ、株式会社西日本技術コンサルタント、株式会社アイコン、株式会社オーライズの4社では、会社間の人事交流ならびに技術研修などを通じて、技術面における連携を強化してまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の総合建設コンサルタント事業の売上高は104億5千9百万円(前連結会計年度比7.2%増)、損益面におきましては、営業利益が7億8千万円(前連結会計年度比19.1%増)となりました。
(複写製本事業)
複写製本事業におきましては、複写製本サービス、データスキャニングおよび電子ファイリング業務の案件を中心に、やや増加の傾向にて推移いたしました。しかしながら、事業環境の一部に回復の傾向は見られるものの、事業全体としては、価格競争の激化等により引き続き厳しい状況にて推移しております。
このような事業環境のなか、市場の拡大が予想される、3D機器(プリンター、スキャナー)の販売強化、スキャナーによる三次元データの作成、編集、加工業務等を積極的に営業展開し、競合他社との差別化を図ってまいりました。
また、3D事業の展開として、3D石膏フルカラープリンターの活用に加え、樹脂プリンターを導入し、事業の拡大に努めております。
これらの結果、当連結会計年度の複写製本事業の売上高は3億1千1百万円(前連結会計年度比9.5%増)、損益面におきましては、営業利益は3千2百万円(前連結会計年度比5.8%増)となりました。
(不動産事業)
不動産事業におきましては、地元のハウスビルダーおよび大手住宅メーカーとの連携のもと、顧客の具体的なニーズの掘り起こしをメインテーマとし、情報提供ならびに提案を行ってまいりました。また、当社が岡山県北部に所有する販売用不動産の購入者を中心とした、地域住民との交流イベントを多数開催しております。
これらの結果、当連結会計年度の不動産事業の売上高は3千7百万円(前連結会計年度比3.1%増)、損益面におきましては、営業利益は4百万円(前連結会計年度比26.6%増)となりました。
(スポーツ施設運営事業)
スポーツ施設運営事業におきましては、新規入会者の定着率向上を最重要課題とし、職員と初心者会員とのコミュニケーションを重視した、きめ細やかなサービスの提供を行ってまいりました。
施設面におきましては、エイブル岡山店において、老朽化施設のリニューアルを実施し、利便性の向上を図るとともに、非日常的な空間が演出できるスタジオ照明を導入しております。
また、スタジオプログラムを充実させることにより、顧客満足度の向上を図るとともに、PR活動におきましては、これまでの中心である新聞折り込みチラシの内容を充実させたことに加え、ホームページ・SNSでの情報発信ならびに新規入会者獲得のための各種キャンペーンを強化しております。
さらに、新たな顧客層の獲得を目的として、ホットヨガスタジオ「SAMATWA~サマトワ」のクラス数を増加させるなど、サービスの充実に努めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度のスポーツ施設運営事業の売上高は5億9千9百万円(前連結会計年度比5.1%増)、損益面におきましては、営業利益は2千9百万円(前連結会計年度比23.1%減)となりました。
(指定管理事業)
指定管理事業におきましては、神戸市とのパートナーシップのもと、当社グループの環境・地域計画等の技術、ノウハウ等を最大限に融合し、観光施設・社会教育施設として付加価値の高い水族館の運営に努めております。
集客活動といたしましては、季節ごとの特別展示、企画展示を行うともに子供向けの学習プログラム「スマスイ生きものスクール」を行うなど、幅広い顧客層に満足していただけるサービスの提供に努めてまいりました。
また、オリジナルグッズの開発販売、来園者参加型やアウトリーチ活動による各種イベントの開催、水族館運営に関連するコンサルタント業務の受託など、収益確保に向けた活動の多角化を行うとともに、「夜間の延長開園」や「貸し切り水族園」など通常の営業時間以外の施設の活用にも積極的に取り組んでおります。
これらの結果、当連結会計年度の指定管理事業の売上高は6億5千6百万円(前連結会計年度比13.1%増)、損益面におきましては、営業利益は2千万円(前連結会計年度比65.7%減)となりました。
②キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ8億6千2百万円増加し、76億9千万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は13億2千万円(前連結会計年度比5億7千9百万円の収入増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益7億9千9百万円、減価償却費2億6千1百万円、未成業務受入金の増加額1億6千2百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は2億3千5百万円(前連結会計年度比6億2千4百万円の支出増加)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出5億7千4百万円、投資有価証券の売却による収入6億4千5百万円、有形固定資産の取得による支出2億8百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は2億2千2百万円(前連結会計年度比4千3百万円の支出増加)となりました。これは主に、配当金の支払額1億8千万円等によるものであります。
③受注及び販売の実績
(1)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.スポーツ施設運営事業および指定管理事業の受注実績は、受注生産ではないため省略しております。
(2)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成において、損益または資産の状況に影響を与える見積りの判断は、過去の実績やその時点での入手可能な情報に基づいた合理的と考えられるさまざまな要因を考慮したうえで行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
特に、次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産を回収可能と考えられる金額まで減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を検討するにあたっては、将来の課税所得見込みおよび税務計画を検討しますが、繰延税金資産の全部または一部を将来回収できないと判断した場合、繰延税金資産を取崩し、費用として計上いたします。
② 固定資産の減損会計
当社グループは、資産を用途により事業用資産、賃貸用資産及び遊休資産に分類しております。また、管理会計上の区分を基準に、事業用資産は各社に属する支社・支店等の独立した会計単位、賃貸用資産および遊休資産は物件単位にグルーピングしております。
減損の対象となった固定資産は、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った差額を減損損失としております。回収可能価額は、資産グループの時価から処分費用見込額を控除した正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方を採用しております。
③ 投資有価証券の評価
その他有価証券で時価のあるものについては、期末日の時価が取得原価に比べて著しく下落したものを減損の対象としております。
今後の株式相場が変動した場合には、投資有価証券評価損の計上が必要となる可能性があります。
④ 受注損失引当金の計上額
受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における受注のうち発生する原価の見積額が受注額を超過する可能性が高いものについて、損失見込額を計上しております。将来、発生原価が見積額を上回ると予想される場合には、追加引当が必要となる可能性があります。
⑤ 訴訟損失引当金の計上額
当社グループは、係争中の訴訟に係る損失に備えるため、その経過等の状況に基づき負担見込額を計上しております。実際の訴訟の進行状況等が見積りと異なる場合、適宜損失負担見込額の見直しを実施しております。
(2)財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度に比べ9億2千6百万円増加し、178億1千8百万円となりました。
流動資産については、売上高の増加により「現金及び預金」が6億7千2百万円、余剰資金運用のための信託受益権の新規購入等により「有価証券」が1億円、「金銭の信託」が1億円それぞれ増加し、一時差異の増加により「繰延税金資産」が5千9百万円増加しております。結果として、流動資産合計では前連結会計年度に比べ9億8千4百万円増加となりました。
固定資産については、不動産事業において「販売用不動産」の一部を賃貸に供したことによる振替えにより「土地」が2千7百万円増加し、「その他」に含まれております「出資金」が1億5千8百万円増加しております。また、余剰資金運用のための公社債等の売却により「投資有価証券」が1億7千8百万円減少しております。結果として、固定資産合計では前連結会計年度に比べ5千7百万円の減少となりました。
(負債の部)
当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度に比べ4億2千3百万円増加し、46億9千8百万円となりました。
流動負債については、決算賞与の支給などにより「未払金」が2億1百万円、税金等調整前当期純利益の増益による税金費用の増加に加えて中間納付額が少なかったことにより「未払法人税等」が3千1百万円、「未成業務受入金」が1億6千2百万円増加しております。結果として、流動負債合計では前連結会計年度に比べ4億2千8百万円増加しております。
固定負債については、投資有価証券の時価評価差額が減少したことにより、「繰延税金負債」が8百万円減少しております。結果として、固定負債合計では前連結会計年度に比べ4百万円減少しております。
(純資産の部)
当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度に比べ5億2百万円増加し、131億2千万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上により「利益剰余金」が5億2千1百万円増加し、有価証券および投資有価証券の時価評価額の減少に伴い「その他有価証券評価差額金」が1千8百万円減少したことが主な要因であります。
(3)経営成績の分析
当社グループの経営成績は、当連結会計年度において売上高は120億6千4百万円(前連結会計年度比7.4%増)、営業利益は6億9千万円(前連結会計年度比13.5%増)、経常利益は7億9千9百万円(前連結会計年度比18.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億2百万円(前連結会計年度比19.8%減)となりました。
(売上高)
当社グループの主力事業である総合建設コンサルタント事業において、地域に根付いた提案型営業に積極的に取り組むとともに、品質および原価管理を徹底し、市場競争力を強化することによる受注拡大に努めてまいりました。前期からの繰り越し業務の完成に加え、これらの取り組みにより、各種土木構造物等の点検業務、防災・減災対策およびインフラの維持更新に関する業務の受注が堅調に推移した結果、売上高は前連結会計年度に比べ8億3千5百万円増加し、120億6千4百万円(前連結会計年度比7.4%増)となりました。
(営業利益)
売上高は増加したものの、人件費の増加などの要因により、営業利益は6億9千万円(前連結会計年度比13.5%増)となりました。売上高に対する営業利益率は5.7%となり、前連結会計年度と比べ0.3%の上昇となりました。
(経常利益)
営業外収益は、保有投資有価証券の売却により「投資有価証券売却益」が2千4百万円(前連結会計年度は8百万円の「投資有価証券売却損」)発生しております。
これらの結果、経常利益は7億9千9百万円(前連結会計年度比18.4%増)となりました。また、売上高に対する経常利益率は6.6%となり、前連結会計年度と比べ0.6%の上昇となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益の増益による税金費用の増加に加えて前期において連結子会社の清算に伴う税金費用の減少があったことなどにより、税金費用が前期から2億9千7百万円増加しております。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は7億2百万円(前連結会計年度比19.8%減)となりました。
(4)キャッシュ・フローの分析
当社グループのキャッシュ・フローの分析については、(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローに記載したとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を含まない)により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
4.平成28年7月期、平成29年7月期および平成30年7月期は、有利子負債および利息の支払額がないため、債務償還年数およびインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、政府による国内経済対策の効果を背景とした企業収益や雇用情勢の改善などにより、緩やかな回復基調が継続したものの、米国および欧州各国政権を中心とした不安定な国際情勢等に
より、先行きが不透明な状況にて推移いたしました。
このような経済環境のなか、当社グループを取り巻く市場環境は、政府の対策により公共投資予算が一時的に増加しており、回復の傾向が継続しております。
このような状況のもと、当社グループは多様化・高度化する顧客ニーズに対応すべく、営業基盤の強化ならびに品質の向上に努めてまいりました。また、さらなる生産効率および技術力の向上を図ることにより、市場競争力を強化してまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は120億6千4百万円(前連結会計年度比7.4%増)となり、損益面では、営業利益は6億9千万円(前連結会計年度比13.5%増)、経常利益は7億9千9百万円(前連結会計年度比18.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億2百万円(前連結会計年度比19.8%減)となりました。
なお、親会社株主に帰属する当期純利益の主な減少要因といたしましては、税金等調整前当期純利益の増益による税金費用の増加に加えて前期において連結子会社の清算に伴う税金費用の減少があったことなどにより、税金費用が前期から2億9千7百万円増加したことによるものであります。
なお、当社グループの主力事業であります総合建設コンサルタント事業は、その受注の大部分が官公庁からのものであり、受注業務の納期は官公庁の事業年度末である3月に集中しております関係上、当社グループの売上高は第3四半期以降に集中する傾向があります。また、指定管理事業においては、神戸市立須磨海浜水族園の管理運営を行っており、春季・秋季の行楽シーズンおよび夏休み期間に来園者数が多いことから、第1四半期および第4四半期に売上高が多くなるといった季節的変動があります。
セグメントの業績を示すと次のとおりであります。
(総合建設コンサルタント事業)
当社グループの主力事業であります総合建設コンサルタント事業におきましては、政府による公共事業は、大規模災害への対応、社会インフラの老朽化対策、地域社会の再生・活性化等の政策により、安定的な予算規模にて推移しています。
当事業における顧客ニーズとして、社会インフラの老朽化対策の一環としての戦略的な維持管理計画の策定が必要とされており、これに対応すべく、ICT(情報通信技術)を活用した点検および診断の提案を実施しております。本年度においては、地中レーダとスコープにより、空洞の詳細な位置、深度および大きさを特定し、路面下空洞調査が可能となる路面下空洞探査車を導入し活用しております。
また、高齢化・人口減少に伴う諸問題への対処など、多様化・高度化する顧客ニーズに対応するため、地域に根付いた営業活動を実施し、施設の長寿命化計画、信頼性の高い防災施設、新たな発想での町づくりなどの地域の利便性向上に資する提案を行うことに努めてまいりました。
また、今後必要とされる社会インフラの老朽化対策、上下水道設備の広域化、共同化に伴う業務に加え、豪雨等の災害復興対策における提案活動の強化をしております。
さらに、プロポーザル・総合評価落札方式等の発注形態に対応するため、社内技術交流会・研修会を積極的に開催し、技術力の向上に努めるとともに、当事業を構成する株式会社ウエスコ、株式会社西日本技術コンサルタント、株式会社アイコン、株式会社オーライズの4社では、会社間の人事交流ならびに技術研修などを通じて、技術面における連携を強化してまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の総合建設コンサルタント事業の売上高は104億5千9百万円(前連結会計年度比7.2%増)、損益面におきましては、営業利益が7億8千万円(前連結会計年度比19.1%増)となりました。
(複写製本事業)
複写製本事業におきましては、複写製本サービス、データスキャニングおよび電子ファイリング業務の案件を中心に、やや増加の傾向にて推移いたしました。しかしながら、事業環境の一部に回復の傾向は見られるものの、事業全体としては、価格競争の激化等により引き続き厳しい状況にて推移しております。
このような事業環境のなか、市場の拡大が予想される、3D機器(プリンター、スキャナー)の販売強化、スキャナーによる三次元データの作成、編集、加工業務等を積極的に営業展開し、競合他社との差別化を図ってまいりました。
また、3D事業の展開として、3D石膏フルカラープリンターの活用に加え、樹脂プリンターを導入し、事業の拡大に努めております。
これらの結果、当連結会計年度の複写製本事業の売上高は3億1千1百万円(前連結会計年度比9.5%増)、損益面におきましては、営業利益は3千2百万円(前連結会計年度比5.8%増)となりました。
(不動産事業)
不動産事業におきましては、地元のハウスビルダーおよび大手住宅メーカーとの連携のもと、顧客の具体的なニーズの掘り起こしをメインテーマとし、情報提供ならびに提案を行ってまいりました。また、当社が岡山県北部に所有する販売用不動産の購入者を中心とした、地域住民との交流イベントを多数開催しております。
これらの結果、当連結会計年度の不動産事業の売上高は3千7百万円(前連結会計年度比3.1%増)、損益面におきましては、営業利益は4百万円(前連結会計年度比26.6%増)となりました。
(スポーツ施設運営事業)
スポーツ施設運営事業におきましては、新規入会者の定着率向上を最重要課題とし、職員と初心者会員とのコミュニケーションを重視した、きめ細やかなサービスの提供を行ってまいりました。
施設面におきましては、エイブル岡山店において、老朽化施設のリニューアルを実施し、利便性の向上を図るとともに、非日常的な空間が演出できるスタジオ照明を導入しております。
また、スタジオプログラムを充実させることにより、顧客満足度の向上を図るとともに、PR活動におきましては、これまでの中心である新聞折り込みチラシの内容を充実させたことに加え、ホームページ・SNSでの情報発信ならびに新規入会者獲得のための各種キャンペーンを強化しております。
さらに、新たな顧客層の獲得を目的として、ホットヨガスタジオ「SAMATWA~サマトワ」のクラス数を増加させるなど、サービスの充実に努めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度のスポーツ施設運営事業の売上高は5億9千9百万円(前連結会計年度比5.1%増)、損益面におきましては、営業利益は2千9百万円(前連結会計年度比23.1%減)となりました。
(指定管理事業)
指定管理事業におきましては、神戸市とのパートナーシップのもと、当社グループの環境・地域計画等の技術、ノウハウ等を最大限に融合し、観光施設・社会教育施設として付加価値の高い水族館の運営に努めております。
集客活動といたしましては、季節ごとの特別展示、企画展示を行うともに子供向けの学習プログラム「スマスイ生きものスクール」を行うなど、幅広い顧客層に満足していただけるサービスの提供に努めてまいりました。
また、オリジナルグッズの開発販売、来園者参加型やアウトリーチ活動による各種イベントの開催、水族館運営に関連するコンサルタント業務の受託など、収益確保に向けた活動の多角化を行うとともに、「夜間の延長開園」や「貸し切り水族園」など通常の営業時間以外の施設の活用にも積極的に取り組んでおります。
これらの結果、当連結会計年度の指定管理事業の売上高は6億5千6百万円(前連結会計年度比13.1%増)、損益面におきましては、営業利益は2千万円(前連結会計年度比65.7%減)となりました。
②キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ8億6千2百万円増加し、76億9千万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は13億2千万円(前連結会計年度比5億7千9百万円の収入増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益7億9千9百万円、減価償却費2億6千1百万円、未成業務受入金の増加額1億6千2百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は2億3千5百万円(前連結会計年度比6億2千4百万円の支出増加)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出5億7千4百万円、投資有価証券の売却による収入6億4千5百万円、有形固定資産の取得による支出2億8百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は2億2千2百万円(前連結会計年度比4千3百万円の支出増加)となりました。これは主に、配当金の支払額1億8千万円等によるものであります。
③受注及び販売の実績
(1)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 総合建設コンサルタント事業 | 10,483,277 | 106.2 | 7,324,542 | 100.4 |
| 複写製本事業 | 311,938 | 109.5 | - | - |
| 不動産事業 | 37,089 | 103.1 | - | - |
| 合計 | 10,832,306 | 106.3 | 7,324,542 | 100.4 |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.スポーツ施設運営事業および指定管理事業の受注実績は、受注生産ではないため省略しております。
(2)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年8月1日 至 平成30年7月31日) | 前年同期比(%) |
| 総合建設コンサルタント事業(千円) | 10,459,534 | 107.2 |
| 複写製本事業(千円) | 311,938 | 109.5 |
| 不動産事業(千円) | 37,089 | 103.1 |
| スポーツ施設運営事業(千円) | 599,255 | 105.1 |
| 指定管理事業(千円) | 656,657 | 113.1 |
| 合計(千円) | 12,064,475 | 107.4 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年8月1日 至 平成29年7月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年8月1日 至 平成30年7月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 国土交通省 | 1,631,960 | 14.53 | 1,924,485 | 15.95 |
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成において、損益または資産の状況に影響を与える見積りの判断は、過去の実績やその時点での入手可能な情報に基づいた合理的と考えられるさまざまな要因を考慮したうえで行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
特に、次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産を回収可能と考えられる金額まで減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を検討するにあたっては、将来の課税所得見込みおよび税務計画を検討しますが、繰延税金資産の全部または一部を将来回収できないと判断した場合、繰延税金資産を取崩し、費用として計上いたします。
② 固定資産の減損会計
当社グループは、資産を用途により事業用資産、賃貸用資産及び遊休資産に分類しております。また、管理会計上の区分を基準に、事業用資産は各社に属する支社・支店等の独立した会計単位、賃貸用資産および遊休資産は物件単位にグルーピングしております。
減損の対象となった固定資産は、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った差額を減損損失としております。回収可能価額は、資産グループの時価から処分費用見込額を控除した正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方を採用しております。
③ 投資有価証券の評価
その他有価証券で時価のあるものについては、期末日の時価が取得原価に比べて著しく下落したものを減損の対象としております。
今後の株式相場が変動した場合には、投資有価証券評価損の計上が必要となる可能性があります。
④ 受注損失引当金の計上額
受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における受注のうち発生する原価の見積額が受注額を超過する可能性が高いものについて、損失見込額を計上しております。将来、発生原価が見積額を上回ると予想される場合には、追加引当が必要となる可能性があります。
⑤ 訴訟損失引当金の計上額
当社グループは、係争中の訴訟に係る損失に備えるため、その経過等の状況に基づき負担見込額を計上しております。実際の訴訟の進行状況等が見積りと異なる場合、適宜損失負担見込額の見直しを実施しております。
(2)財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度に比べ9億2千6百万円増加し、178億1千8百万円となりました。
流動資産については、売上高の増加により「現金及び預金」が6億7千2百万円、余剰資金運用のための信託受益権の新規購入等により「有価証券」が1億円、「金銭の信託」が1億円それぞれ増加し、一時差異の増加により「繰延税金資産」が5千9百万円増加しております。結果として、流動資産合計では前連結会計年度に比べ9億8千4百万円増加となりました。
固定資産については、不動産事業において「販売用不動産」の一部を賃貸に供したことによる振替えにより「土地」が2千7百万円増加し、「その他」に含まれております「出資金」が1億5千8百万円増加しております。また、余剰資金運用のための公社債等の売却により「投資有価証券」が1億7千8百万円減少しております。結果として、固定資産合計では前連結会計年度に比べ5千7百万円の減少となりました。
(負債の部)
当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度に比べ4億2千3百万円増加し、46億9千8百万円となりました。
流動負債については、決算賞与の支給などにより「未払金」が2億1百万円、税金等調整前当期純利益の増益による税金費用の増加に加えて中間納付額が少なかったことにより「未払法人税等」が3千1百万円、「未成業務受入金」が1億6千2百万円増加しております。結果として、流動負債合計では前連結会計年度に比べ4億2千8百万円増加しております。
固定負債については、投資有価証券の時価評価差額が減少したことにより、「繰延税金負債」が8百万円減少しております。結果として、固定負債合計では前連結会計年度に比べ4百万円減少しております。
(純資産の部)
当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度に比べ5億2百万円増加し、131億2千万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上により「利益剰余金」が5億2千1百万円増加し、有価証券および投資有価証券の時価評価額の減少に伴い「その他有価証券評価差額金」が1千8百万円減少したことが主な要因であります。
(3)経営成績の分析
当社グループの経営成績は、当連結会計年度において売上高は120億6千4百万円(前連結会計年度比7.4%増)、営業利益は6億9千万円(前連結会計年度比13.5%増)、経常利益は7億9千9百万円(前連結会計年度比18.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億2百万円(前連結会計年度比19.8%減)となりました。
(売上高)
当社グループの主力事業である総合建設コンサルタント事業において、地域に根付いた提案型営業に積極的に取り組むとともに、品質および原価管理を徹底し、市場競争力を強化することによる受注拡大に努めてまいりました。前期からの繰り越し業務の完成に加え、これらの取り組みにより、各種土木構造物等の点検業務、防災・減災対策およびインフラの維持更新に関する業務の受注が堅調に推移した結果、売上高は前連結会計年度に比べ8億3千5百万円増加し、120億6千4百万円(前連結会計年度比7.4%増)となりました。
(営業利益)
売上高は増加したものの、人件費の増加などの要因により、営業利益は6億9千万円(前連結会計年度比13.5%増)となりました。売上高に対する営業利益率は5.7%となり、前連結会計年度と比べ0.3%の上昇となりました。
(経常利益)
営業外収益は、保有投資有価証券の売却により「投資有価証券売却益」が2千4百万円(前連結会計年度は8百万円の「投資有価証券売却損」)発生しております。
これらの結果、経常利益は7億9千9百万円(前連結会計年度比18.4%増)となりました。また、売上高に対する経常利益率は6.6%となり、前連結会計年度と比べ0.6%の上昇となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益の増益による税金費用の増加に加えて前期において連結子会社の清算に伴う税金費用の減少があったことなどにより、税金費用が前期から2億9千7百万円増加しております。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は7億2百万円(前連結会計年度比19.8%減)となりました。
(4)キャッシュ・フローの分析
当社グループのキャッシュ・フローの分析については、(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローに記載したとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。
| 前々連結会計年度 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 平成28年7月期 | 平成29年7月期 | 平成30年7月期 | |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 25.0 | 36.9 | 36.7 |
| 債務償還年数(年) | - | - | - |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | - | - | - |
| 時価ベースの自己資本比率 | :株式時価総額/総資産 |
| 債務償還年数 | :有利子負債/営業キャッシュ・フロー |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | :営業キャッシュ・フロー/利払い |
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を含まない)により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
4.平成28年7月期、平成29年7月期および平成30年7月期は、有利子負債および利息の支払額がないため、債務償還年数およびインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。