訂正有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2015/03/20 14:22
【資料】
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【項目】
89項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表において、損益又は資産の状況に影響を与える見積りの判断は、一定の会計基準の範囲内において、過去の実績や判断時点で入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)財政状態の分析
第1期連結会計年度 (自 平成25年2月1日 至 平成26年1月31日)
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、453,678千円となりました。これは主に、現金及び預金438,607千円によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、20,721千円となりました。これは主に、有形固定資産19,309千円によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、2,437,237千円となりました。これは主に、未払金51,147千円、未払費用64,728千円及び前受金2,320,102千円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、△1,962,836千円となりました。自己資本比率は△413.8%になりました。
第2期第3四半期連結累計期間 (自 平成26年2月1日 至 平成26年10月31日)
(流動資産)
当第3四半期連結会計期間末の流動資産の残高は、1,050,025千円(前連結会計年度末は453,678千円)となり、前連結会計年度末に比べて596,346千円増加いたしました。これは、現金及び預金が595,771千円増加したことが主な要因であります。
(固定資産)
当第3四半期連結会計期間末の固定資産の残高は、27,093千円(前連結会計年度末は20,721千円)となり、前連結会計年度末に比べて6,371千円増加いたしました。これは、投資その他の資産が4,412千円増加したことが主な要因であります。
(流動負債)
当第3四半期連結会計期間末の流動負債の残高は、291,369千円(前連結会計年度末は2,437,237千円)となり、前連結会計年度末に比べて2,145,867千円減少いたしました。これは、繰延税金負債が172,210千円増加したこと、前受金が2,320,102千円減少したことが主な要因であります。
(固定負債)
当第3四半期連結会計期間末の固定負債の残高は、644,421千円(前連結会計年度末残高はゼロ)となりました。これは、長期借入金が300,000千円増加したこと、繰延税金負債が344,421千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、141,328千円(前連結会計年度末は△1,962,836千円)となり、前連結会計年度末に比べて2,104,164千円増加しました。これは、資本金が86,336千円、資本剰余金が86,336千円増加したこと、四半期純利益が1,913,936千円発生したことが主な要因であります。これにより、自己資本比率は△413.8%から13.0%に増加いたしました。
(3)経営成績の分析
第1期連結会計年度 (自 平成25年2月1日 至 平成26年1月31日)
(事業収益)
当連結会計年度における事業収益は、マイルストン収入等により204,286千円となりました。
(営業損益)
当連結会計年度における営業損失は、主にSB623の臨床プログラムにおける研究開発費用の発生により584,242千円となりました。
(経常損益)
当連結会計年度における経常損失は、主に為替差損の発生により587,059千円となりました。
(当期純損益)
当連結会計年度における当期純損失は589,454千円となりました。
第2期第3四半期連結累計期間 (自 平成26年2月1日 至 平成26年10月31日)
(事業収益)
当第3四半期連結累計期間における事業収益は、開発一時金等により3,120,093千円となりました。
(営業損益)
当第3四半期連結累計期間における営業利益は、主にSB623の臨床プログラムにおける研究開発費用の発生により2,411,979千円となりました。
(経常損益)
当第3四半期連結累計期間における経常利益は、主に為替差損の発生により2,403,239千円となりました。
(四半期純損益)
当第3四半期連結累計期間における四半期純利益は1,913,936千円となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 1.業績等の概要」をご参照ください。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4.事業等のリスク」をご参照ください。
(6)戦略的現状と見通し
当社グループの中長期における最重要課題は、確実に慢性期脳梗塞細胞医薬品「SB623」の製造及び販売を開始することでありますが、当該SB623は、慢性期脳梗塞以外に、外傷性脳損傷、網膜疾患、パーキンソン病、及び脊髄損傷のそれぞれの疾患に適応拡大できるものと見込んでおります。
また、新たなパイプラインとして、多発性硬化症疾患に対する新薬開発に取り組む予定であります。創薬ベンチャーである当社グループは、これら適応拡大及び新パイプラインの開発を並行して行っていくために、研究開発資金の調達が不可欠であります。従いまして、当社グループは、株式上場による資金調達手段の確保とSB623の販売利益を研究開発に再投資し、企業価値を最大化する戦略を採ってまいります。
(7)経営者の問題意識と今後の方針
当社グループが、日米において慢性期脳梗塞細胞医薬品「SB623」の製造及び販売の開始を目指すなか、国内においては、再生医療が政府の掲げる成長戦略のひとつに取り上げられました。これにより、再生医療分野における科学・基礎研究に手厚い支援及び助成金が実施されるとともに、薬事法が改正されて再生医療等製品が新たに規定される等法制度の見直しも始まり、再生医療に産業促進化の期待が高まっております。このような環境のなかで、SB623の日米における承認取得及び販売開始、SB623の適応拡大を目指してまいります。
また、SB623の適応拡大を実現するために、及び慢性期脳梗塞を対象疾患としたSB623の開発を加速するために、資金調達手段の確保・拡充を目指してまいります。