有価証券報告書-第25期(2024/02/01-2025/01/31)

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2025/04/25 14:53
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(経営成績等の状況の概要)
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
当事業年度(2024年2月1日~2025年1月31日)における世界経済は、緩やかな回復を見せつつも、米国や欧州では金利政策の影響によりインフレが発生するなど地域ごとの経済環境のばらつきが顕著となっております。
またロシア・ウクライナ戦争の長期化や中東のガザ危機、中国経済の成長後退が続き、世界経済の成長率は鈍化しました。特に中国経済は不動産市場の混迷や消費の伸び悩みが影響し、世界全体の成長を押し下げる要因となっています。
日本経済においては2024年、実質GDP成長率が0.1%と辛うじてプラスを維持しましたが、依然として雇用環境等厳しい状況が続いております。日本銀行は持続的な賃金・物価上昇を背景に金融政策の正常化を進め、マイナス金利の解除を含む利上げを実施しました。
国内ではインバウンド需要の回復が見られ、円安の影響を受けて訪日外国人の消費が拡大し、観光業が活況を呈しました。しかし、少子高齢化や人手不足が進行する中で、国内経済成長には限界を迎えており、省人化や生産性向上に向けた取り組みが急務となっています。また、エネルギー価格の高騰や物流における「2024年問題」などが企業経営に影響を与えております。
人手を要する従来の店舗販売や流通業界は特に大きく影響を受ける大きな転換期を迎えております。このような消費環境の中、小売・サービス業においては、物価上昇による消費者の購買意欲低迷が続き、既存の販売チャネルのみでは厳しい経営環境が続いています。そのため、企業はEC市場の活用や販路拡大に向けた取り組みを加速させる必要性に迫られています。
2024年の我が国経済は回復基調を予測されながらも、依然として多くの不透明要因が存在いたしました。このような事業環境のもと、「流通変革のためのインフラを創る」ことを使命とする当社は、自社運営サイトの売手・買手の顧客ニーズを的確に捉えた施策を迅速に講じながら、食品流通業界における課題解決に注力してまいりました。当社のECプラットフォームは、食品メーカー・卸・小売事業者の取引を円滑化し、業務効率の向上とコスト最適化を支援することで、業界の持続可能な成長に貢献しています。今後も、食品流通のデジタル化を推進し、企業間取引の最適化と市場競争力の向上を実現するB2Bプラットフォーム運営をとおして企業価値を高めてまいります。
2月以降Mマートの新規買い手会員は毎月1,000社以上増加し、コロナ前の200%以上の売上を維持しました。特に複数ロット販売の導入により、同じ商品をロット数に応じて異なる価格設定にすることにより価格競争力が向上し、売り手・買い手双方にメリットを提供いたしました。商品詳細ページを充実させ、グラフや説明書を自由に掲載できるようにすることで、購買促進を強化しました。また、食材の種類ごとに売れ筋商品をピックアップし、適正価格で安定的に供給できる仕組みを整備しました。
4月よりMマートの名義で販売するバルルを開始しました。これはMマートが販売と集金を代行する仕組みです。これにより売り手のリスクを軽減し、販売チャネルの拡大を実現しました。新規会員登録は引き続き毎月1,000社以上のペースで増加し、食品業界内での知名度も上昇。さらに、農協・漁協向けの専門市場を開設し、生鮮食品の取引を強化しました。Bネットの出店料を25,000円から35,000円に引き上げ、売上向上を図るとともに、より高品質な商品を提供できる環境を整備しました。
7月は出店社の売上が伸びる時期となり、Mマートの新機能(継続発注・複数ロット・Mマートセレクション)が売上増加に大きく貢献しました。さらに、学園祭・文化祭フェア、クラッシュプライスウィークなどのイベントを開催し、需要の高まりを後押し。売り手の価格設定の自由度を高め、より多くの取引を生み出しました。
10月より新米オークションを開始し、生産者と買い手双方にとって適正な価格での取引を促進しました。また、ワンクリック発注機能を導入し、買い手の利便性が向上しました。年末商戦に向け、出店社が商品の露出を強化できるオプション販売を拡充し、販売機会の最大化を図りました。12月の売上は過去最高を更新し、バルル(販売・集金代行)を食品以外の分野にも展開。新たな市場開拓に向けた動きが加速しました。
1月からはAI活用コンテストを毎月開催し、全社員のデジタルスキル向上を推進しました。食品以外のオークション機能をリリースし、取引の幅を拡大。Mマートが業務用E-マーケットプレイスとしてさらに成長し続けるため、販売の自動化やデータ分析を活用した最適な価格設定を進めていきます。
今後も市場の変化に対応しながら、売り手・買い手双方にとって最適な取引環境を提供し、さらなる成長を目指します。
以上のような取り組みの結果、買い手会員数は当事業年度末で227,340社(前事業年度末比12,371社増(5.8%増))と毎月1,000社の増加ベースは衰えておらず、売り手側企業のMマート中心に前期末対比8.3%増加しました。これに伴い当事業年度における運営サイトの総流通高は主に「Mマート」市場の伸びが貢献し12,938百万円(前事業年度比13.6%増)と昨年同様100億円を超えました。
このように出品社数の増加に伴い、出店料収入(月額固定)ならびにマーケットシステム利用料収入(取引高比例)等による営業収益(売上高)は1,294,546千円(前年同期比10.5%増)となり、増収を達成いたしました。
営業費用(販売費及び一般管理費)は、システム技術部門、営業部門等の人員採用に伴い人件費や採用費が増加し全体で12.4%の費用増加になりました。営業利益は521,644千円(同7.8%増)、経常利益は505,677千円(同4.7%増)、当期純利益は345,939千円(同6.5%増)と、各利益ともに大幅な増益となりました。
なお当社はeマーケットプレイス事業のみの単一セグメントのため、セグメント業績の記載を省略しています。
② 財政状態
当事業年度末における総資産は2,661,230千円となりました(前事業年度末比353,326千円増加)。
順調な事業成長に伴い、流動資産において営業未収入金をはじめとする営業債権と現金及び預金が増加したことが主な要因です。
負債合計は847,456千円となりました(同95,464千円増加)。主に営業未払金やMコインに関する預り金等の営業負債が増加しました。
純資産合計は1,813,773千円となりました(同257,862千円増加)。利益剰余金の増加(当期純利益計上による増加345,939千円、株主配当による減少88,027千円)によるものです。
以上の結果、当事業年度末の総資産に対する純資産比率は68.2%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の現金及び現金同等物は1,939,562千円と、前事業年度末に比べ235,699千円増加しました。
当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況と主な要因は、次のとおりです。
営業活動により得られた資金は354,578千円となりました。主な内容は、税引前当期純利益505,677千円、預り金25,794千円の増加、法人税等の支払いは177,983千円です。
投資活動に使用した資金は30,865千円となりました。主な内容は定期預金の預入30,000千円です。
財務活動に使用した資金は88,013千円となりました。配当金の支払による支出87,963千円が主な内容です。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当社は生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
(2) 受注状況
生産実績と同様の理由により、受注状況の記載をしておりません。
(3) 販売実績
当事業年度における販売実績は、次のとおりです。
サービスの名称販売高(千円)前年同期比(%)
eマーケットプレイス事業1,294,54610.5
合計1,294,54610.5

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。財務諸表を作成するにあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りが必要であり、経営者は見積りに際しては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しているものの、見積り特有の不確実性によって、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
(2) 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度の経営成績に関する詳細は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況 ①経営成績」に記載のとおりです。
当事業年度は、前年対比、計画対比ともに増収・増益を達成しました。これは、コロナ禍等を背景に卸取引のリアルからネットへの移行が進むという「追い風」を受けながら、新市場や新機能を次々と立ち上げて顧客ニーズを深掘りしたこと、また、人材投資を行って営業部門、システム技術部門の人員を強化するとともに、営業部員を再教育して出店社(売り手)の販売支援を強化したこと、さらには販売サイトのUI/UX改善等のDXを一段と進める等のデータ・ドリブン経営を推進したことによるものです。
なお、今後の持続的な成長のため、新サイト構築を担うシステム開発要員や、新規出店社獲得と効果的な販売アドバイスのための営業要員など優秀な人材の採用については、引き続き積極的に行う方針です。
(3) 財政状態の分析
当事業年度末の財政状態については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況 ②財政状態」に記載しております。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金・設備資金は、主に自己資金により充当しております。当事業年度末の現金及び現金同等物は1,939,562千円となり、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。また、現時点において重要な資本的支出の予定はありません。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、市場の成長速度、他社との競争力、技術革新への対応度合い、人材の確保や育成度合い、システム障害や自然災害・各種感染症、内部統制等の様々なリスク要因が存在し、当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は、優秀な人材の採用と教育育成、新規サイトの開拓、魅力あるサービスの開発、海外への展開、セキュリティ対策等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分析し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存です。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処することが必要であると認識しております。
当社としましては、戦略面及び組織面の課題を整理しながら、各課題に対して適切かつ効果的な対応を行ってまいります。

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