有価証券報告書-第11期(2022/04/01-2023/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する行動制限が徐々に緩和し経済活動が再開する一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格上昇、世界的なインフレ、中国でのゼロコロナ政策による都市封鎖などの影響により緩やかな回復に留まり、依然として先行きの不透明さは続いています。
当社の製品が関わる主要業界では、コンシューマーIT製品市場において、スマートフォンは中国での顧客工場停止による生産数減少、ノートPC・タブレットは景気後退懸念による大幅な在庫調整があり、厳しい事業環境となりました。
このような経営環境のなか、事業環境の変化の影響を受けにくい事業ポートフォリオへの転換に取り組みました。新規領域においては、2022年3月に買収し新規に連結子会社となった株式会社京都セミコンダクターでは生産性の改善に取り組んだほか、自動車向け製品の販売が拡大するなど、コンシューマーIT製品以外の事業を拡大しました。既存領域においては、テクノロジーの進化を先回りした製品の開発・提案に取り組み、高付加価値製品の販売が拡大しました。
この結果、新規連結の株式会社京都セミコンダクターの貢献に加え、差異化技術製品である精密接合用樹脂、異方性導電膜(ACF)及び光学フィルムの販売が拡大しました。
以上より、当連結会計年度の売上高は106,167百万円(前連結会計年度比10.9%増)となり、営業利益は32,288百万円(前連結会計年度比21.2%増)となりました。
経常利益は、為替差損等が増加したものの、30,174百万円(前連結会計年度比20.6%増)となりました。
税金等調整前当期純利益は、特別損失として固定資産除却損等を計上しておりますが、29,632百万円(前連結会計年度比24.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、20,685百万円(前連結会計年度比24.1%増)となりました。
各セグメントの業績、ならびに製品カテゴリー別の売上状況は以下のとおりであります。
なお、株式会社京都セミコンダクターの事業である光半導体カテゴリーを電子材料部品事業として新たに追加しております。
(光学材料部品事業)
(単位:百万円)
(注)売上高にはセグメント間取引が含まれています。
・ 売上高は55,384百万円(前連結会計年度比12.7%増)、営業利益は17,969百万円(前連結会計年度比36.9%増)となりました。
・ 光学フィルムでは、反射防止フィルムにおいてノートPC用ディスプレイ向け製品が減少したものの、車載ディスプレイ向け製品が増加したことに加え、蛍光体フィルムの増加により、増収増益となりました。
・ 光学樹脂材料では、精密接合用樹脂における大手顧客スマートフォン向け製品の数量増加などにより増収増益となりました。
(電子材料部品事業)
(単位:百万円)
(注)売上高にはセグメント間取引が含まれています。
・ 売上高は51,495百万円(前連結会計年度比9.1%増)、営業利益は16,106百万円(前連結会計年度比5.2%増)となりました。
・ 接合関連材料では、ノートPC向けの数量減少に加え、事業再評価の結果、汎用品を中心に収益性の低い製品の販売を前連結会計年度において終了したことにより、減収減益となりました。
・ 異方性導電膜では、主にスマートフォンのハイエンドモデルにおいてディスプレイ向け粒子整列型ACFが堅調に推移したほか、カメラ等の各種センサーモジュール向けの形状加工ACFの販売拡大により、増収増益となりました。
・ 表面実装型ヒューズでは、電動工具やノートPC向けにおいて顧客の在庫調整に伴う数量減により減収減益となりました。
・ マイクロデバイスでは、プロジェクター需要の回復に加えて当社製品採用モデルの好調により増収増益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ77百万円減少し、当連結会計年度末には29,286百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は21,339百万円(前連結会計年度比4,464百万円減)となりました。これは主に法人税等の支払額10,705百万円の一方で、税金等調整前当期純利益29,632百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は9,447百万円(前連結会計年度比2,987百万円減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出10,705百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は12,535百万円(前連結会計年度比6,751百万円増)となりました。これは主に長期借入れによる収入10,000百万円の一方で、自己株式の取得による支出8,999百万円、長期借入金の返済による支出5,220百万円及び短期借入金の純増減額の減少4,500百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は売価換算値によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当社グループは主として見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額はセグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末の資産合計は126,379百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,405百万円の減少となりました。
流動資産は59,238百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,847百万円の減少となりました。その主な要因は、商品及び製品が316百万円、その他(流動資産)が664百万円それぞれ増加した一方で、受取手形及び売掛金が6,013百万円、仕掛品が681百万円それぞれ減少したことであります。
固定資産は67,141百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,441百万円の増加となりました。その主な要因は、のれんが2,283百万円、土地が1,110百万円それぞれ減少した一方で、建物及び構築物(純額)が3,137百万円、建設仮勘定が3,025百万円それぞれ増加したことであります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債合計は52,605百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,603百万円の減少となりました。
流動負債は35,074百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,729百万円の減少となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金が7,115百万円、短期借入金が4,500百万円、その他(流動負債)が4,068百万円それぞれ減少したことであります。
固定負債は17,530百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,125百万円の増加となりました。その主な要因は、長期借入金が2,684百万円、その他(固定負債)が464百万円それぞれ増加したことであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産合計は73,774百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,198百万円の増加となりました。その主な要因は、利益剰余金が16,929百万円、自己株式が8,463百万円、為替換算調整勘定が587百万円、繰延ヘッジ損益が333百万円それぞれ増加したことであります。
2)経営成績
当連結会計年度の売上高は106,167百万円(前連結会計年度比10.9%増)、営業利益は32,288百万円(前連結会計年度比21.2%増)、経常利益は30,174百万円(前連結会計年度比20.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20,685百万円(前連結会計年度比24.1%増)となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。
(営業利益)
売上原価は51,996百万円と、前連結会計年度と比べ1,470百万円増加し、売上原価率は49.0%と、前連結会計年度と比べ3.8%改善しました。
販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ3,339百万円増加し、21,882百万円となりました。その主な要因は、給与、のれん償却費、減価償却費及び開発研究費が増加したことであります。
以上により、当連結会計年度の営業利益は32,288百万円と前連結会計年度に比べ21.2%の増益となりました。
(経常利益)
営業外収益につきましては、359百万円と前連結会計年度と比べ74百万円の増加となりました。その主な要因は、受取利息が増加したことであります。
営業外費用につきましては、2,472百万円と前連結会計年度と比べ568百万円の増加となりました。その主な要因は、為替差損が増加したことであります。
以上により、当連結会計年度の経常利益は30,174百万円と前連結会計年度に比べ20.6%の増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益につきましては、補助金収入が64百万円、固定資産売却益が14百万円となりました。
特別損失につきましては、固定資産除却損が508百万円となりました。
以上により、税金等調整前当期純利益は29,632百万円と前連結会計年度に比べ24.6%の増益となりました。
法人税等については、法人税、住民税及び事業税が8,590百万円、繰延税金資産の取崩し等により、法人税等調整額が321百万円となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益については35百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等及び非支配株主に帰属する当期純利益を差し引き、20,685百万円と前連結会計年度に比べ24.1%の増益となりました。
3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当連結会計年度においては、コンシューマーIT製品市場において、スマートフォンは中国での顧客工場停止による生産数減少、ノートPC・タブレットは景気後退懸念による大幅な在庫調整があり、厳しい事業環境となりました。
世界的な景気低迷及びインフレが継続するなか、当社の製品が関わる主要業界では、ノートPCが減速、タブレット、スマートフォン及び自動車は前連結会計年度並みの需要にとどまり、当社を取り巻く事業環境は厳しい状況が続くものと考えております。
このような状況の下、当社は、ハイエンドモデルのスマートフォンにおいて、ディスプレイ向けに粒子整列型ACF、センサーモジュール向けに精密接合用樹脂及び形状加工ACFの販売拡大に注力するとともに、新規領域である自動車向けや光半導体の成長を加速させてまいります。
経営成績に重要な影響を与えるその他の要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は29,286百万円となり、前年度末に比べ77百万円の減少となりました。当社グループでは、フリー・キャッシュ・フローを営業活動により獲得されたキャッシュ・フローと投資活動により支出されたキャッシュ・フローの合計として定義しており、当連結会計年度末の残高は以下のとおりであります。
当社グループの主な短期的な資金の需要としては、営業活動上の運転資金に加えて、設備投資及び研究開発のための資金、配当金の支払等を見込んでおります。なお、当社の短期的な資金調達の源泉は、主に営業活動によって獲得した現金であります。資金調達は金融機関からの借入れにより調達を行っておりますが、当連結会計年度末の有利子負債残高は19,935百万円であり、総資産に対して15.8%と低い依存度となっております。
当社グループでは、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安定性を維持することを資金調達の基本としており、国内の主要金融機関との良好な関係に基づき、長期借入れを中心として必要資金を低いコストで調達しております。また、流動性資金の確保の面では、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行と当座貸越契約及び貸出コミットメントライン契約を締結しており、当連結会計年度末における総額は、15,670百万円(うち借入未実行残高は15,670百万円)であります。
連結子会社が保有する資金は、当連結会計年度末において15,316百万円でありますが、グループ資金は当社での有効活用を前提に、可能な限り配当を実施することを基本方針としており、各連結子会社の配当可能利益をベースに、各社の手元必要流動性資金を考慮の上、当社への資金還流を今後も積極的に進めていく予定であります。
資本政策につきましては、株主還元を充実させていくことを心掛け、従来どおり総還元性向として調整後親会社株主に帰属する当期純利益の40%を目処に、健全な財務基盤を確保しつつ、フリー・キャッシュ・フローの見通し、自己株式の取得を含む総還元性向、安定配当の重要性などを総合的に勘案した上で利益還元を行う方針であります。
③経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況
1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
2023年3月期の達成・進捗状況は下記のとおりであります。
(注)2023年3月期(計画)は2022年5月10日公表値
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「4 経営者による財政状
態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状
況」に記載のとおりであります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについて
は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する行動制限が徐々に緩和し経済活動が再開する一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格上昇、世界的なインフレ、中国でのゼロコロナ政策による都市封鎖などの影響により緩やかな回復に留まり、依然として先行きの不透明さは続いています。
当社の製品が関わる主要業界では、コンシューマーIT製品市場において、スマートフォンは中国での顧客工場停止による生産数減少、ノートPC・タブレットは景気後退懸念による大幅な在庫調整があり、厳しい事業環境となりました。
このような経営環境のなか、事業環境の変化の影響を受けにくい事業ポートフォリオへの転換に取り組みました。新規領域においては、2022年3月に買収し新規に連結子会社となった株式会社京都セミコンダクターでは生産性の改善に取り組んだほか、自動車向け製品の販売が拡大するなど、コンシューマーIT製品以外の事業を拡大しました。既存領域においては、テクノロジーの進化を先回りした製品の開発・提案に取り組み、高付加価値製品の販売が拡大しました。
この結果、新規連結の株式会社京都セミコンダクターの貢献に加え、差異化技術製品である精密接合用樹脂、異方性導電膜(ACF)及び光学フィルムの販売が拡大しました。
以上より、当連結会計年度の売上高は106,167百万円(前連結会計年度比10.9%増)となり、営業利益は32,288百万円(前連結会計年度比21.2%増)となりました。
経常利益は、為替差損等が増加したものの、30,174百万円(前連結会計年度比20.6%増)となりました。
税金等調整前当期純利益は、特別損失として固定資産除却損等を計上しておりますが、29,632百万円(前連結会計年度比24.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、20,685百万円(前連結会計年度比24.1%増)となりました。
各セグメントの業績、ならびに製品カテゴリー別の売上状況は以下のとおりであります。
なお、株式会社京都セミコンダクターの事業である光半導体カテゴリーを電子材料部品事業として新たに追加しております。
(光学材料部品事業)
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 | |
| 売上高 | 49,159 | 55,384 | 12.7% |
| 営業利益 | 13,127 | 17,969 | 36.9% |
(注)売上高にはセグメント間取引が含まれています。
・ 売上高は55,384百万円(前連結会計年度比12.7%増)、営業利益は17,969百万円(前連結会計年度比36.9%増)となりました。
・ 光学フィルムでは、反射防止フィルムにおいてノートPC用ディスプレイ向け製品が減少したものの、車載ディスプレイ向け製品が増加したことに加え、蛍光体フィルムの増加により、増収増益となりました。
・ 光学樹脂材料では、精密接合用樹脂における大手顧客スマートフォン向け製品の数量増加などにより増収増益となりました。
(電子材料部品事業)
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 | |
| 売上高 | 47,195 | 51,495 | 9.1% |
| 営業利益 | 15,304 | 16,106 | 5.2% |
(注)売上高にはセグメント間取引が含まれています。
・ 売上高は51,495百万円(前連結会計年度比9.1%増)、営業利益は16,106百万円(前連結会計年度比5.2%増)となりました。
・ 接合関連材料では、ノートPC向けの数量減少に加え、事業再評価の結果、汎用品を中心に収益性の低い製品の販売を前連結会計年度において終了したことにより、減収減益となりました。
・ 異方性導電膜では、主にスマートフォンのハイエンドモデルにおいてディスプレイ向け粒子整列型ACFが堅調に推移したほか、カメラ等の各種センサーモジュール向けの形状加工ACFの販売拡大により、増収増益となりました。
・ 表面実装型ヒューズでは、電動工具やノートPC向けにおいて顧客の在庫調整に伴う数量減により減収減益となりました。
・ マイクロデバイスでは、プロジェクター需要の回復に加えて当社製品採用モデルの好調により増収増益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ77百万円減少し、当連結会計年度末には29,286百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は21,339百万円(前連結会計年度比4,464百万円減)となりました。これは主に法人税等の支払額10,705百万円の一方で、税金等調整前当期純利益29,632百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は9,447百万円(前連結会計年度比2,987百万円減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出10,705百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は12,535百万円(前連結会計年度比6,751百万円増)となりました。これは主に長期借入れによる収入10,000百万円の一方で、自己株式の取得による支出8,999百万円、長期借入金の返済による支出5,220百万円及び短期借入金の純増減額の減少4,500百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 金額(百万円) | ||
| 光学材料部品 | 58,017 | 110.8 |
| 電子材料部品 | 50,435 | 97.7 |
| 合計 | 108,452 | 104.3 |
(注)金額は売価換算値によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当社グループは主として見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 金額(百万円) | ||
| 光学材料部品 | 54,967 | 112.1 |
| 電子材料部品 | 51,199 | 109.7 |
| 合計 | 106,167 | 110.9 |
(注)1.金額はセグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 日東電工株式会社 | 14,737 | 15.4 | 12,245 | 11.5 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末の資産合計は126,379百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,405百万円の減少となりました。
流動資産は59,238百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,847百万円の減少となりました。その主な要因は、商品及び製品が316百万円、その他(流動資産)が664百万円それぞれ増加した一方で、受取手形及び売掛金が6,013百万円、仕掛品が681百万円それぞれ減少したことであります。
固定資産は67,141百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,441百万円の増加となりました。その主な要因は、のれんが2,283百万円、土地が1,110百万円それぞれ減少した一方で、建物及び構築物(純額)が3,137百万円、建設仮勘定が3,025百万円それぞれ増加したことであります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債合計は52,605百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,603百万円の減少となりました。
流動負債は35,074百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,729百万円の減少となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金が7,115百万円、短期借入金が4,500百万円、その他(流動負債)が4,068百万円それぞれ減少したことであります。
固定負債は17,530百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,125百万円の増加となりました。その主な要因は、長期借入金が2,684百万円、その他(固定負債)が464百万円それぞれ増加したことであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産合計は73,774百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,198百万円の増加となりました。その主な要因は、利益剰余金が16,929百万円、自己株式が8,463百万円、為替換算調整勘定が587百万円、繰延ヘッジ損益が333百万円それぞれ増加したことであります。
2)経営成績
当連結会計年度の売上高は106,167百万円(前連結会計年度比10.9%増)、営業利益は32,288百万円(前連結会計年度比21.2%増)、経常利益は30,174百万円(前連結会計年度比20.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20,685百万円(前連結会計年度比24.1%増)となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。
(営業利益)
売上原価は51,996百万円と、前連結会計年度と比べ1,470百万円増加し、売上原価率は49.0%と、前連結会計年度と比べ3.8%改善しました。
販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ3,339百万円増加し、21,882百万円となりました。その主な要因は、給与、のれん償却費、減価償却費及び開発研究費が増加したことであります。
以上により、当連結会計年度の営業利益は32,288百万円と前連結会計年度に比べ21.2%の増益となりました。
(経常利益)
営業外収益につきましては、359百万円と前連結会計年度と比べ74百万円の増加となりました。その主な要因は、受取利息が増加したことであります。
営業外費用につきましては、2,472百万円と前連結会計年度と比べ568百万円の増加となりました。その主な要因は、為替差損が増加したことであります。
以上により、当連結会計年度の経常利益は30,174百万円と前連結会計年度に比べ20.6%の増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益につきましては、補助金収入が64百万円、固定資産売却益が14百万円となりました。
特別損失につきましては、固定資産除却損が508百万円となりました。
以上により、税金等調整前当期純利益は29,632百万円と前連結会計年度に比べ24.6%の増益となりました。
法人税等については、法人税、住民税及び事業税が8,590百万円、繰延税金資産の取崩し等により、法人税等調整額が321百万円となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益については35百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等及び非支配株主に帰属する当期純利益を差し引き、20,685百万円と前連結会計年度に比べ24.1%の増益となりました。
3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当連結会計年度においては、コンシューマーIT製品市場において、スマートフォンは中国での顧客工場停止による生産数減少、ノートPC・タブレットは景気後退懸念による大幅な在庫調整があり、厳しい事業環境となりました。
世界的な景気低迷及びインフレが継続するなか、当社の製品が関わる主要業界では、ノートPCが減速、タブレット、スマートフォン及び自動車は前連結会計年度並みの需要にとどまり、当社を取り巻く事業環境は厳しい状況が続くものと考えております。
このような状況の下、当社は、ハイエンドモデルのスマートフォンにおいて、ディスプレイ向けに粒子整列型ACF、センサーモジュール向けに精密接合用樹脂及び形状加工ACFの販売拡大に注力するとともに、新規領域である自動車向けや光半導体の成長を加速させてまいります。
経営成績に重要な影響を与えるその他の要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は29,286百万円となり、前年度末に比べ77百万円の減少となりました。当社グループでは、フリー・キャッシュ・フローを営業活動により獲得されたキャッシュ・フローと投資活動により支出されたキャッシュ・フローの合計として定義しており、当連結会計年度末の残高は以下のとおりであります。
| 項目 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 25,804百万円 | 21,339百万円 | △4,464百万円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △12,434百万円 | △9,447百万円 | 2,987百万円 |
| フリー・キャッシュ・フロー | 13,369百万円 | 11,892百万円 | △1,477百万円 |
当社グループの主な短期的な資金の需要としては、営業活動上の運転資金に加えて、設備投資及び研究開発のための資金、配当金の支払等を見込んでおります。なお、当社の短期的な資金調達の源泉は、主に営業活動によって獲得した現金であります。資金調達は金融機関からの借入れにより調達を行っておりますが、当連結会計年度末の有利子負債残高は19,935百万円であり、総資産に対して15.8%と低い依存度となっております。
当社グループでは、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安定性を維持することを資金調達の基本としており、国内の主要金融機関との良好な関係に基づき、長期借入れを中心として必要資金を低いコストで調達しております。また、流動性資金の確保の面では、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行と当座貸越契約及び貸出コミットメントライン契約を締結しており、当連結会計年度末における総額は、15,670百万円(うち借入未実行残高は15,670百万円)であります。
連結子会社が保有する資金は、当連結会計年度末において15,316百万円でありますが、グループ資金は当社での有効活用を前提に、可能な限り配当を実施することを基本方針としており、各連結子会社の配当可能利益をベースに、各社の手元必要流動性資金を考慮の上、当社への資金還流を今後も積極的に進めていく予定であります。
資本政策につきましては、株主還元を充実させていくことを心掛け、従来どおり総還元性向として調整後親会社株主に帰属する当期純利益の40%を目処に、健全な財務基盤を確保しつつ、フリー・キャッシュ・フローの見通し、自己株式の取得を含む総還元性向、安定配当の重要性などを総合的に勘案した上で利益還元を行う方針であります。
③経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況
1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
2023年3月期の達成・進捗状況は下記のとおりであります。
| 指標 | 2023年3月期(計画) | 2023年3月期(実績) | 2022年度(計画比) |
| 売上高 | 110,000百万円 | 106,167百万円 | △3,833百万円 (3.5%減) |
| 営業利益 | 31,000百万円 | 32,288百万円 | 1,288百万円 (4.2%増) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 20,000百万円 | 20,685百万円 | 685百万円 (3.4%増) |
| EBITDA | 38,000百万円 | 39,101百万円 | 1,101百万円 (2.9%増) |
| ROIC | 21.0% | 24.4% | 3.4ポイント増 |
| ROE(自己資本利益率) | 29.1% | 30.3% | 1.2ポイント増 |
(注)2023年3月期(計画)は2022年5月10日公表値
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「4 経営者による財政状
態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状
況」に記載のとおりであります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについて
は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。