有価証券報告書-第32期(平成30年8月1日-令和1年7月31日)

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2019/10/25 14:17
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133項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識並びに分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、2019年に入り輸出を中心に弱さが見られるものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調が続いております。一方で世界経済は、米中を中心とする通商問題の動向、中国経済の先行き、英国におけるEU離脱問題等による不確実性など、先行きの不透明感が一層強まっている状況にあります。
ジュエリー業界におきましては、個人消費は持ち直しつつあるものの、本年に各地で発生した豪雨や地震等の自然災害の影響によりマイナス成長に転じて以降、ジュエリーに対する消費マインドの改善は実感できず、依然として消費者の購買行動の多様化や強い節約志向により、環境は厳しいものとなりました。しかしながら、2020年の東京オリンピック・パラリンピックにおけるインバウンド需要や国内需要の喚起などが期待されることから、国内ジュエリー市場は比較的堅調に推移するものと考えております。また、国外ジュエリー市場についても、インド、東南アジア、アフリカを中心とする中間所得層の拡大から購買力が向上し、2022年には48兆円の市場へ成長する予測であります。(※1)
このような状況の中、当社グループは「Dancing Stone」(※2)に次ぐ、第2の柱となる新製品「EZ Clasp」(※3)の開発に成功しました。「EZ Clasp」は2020年7月期からの本格販売開始に向け、生産手段の確保、生産体制の構築を行い、着実に準備を進めました。
他にも、国内では「Dancing Stone」の販売テコ入れを図るため、「Dancing Stone」の特性を活かしたジュエリー以外のコラボレート製品の開発を進めました。また、当社SNSの拡充やリターゲティング広告等のプロモーション活動の強化による新規顧客の開拓や新製品の認知度向上に努めました。
国外においては、今後の市場規模拡大に備え、新規エリアでの取引先開拓に注力し、まだ「Dancing Stone」を紹介していない中東エリアを中心に積極的な営業活動を行いました。
こうした活動を行ってまいりましたが、国内については、消費者マインドの低迷を受けた「Dancing Stone」製品の買い控えによる減収をカバーすることができず、また「テニスブレスレット」は昨年10月より一部販売を開始したものの、生産体制構築の遅れによる減収を当連結会計年度内に挽回できず、当連結会計年度の国内売上は2,296,607千円となりました。一方、国外については、海外大手宝飾ブランドからの安定的な受注により比較的堅調に推移しましたが、国内と同様に「テニスブレスレット」を計画通り市場に投入できなかった結果、1,197,323千円となりました。
この結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は3,493,931千円(前期比14.0%減)、同営業利益は、広告費の削減に取り組んだものの、減収に伴う減益を補うには至らず、また海外代理店に対しての貸倒引当金を計上したことなどにより61,718千円(前期比73.7%減)、同経常利益は、49,782千円(前期比77.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は13,674千円(前期比88.3%減)となりました。
なお、当社グループの事業セグメントは、「ジュエリー事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
※1 TechSci Research「Global gems and jewelry Market,Competition,Forecast and Opportunities,2012-2022」より引用。
※2 「Dancing Stone」とは、当社の特許技術により宝石に穴をあけることなく、宝石を揺らすことができる宝石のセッティング方法であります。
※3 「EZ Clasp」とは、チェーンやブレスレット向けの片手で簡単に脱着可能なダブル式の留め金具であります。
② 財政状態の状況
a.資産の部
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ294,916千円減少し、5,277,910千円となりました。これは主に、現金及び預金が268,701千円増加する一方、製品が392,365千円、流動資産のその他に含まれる未収還付消費税等が103,113千円減少したことなどによるものであります。
b.負債の部
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ206,322千円減少し2,689,433千円となりました。これは主に、長期借入金が203,320千円減少したことによるものであります。
c.純資産の部
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ88,594千円減少し、2,588,476千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益13,674千円を計上したものの、剰余金の配当により120,383千円減少したことなどによるものであります。
d.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、前連結会計年度末に比べ266,301千円増加し、708,398千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
営業活動により獲得した資金は、655,850千円(前期は1,290,372千円の使用)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益47,508千円の計上に加え、たな卸資産の減少額328,516千円及び減価償却費の計上121,480千円等の増加要因があったものの、仕入債務の増加額111,495千円等の減少要因によるものであります。
投資活動により使用した資金は、172,392千円(前期は81,628千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出140,854千円等の減少要因によるものであります。
財務活動により使用した資金は、207,913千円(前期は171,586千円の獲得)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入450,000千円及び短期借入金の純増額116,666千円等の増加要因があったものの、長期借入金の返済による支出655,028千円及び配当金の支払額119,741千円等の減少要因によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、ジュエリー事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
a.生産実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年8月1日
至 2019年7月31日)
生産高(千円)前年同期比(%)
ジュエリー事業1,992,11662.2
合計1,992,11662.2

(注) 1.金額は、製造原価によっています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループでは、概ね受注から販売までの期間が短く、又一部については見込生産を行っているため、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当社グループの販売実績を地域別に示すと次のとおりであります。
地域別当連結会計年度
(自 2018年8月1日
至 2019年7月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
国内向け製品販売2,296,60782.2
海外向けパーツ、製品販売1,197,32394.4
合計3,493,93186.0

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
MARIGOTJEWELLERY(THAILAND) CO., LTD.245,3216.0388,60211.1

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
なお、見積りの評価については、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の報告数値と異なる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態の分析)
財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照ください。
(経営成績の分析)
a. 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ569,299千円減少し、3,493,931千円となりました。
売上高の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
b. 売上原価、売上総利益
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ215,508千円減少し、2,014,291千円となりました。主な要因は、売上高が減少したことによる減少に加え、製品評価損の計上及びテニスブレスレット製造費用の支出に伴う増加によるものであります。
この結果、当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ353,790千円減少し、1,479,639千円となりました。
c. 販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ180,960千円減少し、1,417,920千円となりました。
販売費及び一般管理費、営業利益の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
この結果、売上総利益の減少と相まって、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ172,830千円減少し、61,718千円となりました。
また当社が重要な経営指標として掲げる営業利益率については、前連結会計年度に比べ4.0%減少し、1.8%となりました。
d. 営業外損益、経常利益
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ10,391千円増加し、20,166千円となりました。主な要因は、解約返戻金によるものであります。
また、当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度に比べ8,117千円増加し、32,102千円となりました。主な要因は、為替差損を計上したことによるものです。
この結果、営業利益の減少と相まって、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ170,556千円減少し、49,782千円となりました。
e. 特別損益、税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度に比べ403千円増加し、2,274千円となりました。主な要因は、固定資産除売却損を計上したことによるものであります。
この結果、経常利益の減少と相まって、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ170,959千円減少し、47,508千円となりました。
f. 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額は33,833千円となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益の減少と相まって、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ103,498千円減少し、13,674千円となりました。
(キャッシュ・フローの状況の分析)
キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照ください。
(経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容)
当社グループが属するジュエリー業界におきましては、地金価格の上昇が予想されること、また、東京オリンピック・パラリンピックに向けての国内消費および訪日外国人によるインバウンド消費が期待されることを理由に、今後の市場規模は比較的堅調に推移するものと見込まれております。一方で、国外における市場についても、インド、東南アジア、アフリカを中心とする中間所得層の拡大から購買力が向上し、2022年には48兆円の市場へ成長する予測であります。
このような状況のなか、「Dancing Stone」に次ぐ柱となる「EZ Clasp」の本格販売に着手してまいります。「EZ Clasp」のように、すべてのネックレス、ブレスレットに必要な留め金具の市場は、「Dancing Stone」とは比べものにならないほどの巨大な市場規模となっています。その市場に対し、まず、当社は「Dancing Stone」で築き上げた販路を活かした営業活動を行います。さらに、市場規模の拡大が見込まれている東南アジア、アフリカを中心に新規市場の開拓を図ってまいります。そして、近い将来、機械化による量産を実現し、「他社より安い、便利」を売りに、留め金具市場の大幅な世界シェアの獲得を目指してまいります。
併せて、機械化での生産体制が整った「テニスブレスレット」の量産を進め、「EZ Clasp」と組み合わせることにより、従来の留め具での脱着ストレスを解決し、ブレスレット需要の回復を狙い、次世代型ブレスレットとして拡販を図ってまいります。他にも、国内では引き続き宝飾市場に対し定期的な新デザインの投入、既存取引先へのOEM(※1)製品の提案を行っていくとともに、異業種に対しても「Dancing Stone」の揺れる仕組みを使った製品を提案し、新たな取引先の獲得、新しい市場への営業展開を図ってまいります。
一方で、海外は子会社であるCrossfor H.K. Ltdが主体となり、市場規模の拡大が見込まれる東南アジア、アフリカで開催される展示会への積極的な出展を行うとともに、これらの展示会への参加を通じ、エージェントとともに海外ジュエリーメーカーに対する営業を行い、海外市場の開拓を図ってまいります。
また、ブランド価値の維持・発展のため、国内外において模造品の増加を防止する対策を強化し、特に模造品の販売が続く中国につきましては、子会社である歌思福珠宝(深セン)有限公司と現地の代理店にて引き続き模造品の排除を実施してまいります。
さらに、間接部門においても、グループ全体で一体となり経営基盤の安定を図るとともに、「Dancing Stone」の 販売テコ入れを行い、営業力・提案力の向上に努めます。また、製造原価の低減、販売管理費の見直し等を実施し、経費削減によって収益性を高めることにより、業績向上に寄与するよう邁進してまいります。
※1.Original Equipment Manufacturing(Manufacturer)の略語で、取引先のブランドで製品を生産すること。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループの資金需要のうち主なものは、製品を製造するための地金購入費用及びその加工費であります。それらの財源は営業キャッシュ・フロー及び金融機関から調達した有利子負債であり、状況に応じて充当しております。
また、当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保するため、在庫及び売上債権が滞留しないよう努めてまいります。

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