四半期報告書-第17期第2四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/08/13 15:01
【資料】
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【項目】
28項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
我が国の経済は、企業の設備投資拡大、底堅い個人消費等を背景として緩やかな回復傾向にありましたが、年明け以降、新型コロナウイルス感染症が全世界に広がり、急激に世界経済が悪化した影響を受け、国内経済においてもその影響を大きく受ける状況となりました。
2020年における当社グループの主要な事業領域である、ビューティ&ヘルス及び食品ECの市場規模は、2.6兆円を超えると予想(「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2019」(株式会社富士経済)より該当商品カテゴリーを合算)され、シニア人口の増加に伴う、セルフメディケーション(ヘルスケア)、アンチエイジングといった健康・美容志向の高まりなどを受け、拡大傾向にあり、必然的にマーケティングコストの拡充も見込まれます。
このような状況下において、当社グループは「全てがWINの世界を創る」という経営理念のもと、「Smart Marketing For Your Life」をビジョンに、「ECトランスフォーメーション」を推進してまいりました。
当第2四半期連結累計期間におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、「#SAVE YOUR LIFE」プロジェクトを始動し、5月よりハンドクリーンジェル等の販売を開始致しました。「#SAVE YOUR LIFE」プロジェクトは、不足する衛生用品などを適切な価格で、できるだけ多くの消費者や医療機関などに届けるためのプロジェクトです。在庫不足や転売などにより価格が高騰し、本当に必要な人に適切な価格で商品が流通しない状況が続いていたため、ビューティ&ヘルス領域の支援企業としてこの現状を解決するために本プロジェクトを立ち上げました。医療機関に優先的に提供するため、医療・介護・子育て分野の課題解決をクラウドサービスで提供する株式会社カナミックネットワークと提携し、衛生用品が必要とされるところへ行き渡るよう、安定的な供給に努めました。また、本品の収益の一部を医療機関などに寄付させていただきました。
6月には「タイ王国へ進出したい」をPRから販売まで一気通貫でサポートする、メディア×EC×店舗のビジネスモデル「チャンネルJプロジェクト(仮)」を開始致しました。
現在、タイで日本の化粧品や健康食品、食材を広めたいメーカーや各地方自治体からの農産物の紹介依頼が増えてきています。その中で、日本国内におけるビューティ&ヘルス事業の経験や越境ECの実績をもとに、タイへの進出をサポートし、ECモール出店や複合店舗展開などに向けて進めていく予定です。
今回開始するプロジェクトでは、オンラインとオフラインを統合したOMOプラットフォーム※を構築し、タイの富裕層やタイ在住の外国人をターゲットに、全国のメーカー、生産者から募った日本製品や日本産食材の情報発信と提供を行います。
※オンライン(EC、動画配信等)とオフライン(実店舗等)を連動させたOMO(Online Merges (with) Offline)
今後は、日本料理動画メディア『Channel J(チャンネルジェイ)』に続き、日本製品や日本産食材専門の自社EC「Channel J(日本料理動画メディアと同名)」や「Cosme Land」の展開及び現地ECモール「LAZADA」や「Shopee」などの出店、そして「レストラン」「カフェバー」「物販」の複合型実店舗『Wagyulab & J Market(仮)』の展開を予定しています。
連結従業員数については、2019年12月末168名に対して187名(2020年6月末現在)と増員している他、報酬制度を含む人事制度を刷新する事で働き方改革への取り組みに着手しており、専門学校、大学及び大学院の学生を対象に、新たな人材の育成を目的としたクラウド型インターンシップの利用を開始しております。
当第2四半期連結累計期間における売上高は、7,346,578千円(前年同期比17.0%増)となりました。これはマーケティングによる成果を保証するKPI保証サービスの強化によりECマーケティングテック売上高が前連結会計年度より継続して堅調に推移したことに加えて、「#SAVE YOUR LIFE」プロジェクト開始に伴いハンドクリーンジェル等の販売を開始したことによるものであります。
売上総利益は、1,188,380千円(前年同期比11.5%増)となりました。これは外注費の増加に加えて、「#SAVE YOUR LIFE」プロジェクト開始に伴いハンドクリーンジェル等の商品仕入れを行ったことにより売上原価を6,158,198千円(前年同期比18.1%増)計上したことによるものであります。
営業利益は、222,262千円(前年同期比37.0%増)となりました。これは業容拡大により人件費や営業経費等が増加した一方で、前年同期に本社移転関連費用を計上した反動減もあり、販売費及び一般管理費を966,117千円(前年同期比6.9%増)計上したことによるものであります。
経常利益は、218,041千円(前年同期比33.3%増)となりました。これは営業外収益として補助金収入10,931千円を計上した一方で、営業外費用として支払利息4,542千円、為替差損3,938千円及び7月30日付で東京証券取引所第一部に市場変更したことに関連して当第2四半期連結累計期間に発生した市場変更費用4,435千円を計上したことによるものであります。
親会社株主に帰属する四半期純利益は、151,971千円(前年同期比29.5%増)となりました。これは法人税等合計を66,445千円計上したことによるものであります。
なお、当社グループはEC支援事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(2)財政状態に関する分析
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ147,410千円増加し、3,608,178千円となりました。これは主に現金及び預金が237,719千円、商品が69,176千円増加した一方で、受取手形及び売掛金が171,403千円減少したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ161,573千円増加し、902,961千円となりました。これは主に投資有価証券の増加118,180千円及びソフトウエアの増加37,364千円によるものであります。
この結果、当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ308,983千円増加し、4,511,140千円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ72,973千円減少し、2,125,659千円となりました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が105,940千円、買掛金が49,980千円及び未払法人税等が25,523千円増加した一方で、短期借入金が205,000千円、未払消費税等が34,769千円及び前受金が13,918千円減少したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ228,448千円増加し、362,917千円となりました。これは長期借入金の増加によるものであります。
この結果、当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ155,474千円増加し、2,488,576千円となりました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ153,508千円増加し、2,022,564千円となりました。主な増加要因としましては、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加であります。
(3)キャッシュ・フローに関する分析
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ237,719千円増加し、当第2四半期連結会計期間末には1,851,188千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、290,692千円となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益218,041千円に、売上債権の減少額171,403千円及び仕入債務の増加額50,247千円を調整した一方で、棚卸資産の増加額69,176千円及び未払消費税等の減少額34,769千円を調整すると共に、法人税等を52,189千円支払ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、185,178千円となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出120,000千円、有形固定資産の取得による支出2,283千円及び無形固定資産の取得による支出62,707千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、129,735千円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出65,612千円及び短期借入金の純減額205,000千円があった一方で、長期借入れによる収入400,000千円によるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,200千円であります。