有価証券報告書-第21期(令和2年2月1日-令和3年1月31日)
(経営成績等の状況の概要)
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況
の概要並びに経営者による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当事業年度における世界経済は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、1920~30年代の大恐慌以来最悪の同時不況に直面しました。IMF(国際通貨基金)は昨年6月発表の経済見通しで、2020年の世界経済の成長率見通しをマイナス4.9%と下方修正し、経済損失は2年間で12.5兆ドル(約1300兆円)と試算しました。
国内においても、日銀が7月初めに発表した6月短観で、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数はマイナス34となり、リーマン危機後の2009年6月以来11年ぶりの低水準でした。また、内閣府が8月に発表した2020年4~6月期の実質GDP速報値は、前期比年率換算でマイナス27.8%と戦後最大の落ち込みとなりました。
10月以降に発表になった経済指標には、生産や消費に持ち直しの動きが出てきており、国内景気は「最悪期」を脱した模様ですが、水準はなお低く、本格回復への足取りは重い状況が続いています。
このような事業環境のもと、正常な流通促進を使命とするMマートは、コロナ禍による飲食店の休業等により、高品質にもかかわらず予想外の在庫に悩む卸売業者からの出品を実現させるための「緊急流通促進フェア」の開催に続き、余剰在庫商品を短期間で代金決済し、事業存続のための「手元流動性」を確保することが出来る「即金・即売市場」を緊急開設いたしました。また、感染拡大防止に必要不可欠な環境・衛生用品を適正価格で流通させ、医療機関・高齢者施設などに供給が行き届くよう支援するための「環境・衛生フェア」、外食産業の「非接触型」サービスを応援する「テイクアウト・弁当食材・容器フェア」、コロナ・水害時代の複合災害に備えるための「防災フェア」等も、順次開催しました。なお、これまでのB2B(企業間取引)のサイトに加えて、10月27日より個人・家庭向け卸サイト「C-joy」も開設いたしました。
こうした中、当事業年度末における出店数は、新人営業員の戦力化が順調に進んだことに加えて、新型コロナウイルス感染拡大防止で緊急事態宣言が発令され、リアルの取引が困難となる中、インターネット取引へのニーズが高まったこともあり、出店型のマーケットプレイス市場であります「Mマート(食材を取扱う市場)」は1,030店(対前年同月比93店増)、「Bnet(食材以外を取扱う市場)」は464店(同220店増)と順調に増加しました。
なお、当事業年度末における買い手会員数も、173千社(対前年同月比15千社増)と増加しました。新規の買い手会員数は、コロナ禍の中、インターネット取引へのニーズの高まりを主因として、従来の毎月1,000社程度増から一段と増加し、毎月1,000~1,400社程度の増加を続けました。
一方、総流通高はコロナ禍の影響で、5,544百万円(対前年同期比374百万円減)となりました。食材関連では、コロナ禍の影響で飲食店やホテル・旅館向け流通高が大きく減少する一方で、スーパー・コンビニ・弁当宅配業者向けの流通高は増加しています。食材以外でも、環境衛生用品(マスク・手袋・消毒液等)やデリバリー容器等の流通高が増加しています。全体としては、流通高の減少面の方が大きいものの、当社の収益の柱は毎月固定の出店料であることから、当社の業績に大きな影響を与えるまでには至っておりません。
以上の結果、当事業年度の営業収益は、出店型サイト「Mマート」や「Bnet」の伸びを主因に、777,610千円(対前年同期比13.6%増)となりました。一方、利益面では、人員増に伴う人件費や採用手数料等の営業費用の増加もありましたが、営業利益は178,108千円(同21.1%増)、経常利益は178,308千円(同21.0%増)、当期純利益は119,225千円(同21.2%増)となりました。
なお、セグメントの業績は、セグメント情報を記載していないため省略しております。
②財政状態
当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ185,956千円増加し1,402,642千円となりました。
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ91,279千円増加し427,644千円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は1,022,250千円と、前事業年度末に比べ140,572千円増加しました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況及び変動要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは200,936千円(前年同期139,524千円)の収入となりました。主として税引前当期純利益178,308千円、預り金22,555千円の増加、前受金37,781千円の増加がありましたが、法人税等の支払53,082千円が発生したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは35,815千円(前年同期32,177千円)の支出となりました。定期預金の預入による支出30,011千円、有形固定資産の取得による支出7,304千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、24,548千円の支出(前年同期30,042千円)となりました。主として配当金の支払いによる支出24,453千円によるものです。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(2) 受注状況
生産実績と同様の理由により、受注状況に関する記載はしておりません。
(3) 販売実績
当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
| サービスの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| eマーケットプレイス事業 | 777,610 | 13.6 |
| 合計 | 777,610 | 13.6 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
(2) 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度末の出店数は、新人営業員の戦力化が順調に進んだことに加え、新型コロナウイルス感染拡大防止で緊急事態宣言が発令され、リアルの取引が困難となる中、インターネット取引へのニーズが高まったこともあり、出店型のマーケットプレイス市場であります「Mマート(食材を取扱う市場)」は1,030店(対前年同月比93店増)、「Bnet(食材以外を取扱う市場)」は464店(同220店増)と順調に増加しました。なお、買い手会員数も、173千社(同15千社増)と増加しました。一方、総流通高はコロナ禍の影響で、5,544百万円(対前年同期比374百万円減)となりました。
この結果、当事業年度の営業収益は777,610千円(前事業年度は684,841千円)となり92,768千円増加しました。
これに対し営業費用は599,502千円(前事業年度は537,712千円)と61,790千円増加しましたが、主たる要因としては給与及び手当が44,575千円増加したためであります。営業利益も178,108千円(前事業年度は147,129千円)と30,978千円増加しました。
経常利益は178,308千円(前事業年度は147,415千円)と30,892千円増加いたしました。
法人税、住民税及び事業税は税引前当期純利益の増加により、当事業年度60,376千円(前事業年度は53,438千円)と6,938千円増加しましたが、繰延税金資産が当事業年度8,538千円(前事業年度は7,244千円)と1,294千円増加したことにより、法人税等合計額が59,082千円(前事業年度は49,068千円)と10,014千円増加し、当期純利益は119,225千円(前事業年度は98,346千円)と20,878千円の増加となりました。
なお、上記の通り、当事業年度は前年比で増収増益を達成するとともに、期初計画との比較でも、営業収益で101.4%、営業利益で113.5%、経常利益で113.6%、当期純利益で115.1%の達成率となりました。これは主に、新人営業員の戦力化が順調に進んだことに加え、新型コロナウイルス感染拡大防止で緊急事態宣言が発令され、リアルの取引が困難となる中、インターネット取引へのニーズが高まったこと等によるものです。
ワクチン接種が開始されたとはいえ、今後も新型コロナウイルス感染拡大や自然災害等の懸念は続くものの、一方で、教育研修の成果で新人営業員の戦力化も順調に進みつつあります。また、営業収益増大のため、サイト構築を担当するシステム開発要員や新規取引先獲得のための営業要員を増員する計画を立てております。
(3) 財政状態の分析
(資産の部)
当事業年度末における資産合計は、前事業年度に比べ185,956千円増加し1,402,642千円になりました。流動資産は主に現金及び預金の増加170,584千円により、1,326,663千円と前事業年度末比180,633千円増加しました。
固定資産は主に有形固定資産の増加5,244千円により、75,978千円と前事業年度末比5,322千円増加しました。
(負債の部)
当事業年度末における負債合計は、前事業年度に比べ91,279千円増加し427,644千円となりました。流動負債は
主に営業未払金9,161千円の増加や、前受金37,781千円の増加、預り金22,555千円の増加などにより、427,644
千円と前事業年度比91,279千円の増加となりました。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産の合計額は974,997千円と前事業年度末に比べ94,677千円増加しました。これは
主に利益剰余金が94,772千円増加したことによるものです。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当事業年度年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。なお、当社の運転資金・設備資金については、主に自己資金により充当しております。当事業年度末の現金及び現金同等物は1,022,250千円となり、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。また、現時点において重要な資本的支出の予定はございません。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、市場の成長速度、他社との競争力、技術革新への対応度合い、人材の確保や育成度合い、システム障害や自然災害・各種感染症、内部統制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は、優秀な人材の採用と教育育成、新規サイトの開拓、魅力あるサービスの開発、海外への展開、セキュリティ対策等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分析し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存であります。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。
そのために当社では、戦略面及び組織面の課題を整理し、各課題に対し適切かつ効果的な対応を行ってまいります。