有価証券報告書-第62期(2025/01/01-2025/12/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策による影響が自動車産業を中心にみられるものの、緩やかに回復しております。先行きにつきましては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されますが、今後の物価動向や米国の通商政策をめぐる動向などの景気を下押しするリスクに留意する必要があります。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要があります。
当社グループがサービスを提供する市場におきましては、人口減少等の社会構造の変化や、コロナ禍を契機に加速した働き方の多様化などを背景にDXやデジタル化に向けた投資需要は高まり続けております。
流通食品小売業においては、物価高の影響により、消費者の「節約志向」「買い控え傾向」が根強く続いております。さらに、仕入価格や光熱費、物流費、人件費の上昇等、コスト面での負担も重なり厳しい経営環境が続いております。中長期的には、人口減少に伴い、市場の縮小や、事業を担う人材の不足の深刻化が懸念されることに加え、業界内でのM&Aの活発化や、異業種からの参入による業界の垣根を越えた競争の激化などが想定されます。このように厳しさを増す経営環境を打開するには、DXの推進等による店舗運営の効率化や、卸売業・製造業との連携によるサプライチェーンの最適化等、生産性向上に向けた取組を進めることが不可欠であります。足元では、企業間の垣根を越えた物流の効率化に向けた取組が進むなど、非競争領域における協業やリソースの共同利用の考え方が着実に広がりを見せております。
官公庁においては、総務省から示されている「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」に基づき、原則として2026年3月までにガバメントクラウド(注)を活用した標準準拠システムへの移行が進められており、官公庁および自治体におけるDXの本格的な展開が期待されます。また、マイナンバーカードと健康保険証・運転免許証との一体化をはじめとするマイナンバーカードの利用促進や行政手続の簡素化など、住民サービスの向上と行政の効率化に向けた取組も進展しております。
また、上記のように、商取引、行政手続など、あらゆる場面においてDXが推進される中、紙・対面に基づく様々なやりとりをサイバー空間において実現するためのデータ流通基盤となる「トラストサービス」へのニーズが飛躍的に高まっており、簡易かつ信頼性の高いサービスへの需要が今後拡大していくと考えられます。
携帯電話販売市場においては、端末の高価格化等による買い替えサイクルの長期化、オンラインショップでの販売や中古端末の流通拡大により、店頭での販売台数が減少傾向にあり、店舗数・店舗規模について、NTTドコモよりマーケットに合わせた戦略的な出店、効率化の方針が示されております。一方で、2026年3月に予定されている3Gサービス終了に伴う端末買い替え需要が拡大しております。
このような状況のもと、「LINK Smart~もたず、つながる時代へ~」をブランドコンセプトに、「シェアクラウド(共同利用型クラウド)」による安心、安全、低価格で高品質かつ高機能なクラウドサービスの提案を積極的に進めてまいりました。
また、当社は、WorkSmart「一人ひとりが主役~健康で活き活きと働きがいのある職場づくり~」をビジョンに掲げ、2025年度は最大9.0%(全社平均3.9%)となる給与水準の引き上げを実施いたしました。今後も持続的な待遇向上をはじめ、人的資本投資を進めてまいります。
以上の結果、当連結会計年度における業績は、売上高18,136百万円(前期比14.3%増)、営業利益1,846百万円(前期比47.0%増)、経常利益1,857百万円(前期比46.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,303百万円(前期比60.1%増)となり、過去最高業績を達成いたしました。
「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおり、当社グループは定常収入を経営上の重要指標と位置づけております。当連結会計年度における定常収入は、サービス提供の拡大等により608百万円増加し、8,734百万円(前期比7.5%増)となり、順調に推移しました。
当連結会計年度におけるセグメント別の業績は、次のとおりであります。
<流通クラウド事業>流通クラウド事業におきましては、小売業向けEDIサービス「BXNOAH」や、卸売業向けEDIサービス「クラウドEDI-Platform」等の普及拡大による定常収入の増加、「@rmsV6」の導入作業の進行に伴う売上の増加、各種サービス料金を改定したことによる売上の増加等により、増収となりました。一方、給与水準の引き上げや採用に伴う労務費・人件費の増加、「@rmsV6」の開発に係るソフトウェア償却費の増加等により減益となりました。
具体的には、中大規模顧客向けの新バージョン「@rmsV6」が、2025年3月に1社(既存顧客におけるバージョンV3からの切替)、同年4月に1社(新規顧客)稼働いたしました。また、導入及び開発の強化に向けた人材採用を実施し、体制強化を図りました。
小売業向け生鮮発注システム「せんどねっとV2」については、生鮮EDIに対する市場の需要が高まっており、豊富な導入実績を有する当社サービスへの引き合いが増加しております。こうした市場環境の変化を的確に捉えた営業展開の推進も奏功し、大手スーパーマーケット等複数の顧客での稼働が開始したほか、新規受注の獲得も順調に進展いたしました。
卸売業向けEDIサービス「クラウドEDI-Platform」については、他社サービスと当社サービスを併用していた大手顧客において当社サービスへの完全移行が完了するなど、シェア拡大を進めました。
さらに、「C2Platform」の商談支援サービスについては、一般社団法人日本加工食品卸協会がメーカー・卸売業間における商談業務の標準化推進を目的に新たに構築した商談支援システム「N-Sikle」のエンジンとして2024年12月に稼働を開始しており、卸売業界向けへの展開に向けた取組を進めました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は5,301百万円(前期比8.1%増)、セグメント利益(経常利益)は778百万円(前期比7.1%減)となりました。
<官公庁クラウド事業>官公庁クラウド事業におきましては、自治体における基幹システムの統一・標準化関連案件、文書管理システム、防災行政無線工事、ネットワーク工事等の各種案件の進行により増収、増益となりました。
自治体DX関連サービスに関しましては、各サービスの全国展開に向けた取組を推進いたしました。文書管理システム「ActiveCity」について、複数の団体において稼働を開始し、それに伴い定常収入が増加いたしました。加えて、営業活動にも注力し、大田区や船橋市など大型案件を含む多くの受注を獲得いたしました。さらに、文書検索の大幅な効率化を図るため、AI技術を持つ企業を取得しました。
また、2025年3月より、電子認証サービス「マイナサイン」が東京都町田市の運用する図書館情報システムとの連携を開始し、オンライン窓口「みんなの窓口」が奈良市で稼働を開始しました。
さらに、2025年7月開催の展示会(自治体DX展)に出展し、今後のさらなるサービス展開に向けた取組にも注力いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は8,477百万円(前期比24.3%増)、セグメント利益(経常利益)は1,202百万円(前期比135.9%増)となりました。
<トラスト事業>トラスト事業におきましては、デジタル証明書発行サービス「CloudCerts」のサービス提供拡大や受託開発案件の進行により増収となり、赤字幅は縮小いたしました。
「CloudCerts」については、新規顧客によるデジタル証明書の発行が開始されたほか、同サービスで発行したデジタル学生証が沖縄県内における一部の公共交通機関の通学証明書として利用可能となるなど、ユースケースの拡大も進展いたしました。
また、官公庁クラウド事業と連携した自治体向け市場の開拓を進め、和歌山県内の高等学校向けeスポーツ大会の大会公式認定証や、同県内で開催された子ども向けプログラミングコミュニティの会員証に「CloudCerts」が採用されました。
さらに、2025年4月開催の展示会(Japan DX Week)に出展し、新規受注の獲得、案件創出などの営業活動に注力しました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は147百万円(前期比82.3%増)、セグメント損失(経常損失)は61百万円(前期はセグメント損失81百万円)となりました。
<モバイルネットワーク事業>モバイルネットワーク事業におきましては、NTTドコモが定めるインセンティブ体系の変更に対応して各指標の目標達成に注力し、増収、増益となりました。また、2026年3月に控えている3Gサービスの終了に伴い、端末の買い替えが拡大いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は4,209百万円(前期比3.6%増)、セグメント利益(経常利益)は377百万円(前期比40.8%増)となりました。
(注)上記に用いられる用語は以下のとおりであります。
ガバメントクラウド:政府共通のクラウドサービスの利用環境。クラウドサービスの利点を最大限に活用することで、迅速、柔軟、かつセキュアでコスト効率の高いシステムを構築可能とするもの。
当連結会計年度における生産、仕入、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
(生産実績)
当社グループは生産活動を行っていないため、記載すべき事項はありません。
(仕入実績)
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、仕入価格によっております。
(受注実績)
当社グループは受注生産を行っていないため、受注実績の記載を省略しております。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は15,791百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,239百万円増加しました。
流動資産は、1,802百万円の増加となりました。これは主に、契約資産が739百万円、現金及び預金が615百万円、仕掛品が145百万円、売掛金が122百万円増加したことによるものです。
固定資産は、437百万円の増加となりました。これは主に、取得等によりソフトウエアが355百万円、投資その他の資産のその他に含まれる長期前払費用が271百万円、土地が134百万円、繰延税金資産が70百万円増加したことと、本勘定への振替等によりソフトウエア仮勘定が411百万円、償却等によりのれんが42百万円減少したことによるものです。
負債は、1,236百万円の増加となりました。これは主に、借入により短期借入金が1,250百万円、買掛金が176百万円、未払法人税等が106百万円、流動負債のその他に含まれる未払金が105百万円増加したことと、返済により長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が472百万円減少したことによるものです。
純資産は、1,003百万円の増加となりました。これは主に、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益の計上により1,303百万円増加した一方で配当金の支払により189百万円減少したことと、自己株式の取得により156百万円減少したことによるものです。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ615百万円増加し、2,141百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1,581百万円の資金の増加(前連結会計年度は、1,151百万円の資金の増加)となりました。資金の増加の主な要因は、税金等調整前当期純利益1,845百万円、減価償却費1,052百万円、のれん償却額165百万円となっております。資金の減少の主な要因は、売上債権の増加額910百万円、法人税等の支払額513百万円となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは1,213百万円の資金の減少(前連結会計年度は、1,261百万円の資金の減少)となりました。資金の減少の主な要因は、無形固定資産の取得による支出619百万円、有形固定資産の取得による支出563百万円となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは244百万円の資金の増加(前連結会計年度は、299百万円の資金の減少)となりました。資金の増加の主な要因は、短期借入金の純増額1,100百万円となっております。資金の減少の主な要因は、長期借入金の返済による支出472百万円、配当金の支払額189百万円となっております。
当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料及び商品の仕入のほか、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、長期資金需要は設備投資及びM&A投資であり、設備資金需要の主なものは、データセンター設備の増強のためのサーバー機器等への投資、ソフトウェア開発に係る費用などであります。
当社グループは、運転資金については自己資金より充当し、不足が生じた場合は金融機関からの短期借入により調達を行っております。また、長期資金については、自己資金で不足する場合は長期借入金等により調達を行っております。
当社グループの当連結会計年度末における設備の新設、改修等に係る投資予定金額とその資金調達の方法については、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除去等の計画」に記載のとおりであります。
当社グループは複数の取引金融機関との間で当座貸越契約を締結し、資金需要を鑑み必要に応じて資金の借入を行える体制を整えております。これにより、資金の流動性は十分に確保されているものと判断しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,576百万円となっております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成において、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策による影響が自動車産業を中心にみられるものの、緩やかに回復しております。先行きにつきましては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されますが、今後の物価動向や米国の通商政策をめぐる動向などの景気を下押しするリスクに留意する必要があります。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要があります。
当社グループがサービスを提供する市場におきましては、人口減少等の社会構造の変化や、コロナ禍を契機に加速した働き方の多様化などを背景にDXやデジタル化に向けた投資需要は高まり続けております。
流通食品小売業においては、物価高の影響により、消費者の「節約志向」「買い控え傾向」が根強く続いております。さらに、仕入価格や光熱費、物流費、人件費の上昇等、コスト面での負担も重なり厳しい経営環境が続いております。中長期的には、人口減少に伴い、市場の縮小や、事業を担う人材の不足の深刻化が懸念されることに加え、業界内でのM&Aの活発化や、異業種からの参入による業界の垣根を越えた競争の激化などが想定されます。このように厳しさを増す経営環境を打開するには、DXの推進等による店舗運営の効率化や、卸売業・製造業との連携によるサプライチェーンの最適化等、生産性向上に向けた取組を進めることが不可欠であります。足元では、企業間の垣根を越えた物流の効率化に向けた取組が進むなど、非競争領域における協業やリソースの共同利用の考え方が着実に広がりを見せております。
官公庁においては、総務省から示されている「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」に基づき、原則として2026年3月までにガバメントクラウド(注)を活用した標準準拠システムへの移行が進められており、官公庁および自治体におけるDXの本格的な展開が期待されます。また、マイナンバーカードと健康保険証・運転免許証との一体化をはじめとするマイナンバーカードの利用促進や行政手続の簡素化など、住民サービスの向上と行政の効率化に向けた取組も進展しております。
また、上記のように、商取引、行政手続など、あらゆる場面においてDXが推進される中、紙・対面に基づく様々なやりとりをサイバー空間において実現するためのデータ流通基盤となる「トラストサービス」へのニーズが飛躍的に高まっており、簡易かつ信頼性の高いサービスへの需要が今後拡大していくと考えられます。
携帯電話販売市場においては、端末の高価格化等による買い替えサイクルの長期化、オンラインショップでの販売や中古端末の流通拡大により、店頭での販売台数が減少傾向にあり、店舗数・店舗規模について、NTTドコモよりマーケットに合わせた戦略的な出店、効率化の方針が示されております。一方で、2026年3月に予定されている3Gサービス終了に伴う端末買い替え需要が拡大しております。
このような状況のもと、「LINK Smart~もたず、つながる時代へ~」をブランドコンセプトに、「シェアクラウド(共同利用型クラウド)」による安心、安全、低価格で高品質かつ高機能なクラウドサービスの提案を積極的に進めてまいりました。
また、当社は、WorkSmart「一人ひとりが主役~健康で活き活きと働きがいのある職場づくり~」をビジョンに掲げ、2025年度は最大9.0%(全社平均3.9%)となる給与水準の引き上げを実施いたしました。今後も持続的な待遇向上をはじめ、人的資本投資を進めてまいります。
以上の結果、当連結会計年度における業績は、売上高18,136百万円(前期比14.3%増)、営業利益1,846百万円(前期比47.0%増)、経常利益1,857百万円(前期比46.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,303百万円(前期比60.1%増)となり、過去最高業績を達成いたしました。
「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおり、当社グループは定常収入を経営上の重要指標と位置づけております。当連結会計年度における定常収入は、サービス提供の拡大等により608百万円増加し、8,734百万円(前期比7.5%増)となり、順調に推移しました。
当連結会計年度におけるセグメント別の業績は、次のとおりであります。
<流通クラウド事業>流通クラウド事業におきましては、小売業向けEDIサービス「BXNOAH」や、卸売業向けEDIサービス「クラウドEDI-Platform」等の普及拡大による定常収入の増加、「@rmsV6」の導入作業の進行に伴う売上の増加、各種サービス料金を改定したことによる売上の増加等により、増収となりました。一方、給与水準の引き上げや採用に伴う労務費・人件費の増加、「@rmsV6」の開発に係るソフトウェア償却費の増加等により減益となりました。
具体的には、中大規模顧客向けの新バージョン「@rmsV6」が、2025年3月に1社(既存顧客におけるバージョンV3からの切替)、同年4月に1社(新規顧客)稼働いたしました。また、導入及び開発の強化に向けた人材採用を実施し、体制強化を図りました。
小売業向け生鮮発注システム「せんどねっとV2」については、生鮮EDIに対する市場の需要が高まっており、豊富な導入実績を有する当社サービスへの引き合いが増加しております。こうした市場環境の変化を的確に捉えた営業展開の推進も奏功し、大手スーパーマーケット等複数の顧客での稼働が開始したほか、新規受注の獲得も順調に進展いたしました。
卸売業向けEDIサービス「クラウドEDI-Platform」については、他社サービスと当社サービスを併用していた大手顧客において当社サービスへの完全移行が完了するなど、シェア拡大を進めました。
さらに、「C2Platform」の商談支援サービスについては、一般社団法人日本加工食品卸協会がメーカー・卸売業間における商談業務の標準化推進を目的に新たに構築した商談支援システム「N-Sikle」のエンジンとして2024年12月に稼働を開始しており、卸売業界向けへの展開に向けた取組を進めました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は5,301百万円(前期比8.1%増)、セグメント利益(経常利益)は778百万円(前期比7.1%減)となりました。
<官公庁クラウド事業>官公庁クラウド事業におきましては、自治体における基幹システムの統一・標準化関連案件、文書管理システム、防災行政無線工事、ネットワーク工事等の各種案件の進行により増収、増益となりました。
自治体DX関連サービスに関しましては、各サービスの全国展開に向けた取組を推進いたしました。文書管理システム「ActiveCity」について、複数の団体において稼働を開始し、それに伴い定常収入が増加いたしました。加えて、営業活動にも注力し、大田区や船橋市など大型案件を含む多くの受注を獲得いたしました。さらに、文書検索の大幅な効率化を図るため、AI技術を持つ企業を取得しました。
また、2025年3月より、電子認証サービス「マイナサイン」が東京都町田市の運用する図書館情報システムとの連携を開始し、オンライン窓口「みんなの窓口」が奈良市で稼働を開始しました。
さらに、2025年7月開催の展示会(自治体DX展)に出展し、今後のさらなるサービス展開に向けた取組にも注力いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は8,477百万円(前期比24.3%増)、セグメント利益(経常利益)は1,202百万円(前期比135.9%増)となりました。
<トラスト事業>トラスト事業におきましては、デジタル証明書発行サービス「CloudCerts」のサービス提供拡大や受託開発案件の進行により増収となり、赤字幅は縮小いたしました。
「CloudCerts」については、新規顧客によるデジタル証明書の発行が開始されたほか、同サービスで発行したデジタル学生証が沖縄県内における一部の公共交通機関の通学証明書として利用可能となるなど、ユースケースの拡大も進展いたしました。
また、官公庁クラウド事業と連携した自治体向け市場の開拓を進め、和歌山県内の高等学校向けeスポーツ大会の大会公式認定証や、同県内で開催された子ども向けプログラミングコミュニティの会員証に「CloudCerts」が採用されました。
さらに、2025年4月開催の展示会(Japan DX Week)に出展し、新規受注の獲得、案件創出などの営業活動に注力しました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は147百万円(前期比82.3%増)、セグメント損失(経常損失)は61百万円(前期はセグメント損失81百万円)となりました。
<モバイルネットワーク事業>モバイルネットワーク事業におきましては、NTTドコモが定めるインセンティブ体系の変更に対応して各指標の目標達成に注力し、増収、増益となりました。また、2026年3月に控えている3Gサービスの終了に伴い、端末の買い替えが拡大いたしました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は4,209百万円(前期比3.6%増)、セグメント利益(経常利益)は377百万円(前期比40.8%増)となりました。
(注)上記に用いられる用語は以下のとおりであります。
ガバメントクラウド:政府共通のクラウドサービスの利用環境。クラウドサービスの利点を最大限に活用することで、迅速、柔軟、かつセキュアでコスト効率の高いシステムを構築可能とするもの。
当連結会計年度における生産、仕入、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
(生産実績)
当社グループは生産活動を行っていないため、記載すべき事項はありません。
(仕入実績)
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 仕入高(百万円) | 前期比(%) |
| 流通クラウド事業 | 407 | 100.3 |
| 官公庁クラウド事業 | 2,395 | 125.0 |
| トラスト事業 | 0 | 105.8 |
| モバイルネットワーク事業 | 2,639 | 98.6 |
| 合計 | 5,443 | 108.9 |
(注) 金額は、仕入価格によっております。
(受注実績)
当社グループは受注生産を行っていないため、受注実績の記載を省略しております。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| 流通クラウド事業 | 5,301 | 108.1 |
| 官公庁クラウド事業 | 8,477 | 124.3 |
| トラスト事業 | 147 | 182.3 |
| モバイルネットワーク事業 | 4,209 | 103.6 |
| 合計 | 18,136 | 114.3 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| コネクシオ㈱ | 3,289 | 20.7 | 3,414 | 18.8 |
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は15,791百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,239百万円増加しました。
流動資産は、1,802百万円の増加となりました。これは主に、契約資産が739百万円、現金及び預金が615百万円、仕掛品が145百万円、売掛金が122百万円増加したことによるものです。
固定資産は、437百万円の増加となりました。これは主に、取得等によりソフトウエアが355百万円、投資その他の資産のその他に含まれる長期前払費用が271百万円、土地が134百万円、繰延税金資産が70百万円増加したことと、本勘定への振替等によりソフトウエア仮勘定が411百万円、償却等によりのれんが42百万円減少したことによるものです。
負債は、1,236百万円の増加となりました。これは主に、借入により短期借入金が1,250百万円、買掛金が176百万円、未払法人税等が106百万円、流動負債のその他に含まれる未払金が105百万円増加したことと、返済により長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が472百万円減少したことによるものです。
純資産は、1,003百万円の増加となりました。これは主に、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益の計上により1,303百万円増加した一方で配当金の支払により189百万円減少したことと、自己株式の取得により156百万円減少したことによるものです。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ615百万円増加し、2,141百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1,581百万円の資金の増加(前連結会計年度は、1,151百万円の資金の増加)となりました。資金の増加の主な要因は、税金等調整前当期純利益1,845百万円、減価償却費1,052百万円、のれん償却額165百万円となっております。資金の減少の主な要因は、売上債権の増加額910百万円、法人税等の支払額513百万円となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは1,213百万円の資金の減少(前連結会計年度は、1,261百万円の資金の減少)となりました。資金の減少の主な要因は、無形固定資産の取得による支出619百万円、有形固定資産の取得による支出563百万円となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは244百万円の資金の増加(前連結会計年度は、299百万円の資金の減少)となりました。資金の増加の主な要因は、短期借入金の純増額1,100百万円となっております。資金の減少の主な要因は、長期借入金の返済による支出472百万円、配当金の支払額189百万円となっております。
当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料及び商品の仕入のほか、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、長期資金需要は設備投資及びM&A投資であり、設備資金需要の主なものは、データセンター設備の増強のためのサーバー機器等への投資、ソフトウェア開発に係る費用などであります。
当社グループは、運転資金については自己資金より充当し、不足が生じた場合は金融機関からの短期借入により調達を行っております。また、長期資金については、自己資金で不足する場合は長期借入金等により調達を行っております。
当社グループの当連結会計年度末における設備の新設、改修等に係る投資予定金額とその資金調達の方法については、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除去等の計画」に記載のとおりであります。
当社グループは複数の取引金融機関との間で当座貸越契約を締結し、資金需要を鑑み必要に応じて資金の借入を行える体制を整えております。これにより、資金の流動性は十分に確保されているものと判断しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,576百万円となっております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成において、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。