有価証券報告書-第54期(令和1年7月1日-令和2年6月30日)

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2020/09/25 16:05
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、令和2年7月1日発表の日銀短観にみられるとおり企業景況感は米中貿易摩擦と消費税導入による個人消費落ち込み、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞により、急速に落ち込みました。大企業製造業の業況判断指数(DI)は、6四半期連続で悪化し続け、マイナス34とリーマン危機後の平成21年6月以来11年ぶりの低水準になりました。
一方、令和2年5月の失業率も2.9%と前月から0.3%悪化、有効求人倍率は1.20倍と前月比0.12ポイント低下し、一部製造業で解雇の動きが見られました。
海外につきましては、世界貿易機関(WTO)が令和2年4月8日に発表したとおり、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、令和2年の世界のモノの貿易量が前年比で最大32%減、輸出ではアジアが14~36%減る予測であります。世界金融危機後の平成21年(13%減)を上回る打撃になり、世界的なサプライチェーン(供給網)の混乱や大幅な需要減退が響く状況が予想されております。
このような環境下、当社グループは、既存インソーシング・派遣事業において、医療機器、素材、食品関連分野等を中心に、受注は引き続き堅調に推移したことから大幅な増収となりました。利益面では、堅調な受注と価格改善効果および大規模請負事業所における自社コンサルタントによる現場改善により利益率を高めたことから当連結会計年度の営業利益は大幅な増益となりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高22,970,455千円(前期比10.2%増)、営業利益380,432千円(前期比88.2%増)、経常利益396,822千円(前期比61.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益(法人税等控除後)は消費税等簡易課税差額収入が特別利益として725,471千円発生したものの大口取引先の売掛債権が回収困難になったことに伴う貸倒損失や減損損失等の一時的な特別損失が507,522千円発生したことから293,932千円(前期比19.4%減)となりました。
セグメント別の業績の概況は、次のとおりです。
(インソーシング・派遣事業)
インソーシング・派遣事業につきましては、医療機器、素材、食品関連分野等を中心に、受注は引き続き堅調に推移したことから大幅な増収となりました。また、利益面では、大規模事業所の現場改善により効率化したことやFUNtoFUN株式会社ののれん償却費が減少したこと等から、利益改善し、大幅な増益を確保しました。
採用面では、多様な媒体を効率的に使用することに努めたことから順調に採用が進捗いたしました。
この結果、売上高は18,411,849千円(前期比9.4%増)、セグメント利益は1,337,041千円(前期比16.0%増)となりました。
(技術者派遣事業)
技術者派遣事業につきましては、全製品産業分野において、米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの感染拡大による影響を受けており、技術者増員については慎重な対応をとる企業が増えつつあります。このような環境の下、当グループでは、前期に引き続きグループシナジーを活かしつつ教育による付加価値の提供により既存取引下にある技術社員については、大半が契約更新を果たし取引継続になっております。
一方、人材採用面ではIT人材を中心に不足の状況が続いております。これに対し、当社グループでは一昨年より未経験者育成プログラム及びグループ内企業の非技術系人材の技術者転換プログラムに取り組んでおります。その結果、定期的に技術系人材を輩出できるようになり、人員増強の手段の一つとして定着してきております。また、海外提携大学人材の日本国内への配置は、今年度は入国規制により遅れたものの、来年度は入国規制が順次解消され配属が進むものと見込んでおります。
この結果、売上高は1,501,908千円(前期比14.8%増)、セグメント利益は71,996千円(前期比244.2%増)となりました。
(海外事業)
海外事業におきましては、主力のタイ国において、製造業生産指数が平成31年4月~令和元年6月期前年比▲2.4%、令和元年7~9月期前年比▲4.2%、令和元年10~12月期前年比▲6.8%、令和2年1~3月期前年比▲6.4%の低成長となりました。通貨バーツ高が進行して輸出が振るわなかったのに加え、政府予算の執行の遅れが影響しました。
このような経済状況の中、製造業の様々な効率化を支援すべく、「定着が望まれる労働力」としてミャンマーを主体とした外国人MOUサービスの提案並びに外国人労務管理サービスの提案を進め、大手日系製造業複数社様とのサービス開始が令和2年度よりスタートされる見通しとなっております。製造業向け一般派遣サービスに加え、外国人材への付加価値あるサービスの提供を行ってまいります。
ベトナム国におきましては、引き続きコンサルティング事業及び教育事業を中心に展開し、日本の取引先向けに技術者の採用業務に注力しております。
この結果、売上高は2,148,154千円(前期比3.3%減)、セグメント損失は、利益率の改善が未だ道半ばであることから、2,276千円(前期はセグメント損失13,385千円)となりました。
(その他事業)
その他事業につきましては、現場改善コンサル事業及び海外からの研修ツアーが令和2年年明けまでの好調を維持しました。直近の2月から6月間において新型コロナウイルスの感染拡大の影響が大きく、苦戦を強いられていますが、今後はWebセミナー中心に、更に受入れ再開の改善コンサル及び新たな取組みである電子マニュアル化、ロボット化等の業務改善等で売上高を確保する見込みです。
この結果、売上高は908,542千円(前期比91.9%増)、セグメント利益は15,438千円(前期比58.2%減)となりました。
当連結会計年度末の財政状態の概況は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ333,446千円減少し、7,372,832千円となりました。
当連結会計年度末の流動資産は、現金及び預金が77,892千円減少、受取手形及び売掛金が73,346千円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ140,752千円減少し、6,360,916千円となりました。
当連結会計年度末の固定資産合計は投資その他の資産が105,747千円増加したものの無形固定資産が307,337千円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ192,693千円減少し、1,011,915千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ449,524千円減少し、4,485,288千円となりました。
当連結会計年度末の流動負債は、未払法人税等が83,398千円増加、未払消費税等が162,732千円増加したものの未払金が216,169千円減少、預り金が252,295千円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ195,718千円減少し、3,015,032千円となりました。
当連結会計年度末の固定負債は、退職給付に係る負債が68,125千円増加、繰延税金負債が30,216千円増加したものの長期借入金が349,672千円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ253,805千円減少し、1,470,255千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、利益剰余金が189,817千円増加、自己株式が77,965千円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ116,078千円増加し、2,887,544千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ77,909千円減少し、3,280,030千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローでは、当連結会計年度において営業活動の結果取得した資金は499,172千円となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益614,771千円、減損損失311,785千円、法人税等の支払額413,742千円によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローでは、当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は39,174千円となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出21,402千円、敷金及び保証金の回収による収入17,763千円、敷金及び保証金の差入による支出24,889千円によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローでは、当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は532,214千円となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出349,672千円、自己株式の取得による支出77,965千円、配当金の支払額103,964千円によります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、提供するサービスの大部分が請負業務又は派遣業務であるため、生産実績については記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは、提供するサービスの大部分が請負業務又は派遣業務であるため、受注実績については記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 令和元年7月1日
至 令和2年6月30日)
金額(千円)前年同期比(%)
インソーシング・派遣事業18,411,849109.4
技術者派遣事業1,501,908114.8
海外事業2,148,15496.7
その他908,542191.9
合計22,970,455110.2

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 平成30年7月1日
至 令和元年6月30日)
当連結会計年度
(自 令和元年7月1日
至 令和2年6月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
テルモ株式会社4,118,92419.84,471,52519.5

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴い実際の結果は異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、繰延税金資産について、将来利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等の分析は、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業活動における運転資金需要は、主として給与等の人件費及び人材確保のための社員募集費であります。また、設備資金需要としては、教育施設投資に加え、社内基幹システム、製造スタッフ管理システム及び採用サイト等の無形固定資産投資等であります。業容拡大を図るために事業買収(M&A)等の投資を行う場合、それに伴う資金需要の発生が見込まれます。必要な資金については自己資金及び借入金による資金調達を基本としております。
資金の流動性については、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
なお、当連結会計年度の売上高営業利益率は1.7%となっており、中期的な目標としている4%に対しては改善途上であります。このギャップにつきましては、当社グループが主力事業としている国内製造業向けインソーシング・派遣事業において、インソーシングでは請負現場の改善による省人化により、派遣では大型派遣事業所との単価交渉を進めることにより、売上高営業利益率の改善に努めて参ります。

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