有価証券報告書-第55期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)

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2019/03/29 9:17
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当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績
当事業年度におけるわが国経済は、個人消費の持ち直し、設備投資の増加、生産の緩やかな増加、企業収益・雇用情勢の改善等により、緩やかな回復基調が続いております。今後の経済動向につきましても、雇用・所得環境の改善が続く中、緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国経済の先行きなど海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。
当社の主要顧客である流通食品小売業におきましては、消費者のライフスタイルの変化などを背景に、他業態との競争が激化しております。また、一方では、人手不足や最低賃金の引き上げによる人件費の高騰といった課題にも直面しております。このように厳しさを増す経営環境を打開するためには、生産性向上の取組が急務となっております。
官公庁におきましては、情報システムに係る経費削減、住民サービス向上、災害・事故発生時の業務継続を目的とした情報システムの集約と共同利用(自治体クラウド)が推進されております。また、複数の自治体において、業務におけるAI(人工知能)の利用にかかる実証実験が行われるなど、新技術活用に向けた機運がますます高まっております。
このような状況のもと、当社は「LINK Smart~もたず、つながる時代へ~」を当社サービスのブランドコンセプトとして定め、「シェアクラウド(共同利用型クラウド)」による安心、安全、低価格で高品質なクラウドサービスの提案を積極的に進めてまいりました。
携帯電話販売市場におきましては、低価格サービスを提供するMVNO事業者(注)の台頭に加え、通信キャリアへの新規参入により、今後、さらなる競争激化が予想されます。また、総務省による「消費者保護ルール実施状況」に関する調査の実施・公表等、携帯電話販売における業務の適正化が、より厳格に求められております。さらに、通信料金値下げの議論が活発化しており、通信キャリアの料金体系が抜本的に改定されるなど大きな環境変化が起こる可能性があります。 そのような中、当社は、サービス品質向上による差別化を図ることで、顧客満足度を高め、販売拡大に努めてまいりました。
以上の結果、当事業年度における業績は、売上高9,685,326千円(前期比0.7%増)、営業利益504,433千円(前期比12.6%減)、経常利益513,801千円(前期比15.7%減)、当期純利益320,356千円(前期比27.4%増)となりました。
なお、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおり、当社は定常収入を経営上の重要指標と位置づけております。当事業年度における定常収入は、サービス提供の拡大により4,501,122千円(前期比5.9%増)となり順調に推移しました。引き続き、当該指標の向上に取り組んでまいります。
当事業年度におけるセグメント別の業績は、次のとおりであります。
流通業向けクラウドサービス分野におきましては、当社の主力サービスである流通食品小売業向け基幹業務クラウドサービス「@rms基幹」を始めとするクラウドサービスの提供拡大により、定常収入が増加しました。これにより、海外における専門店向け販売管理システム導入に伴う機器売上などスポット案件に係る売上は減少したものの、同分野の売上高は前事業年度を上回りました。他方、前事業年度にリリースした@rms基幹次期バージョンに係るソフトウェア償却費の増加や、AI等にかかる研究開発投資の増加もあり、同分野の利益は前事業年度を下回りました。
官公庁向けクラウドサービス分野におきましても、定常収入は順調に増加しましたが、「自治体情報システム強靭性向上モデル」関連案件があった前事業年度に比べて機器売上等が減少したことにより、同分野の売上高は前事業年度を下回りました。他方、前事業年度に比べて相対的に利益率が向上したこと等により、同分野の利益は前事業年度を上回りました。
以上の結果、当事業年度における売上高は5,764,532千円(前期比1.1%増)、セグメント利益(経常利益)は307,021千円(前期比12.1%減)となりました。
<モバイルネットワーク事業>モバイルネットワーク事業におきましては、販売業務の適正化が求められる中、顧客対応等におけるサービス品質で競合店との差別化を図った結果、スマートフォンの販売台数は前事業年度に比べて増加しましたが、フィーチャーフォンの販売台数の減少傾向が続き、携帯電話端末全体の販売台数は前事業年度を下回りました。また、携帯電話端末の販売単価の上昇に伴い、売上高は前事業年度をわずかに上回りましたが、ドコモ光(NTTドコモが提供するブロードバンドサービス)獲得等の重点目標達成によるキャリアからのインセンティブ収入が前事業年度を下回ったこと等により、利益は前事業年度を下回りました。
以上の結果、当事業年度における売上高は3,920,794千円(前期比0.1%増)、セグメント利益(経常利益)は404,910千円(前期比13.3%減)となりました。
(注)上記に用いられる用語は以下のとおりであります。
MVNO事業者:携帯電話やPHSなどの物理的な移動体回線網を自社では持たないで、実際に保有する他の事業者から借りて(再販を受けて)、自社ブランドで通信サービスを行う事業者のこと。
当事業年度における生産、仕入、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
(生産実績)
当社は生産活動を行っていないため、記載すべき事項はありません。
(仕入実績)
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前期比(%)
ITクラウド事業1,017,172100.9
モバイルネットワーク事業2,629,95598.5
合計3,647,12799.2

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(受注実績)
当社は受注生産を行っていないため、受注実績の記載を省略しております。
(販売実績)
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
ITクラウド事業5,764,532101.1
モバイルネットワーク事業3,920,794100.1
合計9,685,326100.7

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前事業年度当事業年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
コネクシオ㈱3,754,76639.03,717,78438.4

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当事業年度末の総資産は6,195,639千円となり、前事業年度末に比べ408,695千円増加しました。
流動資産は、257,947千円の増加となりました。これは主に仕掛品が144,134千円、売掛金が74,549千円、その他に含まれる差入保証金が30,494千円増加したことと、商品が44,942千円減少したことによるものです。
固定資産は、150,748千円の増加となりました。これは主に@rms基幹次期バージョン(第3次リリース分)の完成等によりソフトウエアが169,271千円、取得により土地が37,703千円、建設仮勘定が25,540千円、ソフトウエア仮勘定が25,000千円増加したことと、償却によりのれんが56,993千円、償却等により工具、器具及び備品が51,223千円減少したことによるものです。
当事業年度末のセグメントごとの資産は、次のとおりであります。
ITクラウド事業の資産は、仕掛品、売掛金及びソフトウエアが増加したこと等により、前事業年度末に比べ439,799千円増加し、3,324,232千円となりました。
<モバイルネットワーク事業>モバイルネットワーク事業の資産は、売掛金及び商品が減少したこと等により、前事業年度末に比べ114,391千円減少し、591,880千円となりました。
負債は、154,229千円の増加となりました。これは主に前受金が149,154千円、未払金が140,593千円増加したことと、返済により長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が50,004千円、流動負債のその他に含まれる未払消費税が27,227千円、長期前受収益が26,767千円減少したことによるものです。
純資産は、254,466千円の増加となりました。これは主に当期純利益等により利益剰余金が242,874千円、新株予約権が11,678千円増加したことによるものです。
(3) キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ18,924千円増加し、410,085千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは783,204千円の資金の増加(前事業年度は、616,024千円の資金の増加)となりました。資金の増加の主な要因は、税引前当期純利益513,708千円、減価償却費475,502千円、前受金の増加額149,154千円、未払金の増加額94,001千円、のれん償却額56,993千円となっております。資金の減少の主な要因は、法人税等の支払額245,476千円、たな卸資産の増加額122,287千円、売上債権の増加額74,309千円となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは635,148千円の資金の減少(前事業年度は、804,068千円の資金の減少)となりました。資金の減少の主な要因は、無形固定資産の取得による支出477,198千円、有形固定資産の取得による支出153,773千円となっております。資金の増加の主な要因は、敷金及び保証金の回収による収入19,200千円となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは128,797千円の資金の減少(前事業年度は、86,049千円の資金の増加)となりました。資金の減少の主な要因は、配当金の支払額77,305千円、長期借入金の返済による支出50,004千円となっております。
当社の運転資金需要の主なものは、原材料及び商品の仕入のほか、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備資金需要の主なものは、データセンター設備の増強のためのサーバー機器等への投資、ソフトウェア開発に係る費用などであります。
当社は、運転資金については自己資金より充当し、不足が生じた場合は金融機関からの短期借入で調達を行っております。また、設備資金については、自己資金で不足する場合は長期借入金等により調達を行っております。
当社の当事業年度末における設備の新設、改修等に係る投資予定金額とその資金調達の方法については、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除去等の計画」に記載のとおりであります。なお、「第5 経理の状況 2.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおり、株式会社南大阪電子計算センターを当社の完全子会社とするため、2019年10月に同社の株式を現金対価の支払及び株式交換により取得する予定であります。当該株式の取得に必要な資金については、銀行借入により調達する予定であります。
当社は複数の取引金融機関との間で当座貸越契約を締結し、資金需要を鑑み必要に応じて資金の借入を行える体制を整えております。これにより、資金の流動性は十分に確保されているものと判断しております。
なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は667,327千円となっております。

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