有価証券報告書-第10期(2021/11/01-2022/10/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループは、当連結会計年度よりIFRSを適用しております。また、前連結会計年度の財務数値については、IFRSに組替えて比較分析を行っております。
なお、財務数値に係るIFRSと日本基準との差異については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 41.初度適用」をご覧ください。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に伴う行動制限が新規感染者数の減少により緩和され、消費活動が徐々に正常化に向かう一方、ロシアによるウクライナ侵攻など国際情勢の緊迫化に加え、急激な円安の進行、原材料価格やエネルギー価格の高騰などが重なり、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
また、当社グループが属する不動産市場におきましては、首都圏中古マンション成約件数は2021年は前年比11.1%増となり、過去最高となっております。(公益財団法人 東日本不動産流通機構 統計情報)
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、中華圏の投資家向け不動産プラットフォーム事業において、国境を越えた取引の困難化に伴う販売活動の停滞が継続しておりますが、2023年10月期以降徐々に回復見込みであること、それ以外の事業に関しては早期に対応を行ってきたことにより現状ではほぼ影響はなく、当社グループの業績への影響は限定的であると考えております。
このような環境の中、当社グループは、売上収益の成長路線を描きつつ、2021年10月期下期より主力事業であるRENOSYマーケットプレイス事業※及びITANDI事業にフォーカスして採用、研究開発やシステム開発等の先行投資を行うなど、選択と集中を行った結果、収益及びコストが改善いたしました。また、RENOSYマーケットプレイスにおいては、従前より実施している各種手数料改善施策の効果により利益が改善しております。さらに、イタンジにおいては、2022年5月の改正宅地建物取引業法の施行を機に市場ニーズが高まり、製品、サービスの引き合いが多いことに加え、製品、サービスへの高評価を得て、獲得社数も増えていることから、月間経常収益(MRR)が向上し、利益も増加しております。また両事業においてM&Aを実施することにより、グループ会社とのシナジー創出も進捗しております。
※RENOSYマーケットプレイス事業は、主に投資不動産の買取再販事業、不動産の売買・賃貸仲介・管理事業
(a)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ3,409百万円増加し、22,863百万円となりました。これは主に、現金及び現金同等物が3,432百万円減少し11,842百万円となったこと、棚卸資産が5,165百万円増加し8,056百万円となったこと、その他の金融資産が808百万円増加し982百万円となったこと及び、その他の流動資産が485百万円増加し1,314百万円となったことによるものであります。また、非流動資産は前連結会計年度末に比べ3,148百万円増加し、32,289百万円となりました。これは主に、のれんが2,508百万円増加し7,590百万円となったこと及び、使用権資産が653百万円増加し2,426百万円となったことによるものであります。
この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ6,558百万円増加し、55,152百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ5,114百万円増加し、16,251百万円となりました。これは主に、社債及び借入金が2,420百万円増加し5,918百万円となったこと、リース負債が814百万円増加し4,794百万円となったこと、営業債務及びその他の債務が542百万円増加し2,073百万円になったこと及び、その他の金融負債が483百万円増加し1,894百万円となったことによるものであります。また、非流動負債は前連結会計年度末に比べ199百万円減少し、19,584百万円となりました。これは主に、社債及び借入金が105百万円減少し2,937百万円になったこと、リース負債が498百万円減少し15,080百万円となったこと及び、その他の金融負債が474百万円増加し936百万円となったことによるものであります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ4,914百万円増加し、35,836百万円となりました。
(資本)
当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ1,643百万円増加し、19,316百万円となりました。これは主に、株式交換等により資本剰余金が1,158百万円増加し12,023百万円となったことによるものであります。
(b)経営成績
当連結会計年度の業績は、売上収益113,569百万円(前年同期比51.7%増)、EBITDA※1 5,706百万
円(前年同期比79.9%増)、事業利益※2 1,033百万円(前年同期は△454百万円の事業損失)、営業利益1,028百万円(前年同期は△1,114百万円の営業損失)、親会社の所有者に帰属する当期利益395百万円(前年同期は△854百万円の親会社の所有者に帰属する当期損失)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
①RENOSYマーケットプレイス事業
売却DXによる直接調達、リコルディとの経営統合等による商品ラインアップの拡充、マーケットリーダーとして引き続き規律を持った投資、手数料率改善施策等を行ってまいりました。また、デジタルマーケティングを活用した効率的な集客によりRENOSY会員数も増加しております。その結果、主なKPIはRENOSY会員数32万人(前年同期比26%増)、購入DX成約件数4,593件(前年同期比約21%増)、売却DX成約件数1,342件(前年同期比約51%増)、サブスクリプション(管理戸数)13,406戸(前年同期比約43%増)となり、売上収益は過去最高となり、売上総利益、セグメント利益も前年同期比で成長しております。この結果、RENOSYマーケットプレイス事業の業績は、売上収益110,843百万円(前年同期比51.6%増)、セグメント利益4,947百万円(前年同期比71.8%増)となっております。
②ITANDI事業
SaaS事業に関して改正宅建業法の施行に合わせた無料プロモーションや新規サービスリリースの効果、業者間サイトであるITANDI BBが高い認知度と満足度を獲得し、各SaaSプロダクトの成長の後押しを行ったこと等の効果により、ARR※3成長率70%、チャーンレート0.47%、ユニットエコノミクス33倍など、黒字を確保しながら、高い成長率を実現しました。その結果、ITANDI事業の業績は、売上収益2,046百万円(前年同期比74.9%増)、セグメント利益281百万円(前年同期は1百万円のセグメント利益)となっております。
※1 EBITDA=事業利益+減価償却費(営業費用)
※2 事業利益=売上収益-売上原価-販売費及び一般管理費
※3 Annual Recurring Revenue
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,432百万円減少し11,842百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、2,238百万円(前年同期は2,585百万円の獲得)となりました。これは主に、減価償却費及び償却費4,672百万円、棚卸資産の増加額4,484百万円、税引前利益490百万円、金融費用542百万円、営業債務及びその他の債務の増加額455百万円及び、法人所得税の還付額257百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、3,012百万円(前年同期は1,869百万円の使用)となりました。これは主に、企業結合による支出1,212百万円、無形資産の取得による支出852百万円及び、定期預金の預入による支出541百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、2,686百万円(前年同期は8,239百万円の獲得)となりました。これは主に、リース負債の返済による支出4,226百万円、短期借入金の純増額4,213百万円及び、社債の償還による支出2,050百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(b)契約実績
当社グループは、契約実績と販売実績が概ね同じであるため、記載を省略しております。
(c)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
3.当連結会計年度において、販売実績に著しい増加がありました。この増加の内容は、①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(b)経営成績に記載のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態
当連結会計年度の財政状態につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (a)財政状態」に記載のとおりであります。
(b)経営成績
(売上収益及び売上総利益)
売上収益は、デジタルマーケティングを活用した効率的な集客により、RENOSY会員数が増加したことなどにより、113,569百万円(前年同期比51.7%増)となりました。また、売却DXの推進、商品ラインアップの拡充により、粗利率改善が図られたことなどにより、売上総利益は16,519百万円(前年同期比61.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、EBITDA及び営業利益)
販売費及び一般管理費は事業規模の拡大に伴い、主に人件費、広告宣伝費、支払手数料の増加により、15,485百万円(前年同期比44.9%増)となりました。
この結果、EBITDA※5,706百万円(前年同期比79.9%増)、営業利益1,028百万円(前年同期は△1,114百万円の営業損失)となりました。
※EBITDA=事業利益+減価償却費(営業費用)
(金融収益、金融費用及び税引前利益)
金融収益が4百万円(前年同期比523.9%増)であったのに対して、金融費用が主に資金調達関係の支払利息や手数料により542百万円(前年同期比26.1%増)となりました。
この結果、税引前利益は490百万円(前年同期は△1,543百万円の税引前損失)となりました。
(法人所得税費用及び当期利益)
法人所得税費用は、主に税引前利益の増加により、95百万円(前年同期は△689百万円)となりました。
この結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は395百万円(前年同期は△854百万円の当期損失)となりました。
(c)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社の主な資金需要は自社保有投資不動産の取得、販売費及び一般管理費の広告宣伝費及び人件費、ソフトウエアの開発投資及びM&A等であります。これらの資金需要に対しては、営業活動から獲得する自己資金及び金融機関からの借入や社債による調達を基本としており、経済・金融環境の変化に備えた十分な手許流動性の確保により、安定した財務基盤の維持に努めております。また、資金調達の機動性及び流動性確保の補完機能を高めるため、取引銀行と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を有しております。
(3) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。
当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度に係る各数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させています。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
①要約連結貸借対照表(日本基準)
②要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
要約連結包括利益計算書
③要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2020年11月1日 至 2021年10月31日)
当連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
④要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
⑤連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2020年11月1日 至 2021年10月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
(収益認識に関する会計基準等の適用)
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2020年3月31日)を当連結会計年度の期首から適用し、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することといたしました。なお、当該変更による連結財務諸表への影響はありません。
(時価の算定に関する会計基準の適用)
「時価の算定に関する会計基準」(企業会計基準第30号 2019年7月4日。以下「時価算定会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用し、時価算定会計基準第19項及び「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号 2019年7月4日)第44-2項に定める経過的な取扱いに従って、時価算定会計基準等が定める新たな会計方針を、将来にわたって適用することといたしました。なお、当該変更による連結財務諸表への影響はありません。
(4) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2020年11月1日 至 2021年10月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 41.初度適用」に記載のとおりであります。
当連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
(のれんの償却)
日本基準ではのれんを一定期間にわたり償却しておりましたが、IFRSではのれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が739百万円減少しております。
(リース及びセール・アンド・リースバック取引)
日本基準では借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っておりましたが、IFRSでは原則としてすべての借手のリースについて使用権資産及びリース負債を計上しております。当該リースのうち、土地、建物等のサブリースについては、中間の貸手としてのリースがファイナンス・リースとオペレーティング・リースのいずれかに該当するかを判断し、オペレーティング・リースに該当する場合には「使用権資産」を「投資不動産」に組み替えております。
また、当社グループは、IFRSにおいてセール・アンド・リースバック取引に該当する販売用不動産の売却取引について、日本基準では売却時に売上収益及び売上原価を認識しておりましたが、IFRSでは、売上収益及び売上原価の一部を取り消したうえで使用権資産とリース負債を認識しております。
上記の影響により結果、使用権資産が2,231百万円、投資不動産が14,767百万円、リース負債(流動)が4,718百万円、及びリース負債(非流動)が15,003百万円増加し、「売上原価」が524百万円減少しております。
当社グループは、当連結会計年度よりIFRSを適用しております。また、前連結会計年度の財務数値については、IFRSに組替えて比較分析を行っております。
なお、財務数値に係るIFRSと日本基準との差異については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 41.初度適用」をご覧ください。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に伴う行動制限が新規感染者数の減少により緩和され、消費活動が徐々に正常化に向かう一方、ロシアによるウクライナ侵攻など国際情勢の緊迫化に加え、急激な円安の進行、原材料価格やエネルギー価格の高騰などが重なり、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
また、当社グループが属する不動産市場におきましては、首都圏中古マンション成約件数は2021年は前年比11.1%増となり、過去最高となっております。(公益財団法人 東日本不動産流通機構 統計情報)
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、中華圏の投資家向け不動産プラットフォーム事業において、国境を越えた取引の困難化に伴う販売活動の停滞が継続しておりますが、2023年10月期以降徐々に回復見込みであること、それ以外の事業に関しては早期に対応を行ってきたことにより現状ではほぼ影響はなく、当社グループの業績への影響は限定的であると考えております。
このような環境の中、当社グループは、売上収益の成長路線を描きつつ、2021年10月期下期より主力事業であるRENOSYマーケットプレイス事業※及びITANDI事業にフォーカスして採用、研究開発やシステム開発等の先行投資を行うなど、選択と集中を行った結果、収益及びコストが改善いたしました。また、RENOSYマーケットプレイスにおいては、従前より実施している各種手数料改善施策の効果により利益が改善しております。さらに、イタンジにおいては、2022年5月の改正宅地建物取引業法の施行を機に市場ニーズが高まり、製品、サービスの引き合いが多いことに加え、製品、サービスへの高評価を得て、獲得社数も増えていることから、月間経常収益(MRR)が向上し、利益も増加しております。また両事業においてM&Aを実施することにより、グループ会社とのシナジー創出も進捗しております。
※RENOSYマーケットプレイス事業は、主に投資不動産の買取再販事業、不動産の売買・賃貸仲介・管理事業
(a)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ3,409百万円増加し、22,863百万円となりました。これは主に、現金及び現金同等物が3,432百万円減少し11,842百万円となったこと、棚卸資産が5,165百万円増加し8,056百万円となったこと、その他の金融資産が808百万円増加し982百万円となったこと及び、その他の流動資産が485百万円増加し1,314百万円となったことによるものであります。また、非流動資産は前連結会計年度末に比べ3,148百万円増加し、32,289百万円となりました。これは主に、のれんが2,508百万円増加し7,590百万円となったこと及び、使用権資産が653百万円増加し2,426百万円となったことによるものであります。
この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ6,558百万円増加し、55,152百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ5,114百万円増加し、16,251百万円となりました。これは主に、社債及び借入金が2,420百万円増加し5,918百万円となったこと、リース負債が814百万円増加し4,794百万円となったこと、営業債務及びその他の債務が542百万円増加し2,073百万円になったこと及び、その他の金融負債が483百万円増加し1,894百万円となったことによるものであります。また、非流動負債は前連結会計年度末に比べ199百万円減少し、19,584百万円となりました。これは主に、社債及び借入金が105百万円減少し2,937百万円になったこと、リース負債が498百万円減少し15,080百万円となったこと及び、その他の金融負債が474百万円増加し936百万円となったことによるものであります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ4,914百万円増加し、35,836百万円となりました。
(資本)
当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ1,643百万円増加し、19,316百万円となりました。これは主に、株式交換等により資本剰余金が1,158百万円増加し12,023百万円となったことによるものであります。
(b)経営成績
当連結会計年度の業績は、売上収益113,569百万円(前年同期比51.7%増)、EBITDA※1 5,706百万
円(前年同期比79.9%増)、事業利益※2 1,033百万円(前年同期は△454百万円の事業損失)、営業利益1,028百万円(前年同期は△1,114百万円の営業損失)、親会社の所有者に帰属する当期利益395百万円(前年同期は△854百万円の親会社の所有者に帰属する当期損失)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
①RENOSYマーケットプレイス事業
売却DXによる直接調達、リコルディとの経営統合等による商品ラインアップの拡充、マーケットリーダーとして引き続き規律を持った投資、手数料率改善施策等を行ってまいりました。また、デジタルマーケティングを活用した効率的な集客によりRENOSY会員数も増加しております。その結果、主なKPIはRENOSY会員数32万人(前年同期比26%増)、購入DX成約件数4,593件(前年同期比約21%増)、売却DX成約件数1,342件(前年同期比約51%増)、サブスクリプション(管理戸数)13,406戸(前年同期比約43%増)となり、売上収益は過去最高となり、売上総利益、セグメント利益も前年同期比で成長しております。この結果、RENOSYマーケットプレイス事業の業績は、売上収益110,843百万円(前年同期比51.6%増)、セグメント利益4,947百万円(前年同期比71.8%増)となっております。
②ITANDI事業
SaaS事業に関して改正宅建業法の施行に合わせた無料プロモーションや新規サービスリリースの効果、業者間サイトであるITANDI BBが高い認知度と満足度を獲得し、各SaaSプロダクトの成長の後押しを行ったこと等の効果により、ARR※3成長率70%、チャーンレート0.47%、ユニットエコノミクス33倍など、黒字を確保しながら、高い成長率を実現しました。その結果、ITANDI事業の業績は、売上収益2,046百万円(前年同期比74.9%増)、セグメント利益281百万円(前年同期は1百万円のセグメント利益)となっております。
※1 EBITDA=事業利益+減価償却費(営業費用)
※2 事業利益=売上収益-売上原価-販売費及び一般管理費
※3 Annual Recurring Revenue
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,432百万円減少し11,842百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、2,238百万円(前年同期は2,585百万円の獲得)となりました。これは主に、減価償却費及び償却費4,672百万円、棚卸資産の増加額4,484百万円、税引前利益490百万円、金融費用542百万円、営業債務及びその他の債務の増加額455百万円及び、法人所得税の還付額257百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、3,012百万円(前年同期は1,869百万円の使用)となりました。これは主に、企業結合による支出1,212百万円、無形資産の取得による支出852百万円及び、定期預金の預入による支出541百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、2,686百万円(前年同期は8,239百万円の獲得)となりました。これは主に、リース負債の返済による支出4,226百万円、短期借入金の純増額4,213百万円及び、社債の償還による支出2,050百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(b)契約実績
当社グループは、契約実績と販売実績が概ね同じであるため、記載を省略しております。
(c)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2021年11月1日 至 2022年10月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| RENOSYマーケットプレイス事業 | 110,843 | 151.6 |
| ITANDI事業 | 2,032 | 174.5 |
| その他事業 | 693 | 114.1 |
| 合計 | 113,569 | 151.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
3.当連結会計年度において、販売実績に著しい増加がありました。この増加の内容は、①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(b)経営成績に記載のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態
当連結会計年度の財政状態につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (a)財政状態」に記載のとおりであります。
(b)経営成績
(売上収益及び売上総利益)
売上収益は、デジタルマーケティングを活用した効率的な集客により、RENOSY会員数が増加したことなどにより、113,569百万円(前年同期比51.7%増)となりました。また、売却DXの推進、商品ラインアップの拡充により、粗利率改善が図られたことなどにより、売上総利益は16,519百万円(前年同期比61.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、EBITDA及び営業利益)
販売費及び一般管理費は事業規模の拡大に伴い、主に人件費、広告宣伝費、支払手数料の増加により、15,485百万円(前年同期比44.9%増)となりました。
この結果、EBITDA※5,706百万円(前年同期比79.9%増)、営業利益1,028百万円(前年同期は△1,114百万円の営業損失)となりました。
※EBITDA=事業利益+減価償却費(営業費用)
(金融収益、金融費用及び税引前利益)
金融収益が4百万円(前年同期比523.9%増)であったのに対して、金融費用が主に資金調達関係の支払利息や手数料により542百万円(前年同期比26.1%増)となりました。
この結果、税引前利益は490百万円(前年同期は△1,543百万円の税引前損失)となりました。
(法人所得税費用及び当期利益)
法人所得税費用は、主に税引前利益の増加により、95百万円(前年同期は△689百万円)となりました。
この結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は395百万円(前年同期は△854百万円の当期損失)となりました。
(c)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社の主な資金需要は自社保有投資不動産の取得、販売費及び一般管理費の広告宣伝費及び人件費、ソフトウエアの開発投資及びM&A等であります。これらの資金需要に対しては、営業活動から獲得する自己資金及び金融機関からの借入や社債による調達を基本としており、経済・金融環境の変化に備えた十分な手許流動性の確保により、安定した財務基盤の維持に努めております。また、資金調達の機動性及び流動性確保の補完機能を高めるため、取引銀行と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を有しております。
(3) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。
当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度に係る各数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させています。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
①要約連結貸借対照表(日本基準)
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (2021年10月31日) | 当連結会計年度 (2022年10月31日) | |
| 資産の部 | ||
| 流動資産 | 19,405 | 22,624 |
| 固定資産 | ||
| 有形固定資産 | 1,354 | 1,421 |
| 無形固定資産 | 7,953 | 9,420 |
| 投資その他の資産 | 1,477 | 1,895 |
| 固定資産合計 | 10,786 | 12,738 |
| 資産合計 | 30,191 | 35,363 |
| 負債の部 | ||
| 流動負債 | 6,914 | 11,281 |
| 固定負債 | 4,542 | 4,650 |
| 負債合計 | 11,457 | 15,932 |
| 純資産の部 | ||
| 株主資本 | 18,716 | 19,254 |
| その他の包括利益累計額 | 8 | 65 |
| 新株予約権 | 9 | 103 |
| 非支配株主持分 | - | 7 |
| 純資産合計 | 18,733 | 19,430 |
| 負債純資産合計 | 30,191 | 35,363 |
②要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2020年11月1日 至 2021年10月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年11月1日 至 2022年10月31日) | |
| 売上高 | 85,388 | 113,787 |
| 売上原価 | 73,940 | 97,626 |
| 売上総利益 | 11,447 | 16,160 |
| 販売費及び一般管理費 | 11,487 | 16,508 |
| 営業損失(△) | △39 | △347 |
| 営業外収益 | 24 | 82 |
| 営業外費用 | 416 | 336 |
| 経常損失(△) | △431 | △601 |
| 特別利益 | - | 0 |
| 特別損失 | 752 | 31 |
| 税金等調整前当期純損失(△) | △1,183 | △632 |
| 法人税等合計 | 84 | △88 |
| 当期純損失(△) | △1,268 | △543 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益 | - | 0 |
| 親会社株主に帰属する当期純損失(△) | △1,268 | △543 |
要約連結包括利益計算書
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2020年11月1日 至 2021年10月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年11月1日 至 2022年10月31日) | |
| 当期純損失(△) | △1,268 | △543 |
| その他の包括利益合計 | 22 | 56 |
| 包括利益 | △1,246 | △486 |
| (内訳) | ||
| 親会社株主に係る包括利益 | △1,246 | △486 |
| 非支配株主に係る包括利益 | - | 0 |
③要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2020年11月1日 至 2021年10月31日)
| (単位:百万円) |
| 株主資本 | その他の包括利益 累計額 | 新株予約権 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
| 当期首残高 | 7,152 | △14 | 0 | - | 7,137 |
| 当期変動額 | 11,563 | 22 | 9 | - | 11,595 |
| 当期末残高 | 18,716 | 8 | 9 | - | 18,733 |
当連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
| (単位:百万円) |
| 株主資本 | その他の 包括利益累計額 | 新株予約権 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
| 当期首残高 | 18,716 | 8 | 9 | - | 18,733 |
| 当期変動額 | 538 | 56 | 93 | 7 | 696 |
| 当期末残高 | 19,254 | 65 | 103 | 7 | 19,430 |
④要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2020年11月1日 至 2021年10月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年11月1日 至 2022年10月31日) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | △390 | △1,762 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △1,958 | △3,171 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 11,305 | 1,499 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 0 | 1 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 8,956 | △3,432 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 6,318 | 15,275 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 15,275 | 11,842 |
⑤連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2020年11月1日 至 2021年10月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
(収益認識に関する会計基準等の適用)
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2020年3月31日)を当連結会計年度の期首から適用し、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することといたしました。なお、当該変更による連結財務諸表への影響はありません。
(時価の算定に関する会計基準の適用)
「時価の算定に関する会計基準」(企業会計基準第30号 2019年7月4日。以下「時価算定会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用し、時価算定会計基準第19項及び「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号 2019年7月4日)第44-2項に定める経過的な取扱いに従って、時価算定会計基準等が定める新たな会計方針を、将来にわたって適用することといたしました。なお、当該変更による連結財務諸表への影響はありません。
(4) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2020年11月1日 至 2021年10月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 41.初度適用」に記載のとおりであります。
当連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
(のれんの償却)
日本基準ではのれんを一定期間にわたり償却しておりましたが、IFRSではのれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が739百万円減少しております。
(リース及びセール・アンド・リースバック取引)
日本基準では借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っておりましたが、IFRSでは原則としてすべての借手のリースについて使用権資産及びリース負債を計上しております。当該リースのうち、土地、建物等のサブリースについては、中間の貸手としてのリースがファイナンス・リースとオペレーティング・リースのいずれかに該当するかを判断し、オペレーティング・リースに該当する場合には「使用権資産」を「投資不動産」に組み替えております。
また、当社グループは、IFRSにおいてセール・アンド・リースバック取引に該当する販売用不動産の売却取引について、日本基準では売却時に売上収益及び売上原価を認識しておりましたが、IFRSでは、売上収益及び売上原価の一部を取り消したうえで使用権資産とリース負債を認識しております。
上記の影響により結果、使用権資産が2,231百万円、投資不動産が14,767百万円、リース負債(流動)が4,718百万円、及びリース負債(非流動)が15,003百万円増加し、「売上原価」が524百万円減少しております。