有価証券報告書-第2期(平成29年6月1日-平成30年5月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、消費の改善に足踏みがみられ、個人消費は概ね横ばいとなっております。また、中国をはじめとするアジア新興国や資源国の景気の下振れや、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響等が引き続き景気を下押しするリスクになっていること等から、依然として先行きが不透明な状況が続いております。しかしながら、国内の企業収益は高い水準にあり、雇用情勢が改善していることに加えて、設備投資に持ち直しの動きがみられる等、景気は緩やかな回復基調が続いております。景気の先行きに関しましては、引き続き雇用情勢及び所得環境の改善が続く中で、各政策の効果もあり、緩やかに回復することが期待されます。
当社グループを取り巻く事業環境においては、平成30年6月に政府により決定された「女性活躍加速のための重点方針2018」により、更に女性活躍が進むという好循環をつくり出す方針のもと、女性活躍に関する情報を徹底して見える化し、労働市場や資本市場で活用されるようにしていくとともに、保育の受け皿確保のため、「子育て安心プラン」(平成29年6月発表)に基づき、待機児童解消等の施策が行われるなど、女性の就労を後押しする環境の整備に引き続き強い関心が払われております。また、人材不足感はきわめて強く、企業からの人材需要は安定的に継続しており依然として活発な状況となっております。
このような状況の中、当社グループは就労支援事業における新規顧客の開拓と既存顧客の深耕や、放課後・保育両事業の規模拡大に対応する運営体制の強化に取り組み、経営の効率化と収益の向上に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は5,084,081千円(前年同期比24.9%増)、営業利益は61,937千円(同40.7%増)、経常利益は65,373千円(同50.5%増)。また、当社グループでは、自治体から受け取る補助金の会計処理について、固定資産圧縮損を計上し、対象となる固定資産の帳簿価格を直接減額し、毎期の減価償却も減額後の額をもとに計上する「直接減額方式」を会計方針として採用しているため、保育事業における自治体からの補助金収入を特別利益として822,899千円、圧縮記帳による会計処理により、特別損失として固定資産圧縮損820,518千円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は45,004千円(同62.2%増)となりました。
セグメント別の業績の概要は次のとおりであります。
a.就労支援事業
就労支援事業につきましては、働き方改革の推進が企業の労務管理においての主要なテーマと位置付けられ、企業の人手不足感が高い水準で推移する中、様々な業種で人材需要が安定的に継続しました。
このような状況の中、当社グループが事業を展開しているコールセンター業務、オフィスワーク、ファクトリー業務等の職種でも受注が増加しました。また、平成30年4月に顧客企業のニーズ及び今後の事業展開を勘案し、新たに自社コールセンター「大阪コンタクトセンター」を開設いたしました。これまで培ってきた家電製品の修理相談受付のノウハウを活用し、大手家電メーカーをはじめとする顧客企業の需要の獲得に取り組んでまいりました。
以上の結果、就労支援事業の売上高は2,115,110千円(同8.1%増)、セグメント利益は96,883千円(同68.9%増)となりました。
b.放課後事業
放課後事業につきましては、「ニッポン一億総活躍プラン」を踏まえ、平成31年度末までに放課後児童クラブの約122万人分の受け皿を確保することが政府目標として掲げられております。また、全国学童保育連絡協議会「学童保育(放課後児童クラブ)の実施状況調査結果について」(平成29年9月20日修正版)によると、その運営主体は、従来の自治体によるものから民間企業、団体への業務委託等によるものへの移行が全国で進んでいると考えられます。当社グループは多くの自治体や私立小学校から各種放課後施設の運営を受託又は指定管理者としての指定を受けております。
このような状況の中、当社グループでは当連結会計年度に契約満了により放課後子ども教室推進事業19施設(大阪市北区11施設、大阪市西区8施設)を閉鎖したものの、新たに放課後子ども教室推進事業3施設(東京都文京区1施設、千葉県浦安市2施設)、放課後児童健全育成事業4施設(東京都台東区1施設、東京都中野区2施設、大阪府吹田市1施設)、放課後子ども総合プラン事業6施設(東京都江東区1施設、東京都品川区5施設)、私立小学校アフタースクール事業2施設(TKC智辯学園奈良カレッジ小学部、TKC雲雀丘学園小学校)を開設しております。また、民間企業からの委託を受け「放課後を、あそびながら運動を楽しむことで、基本的なカラダの使い方や学校の授業では補えない体力づくりの基礎を学ぶ時間とすること」をコンセプトとした放課後アフタースクールの運営を開始しております。当社グループが運営する放課後施設は、当連結会計年度末現在、129施設となりました。一方、新規施設の運営開始前の準備、施設数の拡大に対応するための管理機能の強化を目的とした間接部門の増員及びICTシステムの導入等のため、費用が増加しております。
以上の結果、放課後事業の売上高は1,902,192千円(同26.5%増)、セグメント利益は13,398千円(前年同期は284千円のセグメント損失)となりました。
c.保育事業
保育事業につきましては、政府目標「待機児童解消加速化プラン」(平成25年4月)として掲げられていた平成29年度末での待機児童ゼロ化が先送りになり、平成29年6月に待機児童解消に必要な受け皿対策及び女性就業率向上のための「子育て安心プラン」が発表されるなど、依然として待機児童問題が社会的関心の高い課題となっております。同時に、出産後の仕事と育児の両立は当事者にとって切迫した課題であり、保育の受け皿の整備が強く求められております。
このような状況の中、当社グループは平成29年12月に認可保育園2園、平成30年4月に認可保育園5園及び企業主導型保育園2園を下表のとおり、新たに開園いたしました。当社グループが運営する保育施設は、当連結会計年度末現在、認可保育園11施設、小規模認可保育園8施設、企業主導型保育園2施設、地域子育て支援拠点等2施設となり、計23施設となりました。
以上の結果、保育事業の売上高は1,066,778千円(前年同期比74.9%増)、セグメント利益は58,167千円(同73.1%増)となりました。
(当連結会計年度に新たに開園した保育施設)
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、株式の発行による収入が1,315,277千円増加及び税金等調整前当期純利益が67,687千円(前年同期比55.4%増)と増加したこと等により、前連結会計年度に比べ1,521,952千円増加し、当連結会計年度末は、1,870,918千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益67,687千円、減価償却費45,669千円、未払費用の増加による収入77,250千円、未払消費税等の減少による支出61,979千円及び売上債権の増加による支出76,691千円等により88,947千円の収入(前期は122,756千円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1,271,298千円、補助金の受取による収入820,518千円、建設協力金の支払による支出40,000千円、差入保証金の差入による支出33,304千円等により552,742千円の支出(前期は42,123千円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入れによる収入576,833千円、長期借入れによる収入180,000千円、長期借入金の返済による支出73,293千円、株式の発行による収入1,315,277千円等により1,985,747千円の収入(前期は59,042千円の収入)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.上記の大阪市に対する販売は、主に放課後事業・保育事業における同市からの施設運営に関する業務委託料及び補助金収入となっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループが行っている事業、特に放課後事業、保育事業におきましては、民間事業者の社会的信用度、知名度を高め、業界全体のサービス水準の向上を図る必要があります。それを可能とするためには、経営の透明性を高めること及び優秀な人材を確保することが重要となります。事業規模拡大により、保育士や指導員の人数が年々増えている中において、コンプライアンスやガバナンスに関しても更に強固な体制を構築することが、当社グループの健全な成長発展の礎となると考えております。さらに、事業規模の拡大によって保育用品・消耗品の一括購入による低コスト化等のいわゆる規模のメリットを得ることや安全で利用しやすい保育施設等の設備の充実を積極的に実施していく方針です。また、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、業界の動向、法的規制、人材の確保等様々なリスク要因が当社の業績に影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループ、事業環境に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、社会のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、業績に影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
以上の取り組みの結果、経営成績は下記のとおりとなりました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は5,084,081千円(前年同期比24.9%増)となりました。その内訳は就労支援事業においては電話対応事務、オフィス業務、軽作業業務等の職種でも受注が増加したことにより2,115,110千円(同8.1%増)となり、また放課後事業においては新たに16の放課後施設の運営を開始したことにより1,902,192千円(同26.5%増)、保育事業においては平成29年12月に認可保育園2園、平成30年4月に認可保育園5園及び企業主導型保育園2園を新たに開設したことにより1,066,778千円(同74.9%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の原価率が80.9%となり売上原価は4,110,729千円(同24.0%増)、販売費及び一般管理費は911,415千円(同28.3%増)となりました。主な内容は給与手当で348,231千円、支払手数料で96,184千円であります。この結果、営業利益は61,937千円(同40.7%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は13,504千円となり、これは主にコールセンター開設に伴う受取負担金と人材開発支援助成金制度による助成金収入であります。営業外費用は10,068千円となり、この結果、経常利益は65,373千円(同50.5%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は822,899千円となり、これは新設の保育園の施設等に係る補助金収入によるものです。特別損失は820,585千円となり、これは主に、固定資産圧縮損820,518千円であります。また、法人税等合計(法人税等調整額を含む)は22,682千円となり、これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は45,004千円(同62.2%増)となりました。
③資金の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.財政状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、2,350,352千円となり、前連結会計年度末に比べ1,632,161千円増加いたしました。その内訳は、主に現金及び預金が1,521,952千円増加、売掛金が65,357千円増加したことによるものであります。固定資産は1,270,132千円となり、前連結会計年度末に比べ585,969千円増加いたしました。これは主に、有形固定資産が484,572千円増加、無形固定資産が10,816千円増加、投資その他の資産が90,580千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は3,627,748千円となり、前連結会計年度末に比べ2,225,394千円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、1,390,209千円となり、前連結会計年度末に比べ713,018千円増加いたしました。その内訳は、主に短期借入金が576,833千円増加及び未払費用が77,250千円増加、1年内返済予定の長期借入金が15,618千円増加したことによるものであります。固定負債は635,280千円となり、前連結会計年度末に比べ145,639千円増加いたしました。これは主に長期借入金が91,089千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は2,025,490千円となり、前連結会計年度末に比べ858,658千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、1,602,257千円となり、前連結会計年度末に比べ1,366,735千円増加いたしました。その要因は、新株発行による資本金663,050千円増加及び資本剰余金663,050千円増加と親会社株主に帰属する当期純利益の計上等に伴う利益剰余金の40,634千円増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は44.2%(前連結会計年度末は16.8%)となりました。
c.資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、新設保育園の設備投資の長短期資金需要、保育園及び放課後施設の備品購入費及び人材採用費などの運転資金需要であります。
d.財務政策
当社グループは、当社と子会社の資金管理の一元化を図り、連携をとることにより資金効率の向上を図っております。また、事業活動のための資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることに努めております。新設保育園の設備投資や運転資金等への短期資金需要については金融機関からの借入によって調達しております。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成の状況を判断する客観的な指標等
当社グループは、目標とする経営指標については、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの経常利益率は1.3%(前連結会計年度は1.1%)及び連結配当性向は15.4%(前連結会計年度は13.7%)を確保しております。今後につきましても当該指標の確保に努めてまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、消費の改善に足踏みがみられ、個人消費は概ね横ばいとなっております。また、中国をはじめとするアジア新興国や資源国の景気の下振れや、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響等が引き続き景気を下押しするリスクになっていること等から、依然として先行きが不透明な状況が続いております。しかしながら、国内の企業収益は高い水準にあり、雇用情勢が改善していることに加えて、設備投資に持ち直しの動きがみられる等、景気は緩やかな回復基調が続いております。景気の先行きに関しましては、引き続き雇用情勢及び所得環境の改善が続く中で、各政策の効果もあり、緩やかに回復することが期待されます。
当社グループを取り巻く事業環境においては、平成30年6月に政府により決定された「女性活躍加速のための重点方針2018」により、更に女性活躍が進むという好循環をつくり出す方針のもと、女性活躍に関する情報を徹底して見える化し、労働市場や資本市場で活用されるようにしていくとともに、保育の受け皿確保のため、「子育て安心プラン」(平成29年6月発表)に基づき、待機児童解消等の施策が行われるなど、女性の就労を後押しする環境の整備に引き続き強い関心が払われております。また、人材不足感はきわめて強く、企業からの人材需要は安定的に継続しており依然として活発な状況となっております。
このような状況の中、当社グループは就労支援事業における新規顧客の開拓と既存顧客の深耕や、放課後・保育両事業の規模拡大に対応する運営体制の強化に取り組み、経営の効率化と収益の向上に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は5,084,081千円(前年同期比24.9%増)、営業利益は61,937千円(同40.7%増)、経常利益は65,373千円(同50.5%増)。また、当社グループでは、自治体から受け取る補助金の会計処理について、固定資産圧縮損を計上し、対象となる固定資産の帳簿価格を直接減額し、毎期の減価償却も減額後の額をもとに計上する「直接減額方式」を会計方針として採用しているため、保育事業における自治体からの補助金収入を特別利益として822,899千円、圧縮記帳による会計処理により、特別損失として固定資産圧縮損820,518千円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は45,004千円(同62.2%増)となりました。
セグメント別の業績の概要は次のとおりであります。
a.就労支援事業
就労支援事業につきましては、働き方改革の推進が企業の労務管理においての主要なテーマと位置付けられ、企業の人手不足感が高い水準で推移する中、様々な業種で人材需要が安定的に継続しました。
このような状況の中、当社グループが事業を展開しているコールセンター業務、オフィスワーク、ファクトリー業務等の職種でも受注が増加しました。また、平成30年4月に顧客企業のニーズ及び今後の事業展開を勘案し、新たに自社コールセンター「大阪コンタクトセンター」を開設いたしました。これまで培ってきた家電製品の修理相談受付のノウハウを活用し、大手家電メーカーをはじめとする顧客企業の需要の獲得に取り組んでまいりました。
以上の結果、就労支援事業の売上高は2,115,110千円(同8.1%増)、セグメント利益は96,883千円(同68.9%増)となりました。
b.放課後事業
放課後事業につきましては、「ニッポン一億総活躍プラン」を踏まえ、平成31年度末までに放課後児童クラブの約122万人分の受け皿を確保することが政府目標として掲げられております。また、全国学童保育連絡協議会「学童保育(放課後児童クラブ)の実施状況調査結果について」(平成29年9月20日修正版)によると、その運営主体は、従来の自治体によるものから民間企業、団体への業務委託等によるものへの移行が全国で進んでいると考えられます。当社グループは多くの自治体や私立小学校から各種放課後施設の運営を受託又は指定管理者としての指定を受けております。
このような状況の中、当社グループでは当連結会計年度に契約満了により放課後子ども教室推進事業19施設(大阪市北区11施設、大阪市西区8施設)を閉鎖したものの、新たに放課後子ども教室推進事業3施設(東京都文京区1施設、千葉県浦安市2施設)、放課後児童健全育成事業4施設(東京都台東区1施設、東京都中野区2施設、大阪府吹田市1施設)、放課後子ども総合プラン事業6施設(東京都江東区1施設、東京都品川区5施設)、私立小学校アフタースクール事業2施設(TKC智辯学園奈良カレッジ小学部、TKC雲雀丘学園小学校)を開設しております。また、民間企業からの委託を受け「放課後を、あそびながら運動を楽しむことで、基本的なカラダの使い方や学校の授業では補えない体力づくりの基礎を学ぶ時間とすること」をコンセプトとした放課後アフタースクールの運営を開始しております。当社グループが運営する放課後施設は、当連結会計年度末現在、129施設となりました。一方、新規施設の運営開始前の準備、施設数の拡大に対応するための管理機能の強化を目的とした間接部門の増員及びICTシステムの導入等のため、費用が増加しております。
以上の結果、放課後事業の売上高は1,902,192千円(同26.5%増)、セグメント利益は13,398千円(前年同期は284千円のセグメント損失)となりました。
c.保育事業
保育事業につきましては、政府目標「待機児童解消加速化プラン」(平成25年4月)として掲げられていた平成29年度末での待機児童ゼロ化が先送りになり、平成29年6月に待機児童解消に必要な受け皿対策及び女性就業率向上のための「子育て安心プラン」が発表されるなど、依然として待機児童問題が社会的関心の高い課題となっております。同時に、出産後の仕事と育児の両立は当事者にとって切迫した課題であり、保育の受け皿の整備が強く求められております。
このような状況の中、当社グループは平成29年12月に認可保育園2園、平成30年4月に認可保育園5園及び企業主導型保育園2園を下表のとおり、新たに開園いたしました。当社グループが運営する保育施設は、当連結会計年度末現在、認可保育園11施設、小規模認可保育園8施設、企業主導型保育園2施設、地域子育て支援拠点等2施設となり、計23施設となりました。
以上の結果、保育事業の売上高は1,066,778千円(前年同期比74.9%増)、セグメント利益は58,167千円(同73.1%増)となりました。
(当連結会計年度に新たに開園した保育施設)
| 事業所名 | 所在地 | 開園年月 | 形態 |
| トレジャーキッズふれあい緑地保育園 | 大阪府豊中市 | 平成29年12月 | 認可保育園 |
| トレジャーキッズあおみなみ保育園 | 大阪府箕面市 | 平成29年12月 | 認可保育園 |
| トレジャーキッズたかどの保育園 | 大阪市旭区 | 平成30年4月 | 認可保育園 |
| トレジャーキッズひめさと保育園 | 大阪市西淀川区 | 平成30年4月 | 認可保育園 |
| トレジャーキッズひがしとよなか保育園 | 大阪府豊中市 | 平成30年4月 | 認可保育園 |
| トレジャーキッズいまみや保育園 | 大阪府箕面市 | 平成30年4月 | 認可保育園 |
| トレジャーキッズにいじゅく保育園 | 東京都葛飾区 | 平成30年4月 | 認可保育園 |
| NDCにこにこ保育園 | 神戸市中央区 | 平成30年4月 | 企業主導型保育園 |
| イオンゆめみらい保育園 西風新都 | 広島市佐伯区 | 平成30年4月 | 企業主導型保育園 |
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、株式の発行による収入が1,315,277千円増加及び税金等調整前当期純利益が67,687千円(前年同期比55.4%増)と増加したこと等により、前連結会計年度に比べ1,521,952千円増加し、当連結会計年度末は、1,870,918千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益67,687千円、減価償却費45,669千円、未払費用の増加による収入77,250千円、未払消費税等の減少による支出61,979千円及び売上債権の増加による支出76,691千円等により88,947千円の収入(前期は122,756千円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1,271,298千円、補助金の受取による収入820,518千円、建設協力金の支払による支出40,000千円、差入保証金の差入による支出33,304千円等により552,742千円の支出(前期は42,123千円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入れによる収入576,833千円、長期借入れによる収入180,000千円、長期借入金の返済による支出73,293千円、株式の発行による収入1,315,277千円等により1,985,747千円の収入(前期は59,042千円の収入)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年6月1日 至 平成30年5月31日) | 前年同期比(%) |
| 就労支援事業 (千円) | 2,115,110 | 108.1 |
| 放課後事業 (千円) | 1,902,192 | 126.5 |
| 保育事業 (千円) | 1,066,778 | 174.9 |
| 合計(千円) | 5,084,081 | 124.9 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年6月1日 至 平成29年5月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年6月1日 至 平成30年5月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 大阪市 | 1,067,453 | 26.3 | 1,145,369 | 22.5 |
| 綜合警備保障株式会社 | 491,160 | 12.1 | 555,323 | 10.9 |
2.上記の大阪市に対する販売は、主に放課後事業・保育事業における同市からの施設運営に関する業務委託料及び補助金収入となっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループが行っている事業、特に放課後事業、保育事業におきましては、民間事業者の社会的信用度、知名度を高め、業界全体のサービス水準の向上を図る必要があります。それを可能とするためには、経営の透明性を高めること及び優秀な人材を確保することが重要となります。事業規模拡大により、保育士や指導員の人数が年々増えている中において、コンプライアンスやガバナンスに関しても更に強固な体制を構築することが、当社グループの健全な成長発展の礎となると考えております。さらに、事業規模の拡大によって保育用品・消耗品の一括購入による低コスト化等のいわゆる規模のメリットを得ることや安全で利用しやすい保育施設等の設備の充実を積極的に実施していく方針です。また、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、業界の動向、法的規制、人材の確保等様々なリスク要因が当社の業績に影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループ、事業環境に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、社会のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、業績に影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
以上の取り組みの結果、経営成績は下記のとおりとなりました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は5,084,081千円(前年同期比24.9%増)となりました。その内訳は就労支援事業においては電話対応事務、オフィス業務、軽作業業務等の職種でも受注が増加したことにより2,115,110千円(同8.1%増)となり、また放課後事業においては新たに16の放課後施設の運営を開始したことにより1,902,192千円(同26.5%増)、保育事業においては平成29年12月に認可保育園2園、平成30年4月に認可保育園5園及び企業主導型保育園2園を新たに開設したことにより1,066,778千円(同74.9%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の原価率が80.9%となり売上原価は4,110,729千円(同24.0%増)、販売費及び一般管理費は911,415千円(同28.3%増)となりました。主な内容は給与手当で348,231千円、支払手数料で96,184千円であります。この結果、営業利益は61,937千円(同40.7%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は13,504千円となり、これは主にコールセンター開設に伴う受取負担金と人材開発支援助成金制度による助成金収入であります。営業外費用は10,068千円となり、この結果、経常利益は65,373千円(同50.5%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は822,899千円となり、これは新設の保育園の施設等に係る補助金収入によるものです。特別損失は820,585千円となり、これは主に、固定資産圧縮損820,518千円であります。また、法人税等合計(法人税等調整額を含む)は22,682千円となり、これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は45,004千円(同62.2%増)となりました。
③資金の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.財政状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、2,350,352千円となり、前連結会計年度末に比べ1,632,161千円増加いたしました。その内訳は、主に現金及び預金が1,521,952千円増加、売掛金が65,357千円増加したことによるものであります。固定資産は1,270,132千円となり、前連結会計年度末に比べ585,969千円増加いたしました。これは主に、有形固定資産が484,572千円増加、無形固定資産が10,816千円増加、投資その他の資産が90,580千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は3,627,748千円となり、前連結会計年度末に比べ2,225,394千円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、1,390,209千円となり、前連結会計年度末に比べ713,018千円増加いたしました。その内訳は、主に短期借入金が576,833千円増加及び未払費用が77,250千円増加、1年内返済予定の長期借入金が15,618千円増加したことによるものであります。固定負債は635,280千円となり、前連結会計年度末に比べ145,639千円増加いたしました。これは主に長期借入金が91,089千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は2,025,490千円となり、前連結会計年度末に比べ858,658千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、1,602,257千円となり、前連結会計年度末に比べ1,366,735千円増加いたしました。その要因は、新株発行による資本金663,050千円増加及び資本剰余金663,050千円増加と親会社株主に帰属する当期純利益の計上等に伴う利益剰余金の40,634千円増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は44.2%(前連結会計年度末は16.8%)となりました。
c.資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、新設保育園の設備投資の長短期資金需要、保育園及び放課後施設の備品購入費及び人材採用費などの運転資金需要であります。
d.財務政策
当社グループは、当社と子会社の資金管理の一元化を図り、連携をとることにより資金効率の向上を図っております。また、事業活動のための資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることに努めております。新設保育園の設備投資や運転資金等への短期資金需要については金融機関からの借入によって調達しております。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成の状況を判断する客観的な指標等
当社グループは、目標とする経営指標については、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの経常利益率は1.3%(前連結会計年度は1.1%)及び連結配当性向は15.4%(前連結会計年度は13.7%)を確保しております。今後につきましても当該指標の確保に努めてまいります。