有価証券報告書-第15期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(業績等の概要)
(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から持ち直しの動きがあるものの、景気は依然として厳しい状況で、雇用情勢も弱い動きとなっています。先行きについても、ワクチンの普及、感染拡大の防止策を講じる中での各種政策の効果や海外経済の改善によって、持ち直しの動きが期待されますが、大都市部を中心に再度緊急事態宣言が発令される等、さらなる感染拡大が内外経済に与える影響に十分注意する必要があります。
このような状況の下、当社グループは、比較的変動の少ない事業領域において、カテゴリーに特化した複数の事業ポートフォリオを持っており、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を限定的にとどめることができました。
国内においては、2020年5月下旬に緊急事態宣言が解除されて以降、新型コロナウイルス感染症拡大の防止策を講じつつ、経済活動が緩やかに再開されたことで、セールスアウトソーシング領域、ファクトリーアウトソーシング領域では感染拡大による影響が一部あるものの、それ以外の領域は堅調に推移しました。
海外においては、当社が主に事業を展開しているシンガポール、オーストラリアは日本国内と比較し経済活動の再開は遅れたものの、足元では新型コロナウイルス感染症拡大の抑え込みができており、徐々に収束に向かっています。その中で、安定した需要のある人材派遣は堅調に推移しました。
利益面においては、シンガポールにおける新型コロナウイルス感染症対策としての雇用支援政府補助金等の助成金収入に加えて、新規投資計画の見直し、本社コストの見直しを進める等、利益確保に努めました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上収益118,249百万円(前連結会計年度比3.0%減)、営業利益4,030百万円(同2.8%減)、税引前利益3,788百万円(同6.6%減)、当期利益2,678百万円(同1.3%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益2,363百万円(同0.7%減)、及びEBITDA(営業利益+減価償却費及び償却費+減損損失)は6,259百万円(同2.0%増)となりました。
セグメント別の業績は、次の通りです。
当連結会計年度より、事業ポートフォリオマネジメントの見直し、全社戦略の強化を図るために、事業セグメントを、従来の「セールスアウトソーシング事業」、「コールセンターアウトソーシング事業」、「ファクトリーアウトソーシング事業」、「介護ビジネス支援事業」、「海外HR事業」、フォースタートアップス(株)が展開する「スタートアップ人材支援事業」の6区分から、「国内WORK事業」、「海外WORK事業」の2区分へ変更しています。以下の前連結会計年度比較につきましては、変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。
①国内WORK事業
国内におけるセールスアウトソーシング領域、コールセンターアウトソーシング領域、ファクトリーアウトソーシング領域及び介護・保育領域等カテゴリーに特化した派遣・紹介、業務請負を行う国内WORK事業については、セールスアウトソーシング領域のアパレル分野、セールスプロモーション分野及びファクトリーアウトソーシング領域において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、需要が低下しました。一方で、コールセンターアウトソーシング領域及び介護・保育領域においては、新規求人数の回復は遅れているものの、需要は底堅く堅調に推移しました。また、各領域ともウィズコロナ、アフターコロナを見据え、営業代行サービス、在宅型のコンタクトセンターサービスなど新たなサービスの顧客開拓にも注力しました。
利益面においては、セールスアウトソーシング領域、ファクトリーアウトソーシング領域において減収となったことにより減益となりました。
以上の結果、国内WORK事業は、外部収益80,050百万円(前年同期比5.2%減)、セグメント利益4,253百万円(同16.0%減)となりました。
②海外WORK事業
ASEAN及びオセアニア地域で展開している人材サービスについては、新型コロナウイルス感染症拡大の渦中でも、政府系、エンジニア、ファイナンス、リーガル等の人材派遣は安定して推移しました。また、オーストラリア、シンガポールの景気減速、企業活動の停滞により、人材紹介の需要は低下していたものの、足元では感染拡大の抑え込みができていることから、需要は回復に向かっています。
利益面においては、人材紹介売上が減少したものの、人材派遣売上の増加、固定費の見直し、シンガポールにおける新型コロナウイルス感染症対策としての雇用支援政府補助金収入を計上したことにより増益となりました。
以上の結果、海外WORK事業は、外部収益36,920百万円(前年同期比2.3%増)、セグメント利益1,106百万円(同13.8%増)となりました。
③その他
その他については、労働集約型ビジネス以外の拡大に向け、外国人労働者の就労時間管理システムである「アワマネ」、外国人サポートサービス「エンポート」等、新たなプラットフォームの開発強化に取り組みました。また、第1四半期連結会計期間において、ITエンジニア/クリエイター向け賃貸住宅(TECH RESIDENCE)1物件の販売を行いました。なお、新たにサービスを開始したスキマ時間バイトアプリの「デイワク」に関しては、当初活用を見込んでいた既存の顧客基盤、スタッフ基盤が活用できなかったことから、2021年4月にサービスを終了しました。
利益面においては、新分野への先行投資を引き続き実施しつつも、既存事業の業容拡大、ファンドが保有する株式を一部売却したことから増益となりました。
以上の結果、その他は、外部収益2,121百万円(前連結会計年度比36.9%増)、セグメント損失166百万円(前連結会計年度は352百万円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、4,316百万円の収入(前連結会計年度は4,908百万円の収入)となりました。これは主に、法人所得税の支払額1,956百万円、営業活動その他による支出1,312百万円等があった一方、税引前利益の計上3,788百万円、減価償却費及び償却費2,229百万円、営業債権の減少額1,488百万円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、433百万円の支出(前連結会計年度は3,035百万円の支出)となりました。これは主に、有価証券の売却による収入374百万円等があった一方、有形固定資産及び無形資産の取得による支出589百万円、持分法で会計処理されている投資の取得による支出350百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,646百万円の支出(前連結会計年度は2,631百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純増額1,890百万円、政府補助金による収入1,273百万円等があった一方、長期借入金の返済による支出3,080百万円、リース負債の返済による支出1,302百万円等があったことによるものです。
(生産、受注及び販売の状況)
(1)生産実績
当社グループの主たる事業は人材サービスの提供であり、その性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しています。
(2)受注状況
生産実績と同様の理由により、記載していません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りです。
(注1)セグメント間の取引については相殺消去しています。
(注2)上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2.作成の基礎」に記載の通りです。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は23,570百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,528百万円増加しました。これは主に、営業債権及びその他の債権が373百万円減少した一方、現金及び現金同等物が1,511百万円、その他の金融資産が438百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
非流動資産は23,190百万円となり、前連結会計年度末に比べ631百万円増加しました。これは主に、使用権資産が485百万円、有形固定資産が232百万円それぞれ減少した一方、その他の無形資産が593百万円、のれんが500百万円、持分法で会計処理されている投資が495百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
以上の結果、総資産は46,760百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,160百万円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は24,790百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,223百万円増加しました。これは主に、未払法人所得税が601百万円減少した一方、借入金が1,687百万円、その他の金融負債が1,240百万円、営業債務及びその他の債務が1,239百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
非流動負債は11,943百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,966百万円減少しました。これは主に、借入金が2,609百万円、その他の金融負債が1,449百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
以上の結果、負債合計は36,733百万円となり、前連結会計年度末に比べ742百万円減少しました。
(資本)
当連結会計年度末における資本合計は10,027百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,903百万円増加しました。これは主に、資本剰余金が386百万円減少した一方、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上等により利益剰余金が2,081百万円、その他の資本の構成要素のうち、在外営業活動体の換算差額が1,460百万円、それぞれ増加したこと等によるものです。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は17.6%(前連結会計年度末11.7%)となりました。また、一時的な要
因となる売建プットオプション3,300百万円(前連結会計年度末3,377百万円)の影響を除いた調整後親会社所有者帰属持分比率は24.7%(前連結会計年度末19.3%)となりました。
(3)キャッシュ・フローの分析
「第2 事業の状況3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概
要)(2)キャッシュ・フローの分析」をご参照ください。
(4)重要な経営指標の分析
当社グループは、2023年3月期を最終年度とする中期経営計画「WILL-being 2023」を策定し、2023年3月期の経営目標として売上高1,355億円、営業利益53.5億円、売上高営業利益率4.0%の経営数値目標を掲げています。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたものの、当社グループは、比較的変動の少ない事業領域において、カテゴリーに特化した複数の事業ポートフォリオを持っており、感染症拡大の影響を限定的にとどめることができました。当連結会計年度における実績及び主な要因は以下の通りです。
(売上収益)
当連結会計年度の売上収益は118,249百万円となり、前連結会計年度に比べ3.0%減少しました。
売上収益減少の主な要因は、新型コロナウイルス感染症拡大により、外出自粛、イベント開催自粛、顧客の生産計画見直しにより、セールスアウトソーシング領域のアパレル分野、セールスプロモーション分野、ファクトリーアウトソーシング領域において、需要が低下したことにより、減少しました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は24,056百万円となり、前連結会計年度に比べ5.3%減少しました。
売上総利益率は20.3%となり、前連結会計年度より0.5ポイント低下しました。
売上総利益は、シンガポールにおける新型コロナウイルス感染症対策としての雇用支援政府補助金収入の計上、稼働人員数の減少による有給休暇引当金の減少による当年度一過性の増加要因があった一方で、感染症拡大により収益性の高い人材紹介が減少しました。加えて、国内で緊急事態宣言発令によって、休業補償、有給休暇の取得増加によって、売上総利益が減少しました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、20,463百万円となり、前連結会計年度に比べ4.5%減少しました。
販管費比率は17.3%となり、前連結会計年度より0.3ポイント低下しました。
販売費及び一般管理費が減少した主な要因は、新規投資計画の見直し、拠点統廃合等の固定費の見直し、本社コストの見直し等による共通費の減少によるものです。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は4,030百万円となり、前連結会計年度に比べ2.8%減少しました。
営業利益が減少した主な要因は、売上収益の減少によるものです。
営業利益率は3.4%となり、前連結会計年度より0.0ポイント上昇しました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
以上の結果、当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ16百万円減少の2,363百万円となりました。
(EBITDA)
当連結会計年度のEBITDAは6,259百万円となり、前連結会計年度に比べ2.0%増加しました。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の事業には、景気の変動等による人材ビジネス市場規模への影響や競合他社の状況、法的規制等、経営成績に重要な影響を与えうる様々なリスク要因があります。詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
(6)経営戦略と今後の見通し
2022年3月期においては、新型コロナウイルス感染症拡大の収束の見通しは立っていませんが、当期における感染拡大の事業への影響は徐々に収束に向かっています。そのため、次期の見通しにつきましては、感染拡大の影響は一部の領域においてあるものの、連結業績には大きく影響しないと予想しています。
次期につきましては、各事業において、新型コロナウイルス感染症拡大前の2020年3月期を上回る業績が見込まれるものの、中長期シナリオ実現のために、注力する介護領域の人材紹介、建設技術者人材サービス領域、スタートアップ人材支援領域において、営業人員、コンサルタント人員の増員等の先行投資を行っていきます。
これらの取り組みにより、2022年3月期の通期連結業績につきましては、売上収益121,000百万円、営業利益3,400百万円、税引前利益3,270百万円、当期利益2,050百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益1,840百万円、EBITDAは5,200百万円を見込んでいます。なお、業績予想で前提としている為替レートは、1シンガポールドル72円、1オーストラリアドル68円としています。
*上記業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。引き続き当社グループの事業への影響を慎重に見極め、今後修正の必要が生じた場合には速やかに開示します。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して1,511百万円増加し、7,455百万円(前連結会計年度末比25.4%増加)となりました。
当社グループは、財務の健全性を図りながら戦略投資をおこなっていきますが、資金需要につきましては主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入等にて対応していくこととしています。
当社グループの資金の流動性は、連結子会社では、支払サイトが締め後20日となっており、入金が30日サイトとなっています。一方、当社では、支払が締め後45日、入金が30日サイトとなっています。連結子会社で資金需要が発生した場合には、当社の資金及び取引銀行と契約している当座貸越を使用し、連結子会社に貸し付けています。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要)(2)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。
(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から持ち直しの動きがあるものの、景気は依然として厳しい状況で、雇用情勢も弱い動きとなっています。先行きについても、ワクチンの普及、感染拡大の防止策を講じる中での各種政策の効果や海外経済の改善によって、持ち直しの動きが期待されますが、大都市部を中心に再度緊急事態宣言が発令される等、さらなる感染拡大が内外経済に与える影響に十分注意する必要があります。
このような状況の下、当社グループは、比較的変動の少ない事業領域において、カテゴリーに特化した複数の事業ポートフォリオを持っており、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を限定的にとどめることができました。
国内においては、2020年5月下旬に緊急事態宣言が解除されて以降、新型コロナウイルス感染症拡大の防止策を講じつつ、経済活動が緩やかに再開されたことで、セールスアウトソーシング領域、ファクトリーアウトソーシング領域では感染拡大による影響が一部あるものの、それ以外の領域は堅調に推移しました。
海外においては、当社が主に事業を展開しているシンガポール、オーストラリアは日本国内と比較し経済活動の再開は遅れたものの、足元では新型コロナウイルス感染症拡大の抑え込みができており、徐々に収束に向かっています。その中で、安定した需要のある人材派遣は堅調に推移しました。
利益面においては、シンガポールにおける新型コロナウイルス感染症対策としての雇用支援政府補助金等の助成金収入に加えて、新規投資計画の見直し、本社コストの見直しを進める等、利益確保に努めました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上収益118,249百万円(前連結会計年度比3.0%減)、営業利益4,030百万円(同2.8%減)、税引前利益3,788百万円(同6.6%減)、当期利益2,678百万円(同1.3%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益2,363百万円(同0.7%減)、及びEBITDA(営業利益+減価償却費及び償却費+減損損失)は6,259百万円(同2.0%増)となりました。
セグメント別の業績は、次の通りです。
当連結会計年度より、事業ポートフォリオマネジメントの見直し、全社戦略の強化を図るために、事業セグメントを、従来の「セールスアウトソーシング事業」、「コールセンターアウトソーシング事業」、「ファクトリーアウトソーシング事業」、「介護ビジネス支援事業」、「海外HR事業」、フォースタートアップス(株)が展開する「スタートアップ人材支援事業」の6区分から、「国内WORK事業」、「海外WORK事業」の2区分へ変更しています。以下の前連結会計年度比較につきましては、変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。
①国内WORK事業
国内におけるセールスアウトソーシング領域、コールセンターアウトソーシング領域、ファクトリーアウトソーシング領域及び介護・保育領域等カテゴリーに特化した派遣・紹介、業務請負を行う国内WORK事業については、セールスアウトソーシング領域のアパレル分野、セールスプロモーション分野及びファクトリーアウトソーシング領域において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、需要が低下しました。一方で、コールセンターアウトソーシング領域及び介護・保育領域においては、新規求人数の回復は遅れているものの、需要は底堅く堅調に推移しました。また、各領域ともウィズコロナ、アフターコロナを見据え、営業代行サービス、在宅型のコンタクトセンターサービスなど新たなサービスの顧客開拓にも注力しました。
利益面においては、セールスアウトソーシング領域、ファクトリーアウトソーシング領域において減収となったことにより減益となりました。
以上の結果、国内WORK事業は、外部収益80,050百万円(前年同期比5.2%減)、セグメント利益4,253百万円(同16.0%減)となりました。
②海外WORK事業
ASEAN及びオセアニア地域で展開している人材サービスについては、新型コロナウイルス感染症拡大の渦中でも、政府系、エンジニア、ファイナンス、リーガル等の人材派遣は安定して推移しました。また、オーストラリア、シンガポールの景気減速、企業活動の停滞により、人材紹介の需要は低下していたものの、足元では感染拡大の抑え込みができていることから、需要は回復に向かっています。
利益面においては、人材紹介売上が減少したものの、人材派遣売上の増加、固定費の見直し、シンガポールにおける新型コロナウイルス感染症対策としての雇用支援政府補助金収入を計上したことにより増益となりました。
以上の結果、海外WORK事業は、外部収益36,920百万円(前年同期比2.3%増)、セグメント利益1,106百万円(同13.8%増)となりました。
③その他
その他については、労働集約型ビジネス以外の拡大に向け、外国人労働者の就労時間管理システムである「アワマネ」、外国人サポートサービス「エンポート」等、新たなプラットフォームの開発強化に取り組みました。また、第1四半期連結会計期間において、ITエンジニア/クリエイター向け賃貸住宅(TECH RESIDENCE)1物件の販売を行いました。なお、新たにサービスを開始したスキマ時間バイトアプリの「デイワク」に関しては、当初活用を見込んでいた既存の顧客基盤、スタッフ基盤が活用できなかったことから、2021年4月にサービスを終了しました。
利益面においては、新分野への先行投資を引き続き実施しつつも、既存事業の業容拡大、ファンドが保有する株式を一部売却したことから増益となりました。
以上の結果、その他は、外部収益2,121百万円(前連結会計年度比36.9%増)、セグメント損失166百万円(前連結会計年度は352百万円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、4,316百万円の収入(前連結会計年度は4,908百万円の収入)となりました。これは主に、法人所得税の支払額1,956百万円、営業活動その他による支出1,312百万円等があった一方、税引前利益の計上3,788百万円、減価償却費及び償却費2,229百万円、営業債権の減少額1,488百万円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、433百万円の支出(前連結会計年度は3,035百万円の支出)となりました。これは主に、有価証券の売却による収入374百万円等があった一方、有形固定資産及び無形資産の取得による支出589百万円、持分法で会計処理されている投資の取得による支出350百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,646百万円の支出(前連結会計年度は2,631百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純増額1,890百万円、政府補助金による収入1,273百万円等があった一方、長期借入金の返済による支出3,080百万円、リース負債の返済による支出1,302百万円等があったことによるものです。
(生産、受注及び販売の状況)
(1)生産実績
当社グループの主たる事業は人材サービスの提供であり、その性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しています。
(2)受注状況
生産実績と同様の理由により、記載していません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りです。
| (単位:百万円) | ||
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 国内WORK事業 | 80,050 | 94.8 |
| 海外WORK事業 | 36,920 | 102.3 |
| 報告セグメント計 | 116,970 | 97.1 |
| その他 | 2,121 | 136.9 |
| IFRS調整 | △843 | - |
| 合計 | 118,249 | 97.0 |
(注1)セグメント間の取引については相殺消去しています。
(注2)上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2.作成の基礎」に記載の通りです。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は23,570百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,528百万円増加しました。これは主に、営業債権及びその他の債権が373百万円減少した一方、現金及び現金同等物が1,511百万円、その他の金融資産が438百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
非流動資産は23,190百万円となり、前連結会計年度末に比べ631百万円増加しました。これは主に、使用権資産が485百万円、有形固定資産が232百万円それぞれ減少した一方、その他の無形資産が593百万円、のれんが500百万円、持分法で会計処理されている投資が495百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
以上の結果、総資産は46,760百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,160百万円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は24,790百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,223百万円増加しました。これは主に、未払法人所得税が601百万円減少した一方、借入金が1,687百万円、その他の金融負債が1,240百万円、営業債務及びその他の債務が1,239百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
非流動負債は11,943百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,966百万円減少しました。これは主に、借入金が2,609百万円、その他の金融負債が1,449百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
以上の結果、負債合計は36,733百万円となり、前連結会計年度末に比べ742百万円減少しました。
(資本)
当連結会計年度末における資本合計は10,027百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,903百万円増加しました。これは主に、資本剰余金が386百万円減少した一方、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上等により利益剰余金が2,081百万円、その他の資本の構成要素のうち、在外営業活動体の換算差額が1,460百万円、それぞれ増加したこと等によるものです。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は17.6%(前連結会計年度末11.7%)となりました。また、一時的な要
因となる売建プットオプション3,300百万円(前連結会計年度末3,377百万円)の影響を除いた調整後親会社所有者帰属持分比率は24.7%(前連結会計年度末19.3%)となりました。
(3)キャッシュ・フローの分析
「第2 事業の状況3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概
要)(2)キャッシュ・フローの分析」をご参照ください。
(4)重要な経営指標の分析
当社グループは、2023年3月期を最終年度とする中期経営計画「WILL-being 2023」を策定し、2023年3月期の経営目標として売上高1,355億円、営業利益53.5億円、売上高営業利益率4.0%の経営数値目標を掲げています。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたものの、当社グループは、比較的変動の少ない事業領域において、カテゴリーに特化した複数の事業ポートフォリオを持っており、感染症拡大の影響を限定的にとどめることができました。当連結会計年度における実績及び主な要因は以下の通りです。
(売上収益)
当連結会計年度の売上収益は118,249百万円となり、前連結会計年度に比べ3.0%減少しました。
売上収益減少の主な要因は、新型コロナウイルス感染症拡大により、外出自粛、イベント開催自粛、顧客の生産計画見直しにより、セールスアウトソーシング領域のアパレル分野、セールスプロモーション分野、ファクトリーアウトソーシング領域において、需要が低下したことにより、減少しました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は24,056百万円となり、前連結会計年度に比べ5.3%減少しました。
売上総利益率は20.3%となり、前連結会計年度より0.5ポイント低下しました。
売上総利益は、シンガポールにおける新型コロナウイルス感染症対策としての雇用支援政府補助金収入の計上、稼働人員数の減少による有給休暇引当金の減少による当年度一過性の増加要因があった一方で、感染症拡大により収益性の高い人材紹介が減少しました。加えて、国内で緊急事態宣言発令によって、休業補償、有給休暇の取得増加によって、売上総利益が減少しました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、20,463百万円となり、前連結会計年度に比べ4.5%減少しました。
販管費比率は17.3%となり、前連結会計年度より0.3ポイント低下しました。
販売費及び一般管理費が減少した主な要因は、新規投資計画の見直し、拠点統廃合等の固定費の見直し、本社コストの見直し等による共通費の減少によるものです。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は4,030百万円となり、前連結会計年度に比べ2.8%減少しました。
営業利益が減少した主な要因は、売上収益の減少によるものです。
営業利益率は3.4%となり、前連結会計年度より0.0ポイント上昇しました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
以上の結果、当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ16百万円減少の2,363百万円となりました。
(EBITDA)
当連結会計年度のEBITDAは6,259百万円となり、前連結会計年度に比べ2.0%増加しました。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の事業には、景気の変動等による人材ビジネス市場規模への影響や競合他社の状況、法的規制等、経営成績に重要な影響を与えうる様々なリスク要因があります。詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
(6)経営戦略と今後の見通し
2022年3月期においては、新型コロナウイルス感染症拡大の収束の見通しは立っていませんが、当期における感染拡大の事業への影響は徐々に収束に向かっています。そのため、次期の見通しにつきましては、感染拡大の影響は一部の領域においてあるものの、連結業績には大きく影響しないと予想しています。
次期につきましては、各事業において、新型コロナウイルス感染症拡大前の2020年3月期を上回る業績が見込まれるものの、中長期シナリオ実現のために、注力する介護領域の人材紹介、建設技術者人材サービス領域、スタートアップ人材支援領域において、営業人員、コンサルタント人員の増員等の先行投資を行っていきます。
これらの取り組みにより、2022年3月期の通期連結業績につきましては、売上収益121,000百万円、営業利益3,400百万円、税引前利益3,270百万円、当期利益2,050百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益1,840百万円、EBITDAは5,200百万円を見込んでいます。なお、業績予想で前提としている為替レートは、1シンガポールドル72円、1オーストラリアドル68円としています。
*上記業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。引き続き当社グループの事業への影響を慎重に見極め、今後修正の必要が生じた場合には速やかに開示します。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して1,511百万円増加し、7,455百万円(前連結会計年度末比25.4%増加)となりました。
当社グループは、財務の健全性を図りながら戦略投資をおこなっていきますが、資金需要につきましては主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入等にて対応していくこととしています。
当社グループの資金の流動性は、連結子会社では、支払サイトが締め後20日となっており、入金が30日サイトとなっています。一方、当社では、支払が締め後45日、入金が30日サイトとなっています。連結子会社で資金需要が発生した場合には、当社の資金及び取引銀行と契約している当座貸越を使用し、連結子会社に貸し付けています。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要)(2)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。