有価証券報告書-第35期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/12/22 15:30
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107項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大を背景に依然として厳しい状況にあるものの、一部では持ち直しの動きが続いており、ワクチン接種の進捗を背景に、感染対策と日常生活の回復に向けた取組みの両立が進みつつあります。
このような状況のもと、当社は、2021年9月28日開催の取締役会において、2021年10月1日付で零壱製作株式会社(本社:栃木県那須塩原市、代表取締役社長:和氣博行、以下「零壱製作」)の発行済株式の7割を取得し子会社とすることを決議し、零壱製作の得意とするゼネコン向け受託開発とMVNO関連ビジネスに新たな足掛かりを得ました。昨年進出した物流業界に続き、これまで接点のなかった建設業界・建機業界を取引基盤に加え、今後の成長につなげてまいります。
当社は2020年11月に公表した中期経営計画で2023年9月期までに売上高100億円、経常利益10億円の業績目標を掲げ、これを達成するための先行投資として「採用・育成」「研究開発」「M&A・資本業務提携」に取り組むこととしております。これらの投資資金の調達を目的として2020年12月に発行した第三者割当による新株予約権(行使価額修正条項付)は、2021年9月24日をもって全ての行使が完了し、調達額は合計で9億8千万円となりました。
零壱製作の株式譲受は、「M&A・資本業務提携」の先行投資において当社が他社の議決権の過半数を取得した初の取組みであります。引き続き中期経営計画の達成に向けてM&A・資本業務提携に積極的に取り組んでまいります。
この結果、当事業年度における当社の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産は4,360,047千円となり、前事業年度末と比較して1,362,496千円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が1,088,543千円増加、売掛金が248,736千円増加、投資有価証券が31,300千円増加、ソフトウェアが23,647千円増加、繰延税金資産が21,588千円増加し、一方で、仕掛品が31,251千円減少したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は861,304千円となり、前事業年度末と比較して95,561千円の増加となりました。これは主に、買掛金が41,162千円増加、賞与引当金が37,185千円増加、未払法人税等が16,890千円増加、未払金が11,503千円増加し、一方で、未払消費税等が14,564千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は3,498,743千円となり、前事業年度末と比較して1,266,935千円の増加となりました。これは主に、資本金及び資本準備金がそれぞれ492,238千円増加、利益剰余金が285,025千円増加したことによるものであります。
b.経営成績
事業の状況といたしましては、コロナ禍の影響を克服し、増収増益を達成し、特に経常利益及び当期純利益においては、10期連続増益・設立以来最高益となりました。
「業務系システム開発」においては、携帯電話の料金改定に伴うシステム開発やペーパーレス対応、コロナ禍で落ち込む店舗販売に代わり強化傾向が続くECサイトの改修等、通信業界向けの案件が引き続き好調に推移した他、物流関連やWeb関連の案件が増加しました。
「基盤構築」は「業務系システム開発」や「ソリューション・商品等売上」と連携したトータル受注によりECサイトや官公庁向け案件の基盤増強の需要を取り込み、安定して開発を継続しました。
「コネクティッド開発」は新型コロナウイルス感染症の拡大により引き続き製造業向け案件で影響が出ているものの、安定して開発を継続しました。
「ソリューション・商品等売上」は、独自のソリューションやサービスの提供により他社との差別化に注力し、好調に受注を拡大しました。特に、SAP® Concur®が提供するConcur Expense、Concur Invoice等の導入サービスにおいては、テレワークの広がりや2020年10月の電子帳簿保存法の改正も追い風となる中、当社独自のソリューションとして提供しているSpeed Expense Assist(Speed EA)、Invoice Process Automation(Invoice PA)等が好評で、引き続き多くの受注を獲得しました。また、RPAツールWinActor®(注)のライセンス販売や導入案件が順調に増加しました。当社の自社ソリューションであるWork AIサービスにおいては、AI開発の実証実験やアプリ構築、データ分析サービスの受注・引合いが増加しております。
以上の結果、当事業年度における売上高は、5,752,353千円(前年同期比7.2%増)となりました。
売上総利益においては、生産性向上と高付加価値案件の獲得により、1,414,157千円(前年同期比10.4%増)となりました。販売費及び一般管理費は、833,782千円(前年同期比5.8%増)となりました。営業利益は580,374千円(前年同期比17.7%増)、経常利益は582,378千円(前年同期比13.2%増)、当期純利益は421,104千円(前年同期比21.0%増)となりました。
(注)「WinActor」は、エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。
なお、当社は情報サービス事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。
当事業年度における事業のサービスライン別の売上高を示すと、次のとおりであります。
事業のサービスライン売上高(千円)構成比(%)
業務系システム開発4,360,73975.8
基盤構築580,09310.1
コネクティッド開発191,0603.3
ソリューション・商品等売上620,46010.8
合 計5,752,353100.0

(注)当社は、第1四半期会計期間よりコネクティッド技術の強化を目的に「コネクティッド開発」を新設し、事業のサービスラインを再編成しております。このため、当事業年度においては前事業年度との比較は行っておりません。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べて1,088,542千円増加し、2,748,473千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、331,415千円となりました。これは主に、税引前当期純利益582,378千円、仕入債務の増加額41,162千円、賞与引当金の増加額37,185千円、たな卸資産の減少額31,396千円、減価償却費25,918千円、その他の流動負債の増加額18,710千円、助成金の受取額14,387千円等によるキャッシュ・フローの増加と、売上債権の増加額248,736千円、法人税等の支払額173,355千円等によるキャッシュ・フローの減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、81,032千円となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出35,000千円、無形固定資産の取得による支出44,850千円等によるキャッシュ・フローの減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、838,159千円となりました。これは主に、株式の発行による収入968,313千円によるキャッシュ・フローの増加と、配当金の支払額136,057千円等によるキャッシュ・フローの減少によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社は、情報サービス事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントのため、生産、受注及び販売の実績については、サービスライン別に示しております。
a.生産実績
当社が提供するサービスには、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載を省略しております。
b.商品等仕入実績
当事業年度の商品等仕入実績は、次のとおりであります。なお、当社は単一セグメントであるため、売上高区分のうち商品等売上高に係る商品等仕入高を記載しております。
区 分当事業年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
前年同期比(%)
商品等仕入高(千円)87,626107.5
合 計(千円)87,626107.5

(注)1.金額は仕入価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当事業年度の受注実績を事業のサービスライン別に示すと、次のとおりであります。
事業のサービスライン受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
業務系システム開発4,431,619-781,698-
基盤構築613,136-151,072-
コネクティッド開発195,118-53,263-
ソリューション・商品等売上814,303-319,329-
合 計6,054,177-1,305,363-

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当事業年度より事業のサービスラインを再編成しておりますため、前年同期比を記載しておりません。
d.販売実績
当事業年度の販売実績を事業のサービスライン別に示すと、次のとおりであります。
事業のサービスライン当事業年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
前年同期比(%)
業務系システム開発(千円)4,360,739-
基盤構築(千円)580,093-
コネクティッド開発(千円)191,060-
ソリューション・商品等売上(千円)620,460-
合 計(千円)5,752,353-

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は総販売実績の100分の10未満であるため記載を省略しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当事業年度より事業のサービスラインを再編成しておりますため、前年同期比を記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、財政状態及び経営成績に影響を与える会計上の見積りを行う必要があります。当社はこの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
なお、会計上の見積りにおいて、新型コロナウイルス感染症による重要な影響はないものとして見積りを行っております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
イ.財政状態及び経営成績等の状況
当事業年度の財政状態及び経営成績等の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
ロ.キャッシュ・フローの状況
当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.売上高、売上原価及び売上総利益
当事業年度における売上高は5,752,353千円となり、前事業年度比388,343千円増加いたしました。売上総利益は前事業年度比133,293千円増加し、1,414,157千円となりました。
ロ.販売費及び一般管理費並びに営業利益
当事業年度における販売費及び一般管理費は前事業年度比45,846千円増加し、833,782千円となりました。
この結果、営業利益は前事業年度比87,447千円増加し、580,374千円となりました。
ハ.営業外損益及び経常利益
当事業年度の営業外収益は12,626千円となり、前事業年度比8,882千円減少いたしました。
当事業年度の営業外費用は10,622千円となり、前事業年度比10,448千円増加いたしました。
この結果、経常利益は前事業年度比68,115千円増加し、582,378千円となりました。
ニ.法人税等及び当期純利益
当事業年度における法人税等合計は、前事業年度比3,980千円増加し、161,274千円となりました。
以上の結果、当事業年度における当期純利益は前事業年度比73,123千円増加し、421,104千円となりました。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社の主な資金需要は、労務費、外注費、経費並びに販売費及び一般管理費等の運転資金と中長期的な成長を実現するための先行投資に大別されます。
運転資金につきましては、基本的に営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金に充当することにより対応する方針であり、現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動活動から得られるキャッシュ・フローの水準等を勘案し、当面事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しているものと考えております。
また、成長を支える先行投資部分につきましては、自己資金や借入金だけでなく、多額の資金が必要となる場合には、財務健全性に配慮しつつ、長期的に安定した資金を得るため、証券市場から資金調達を行うことも選択肢とし、こうした観点から、中期経営計画を実現するため2020年12月11日に①M&A及び資本業務提携、②人材の獲得及び教育研修、③研究開発への投資資金の調達を目的として、第三者割当により第5回新株予約権を発行いたしました。

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