有価証券報告書-第59期(2024/07/01-2025/06/30)

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2025/09/25 14:19
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における平山グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、2025年7月1日発表の全国企業短期経済観測調査(短観)に見られるとおり、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)が前回の3月調査(プラス12)から小幅に改善しプラス13となりました。大企業製造業の景況感の改善は2四半期ぶりで、いわゆるトランプ関税(以下「米国の関税措置」という。)に伴う不確実性が業況の下押しとなる一方、価格転嫁の進展で企業収益が好調なことが全体を押し上げました。大企業非製造業のDIは前回調査(プラス35)から小幅に悪化してプラス34で、2四半期ぶりに悪化しました。円高によるインバウンド(訪日外国人)の需要減退が見られる分野もあり、小売りは3ポイント悪化しプラス18でした。
一方、2025年5月の完全失業率は2.5%、有効求人倍率(季節調整値)は1.24倍でした。人手不足の状況は変わらないなか、長引くインフレの影響で新たな収入源を求める人が増えております。
このような環境下において、平山グループは、タイでの生産が停滞する一方、国内の生産回復需要を取り込み、前年同期比で増収増益を確保しました。インソーシング・派遣事業(「インソーシング」とは構内作業請負をいう。以下同じ。)が業績を牽引し、新規・既存顧客からの受注が増加するとともに、前期に連結子会社化した株式会社平山GL(旧ブリヂストングリーンランドスケープ株式会社。以下「平山GL社」という。)において、前期に要したグループ化に伴う諸費用がなくなったこと、平山グループが得意とする現場改善により生産効率が改善したこと等が増収増益に寄与しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高36,220,268千円(前期比2.6%増)、営業利益1,270,461千円(前期比13.5%増)、経常利益は為替差益29,191千円等を計上したことから1,300,315千円(前期比11.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等432,414千円等を計上し、858,156千円(前期比13.3%増)となりました。
セグメント別の業績の概況は、次のとおりです。
(インソーシング・派遣事業)
インソーシング・派遣事業につきましては、医療機器関連及び電子デバイス関連からの受注が堅調に進み、増収となりました。物流関連、旅客業関連等においては、引き続き旺盛なインバウンド需要があり、既存取引先からの追加発注のみならず新規受注も好調でした。また、既存顧客企業のなかには、製造派遣から請負化への転換が図られた取引先も複数ありました。なお、前述したように、前期に連結子会社化した平山GL社も増収に寄与しております。
利益面では、多くの顧客企業に2024年10月の最低賃金改定に伴う派遣単価上昇の理解を得られたことや製造請負事業所各所において現場改善活動が実り収益改善ができたこと及び平山GL社の寄与により増益となりました。その一方で、今後の成長を見据えて、顧客ニーズが強い高単価受注案件への人員配置及びハイエンド技能人材教育の強化を行うため、募集費等を戦略的に使用するとともに、新たな拠点や研修センターの追加設置、2025年新卒の初任給上昇や採用担当者及び教育人材の拡充に伴う関連費用が増加しました。
採用面では、2024年新卒採用者が定着し生産の安定に寄与する一方、中途採用では、サービス産業の復調等業況の改善に伴い採用環境が前期に増して厳しく、費用増となりました。これに対し、平山グループは、コストパフォーマンスの良い地方テレビCM等のメディア活用、SNSの活用、ネットワーク採用等の強化による企業イメージの向上を図るとともに、採用ルートの多様化等により採用強化を行っております。また、新卒・中途採用費用及び労務費は、物価上昇や給与引上げ等により上昇傾向にあるものの、顧客企業に理解を求め、収益改善に努めております。
この結果、売上高は29,386,234千円(前期比3.9%増)、セグメント利益は1,849,338千円(前期比14.2%増)となりました。
(技術者派遣事業)
技術者派遣事業につきましては、主要顧客である大手製造業の一部において、中長期的な技術開発投資が継続している状況にあります。この動きに伴い、車載関連や精密機器の制御組込ソフトウェア、生産設備関連、生産技術業務を中心とした受注案件が増加しております。また、防衛産業における航空機とその搭載システムの新規開発が進むことにより、組込ソフトエンジニアや電気エンジニアを中心とした需要は依然として旺盛です。この傾向は、航空機産業全体に広がることが予測されます。
WEB系IT業界においては、慢性的な技術者不足が続いている状況にあります。しかし、ニーズに対し未経験者や若手ITエンジニアが過剰となる傾向が見られるため、現状に応じた柔軟な対応が求められる状況にあります。
製造業界全体をミクロ的な視点で見ますと、とりわけ自動車業界ではメーカー各社間で好不調の格差が顕著に表れております。このため、市場動向を単に業界単位で把握するのではなく、個々の企業における市況を的確に把握することが一層重要になってきております。他方、製造業界全体をマクロ的な視点で見ますと、技術者不足は依然として継続している状況にあります。平山グループではこの課題に対応すべく、ターゲット顧客を適切に選定し、若手の未経験者や微経験者に実務経験を段階的に積ませることでスキルアップを促進しております。このプロセスを通して市場価値の向上を図り、派遣単価の上昇を実現し、収益向上に寄与しております。また、米国の関税措置の影響は現時点では限定的に留まっておりますが、今後の人員調整の動向を注視しながら、柔軟かつ継続的な人材提案に取り組んでまいります。
人材採用に関しては、中長期的な成長を見据えた採用活動を強化しております。新卒・中途を問わず、メーカー各社や競合他社による採用活動が活発化しているため、技術者確保競争が激化している状況にあります。このため、平山グループでは採用部門の体制強化を進めるとともに、メディアを活用した広告展開や、新たな母集団形成ルートの開拓を通して採用力の向上に努めております。また、微経験者や未経験者を含む若手中途採用者の増加を背景に、社内研修をさらに充実させ、技術者のスキルアップと市場価値の向上を積極的に支援するとともに、待機者の早期配属を実現することで稼働率向上にも取り組んでおります。加えて、幅広い技術分野での技術者不足に対処するため、優秀な外国籍人材の積極採用も継続的に推進しております。
この結果、売上高は3,099,576千円(前期比5.4%増)、セグメント利益は、既に派遣済みではあるものの、若手IT系エンジニア配属に時間を要したことから100,578千円(前期比19.8%減)となりました。
(海外事業)
海外事業につきましては、主力のタイにおいて、製造業生産指数(MPI)が、前年同四半期比で、2024年4~6月期は0.2%減、2024年7~9月期は1.1%減、2024年10~12月期は1.8%減、2025年1~3月期は1.6%減となり景気は停滞しております。主要産業である自動車生産では、前年同四半期比で、2024年4~6月期は16.3%減、2024年7~9月期は21.0%減、2024年10~12月期は25.3%減、2025年1~3月期は15.2%減でした。このような環境下、タイにおける平山グループの派遣従業員数は、2025年3月時点で2,134名(前年同月比19.4%減)となったものの、ローコストでのオペレーションに継続して努めてきたことから黒字を確保しましたが、さらにコスト削減を図り収益改善に努めております。
この結果、売上高は2,408,744千円(前期比16.4%減)、セグメント利益は59,258千円(前期比27.2%減)となりました。
(注) 海外事業につきましては、2024年4月~2025年3月期実績を3ヶ月遅れで当連結会計年度に計上しております。
(その他事業)
その他事業につきましては、国内外の現場改善に係るコンサルティングや海外企業及び教育機関からの研修案件が増加しました。また、DX推進のためのシステムの刷新や工場立ち上げ支援案件が増加しました。
利益面では、外国人エンジニア及び技能実習生の配置が進んだことから、外国人雇用管理サポート事業の寄与により増益となりました。また、株式会社平和鉄工所についても、中型製品の受注や製造が順調だったこと、大手重電からの小型製品の製作依頼が多数入ったこと等もあり収益に寄与しております。
この結果、売上高は1,325,713千円(前期比10.6%増)、セグメント利益は370,762千円(前期比23.6%増)となりました。
当連結会計年度末の財政状態の概況は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ64,033千円増加し、12,358,275千円となりました。
当連結会計年度末の流動資産は、現金及び預金が113,167千円、受取手形及び売掛金が31,736千円、それぞれ増加した一方で、その他流動資産が185,239千円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ104,544千円減少し、10,579,973千円となりました。
当連結会計年度末の固定資産合計は、有形固定資産が82,716千円、無形固定資産が12,582千円、投資その他の資産が73,278千円、それぞれ増加したことにより、前連結会計年度末に比べ168,577千円増加し、1,778,301千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ476,457千円減少し、7,351,555千円となりました。
当連結会計年度末の流動負債は、未払法人税等が161,058千円、未払消費税等が25,016千円、それぞれ増加した一方で、未払金が485,163千円、短期借入金が30,000千円、それぞれ減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ311,510千円減少し、4,689,263千円となりました。
当連結会計年度末の固定負債は、退職給付に係る負債が153,736千円増加した一方、長期借入金が382,000千円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ164,947千円減少し、2,662,292千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、新株予約権の行使による株式の発行等により、資本金が12,620千円、資本剰余金が11,865千円、それぞれ増加したほか、親会社株主に帰属する当期純利益858,156千円を計上した一方で、配当金348,931千円の支払等があったことにより、前連結会計年度末に比べ540,491千円増加し、5,006,720千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ138,167
千円増加し、6,053,261千円となりました。
営業活動による資金の増加は、989,116千円となりました(前期は1,003,372千円の増加)。これは主として、税金等調整前当期純利益1,293,550千円の計上、退職給付に係る負債の増加153,736千円等の資金の増加があった一方で、未払金の減少491,628千円、法人税等の支払額258,769千円等の資金の減少があったことによります。
投資活動による資金の減少は、95,195千円となりました(前期は70,141千円の増加)。これは主として、敷金及び保証金の回収による収入45,389千円、定期預金の純減25,000千円等の資金の増加があったものの、有形固定資産の取得による支出65,543千円、無形固定資産の取得による支出31,965千円、敷金及び保証金の差入による支出57,326千円等の資金の減少があったことによります。
財務活動による資金の減少は、764,687千円となりました(前期は534,189千円の増加)。これは主として、短期借入れによる収入50,000千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入25,241千円の資金の増加があった一方で、長期借入金の返済による支出398,200千円、配当金の支払額348,733千円等の資金の減少があったことによります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
平山グループは、提供するサービスの大部分が請負業務又は派遣業務であるため、生産実績については記載を省略しております。
b.受注実績
平山グループは、提供するサービスの大部分が請負業務又は派遣業務であるため、受注実績については記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年7月1日
至 2025年6月30日)
金額(千円)前年同期比(%)
インソーシング・派遣事業29,386,2343.9
技術者派遣事業3,099,5765.4
海外事業2,408,744△16.4
その他1,325,71310.6
合計36,220,2682.6

(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2023年7月1日
至 2024年6月30日)
当連結会計年度
(自 2024年7月1日
至 2025年6月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
テルモ株式会社4,852,69313.84,974,61613.7

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による平山グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
平山グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴い実際の結果は異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
平山グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業活動における運転資金需要は、主として給与等の人件費及び人材確保のための社員募集費であります。また、設備資金需要としては、教育施設投資に加え、社内基幹システム、製造スタッフ管理システム及び採用サイト等の無形固定資産投資等であります。業容拡大を図るために事業買収(M&A)等の投資を行う場合、それに伴う資金需要の発生が見込まれます。必要な資金については自己資金及び借入金による資金調達を基本としております。
資金の流動性については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
なお、当連結会計年度の売上高営業利益率は3.5%となっており、中期的な目標としている4.8%に対しては改善途上であります。このギャップにつきましては、平山グループが主力事業としている国内製造業向けインソーシング・派遣事業において、インソーシングでは請負現場の改善による省人化により、派遣では大型派遣事業所との単価交渉を進めることにより、売上高営業利益率の改善に努めてまいります。

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