有価証券報告書-第29期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
業績等の概要
(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用環境の改善傾向が続き、個人消費も緩やかな回復基調にあるものの、世界の政治・経済情勢への懸念など、先行きが不透明な状況が続きました。外食業界におきましても、原材料価格や物流費の上昇、長引く人手不足に伴う人件費の上昇に加え、天候不順等の自然災害の影響や消費増税による消費マインドの変化等、依然として厳しい事業環境が続いております。
このような状況の下、当社グループでは、主力である「築地銀だこ」事業に経営資源を集中させる戦略を継続して推進いたしました。
主力ブランドの「築地銀だこ」においては、特に銀だこ酒場業態において積極的な出店に取り組み、はじめての空中階店舗であるギンダコハイボール横丁秋葉原店を11月にオープンいたしました。また、酒場業態の新業態の開発として、4月に池袋西口に「おでん屋たけし」1号店を、10月には有楽町に2号店を、11月には大阪なんばに3号店を出店し、いずれも好調に推移しています。当該期間中に「築地銀だこ」ブランドで国内500店舗を達成し、12月には500店舗達成記念感謝祭を実施し、“ぜったいうまい!! たこ焼(ソース、8個入り)”を感謝を込めたサンキュー価格(390円+税)でご提供いたしました。また、期間限定商品の発売などの取り組みも積極的に行いました。既存店前年同月比については、10月は消費増税や大型台風の影響等で弱含みで推移いたしましたが、前述のような取り組みにより11月、12月には持ち直し、当連結会計年度においては既存店前年比100.3%と目標であった100.0%を超える結果となりました。
製販事業においては、前期から開始したコンビニエンスストアでの冷凍たこ焼の販売が順調に拡大いたしました。また、冷凍クロワッサンたい焼の販売も開始し、コンビニエンスストアでの取り扱いも12月から開始いたしました。
海外事業においては、ASEANでの積極的な出店に取り組んでおり、11月にはシンガポールにおいて「築地銀だこ」1号店がオープンし、順当なスタートを切りました。
この結果、当社グループの当連結会計年度末の店舗数につきましては、出店60店舗(国内38店舗・海外22店舗)、退店34店舗(国内20店舗・海外14店舗)により、659店舗(国内593店舗・海外66店舗)となりました(業態変更による出退店は含んでおりません)。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は32,434百万円(前連結会計年度比2.2%増)、営業利益は1,669百万円(前連結会計年度比93.9%増)、経常利益は1,600百万円(前連結会計年度比114.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は678百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失678百万円)となりました。
店舗数の推移は、以下のとおりであります。
(店舗数の推移)
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高(以下「資金」という)は641百万円増加し、2,284百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は2,365百万円であります。この増加は主に税金等調整前当期純利益1,095百万円、減価償却費1,008百万円、減損損失386百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は2,096百万円であります。この減少は主に有形固定資産の取得による支出が1,939百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は375百万円であります。この増加は主に株式発行に伴う収入が3,223百万円あった一方で、短期借入金の減少額が1,840百万円、長期借入金の返済による支出が918百万円あったことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)販売実績
当連結会計年度の販売実績を契約形態ごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、将来事象の結果に依存するため確定できない金額については、仮説の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意しながら、合理的に会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は見積りと異なる場合があります。
(2)財政状態に関する分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して1,269百万円増加し17,730百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金が641百万円増加、有形固定資産が559百万円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比較して2,809百万円減少し9,976百万円となりました。その主な要因は、短期借入金が1,840百万円、長期借入金が954百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して4,078百万円増加し、7,753百万円となりました。その主な要因は、公募増資、第三者割当増資及び新株予約権の行使に伴い資本金が1,611百万円増加、資本剰余金が1,608百万円増加したこと、さらに親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴い利益剰余金が678百万円増加したこと等によるものであります。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績は、本報告書の「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要(1)業績」に記載しておりますが、その主な要因は次のとおりです。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は32,434百万円となり、前連結会計年度に比べ2.2%の増加となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は1,669百万円となり、前連結会計年度に比べ93.9%の増加となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は1,600百万円となり、前連結会計年度に比べ114.9%の増加となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は678百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失678百万円)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況についての分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高(以下「資金」という)は641百万円増加し、2,284百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は2,365百万円であります。この増加は主に税金等調整前当期純利益1,095百万円、減価償却費1,008百万円、減損損失386百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は2,096百万円であります。この減少は主に有形固定資産の取得による支出が1,939百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は375百万円であります。この増加は主に株式発行による収入が3,223百万円あった一方で、短期借入金の減少が1,840百万円、長期借入金の返済による支出が918百万円あったことによるものであります。
(5)キャッシュ・フローの状況についての分析に基づく資本の財源及び資金の流動性について
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、本報告書の第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要(4)キャッシュ・フローの状況についての分析」に記載の通りであります。
なお、当社グループの事業活動における運転資金の需要の主なものは、生産に必要な運転資金(原材料・人件費及び外注費)、従業員給与等の販売費及び一般管理費があります。また、設備資金需要としましては、海外子会社を含む新規店舗の出店及び既存店舗の改装およびМ&A等があります。
これらの事業活動に必要な資金は、内部資金の活用を基本としておりますが、必要に応じて資本市場からの資金調達及び金融機関からの借入による資金調達も行っております。十分な手元流動性資金と金融機関の借入枠を有しているため、今後の運転資金及び投資資金需要にも十分対処できる状況であります。
(6)経営戦略の現状と見通し
当社グループは、「“日本一うまい”食を通じて“ほっとした安らぎ”と“笑顔いっぱいのだんらん”を提供できることを最上の喜びとする。」という企業理念に基づいた経営を行っております。核家族化や個食化が進み、食事においても利便性が優先される時代の中で、当社は本来食事の持つ「おいしさ」、「あたたかさ」、「楽しさ」を大切にし、家族や世代をつなぐ「共食」の文化を広げていくために、安全で美味しい商品を提供し続けてまいります。
川上から川下までしっかりと自社で責任を持ち、こだわりを持った職人の技術を磨き、心温まるサービスを提供する体制をグループ一丸となり築き、多くのお客様に安心して喜んでいただくことで信頼されるブランドを作り上げ、全ての人たち(お客様・従業員・オーナー・取引先・生産者・株主・地域等)が幸せになることが当社の想いです。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
当社を取り巻く環境は少子高齢化・地方都市の人口減少など受け、外食産業間における顧客や人材の争奪が激しさを増しております。当社はこのような時代だからこそ「企業個性」を磨き、さらに強く発揮することが最も重要であると考えております。
当社は、創業以来、挑戦と失敗を繰り返し、その失敗から学び、成長を遂げてまいりました。その中で培った個性が「自由な発想力」、「行動力」、「スピード感」、「現場力」、そして、何よりも大切にしているものは「人を想う心」です。これらの「企業個性」には、時代や環境の変化への「対応力」があると信じております。
また、世界のマーケットでは、「和食」は日本の重要輸出品目であり、健康食としての和食ブームは今後もますます拡大していくことと考えております。
「人を想う心」を持った人材を育て上げ、日本の良き「共食」文化を世界に広げてまいります。
(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用環境の改善傾向が続き、個人消費も緩やかな回復基調にあるものの、世界の政治・経済情勢への懸念など、先行きが不透明な状況が続きました。外食業界におきましても、原材料価格や物流費の上昇、長引く人手不足に伴う人件費の上昇に加え、天候不順等の自然災害の影響や消費増税による消費マインドの変化等、依然として厳しい事業環境が続いております。
このような状況の下、当社グループでは、主力である「築地銀だこ」事業に経営資源を集中させる戦略を継続して推進いたしました。
主力ブランドの「築地銀だこ」においては、特に銀だこ酒場業態において積極的な出店に取り組み、はじめての空中階店舗であるギンダコハイボール横丁秋葉原店を11月にオープンいたしました。また、酒場業態の新業態の開発として、4月に池袋西口に「おでん屋たけし」1号店を、10月には有楽町に2号店を、11月には大阪なんばに3号店を出店し、いずれも好調に推移しています。当該期間中に「築地銀だこ」ブランドで国内500店舗を達成し、12月には500店舗達成記念感謝祭を実施し、“ぜったいうまい!! たこ焼(ソース、8個入り)”を感謝を込めたサンキュー価格(390円+税)でご提供いたしました。また、期間限定商品の発売などの取り組みも積極的に行いました。既存店前年同月比については、10月は消費増税や大型台風の影響等で弱含みで推移いたしましたが、前述のような取り組みにより11月、12月には持ち直し、当連結会計年度においては既存店前年比100.3%と目標であった100.0%を超える結果となりました。
製販事業においては、前期から開始したコンビニエンスストアでの冷凍たこ焼の販売が順調に拡大いたしました。また、冷凍クロワッサンたい焼の販売も開始し、コンビニエンスストアでの取り扱いも12月から開始いたしました。
海外事業においては、ASEANでの積極的な出店に取り組んでおり、11月にはシンガポールにおいて「築地銀だこ」1号店がオープンし、順当なスタートを切りました。
この結果、当社グループの当連結会計年度末の店舗数につきましては、出店60店舗(国内38店舗・海外22店舗)、退店34店舗(国内20店舗・海外14店舗)により、659店舗(国内593店舗・海外66店舗)となりました(業態変更による出退店は含んでおりません)。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は32,434百万円(前連結会計年度比2.2%増)、営業利益は1,669百万円(前連結会計年度比93.9%増)、経常利益は1,600百万円(前連結会計年度比114.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は678百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失678百万円)となりました。
店舗数の推移は、以下のとおりであります。
(店舗数の推移)
区分 | ブランド | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
国内 | 築地銀だこ | 427 | 433 |
銀だこハイボール酒場・銀だこ大衆酒場・ギンダコハイボール横丁 | 55 | 67 | |
銀のあん | 21 | 20 | |
大釜屋 | 12 | 12 | |
日本橋からり | 7 | 6 | |
COLD STONE CREAMERY | 17 | 16 | |
The Coffee Bean & Tea Leaf | 4 | 4 | |
おでん屋たけし | 0 | 3 | |
ごっつい | 14 | 15 | |
その他 | 17 | 17 | |
小計 | 574 | 593 | |
海外 | 築地銀だこ | 33 | 44 |
銀カレー | 16 | 14 | |
銀のあん | 1 | 2 | |
銀だこハイボール酒場 | 1 | 1 | |
その他 | 7 | 5 | |
小計 | 58 | 66 | |
合計 | 632 | 659 |
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高(以下「資金」という)は641百万円増加し、2,284百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は2,365百万円であります。この増加は主に税金等調整前当期純利益1,095百万円、減価償却費1,008百万円、減損損失386百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は2,096百万円であります。この減少は主に有形固定資産の取得による支出が1,939百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は375百万円であります。この増加は主に株式発行に伴う収入が3,223百万円あった一方で、短期借入金の減少額が1,840百万円、長期借入金の返済による支出が918百万円あったことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
飲食事業 | 12,374,400 | 99.3 |
合計 | 12,374,400 | 99.3 |
(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)販売実績
当連結会計年度の販売実績を契約形態ごとに示すと、次のとおりであります。
契約形態 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
国内 | 直営・PC | 25,291,879 | 105.1 |
FC | 4,361,870 | 98.9 | |
その他 | 1,339,280 | 90.2 | |
小計 | 30,993,030 | 103.5 | |
海外 | 直営 | 1,247,981 | 82.7 |
FC | 135,027 | 101.5 | |
その他 | 58,285 | 42.1 | |
小計 | 1,441,294 | 81.0 | |
合計 | 32,434,324 | 102.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、将来事象の結果に依存するため確定できない金額については、仮説の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意しながら、合理的に会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は見積りと異なる場合があります。
(2)財政状態に関する分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して1,269百万円増加し17,730百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金が641百万円増加、有形固定資産が559百万円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比較して2,809百万円減少し9,976百万円となりました。その主な要因は、短期借入金が1,840百万円、長期借入金が954百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して4,078百万円増加し、7,753百万円となりました。その主な要因は、公募増資、第三者割当増資及び新株予約権の行使に伴い資本金が1,611百万円増加、資本剰余金が1,608百万円増加したこと、さらに親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴い利益剰余金が678百万円増加したこと等によるものであります。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績は、本報告書の「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要(1)業績」に記載しておりますが、その主な要因は次のとおりです。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は32,434百万円となり、前連結会計年度に比べ2.2%の増加となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は1,669百万円となり、前連結会計年度に比べ93.9%の増加となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は1,600百万円となり、前連結会計年度に比べ114.9%の増加となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は678百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失678百万円)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況についての分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高(以下「資金」という)は641百万円増加し、2,284百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は2,365百万円であります。この増加は主に税金等調整前当期純利益1,095百万円、減価償却費1,008百万円、減損損失386百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は2,096百万円であります。この減少は主に有形固定資産の取得による支出が1,939百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は375百万円であります。この増加は主に株式発行による収入が3,223百万円あった一方で、短期借入金の減少が1,840百万円、長期借入金の返済による支出が918百万円あったことによるものであります。
(5)キャッシュ・フローの状況についての分析に基づく資本の財源及び資金の流動性について
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、本報告書の第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要(4)キャッシュ・フローの状況についての分析」に記載の通りであります。
なお、当社グループの事業活動における運転資金の需要の主なものは、生産に必要な運転資金(原材料・人件費及び外注費)、従業員給与等の販売費及び一般管理費があります。また、設備資金需要としましては、海外子会社を含む新規店舗の出店及び既存店舗の改装およびМ&A等があります。
これらの事業活動に必要な資金は、内部資金の活用を基本としておりますが、必要に応じて資本市場からの資金調達及び金融機関からの借入による資金調達も行っております。十分な手元流動性資金と金融機関の借入枠を有しているため、今後の運転資金及び投資資金需要にも十分対処できる状況であります。
(6)経営戦略の現状と見通し
当社グループは、「“日本一うまい”食を通じて“ほっとした安らぎ”と“笑顔いっぱいのだんらん”を提供できることを最上の喜びとする。」という企業理念に基づいた経営を行っております。核家族化や個食化が進み、食事においても利便性が優先される時代の中で、当社は本来食事の持つ「おいしさ」、「あたたかさ」、「楽しさ」を大切にし、家族や世代をつなぐ「共食」の文化を広げていくために、安全で美味しい商品を提供し続けてまいります。
川上から川下までしっかりと自社で責任を持ち、こだわりを持った職人の技術を磨き、心温まるサービスを提供する体制をグループ一丸となり築き、多くのお客様に安心して喜んでいただくことで信頼されるブランドを作り上げ、全ての人たち(お客様・従業員・オーナー・取引先・生産者・株主・地域等)が幸せになることが当社の想いです。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
当社を取り巻く環境は少子高齢化・地方都市の人口減少など受け、外食産業間における顧客や人材の争奪が激しさを増しております。当社はこのような時代だからこそ「企業個性」を磨き、さらに強く発揮することが最も重要であると考えております。
当社は、創業以来、挑戦と失敗を繰り返し、その失敗から学び、成長を遂げてまいりました。その中で培った個性が「自由な発想力」、「行動力」、「スピード感」、「現場力」、そして、何よりも大切にしているものは「人を想う心」です。これらの「企業個性」には、時代や環境の変化への「対応力」があると信じております。
また、世界のマーケットでは、「和食」は日本の重要輸出品目であり、健康食としての和食ブームは今後もますます拡大していくことと考えております。
「人を想う心」を持った人材を育て上げ、日本の良き「共食」文化を世界に広げてまいります。