有価証券報告書-第9期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大により大きな影響を受けました。中国においては経済活動の正常化がいち早く進んでいるものの、欧州を中心に感染再拡大の影響により経済活動が抑制され、日本でも経済持ち直しの動きが続いていましたが、直近では感染再拡大による再度の景気停滞が懸念されています。また、米中対立をはじめとする世界の地政学リスクや為替動向の不安定さも継続しており、先行き不透明な状況が続いております。
当社の製品が関わる主要業界では、コンシューマーIT製品市場において、スマートフォンは市場全体で鈍化傾向が継続するなかでも5G対応端末は拡大し、COVID-19を起因とした人々の行動変容やデジタル化の加速によりノートPC、タブレットへの需要は世界的に拡大しました。
このような経営環境のなか、当社は社員、顧客をはじめとする国内外の関係者の健康と安全確保を最優先として感染拡大防止と事業継続に努めながら、年間を通じて顧客の供給要請への対応を継続しました。そのうえで、当期は中期経営計画目標の達成に向けて、新規領域では自動車事業における製品の拡販に努めるとともに、既存領域では事業の再評価を通じて事業ポートフォリオの強化を図り、継続事業については差異化技術製品の競争力および生産性の向上といった強化策や、一部の製品についてはグローバルで生産を集約するなどの効率化にも取り組みました。
この結果、差異化技術製品である光学フィルムおよび異方性導電膜(ACF)、表面実装型ヒューズの販売が拡大したほか、光学フィルムおよび異方性導電膜(ACF)の生産性が改善しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は65,830百万円(前連結会計年度比14.1%増)となり、営業利益は11,339百万円(前連結会計年度比145.6%増)となりました。
経常利益は、持分法による投資損失207百万円を計上したことなどにより、10,844百万円(前連結会計年度比146.8%増)となりました。
税金等調整前当期純利益は、主に、特別損失として一部事業の減損損失及び構造改革費用を計上したことにより、7,696百万円(前連結会計年度比79.1%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、5,329百万円(前連結会計年度比94.9%増)となりました。
各セグメントの業績、ならびに製品カテゴリー別の売上状況は以下のとおりであります。
(光学材料部品事業)
(単位:百万円)
(注)売上高にはセグメント間取引が含まれています。
・ 売上高は28,165百万円(前連結会計年度比19.2%増)、営業利益は6,278百万円(前連結会計年度比242.7%増)となりました。
・ 光学フィルムでは、ノートPC用ディスプレイ向けおよび車載ディスプレイ向け製品ともに数量が増加し、生産性向上も加わり増収増益となりました。
・ 光学樹脂材料では、光学弾性樹脂におけるタブレット向け製品の拡大、および精密接合用樹脂における大手顧客スマートフォン向け製品の数量増加などにより増収増益となりました。
・ 光学ソリューションでは、当社製品を用いた車載ディスプレイ向けの事業は自動車市場減速の影響、既存案件の生産終了、および一部商流の変更により減収となりました。
(電子材料部品事業)
(単位:百万円)
(注)売上高にはセグメント間取引が含まれています。
・ 売上高は37,801百万円(前連結会計年度比10.4%増)、営業利益は6,858百万円(前連結会計年度比49.6%増)となりました。
・ 接合関連材料では、主にノートPCの需要拡大における汎用品の数量増加があったことにより増収となりましたが、スマートフォン向けに熱伝導シートが販売減となったことにより減益となりました。
・ 異方性導電膜では、ノートPCやタブレット、およびテレビ向け製品が増加し、スマートフォン向けでもハイエンドモデルにおいて粒子整列型ACFが拡大し、生産性改善も加わり増収増益となりました。
・ 表面実装型ヒューズでは、園芸用機器や電動工具、ノートPC向け製品の数量が増加したことにより増収増益となりました。
・ マイクロデバイスでは、COVID-19の影響もあり、プロジェクターの販売不調により減収減益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6,751百万円増加し、当連結会計年度末には20,531百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は13,187百万円(前連結会計年度比3,531百万円増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益7,696百万円と減価償却費4,674百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,471百万円(前連結会計年度比1,419百万円減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2,383百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4,259百万円(前連結会計年度比658百万円増)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出7,847百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は売価換算値によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び当社の子会社、以下同じ。)は主として見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額はセグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであ
ります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末の資産合計は95,201百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,922百万円の増加となりました。 流動資産は43,259百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,792百万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び預金が6,751百万円、受取手形及び売掛金が3,021百万円、原材料及び貯蔵品が749百万円、商品及び製品が672百万円、それぞれ増加したことであります。 固定資産は51,942百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,870百万円の減少となりました。その主な要因は、退職給付に係る資産が1,264百万円増加した一方で、のれんが1,796百万円、機械装置及び運搬具(純額)が
1,697百万円、建物及び構築物(純額)が902百万円、それぞれ減少したことであります。
(負債の部) 当連結会計年度末の負債合計は41,896百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,184百万円の増加となりました。 流動負債は25,552百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,797百万円の増加となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金が2,682百万円、1年内返済予定の長期借入金が1,830百万円、未払金が1,494百万円、その他が1,374百万円、それぞれ増加したことであります。 固定負債は16,344百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,612百万円の減少となりました。その主な要因は、長期借入金が3,677百万円、退職給付に係る負債が884百万円それぞれ減少したことであります。
(純資産の部) 当連結会計年度末の純資産合計は53,305百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,737百万円の増加となりました。その主な要因は、利益剰余金が3,155百万円、退職給付に係る調整累計額が741百万円、為替換算調整勘定が648百万円、それぞれ増加した一方で、繰延ヘッジ損益が742百万円減少したことであります。
2)経営成績
当連結会計年度の売上高は65,830百万円(前連結会計年度比14.1%増)、営業利益は11,339百万円(前連結会計年度比145.6%増)、経常利益は10,844百万円(前連結会計年度比146.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,329百万円(前連結会計年度比94.9%増)となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。
(営業利益)
売上原価は37,475百万円と、前連結会計年度と比べ1,165百万円増加し、売上原価率は56.9%と、前連結会計年度と比べ6.0%改善しました。
販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ232百万円増加し、17,015百万円となりました。その主な要因は、賞与引当金繰入額が増加したことであります。
以上により、当連結会計年度の営業利益は11,339百万円と前連結会計年度に比べ145.6%の増益となりました。
(経常利益)
営業外収益につきましては、196百万円と前連結会計年度と比べ237百万円の減少となりました。その主な要因は、為替差益と受取利息が減少したことであります。
営業外費用につきましては、691百万円と前連結会計年度と比べ33百万円の増加となりました。その主な要因は、為替差損が新たに発生したことであります。
以上により、当連結会計年度の経常利益は10,844百万円と前連結会計年度に比べ146.8%の増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益につきましては、受取保険金が57百万円、持分変動利益が26百万円となりました。
特別損失につきましては、構造改革費用が1,809百万円、減損損失が956百万円となりました。
以上により、税金等調整前当期純利益は7,696百万円と前連結会計年度に比べ79.1%の増益となりました。
法人税等については、法人税、住民税及び事業税が2,519百万円、繰延税金資産の計上等により、法人税等調整
額が△152百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は税金等を差し引き、5,329百万円と前連結
会計年度に比べ94.9%の増益となりました。
3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症による当社業績への影響につきましては、COVID-19を起因とした人々の行動変容やデジタル化の加速によりノートPC、タブレット向け製品の売上が拡大しました。
翌連結会計年度(2021年4月1日から2022年3月31日まで)につきましては、COVID-19の影響が最終製品需要に及ぶ状況が続くなか、中国経済の回復や国内における経済活動の再開により景気は回復基調となるものの、世界的な半導体不足や米中貿易摩擦の影響や、国内外における感染症の再拡大や長期化も懸念され、景気の先行き不透明な状況が続くものと考えられます。
当社グループはディスプレイ用デバイスの需要に大きく依存しており、ディスプレイ市場の市況は、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
経営成績に重要な影響を与えるその他の要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は20,531百万円となり、前連結
会計年度末に比べ6,751百万円の増加となりました。当社グループでは、フリー・キャッシュ・フローを営業活動
により獲得されたキャッシュ・フローと投資活動により支出されたキャッシュ・フローの合計として定義してお
り、当連結会計年度末の残高は以下のとおりであります。
なお、2019年4月に策定しました中期経営計画「進化への挑戦」で掲げる経営目標において、営業活動によるキ
ャッシュ・フローは2022年3月期以降で10,000百万円以上/年を目指しておりますが、上記のとおり13,187百万円
の実績となり、順調に推移しているものと認識しております。
当社グループの主な短期的な資金の需要としては、営業活動上の運転資金に加えて、設備投資及び研究開発のた
めの資金、配当金の支払等を見込んでおります。なお、当社の短期的な資金調達の源泉は、主に営業活動によって
獲得した現金であります。資金調達は金融機関からの借入れにより調達を行っておりますが、当連結会計年度末の
有利子負債残高は15,586百万円であり、総資産に対して16.4%と低い依存度となっております。
当社グループでは、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安定性を維持することを資
金調達の基本としており、国内の主要金融機関との良好な関係に基づき、長期借入れを中心として必要資金を低い
コストで調達しております。また、流動性資金の確保の面では、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行と
当座貸越契約及び貸出コミットメントライン契約を締結しており、当連結会計年度末における総額は18,214百万円
(うち借入未実行残高は18,214百万円)であります。
連結子会社については、原則として銀行などの外部からの資金調達は一切行っておらず、グループ資金は当社で
一元管理を行っております。また、連結子会社が保有する資金は、当連結会計年度末において9,486百万円でありま
すが、グループ資金は当社での有効活用を前提に、可能な限り配当を実施することを基本方針としており、各連結
子会社の配当可能利益をベースに、各社の手元必要流動性資金を考慮の上、当社への資金還流を今後も積極的に進
めていく予定であります。
資本政策につきましては、株主還元を充実させていくことを心掛け、従来どおり総還元性向として調整後親会社
株主に帰属する当期純利益の40%を目処に、健全な財務基盤を確保しつつ、フリー・キャッシュ・フローの見通
し、自己株式の取得を含む総還元性向、安定配当の重要性などを総合的に勘案した上で利益還元を行う方針であり
ます。
③経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な企業価値向上に関わる指標としてROE(株主資本利益率)を位置づけています。具体的には、事
業拡大のための投資や将来の成長の源泉となる研究開発活動、そして株主還元などに対するバランスのとれた資金配
分を通じて、中長期的な目標としてROE10%を目指します。また、企業価値向上の指標として株主資本コストを8%
と仮定したエクイティ・スプレッド(ES)を導入し、中長期的にポジティブなESの維持を目指していきます。
(注)ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷純資産×100
エクイティ・スプレッド=ROE-株主資本コスト(8%と仮定)
中期経営計画(2019年4月~2024年3月)の2年目である2020年度の達成・進捗状況は下記のとおりであります。
(注)2020年度(計画)は2020年5月12日公表値
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「3 経営者による財政状
態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状
況」に記載のとおりであります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについて
は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のと
おりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大により大きな影響を受けました。中国においては経済活動の正常化がいち早く進んでいるものの、欧州を中心に感染再拡大の影響により経済活動が抑制され、日本でも経済持ち直しの動きが続いていましたが、直近では感染再拡大による再度の景気停滞が懸念されています。また、米中対立をはじめとする世界の地政学リスクや為替動向の不安定さも継続しており、先行き不透明な状況が続いております。
当社の製品が関わる主要業界では、コンシューマーIT製品市場において、スマートフォンは市場全体で鈍化傾向が継続するなかでも5G対応端末は拡大し、COVID-19を起因とした人々の行動変容やデジタル化の加速によりノートPC、タブレットへの需要は世界的に拡大しました。
このような経営環境のなか、当社は社員、顧客をはじめとする国内外の関係者の健康と安全確保を最優先として感染拡大防止と事業継続に努めながら、年間を通じて顧客の供給要請への対応を継続しました。そのうえで、当期は中期経営計画目標の達成に向けて、新規領域では自動車事業における製品の拡販に努めるとともに、既存領域では事業の再評価を通じて事業ポートフォリオの強化を図り、継続事業については差異化技術製品の競争力および生産性の向上といった強化策や、一部の製品についてはグローバルで生産を集約するなどの効率化にも取り組みました。
この結果、差異化技術製品である光学フィルムおよび異方性導電膜(ACF)、表面実装型ヒューズの販売が拡大したほか、光学フィルムおよび異方性導電膜(ACF)の生産性が改善しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は65,830百万円(前連結会計年度比14.1%増)となり、営業利益は11,339百万円(前連結会計年度比145.6%増)となりました。
経常利益は、持分法による投資損失207百万円を計上したことなどにより、10,844百万円(前連結会計年度比146.8%増)となりました。
税金等調整前当期純利益は、主に、特別損失として一部事業の減損損失及び構造改革費用を計上したことにより、7,696百万円(前連結会計年度比79.1%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、5,329百万円(前連結会計年度比94.9%増)となりました。
各セグメントの業績、ならびに製品カテゴリー別の売上状況は以下のとおりであります。
(光学材料部品事業)
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 | |
| 売上高 | 23,624 | 28,165 | 19.2% |
| 営業利益 | 1,832 | 6,278 | 242.7% |
(注)売上高にはセグメント間取引が含まれています。
・ 売上高は28,165百万円(前連結会計年度比19.2%増)、営業利益は6,278百万円(前連結会計年度比242.7%増)となりました。
・ 光学フィルムでは、ノートPC用ディスプレイ向けおよび車載ディスプレイ向け製品ともに数量が増加し、生産性向上も加わり増収増益となりました。
・ 光学樹脂材料では、光学弾性樹脂におけるタブレット向け製品の拡大、および精密接合用樹脂における大手顧客スマートフォン向け製品の数量増加などにより増収増益となりました。
・ 光学ソリューションでは、当社製品を用いた車載ディスプレイ向けの事業は自動車市場減速の影響、既存案件の生産終了、および一部商流の変更により減収となりました。
(電子材料部品事業)
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 | |
| 売上高 | 34,226 | 37,801 | 10.4% |
| 営業利益 | 4,583 | 6,858 | 49.6% |
(注)売上高にはセグメント間取引が含まれています。
・ 売上高は37,801百万円(前連結会計年度比10.4%増)、営業利益は6,858百万円(前連結会計年度比49.6%増)となりました。
・ 接合関連材料では、主にノートPCの需要拡大における汎用品の数量増加があったことにより増収となりましたが、スマートフォン向けに熱伝導シートが販売減となったことにより減益となりました。
・ 異方性導電膜では、ノートPCやタブレット、およびテレビ向け製品が増加し、スマートフォン向けでもハイエンドモデルにおいて粒子整列型ACFが拡大し、生産性改善も加わり増収増益となりました。
・ 表面実装型ヒューズでは、園芸用機器や電動工具、ノートPC向け製品の数量が増加したことにより増収増益となりました。
・ マイクロデバイスでは、COVID-19の影響もあり、プロジェクターの販売不調により減収減益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6,751百万円増加し、当連結会計年度末には20,531百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は13,187百万円(前連結会計年度比3,531百万円増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益7,696百万円と減価償却費4,674百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,471百万円(前連結会計年度比1,419百万円減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2,383百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4,259百万円(前連結会計年度比658百万円増)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出7,847百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 光学材料部品(百万円) | 27,390 | 115.6 |
| 電子材料部品(百万円) | 34,933 | 101.9 |
| 合計(百万円) | 62,323 | 107.5 |
(注)1.金額は売価換算値によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び当社の子会社、以下同じ。)は主として見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 光学材料部品(百万円) | 28,139 | 119.1 |
| 電子材料部品(百万円) | 37,690 | 110.6 |
| 合計(百万円) | 65,830 | 114.1 |
(注)1.金額はセグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであ
ります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 日東電工株式会社 | 9,412 | 16.3 | 12,484 | 19.0 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末の資産合計は95,201百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,922百万円の増加となりました。 流動資産は43,259百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,792百万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び預金が6,751百万円、受取手形及び売掛金が3,021百万円、原材料及び貯蔵品が749百万円、商品及び製品が672百万円、それぞれ増加したことであります。 固定資産は51,942百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,870百万円の減少となりました。その主な要因は、退職給付に係る資産が1,264百万円増加した一方で、のれんが1,796百万円、機械装置及び運搬具(純額)が
1,697百万円、建物及び構築物(純額)が902百万円、それぞれ減少したことであります。
(負債の部) 当連結会計年度末の負債合計は41,896百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,184百万円の増加となりました。 流動負債は25,552百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,797百万円の増加となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金が2,682百万円、1年内返済予定の長期借入金が1,830百万円、未払金が1,494百万円、その他が1,374百万円、それぞれ増加したことであります。 固定負債は16,344百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,612百万円の減少となりました。その主な要因は、長期借入金が3,677百万円、退職給付に係る負債が884百万円それぞれ減少したことであります。
(純資産の部) 当連結会計年度末の純資産合計は53,305百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,737百万円の増加となりました。その主な要因は、利益剰余金が3,155百万円、退職給付に係る調整累計額が741百万円、為替換算調整勘定が648百万円、それぞれ増加した一方で、繰延ヘッジ損益が742百万円減少したことであります。
2)経営成績
当連結会計年度の売上高は65,830百万円(前連結会計年度比14.1%増)、営業利益は11,339百万円(前連結会計年度比145.6%増)、経常利益は10,844百万円(前連結会計年度比146.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,329百万円(前連結会計年度比94.9%増)となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。
(営業利益)
売上原価は37,475百万円と、前連結会計年度と比べ1,165百万円増加し、売上原価率は56.9%と、前連結会計年度と比べ6.0%改善しました。
販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ232百万円増加し、17,015百万円となりました。その主な要因は、賞与引当金繰入額が増加したことであります。
以上により、当連結会計年度の営業利益は11,339百万円と前連結会計年度に比べ145.6%の増益となりました。
(経常利益)
営業外収益につきましては、196百万円と前連結会計年度と比べ237百万円の減少となりました。その主な要因は、為替差益と受取利息が減少したことであります。
営業外費用につきましては、691百万円と前連結会計年度と比べ33百万円の増加となりました。その主な要因は、為替差損が新たに発生したことであります。
以上により、当連結会計年度の経常利益は10,844百万円と前連結会計年度に比べ146.8%の増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益につきましては、受取保険金が57百万円、持分変動利益が26百万円となりました。
特別損失につきましては、構造改革費用が1,809百万円、減損損失が956百万円となりました。
以上により、税金等調整前当期純利益は7,696百万円と前連結会計年度に比べ79.1%の増益となりました。
法人税等については、法人税、住民税及び事業税が2,519百万円、繰延税金資産の計上等により、法人税等調整
額が△152百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は税金等を差し引き、5,329百万円と前連結
会計年度に比べ94.9%の増益となりました。
3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症による当社業績への影響につきましては、COVID-19を起因とした人々の行動変容やデジタル化の加速によりノートPC、タブレット向け製品の売上が拡大しました。
翌連結会計年度(2021年4月1日から2022年3月31日まで)につきましては、COVID-19の影響が最終製品需要に及ぶ状況が続くなか、中国経済の回復や国内における経済活動の再開により景気は回復基調となるものの、世界的な半導体不足や米中貿易摩擦の影響や、国内外における感染症の再拡大や長期化も懸念され、景気の先行き不透明な状況が続くものと考えられます。
当社グループはディスプレイ用デバイスの需要に大きく依存しており、ディスプレイ市場の市況は、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
経営成績に重要な影響を与えるその他の要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は20,531百万円となり、前連結
会計年度末に比べ6,751百万円の増加となりました。当社グループでは、フリー・キャッシュ・フローを営業活動
により獲得されたキャッシュ・フローと投資活動により支出されたキャッシュ・フローの合計として定義してお
り、当連結会計年度末の残高は以下のとおりであります。
| 項目 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 9,656百万円 | 13,187百万円 | 3,531百万円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △3,891百万円 | △2,471百万円 | 1,419百万円 |
| フリー・キャッシュ・フロー | 5,764百万円 | 10,715百万円 | 4,950百万円 |
なお、2019年4月に策定しました中期経営計画「進化への挑戦」で掲げる経営目標において、営業活動によるキ
ャッシュ・フローは2022年3月期以降で10,000百万円以上/年を目指しておりますが、上記のとおり13,187百万円
の実績となり、順調に推移しているものと認識しております。
当社グループの主な短期的な資金の需要としては、営業活動上の運転資金に加えて、設備投資及び研究開発のた
めの資金、配当金の支払等を見込んでおります。なお、当社の短期的な資金調達の源泉は、主に営業活動によって
獲得した現金であります。資金調達は金融機関からの借入れにより調達を行っておりますが、当連結会計年度末の
有利子負債残高は15,586百万円であり、総資産に対して16.4%と低い依存度となっております。
当社グループでは、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安定性を維持することを資
金調達の基本としており、国内の主要金融機関との良好な関係に基づき、長期借入れを中心として必要資金を低い
コストで調達しております。また、流動性資金の確保の面では、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行と
当座貸越契約及び貸出コミットメントライン契約を締結しており、当連結会計年度末における総額は18,214百万円
(うち借入未実行残高は18,214百万円)であります。
連結子会社については、原則として銀行などの外部からの資金調達は一切行っておらず、グループ資金は当社で
一元管理を行っております。また、連結子会社が保有する資金は、当連結会計年度末において9,486百万円でありま
すが、グループ資金は当社での有効活用を前提に、可能な限り配当を実施することを基本方針としており、各連結
子会社の配当可能利益をベースに、各社の手元必要流動性資金を考慮の上、当社への資金還流を今後も積極的に進
めていく予定であります。
資本政策につきましては、株主還元を充実させていくことを心掛け、従来どおり総還元性向として調整後親会社
株主に帰属する当期純利益の40%を目処に、健全な財務基盤を確保しつつ、フリー・キャッシュ・フローの見通
し、自己株式の取得を含む総還元性向、安定配当の重要性などを総合的に勘案した上で利益還元を行う方針であり
ます。
③経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な企業価値向上に関わる指標としてROE(株主資本利益率)を位置づけています。具体的には、事
業拡大のための投資や将来の成長の源泉となる研究開発活動、そして株主還元などに対するバランスのとれた資金配
分を通じて、中長期的な目標としてROE10%を目指します。また、企業価値向上の指標として株主資本コストを8%
と仮定したエクイティ・スプレッド(ES)を導入し、中長期的にポジティブなESの維持を目指していきます。
(注)ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷純資産×100
エクイティ・スプレッド=ROE-株主資本コスト(8%と仮定)
中期経営計画(2019年4月~2024年3月)の2年目である2020年度の達成・進捗状況は下記のとおりであります。
| 指標 | 2020年度(計画) | 2020年度(実績) | 2020年度(計画比) |
| 売上高 | 58,000百万円 | 65,830百万円 | 7,830百万円増(13.5%増) |
| 営業利益 | 4,000百万円 | 11,339百万円 | 7,339百万円増(183.5%増) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 700百万円 | 5,329百万円 | 4,629百万円増(661.4%増) |
| ROE(自己資本利益率) | 1.4% | 10.4% | 8.9ポイント増 |
(注)2020年度(計画)は2020年5月12日公表値
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「3 経営者による財政状
態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状
況」に記載のとおりであります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについて
は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のと
おりであります。