有価証券報告書-第35期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/26 16:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当社は2023年3月期より、決算期を9月30日から3月31日に変更しました。これに伴い、前連結会計年度は2022 年10月1日から2023年3月31日までの6か月決算となっており、前第4四半期連結財務諸表を作成していないた め、前連結会計年度との比較については記載しておりません。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)における当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルスによる経済活動への制約解除による人流の回復、サービス業をはじめとした社会活動が復調し、また、インバウンド需要も回復しました。一方で、物価上昇による個人消費の停滞、堅調な米国経済がもたらす大幅な円安進行、ロシア・ウクライナ戦争や中東情勢などの地政学リスク、中国や欧州をはじめとする世界景気減速への不安など景気下振れ懸念が残っている状況です。なお、全国有効求人倍率は1.31倍(厚生労働省「令和5年平均 一般職業紹介状況」)と高水準にあり、社会活動における人材不足が継続している状況となっています。
このような環境のもと、プロモーション支援事業では、人流回帰を要因に復調している対面型イベントや、デジタルとアナログを組み合わせた集客プロモーションのほか、事務局代行を中心に、労働人口減少を背景に需要が増加している業務アウトソーシング分野の受託に注力し、前連結会計年度に実施したワクチン接種会場運営などの官公庁大口受託案件、延期となった大口顧客の販売促進キャンペーンを補完する取り組みを行ってまいりました。
採用支援事業では、対面型の合同企業説明会及び採用代行業務のニーズの高まりを受け、積極的に提案活動を展開しました。また、求人ニーズの高い、経験者(中途)採用領域にも対象を広げた採用代行業務の受託や、外国人留学生を含む人材紹介サービスにも取り組みました。その他、業務提携先の株式会社プロネクサスとの共同提案を加速させました。
教育機関支援事業は、需要が増加する外国人留学生募集関連のマッチングイベント企画やプロモーションやツール制作の拡販を強化いたしました。また、日本人学生向けの入試広報関連のイベント運営やプロモーション施策に加え、寄付・募金関連のプロモーションや同窓会支援、スポーツ推進関連等の入試広報部門以外からの案件創出にも注力しました。
なお、当連結会計年度の結果及び2025年3月期の連結業績予想を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、回収を合理的に見積もることが可能となったため、繰延税金資産を計上することと致しました。これにより、法人税等調整額を△56百万円計上することとなりました。
その結果、当連結会計年度における売上高は3,452百万円、営業利益は88百万円、経常利益は73百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は127百万円となりました。
当連結会計年度における、事業セグメント別の業績は、以下のとおりです。
(プロモーション支援事業)
プロモーション支援事業においては、特に事務局代行業務をはじめとするアウトソーシング分野や自社で保有するイベントスペース「アクセスフォーラム」でのイベント運営が伸長しましたが、前連結会計年度に実施されたワクチン接種会場運営などの官公庁大口受託案件の急激な減少と、物価上昇に起因した大口の販売促進キャンペーンの延期を補完できず、セグメント損失が生じました。
この結果、当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)は、売上高は1,115百万円、セグメント損失は91百万円となりました。
(採用支援事業)
採用支援事業においては、高利益率の対面型合同企業説明会が伸長したことで、事業全体での高収益化に大きく寄与しました。また、採用代行業務や人材紹介事業が堅調に推移しました。
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の採用支援事業におきましては、売上高は1,352百万円、セグメント利益は170百万円となり想定を上回って推移し、セグメント利益では上場来最高益となりました。
(教育機関支援事業)
教育機関支援事業は、外国人留学生募集関連の企画が前連結会計年度比で伸長したほか、日本人学生向けの入試広報関連も想定を上回って推移いたしました。一方、前連結会計年度で受託していた新型コロナウイルスの職域接種運営代行業務の失注が売上高に影響し、想定をやや下回りましたが、販売費及び一般管理費の削減が奏功して利益面は概ね想定どおり推移しました。
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の教育機関支援事業におきましては、売上高は983百万円、セグメント利益は13百万円となりました。
② 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ91百万円増加し、2,124百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加168百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少32百万円、前払費用の減少10百万円、その他の減少26百万円によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ74百万円増加し、250百万円となりました。これは主に、投資有価証券の増加20百万円、繰延税金資産の増加56百万円によるものであります。
(繰延資産)
当連結会計年度末における繰延資産の残高は、前連結会計年度末と比べ2百万円増加し、2百万円となりました。これは社債発行費の増加2百万円によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ241百万円減少し、1,096百万円となりました。これは主に、短期借入金の減少370百万円、1年以内償還予定社債の増加64百万円、1年以内返済予定長期借入金の減少24百万円、買掛金の増加89百万円によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ53百万円増加し、427百万円となりました。これは主に、社債の増加136百万円、長期借入金の減少84百万円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ355百万円増加し、853百万円となりました。これは主に、資本金の増加121百万円、資本剰余金の増加107百万円、利益剰余金の増加127百万円によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べ216百万円増加した結果、当連結会計年度末は1,183百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は244百万円(前連結会計年度に支出した資金は69百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益73百万円の計上、売上債権の減少41百万円、未収入金の減少37百万円、未払金の増加17百万円、仕入債務の増加89百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は22百万円(前連結会計年度に獲得した資金は108百万円)となりました。これは主に、定期預金の預け入れによる支出102百万円、定期預金の払戻による収入150百万円、投資有価証券の取得による支出20百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は50百万円(前連結会計年度に支出した資金は177百万円)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出370百万円、長期借入の返済による支出109百万円、社債の発行による収入200百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入227百万円があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a 生産実績及び受注実績
当社はプロモーション支援事業、採用支援事業、教育機関支援事業を行っており、提供するサービスの性質上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、省略しております。
b 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
プロモーション支援事業1,115,948-
採用支援事業1,352,458-
教育機関支援事業983,779-
合計3,452,186-

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.前連結会計年度および当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
3.当社は前連結会計年度より決算期を9月期から3月期に変更いたしました。それにより、前連結会計年度は6カ月の変則決算となるため、前連結会計年度との比較については記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループは、貸倒引当金、固定資産の減損、投資その他の資産の評価、税効果会計などに関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計上の見積りは「第5 経理の状況 2財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における売上高は3,452百万円、営業利益は88百万円、経常利益は73百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は127百万円となりました。
セグメント別の当連結会計年度の事業成績は、以下のとおりです。
① プロモーション支援事業
プロモーション支援事業においては、特に事務局代行業務をはじめとするアウトソーシング分野や自社で保有するイベントスペース「アクセスフォーラム」でのイベント運営が伸長しましたが、前連結会計年度に実施されたワクチン接種会場運営などの官公庁大口受託案件の急激な減少と、物価上昇に起因した大口の販売促進キャンペーンの延期を補完できず、セグメント損失が生じました。
その結果、売上高は1,115百万円、セグメント損失は91百万円となりました。
② 採用支援事業
採用支援事業においては、高利益率の対面型合同企業説明会が伸長したことで、事業全体での高収益化に大きく寄与しました。また、採用代行業務や人材紹介事業が堅調に推移し、セグメント利益では上場来最高益となりました。
その結果、売上高は1,352百万円、セグメント利益は170百万円となりました。
③ 教育機関支援事業
教育機関支援事業は、外国人留学生募集関連の企画が前連結会計年度比で伸長したほか、日本人学生向けの入試広報関連も想定を上回って推移いたしました。一方、前連結会計年度で受託していた新型コロナウイルスの職域接種運営代行業務の失注が売上高に影響し、想定をやや下回りましたが、販売費及び一般管理費の削減が奏功して利益面は概ね想定どおり推移しました。
その結果、売上高は983百万円、セグメント利益は13百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社グループにおける資金需要の主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金及び設備投資資金であります。当社グループの資金の源泉は主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入となります。
内部留保金の使途につきましては、更なる成長に向け、長期的な視点に立ったサービス開発への設備投資、事業拡大のための資金確保に活用していく方針としております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
⑤ 経営戦略と見通し
2025年3月期のわが国経済は、人口減少における労働人口不足が構造的に継続すると見込まれ、賃上げに伴い個人消費が緩やかに回復するものと予想しています。そのような状況下において、プロモーション支援事業は、プロモーションを基点とした業務代行ニーズが活性化することを見込んでいるほか、採用支援事業においても人材採用ニーズの更なる増加、教育機関支援事業では、特に外国人留学生受け入れニーズの更なる伸長を想定しています。しかしながら、ロシア・ウクライナ戦争や中東情勢などの地政学リスク、中国や欧州をはじめとする世界景気減速への不安など景気下振れや為替変動による物価高の懸念は依然として残っており、今後、様々な要因により業績予想数値が変動する場合があります。
このような環境のもと、当社グループは、①BPO需要に応じた業務代行・事務局機能の拡充と効率化②大学との協力連携深化、新たな取引部署・支援業務の開拓③㈱プロネクサスとの業務提携による取引先拡大④外国人留学生分野の更なる拡大、就労支援を強化⑤財務面の強化と企業価値向上に重点を置いて、事業を推進してまいります。
セグメントごとの戦略と見通しは以下のとおりです。
2023年の日本の総広告費推移は、過去最高の7兆3,167億円となっています。(電通「2023年 日本の広告費」より)。また、当社が注力するキャンペーン等の事務局代行は、SNS運用支援や分析ツールの市場規模推計で2021年の316億円から2027年には663億円に伸長する予測となっている(サイバー・バズ「デジタルインファクト調べ」より)ほか、業務代行のマーケットであるBPO市場予測は、4兆7,021億円(前年比3.0%増。矢野経済研究所「2023-2024 BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場の実態と展望」)となり、全般として市場規模は広がるものと捉えています。今後、プロモーションは一層手法が多様化し、業界を牽引するのはデジタル・リアル・アナログを組み合わせたプロモーション施策とそれを下支えするアウトソーシング(業務代行)であると見通しております。
これらを背景に、当事業では伸長しているキャンペーン等の事務局代行の拡充と高度化、一層迅速な運営体制の構築を推進します。プロモーション施策の選定や運用方法などは益々多様化してきているほか、対象の商品や販売戦略によって業務が複雑になってきています。当事業では、最新の情報と知見によりプロモーション施策の提案を行い、その業務を一気通貫で内製化させることで利益効率を高めてまいります。また、官公庁との取引を足掛かりとした他分野での運営業務の受託促進にも努めてまいります。
採用支援市場では、若年者人口の減少を背景として社員の獲得競争が一層激化しています。特に、新卒採用市場においては、インターンシップルールの変更に伴い、就職活動がさらに早期化することが予測される一方で、通年採用も拡大し、就職活動のスケジュールは従来以上に変化をしています。これらの動きと相まって、企業の採用担当の業務の増加や複雑化により、採用業務やスカウト型メディアの運用を一部外注する動きが盛んになっているほか、費用対効果を明確にするための成果報酬型の人材紹介モデルの引き合いが増加をしています。
当事業では、伸長している採用業務代行やスカウト型メディアであるダイレクトリクルーティングの運用代行に一層注力するほか、大学と連携したエージェント型の人材紹介モデルの構築等、自社の強みである「事務局代行」「大学との連携」を活かしたサービスの拡充を進める計画です。対面型イベントにおいても、復調傾向であることから市場ニーズに応える企画開発に取り組み、更なる販売強化を行ってまいります。
教育機関支援市場では、高等教育機関への進学率が84.0%(文部科学省報道発表「学校基本調査/令和5年度(確定値)参考資料)と過去最高になる一方、18歳人口の減少を見据えて、各大学や専門学校とも学生確保に向けた広報を強化しています。また、当社グループの強みである外国人留学生マーケットにおいては、2023年の外国人留学生数は、27万9,274人(前年比4万8,128人増)となり、復調しています。また、大学運営において寄付・募金による収入確保も本格的な課題となってきています。
当事業では、大学を中心とした教育機関の面的な取引実績を強みに「教育機関の運営・発展のための総合プロデュース企業」として、大学の入試広報以外の部門だけでなく、寄付・募金の活性化に向けたアルムナイ(卒業生)分野、スポーツ振興分野の提案を強化するとともに、活性化している外国人留学生分野に注力します。今後も教育機関の総合支援化にリソースを投入するとともに、教育関連企業・団体や自治体の支援も見据え事業フィールドを広げてまいります。
また、グループ全般においては、事業の拡大機会を的確に捉え、事業基盤の強化につながる投資を積極的に行うことを方針とし、当社が積極的にグループ各社を牽引する形で、他社との業務提携や新規事業、M&A等の検討を引き続きおこなってまいります。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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