有価証券報告書-第19期(2024/09/01-2025/08/31)

【提出】
2025/11/28 15:31
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【項目】
116項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の概況
近年の全国農業総産出額は、米、野菜、肉用牛等における国内外の需要に応じた生産の進展等を背景に、9兆円前後で推移しております。2023年の農業総産出額は、米の需要が堅調に推移したことや野菜の生産量減少による価格上昇、鳥インフルエンザの影響により鶏卵価格が上昇したこと等から、前年に比べ4,968億円増加し、9兆4,952億円となりました。また、近年の生産農業所得は、全国農業総産出額の増減はあるものの、3兆円台で推移しております。2023年は、農産物の価格が上昇したこと等により、前年に比べ1,877億円増加し、3兆2,921億円となりました(出典:農林水産省「生産農業所得統計」)。他方で、2024年2月時点の農業経営体数88万3千経営体のうち、個人経営体は84万2千経営体で、前年に比べ5.2%減少した一方、団体経営体は4万1千経営体で0.7%増加し、団体経営体のうち、法人経営体は3万3千経営体で前年に比べ1.2%増加しております(出典:農林水産省「農業構造動態調査」)。農業経営体の減少が続く中、法人化や規模拡大の進展が継続しております。
当事業年度における青果価格は、上期は猛暑や天候不順の影響により、平年に比べ非常に高い水準で推移しながらも下期以降は平年並みに落ち着きました。一方、当事業年度のスーパーマーケットにおける青果物の販売動向は、円安やエネルギーコスト上昇による消費者心理減退の懸念があるものの、相場高の影響により単価が上昇し、前年に比べ増加いたしました。
このような環境のもと、より多くの生活者に「おいしい」をお届けするために、当社の主たる事業である農家の直売所事業及び成長事業である産直事業を推進いたしました。2024年9月には株式会社NTTアグリテクノロジーとの資本業務提携契約を締結し、日本の食の安定供給や安全性の高い国産野菜の流通・拡大を進めてまいりました。2025年4月には「中期経営計画2025-2027」の中で産直委託モデルの展開やAI需要予測システムの開発を推進することを発表いたしました。各種値上げ等のコスト増が見込まれる環境においても利益が確保できるよう、青果の相場高を追い風に販売単価向上や適量納品等の利益率向上施策を実施し、事業基盤の強化に努めました。
このような取組みの結果、流通総額は17,233,242千円(前事業年度比9.6%増)、2025年8月末日時点でスーパーマーケット等の国内小売店への導入店舗数は2,246店舗(前事業年度末より140店舗増)、農産物の集荷拠点である集荷場は78拠点(前事業年度末より3拠点減)、登録生産者は10,419名(前事業年度末より107名増)となりました。
当事業年度の経営成績は、売上高は8,358,514千円(前事業年度比15.7%増)、営業利益は181,800千円(前事業年度比94.2%増)、経常利益は200,624千円(前事業年度比97.2%増)、当期純利益は11,025千円(前事業年度比89.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、当事業年度より「産直卸事業」は「産直事業」に名称を変更しております。
イ.農家の直売所事業
農家の直売所事業では、当社及び業務委託先が運営する集荷場で登録いただいた生産者から農産物を出荷し、原則翌日にスーパー等の「産直コーナー」で販売する独自の流通プラットフォームを提供しております。
当事業年度は、新規及び既存委託販売先との取引維持・拡大に加え、集荷場の統廃合や集荷場を拠点とした営業活動を行ってまいりました。青果相場高の環境のもと、スーパーでの豊富な品揃えを実現するため、品目バランスを考慮した買取委託の増加、適量納品、販売単価の向上、兵庫の集荷場における登録生産者からいただく出荷手数料の改定等、利益率向上施策に取り組み、事業基盤の強化に努めました。
これにより、流通総額は14,442,349千円(前事業年度比8.5%増)、流通点数は65,513千点(前事業年度比4.4%増)、売上高は5,662,938千円(前事業年度比16.5%増)、セグメント利益は824,393千円(前事業年度比17.9%増)となりました。
ロ.産直事業
産直事業では、当社が生産者から直接農産物を買い取り、商品の「パッケージ」、売場の「POP」、生産者のおすすめ「レシピ」などで商品の付加価値を可視化(ブランディング卸)し、スーパー等の「青果売場」で販売しております。
スーパー等の取引先の旺盛なニーズに対応するため、引き続き、全国の産地や市場との連携により商品供給を強化し、既存取引先を中心に取引を拡大いたしました。また、新しい農産物流通の創造に向け、農家の直売所における委託販売システムとこれまでのブランディング卸を融合した「産直委託モデル」を本格的に展開いたしました。
これにより、流通総額は2,790,893千円(前事業年度比16.1%増)、売上高は2,695,575千円(前事業年度比14.2%増)、セグメント利益は30,164千円(前事業年度比85.6%増)となりました。
② 財政状態の概況
(資産)
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べ93,251千円増加し、2,104,328千円となりました。これは主に、現金及び預金の減少1,843千円、売掛金の増加71,910千円、棚卸資産の増加19,514千円等によるものであります。
当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べ200,879千円減少し、453,477千円となりました。これは有形固定資産の減少12,777千円、無形固定資産の減少23,364千円、投資その他の資産の減少164,737千円によるものであります。
(負債)
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べ278,416千円増加し、1,614,615千円となりました。これは主に、買掛金の増加78,352千円、短期借入金の減少19,992千円、1年内返済予定の長期借入金の増加197,500千円、未払金の増加30,612千円、未払消費税等の減少13,744千円等によるものであります。
当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べ243,136千円減少し、53,405千円となりました。これは主に、長期借入金の減少244,564千円等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ142,907千円減少し、889,784千円となりました。これは主に、利益剰余金の増加11,025千円、自己株式の増加151,895千円等によるものであります。
③ 当期のキャッシュ・フローの概況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前事業年度末に比べ1,843千円減少し、777,589千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は264,938千円となりました(前年同期は23,736千円の収入)。これは主に、税引前当期純利益83,802千円、減価償却費65,697千円、関係会社株式評価損114,901千円、棚卸資産の増加19,514千円、売上債権の増加71,910千円、仕入債務の増加78,352千円、未払金の増加32,794千円、未払消費税等の減少13,744千円及び法人税等の支払額6,262千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は43,997千円となりました(前年同期は286,879千円の支出)。これは主に、無形固定資産の取得による支出29,243千円、関係会社株式の取得による支出10,000千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は222,784千円となりました(前年同期は31,892千円の支出)。これは主に、短期借入金の純減少額19,992千円、長期借入金の返済による支出47,064千円、自己株式の取得による支出160,929千円等によるものであります。
(2)生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
② 受注実績
当社は受注による販売を行っておりませんので、該当事項はありません。
③ 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
区分当事業年度
(自 2024年9月1日
至 2025年8月31日)
前年同期比(%)
農家の直売所事業(千円)5,662,938116.5
産直事業(千円)2,695,575114.2
合計(千円)8,358,514115.7

(注)最近2事業年度の主な取引先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、下記金額には、委託販売システムについては、スーパー等での販売実績に応じた手数料を含めております。また、買取委託販売については、スーパー等の委託販売先を通じた売上高を含めております。
取引先前事業年度
(自 2023年9月1日
至 2024年8月31日)
当事業年度
(自 2024年9月1日
至 2025年8月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社ライフコーポレーション1,044,50414.51,133,14513.6

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 当事業年度の経営成績等
1.売上高
当事業年度における売上高は8,358,514千円となりました。その主な内訳は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の概況」に記載のとおりであります。
2.売上原価・売上総利益
売上原価は4,496,704千円となりました。主な内訳としては、スーパー等の需要旺盛に伴う買取委託販売が増加したことによるものであります。その結果、売上総利益3,861,810千円となりました。
3.販売費及び一般管理費・営業利益
販売費及び一般管理費は3,680,009千円となりました。主な内訳としては、物流費1,132,578千円、給料及び手当475,643千円、販売手数料636,964千円、業務委託費320,056千円であります。これらにより、営業利益は181,800千円となりました。
4.営業外損益・経常利益
営業外収益は22,894千円となりました。営業外費用は4,069千円となりました。主な内訳としては、補助金収入13,072千円、有価証券利息2,671千円、受取保険金2,393千円、支払利息2,527千円であります。これらにより、経常利益は200,624千円となりました。
b. キャッシュ・フローの状況
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ 当期のキャッシュ・フローの概況」に記載のとおりであります。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d. 資本の財源及び資金の流動性の分析
当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、商品仕入高、物流費、人件費及び業務委託費であります。
また、設備資金需要といたしましては、集荷場の改修並びに補強やシステム改修等があります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金の活用及び金融機関からの短期借入金と長期借入金によっております。
e. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の概況」に記載のとおりであります。

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