有価証券報告書-第118期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの事業の状況につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた自動車関連製品及びサービスの販売は第2四半期連結会計期間以降回復基調が継続しました。情報通信関連製品の販売は第5世代移動通信システム(5G)向けが増加し、また、新エネルギー関連製品の販売は引き続き堅調に推移しました。環境・リサイクル関連サービスは廃棄物処理の受注が堅調でした。相場環境につきましては、前期と比較して平均為替レートは円高ドル安となり、貴金属や亜鉛、銅等のベースメタルの平均価格は上昇しました。
このような状況の中、当社グループは「中期計画2020」の基本方針である「成長市場における事業拡大」、「既存ビジネスでの競争力強化」に基づき、企業価値向上への施策を着実に進めました。
これらの結果、当期の連結売上高は前期比21.2%増の588,003百万円、連結営業利益は同44.3%増の37,454百万円、連結経常利益は同28.3%増の37,200百万円となりました。また、法人税等が同35.3%増の13,636百万円となったこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は同25.5%増の21,824百万円となりました。
新型コロナウイルス感染症による当連結会計年度における当社グループの経営成績への主な影響は次のとおりです。自動車関連製品及びサービスの売上比率が高い熱処理部門と金属加工部門では、自動車生産台数の世界的な減少によって第1四半期連結会計期間においては販売が大きく減少しましたが、第2四半期連結会計期間以降は回復に転じました。また、持分法適用関連会社では、製錬部門のMINERA PLATA REAL社はメキシコのロス・ガトス鉱山が2020年4月中旬から同年5月末まで一時的に操業を停止した影響を受けました。下記の事業セグメントに含まれない藤田観光㈱は宿泊者等が減少した影響を受けました。
なお、当社グループの「中期計画2020」につきましては、2020年度が最終年度でありましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う状況の変化を鑑み、「中期計画2020」の最終年度を2021年度に変更しました。
事業セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
環境・リサイクル部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
廃棄物処理事業では焼却の処理量は前期並みとなり、処理単価は堅調に推移しました。また、溶融・再資源化の処理量が増加しました。土壌浄化事業では前期並みの売上となりました。リサイクル事業では当社製錬所向けのリサイクル原料の集荷量は減少し、家電リサイクルの処理量は増加しました。海外事業ではインドネシア・タイにおいて廃棄物処理の受注が減少しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比4.9%増の117,606百万円、営業利益は同17.4%増の8,455百万円、経常利益は同25.5%増の8,668百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2020年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
製錬部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
貴金属銅事業では銅の生産量が前期並みとなりました。PGM(白金族)事業では使用済み自動車排ガス浄化触媒からの金属回収量が増加しました。亜鉛事業では製錬原料の購入条件が改善し、亜鉛のたな卸資産の簿価切下額による損失幅が縮小しました。これらに加え、製錬部門は、金、銀、PGM等の貴金属価格が前期で上昇した影響を受けました。持分法適用関連会社につきましては、小名浜製錬㈱等の利益が増加しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比24.1%増の282,064百万円、営業利益は同103.3%増の20,342百万円、経常利益は同112.5%増の25,940百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2020年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
電子材料部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
半導体事業ではLEDの販売が医療機器用途等で増加しました。電子材料事業では、新エネルギー関連市場の世界的な拡大により、太陽光パネル向け銀粉の販売が堅調に推移しました。機能材料事業では磁性粉の販売が低調に推移しました。新規製品開発では、商業生産を開始した電子部品向け導電性アトマイズ粉の販売が伸長しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比54.0%増の151,240百万円、営業利益は同133.2%増の2,472百万円、経常利益は同53.9%増の3,699百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2020年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
金属加工部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
伸銅品事業では自動車向けの販売が第2四半期連結会計期間に回復に転じ、第3四半期連結会計期間以降は堅調に推移しました。また、第5世代移動通信システム(5G)向けの販売は増加しました。めっき事業では伸銅品事業と同様、自動車向けの販売が回復しました。回路基板事業では鉄道向けの販売が減少したものの、産業機械向けの販売は増加しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比5.5%減の77,819百万円、営業利益は同14.2%減の4,389百万円、経常利益は同10.8%減の4,637百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2020年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
熱処理部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
熱処理事業では第1四半期連結会計期間において世界的に自動車生産台数が減少した影響を受けましたが、第2四半期連結会計期間に日本、中国、米国、インド等での受託加工数量が回復に転じ、第3四半期連結会計期間以降は堅調に推移しました。工業炉事業では新規設備及び設備メンテナンスの受注が低調に推移しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比17.2%減の23,179百万円、営業利益は同38.6%減の737百万円、経常利益は同34.7%減の820百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2020年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
その他部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
その他部門では、売上高は前期比8.3%増の13,053百万円、営業利益は同5.4%減の729百万円、経常利益は同6.1%減の774百万円となりました。
(注) 当該項目に記載の売上高には消費税等を含めていません。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より12,911百万円減少し、17,320百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の減少は3,088百万円(前期比58,202百万円収入減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益38,860百万円、たな卸資産の増加による資金の減少89,511百万円、借入地金の増加による資金の増加24,809百万円、及び仕入債務の増加による資金の増加20,690百万円等があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は22,943百万円の支出(前期比14,869百万円支出減)となりました。これは、環境・リサイクル部門等を中心とした設備投資35,022百万円や関係会社株式の売却による収入7,754百万円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は11,585百万円の収入(前期比18,154百万円収入増)となりました。これは、有利子負債の増加19,824百万円や、配当金の支払い7,962百万円等によるものです。
b 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金需要は運転資金及び成長分野を中心とした設備投資資金、研究開発投資、株主への利益配分等によるものです。当社は、これらの資金需要に対しては内部資金からの充当を主としており、グループファイナンスを通じて内部資金の効率向上に努めています。また、必要に応じて外部からの資金調達を実施しており、実施にあたっては、金融機関からの借入又は社債等の多様な手段の中から、その時々の市場環境も考慮したうえで当社にとって有利な手段を選択しています。
また、金融情勢を勘案して保有現預金残高を決定するとともに、短期流動性確保の手段として、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しているほか、短期社債(電子コマーシャル・ペーパー)の発行枠450億円を設けています。長期性資金につきましては、機動的な調達手段として、社債300億円の募集に関する発行登録(発行予定期間:2021年3月30日~2023年3月29日)を行っています。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりです。
(注) 1 金額は、販売価格によっています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3 環境・リサイクル部門は、廃棄物処理、金属リサイクル、土壌浄化処理受託及び運輸事業を行っており、売上高が処理高であるため、記載を省略しています。
4 熱処理部門は、金属熱処理加工、表面処理加工及び熱処理加工設備・その付属設備の受託生産事業を行っており、売上高が生産高であるため記載を省略しています。
5 その他の部門は、工事の請負及び不動産の賃貸を行っているため、記載を省略しています。
b 受注実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績は、次のとおりです。
(注) 1 その他主要な製品に関しては、受注生産を行っていません。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
c 販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりです。
(注) 1 金額は販売価格によっています。
2 セグメント間の取引につきましては相殺消去しています。
3 最近2連結会計年度の主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
4 上記の金額には消費税等は含まれていません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 当連結会計年度の財政状態の分析
a 資産の部
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して85,975百万円増加し598,471百万円となりました。流動資産で84,856百万円の増加、固定資産で1,119百万円の増加となります。
流動資産の増加は、たな卸資産の増加89,924百万円、受取手形及び売掛金の増加9,002百万円、及び現金及び預金の減少13,452百万円等によるものです。
固定資産の増加は、有形固定資産の増加7,231百万円、無形固定資産その他の増加937百万円、長期貸付金の減少5,825百万円、及び投資その他の資産その他の減少1,214百万円等によるものです。
b 負債の部
負債につきましては、前連結会計年度末と比較して67,501百万円増加しました。これは、借入地金の増加24,809百万円、支払手形及び買掛金の増加20,857百万円、短期借入金の増加13,008百万円、及びコマーシャル・ペーパーの増加11,000百万円等によるものです。
c 純資産の部
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益が21,824百万円となり、配当金の支払い等を行った結果、株主資本が17,554百万円増加しました。また、その他有価証券評価差額金の増加等により、その他の包括利益累計額が102百万円増加し、純資産合計では前連結会計年度末に比較し18,473百万円増加しました。この結果、自己資本比率は44.4%となりました。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
a 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較し、金、銀、PGM(白金族)等の貴金属価格が上昇したことや、銀地金代を含む取引が増加したこと等から、製錬部門及び電子材料部門等で増収となりました。この結果、前連結会計年度の485,130百万円に対し21.2%増加し588,003百万円となりました。
b 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、原材料費が増加したこと等により、前連結会計年度の421,630百万円に対し、21.5%増加し512,155百万円となりました。
これらの結果、売上高に対する売上原価率は前連結会計年度の86.9%に対し、87.1%となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、給料及び手当の増加等により、前連結会計年度の37,544百万円に対して2.3%増加し、38,393百万円となりました。
c 営業利益
当連結会計年度の営業利益は前述の要因により、前連結会計年度の25,955百万円に対し44.3%増加し、37,454百万円となりました。
d 営業外収益(費用)
当連結会計年度は、持分法による投資損失の計上等により、前連結会計年度の3,041百万円の収益(純額)に対し、254百万円の費用(純額)となりました。
e 特別利益(損失)
当連結会計年度は、特別利益で投資有価証券売却益等5,458百万円を計上しましたが、特別損失では、減損損失等3,797百万円を計上しました。
これにより、当連結会計年度の特別利益から特別損失を差引いた純額は、前連結会計年度の234百万円の損失に対し、1,660百万円の利益となりました。
f 税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の28,762百万円に対し35.1%増加し、38,860百万円となりました。
g 法人税等
当連結会計年度の法人税等は13,636百万円となりました。税効果を適用した当連結会計年度の税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率は、法定実効税率の31.3%より3.8ポイント高い35.1%となりました。
h 非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、主に㈱日本ピージーエム、DOWA IPクリエイション㈱等の非支配株主に帰属する利益からなり、当連結会計年度は、前連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純利益1,284百万円に対し2,115百万円増加し、非支配株主に帰属する当期純利益3,399百万円となりました。
i 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の17,395百万円に対し25.5%増加し、21,824百万円となりました。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されており、この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り・予測を実施しています。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。
a 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権につきましては過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率により計上し、貸倒懸念債権につきましては個別に債権の回収可能性を検討し回収不能見込額を計上しています。
b 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産につきまして、将来の課税所得及び継続的な税務計画をもって検討し、全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産を取り崩しています。
c 退職給付に係る負債
従業員の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されています。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準及び退職率等が含まれます。当社グループは、割引率を主に日本国債の金利により決定しているほか、報酬水準の増加率及び従業員の平均勤務期間につきましては当社グループの過去の実績値に基づいて決定しています。
d 環境対策引当金
「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(平成13年6月22日 法律第65号)及び「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行令の一部を改正する政令」(平成24年 政令第298号)の規定により、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を保有している事業者は適切な保管と届出が要求され、2027年3月31日までに処分することが義務付けられました。
当社グループは、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に係るコストが、当連結会計年度以前の事象により起因して将来発生するものであること、及び金額を合理的に見積ることが可能であること等により、当連結会計年度末において、処分費用を見積計上しています。
e 固定資産の減損
当社グループは、主として事業グループ単位を資産グループとし、遊休資産は個々の資産グループとしています。
減損の兆候がある資産グループにつきましては、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額がこれらの帳簿価額を下回る場合には、減損損失を特別損失に計上しています。なお、資産グループの回収可能価額は、正味売却価額及び使用価値により測定しています。
f その他有価証券等の減損
当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する持分を所有しています。これらの株式には価格変動性が高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。
当社グループは時価又は実質価額が著しく下落しかつ回復可能性がないと判断した場合、これら有価証券の減損を実施しています。公開会社の株式は、期末月平均の株価が取得原価の50%を下回った場合、また非公開会社の株式は、当該会社の実質価額が取得原価の50%を下回った場合に、回復する見込が合理的に予測できる場合を除き減損処理を行うこととしています。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、コアビジネスである環境・リサイクル部門、製錬部門、電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門を中心に事業を行っており、このうち、当連結会計年度の売上高の48.0%を占める製錬部門は、非鉄金属相場及び為替相場の変動の影響を受けやすいため、状況に応じて非鉄金属先渡取引及び為替予約取引等によりリスク軽減に努めています。
当社グループでは、今後も収益性の向上及び財務体質の改善に努めていきますが、非鉄金属相場及び為替相場の急激な変動、景気動向等の外的要因により業績に影響を受ける可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの事業の状況につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた自動車関連製品及びサービスの販売は第2四半期連結会計期間以降回復基調が継続しました。情報通信関連製品の販売は第5世代移動通信システム(5G)向けが増加し、また、新エネルギー関連製品の販売は引き続き堅調に推移しました。環境・リサイクル関連サービスは廃棄物処理の受注が堅調でした。相場環境につきましては、前期と比較して平均為替レートは円高ドル安となり、貴金属や亜鉛、銅等のベースメタルの平均価格は上昇しました。
このような状況の中、当社グループは「中期計画2020」の基本方針である「成長市場における事業拡大」、「既存ビジネスでの競争力強化」に基づき、企業価値向上への施策を着実に進めました。
これらの結果、当期の連結売上高は前期比21.2%増の588,003百万円、連結営業利益は同44.3%増の37,454百万円、連結経常利益は同28.3%増の37,200百万円となりました。また、法人税等が同35.3%増の13,636百万円となったこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は同25.5%増の21,824百万円となりました。
新型コロナウイルス感染症による当連結会計年度における当社グループの経営成績への主な影響は次のとおりです。自動車関連製品及びサービスの売上比率が高い熱処理部門と金属加工部門では、自動車生産台数の世界的な減少によって第1四半期連結会計期間においては販売が大きく減少しましたが、第2四半期連結会計期間以降は回復に転じました。また、持分法適用関連会社では、製錬部門のMINERA PLATA REAL社はメキシコのロス・ガトス鉱山が2020年4月中旬から同年5月末まで一時的に操業を停止した影響を受けました。下記の事業セグメントに含まれない藤田観光㈱は宿泊者等が減少した影響を受けました。
なお、当社グループの「中期計画2020」につきましては、2020年度が最終年度でありましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う状況の変化を鑑み、「中期計画2020」の最終年度を2021年度に変更しました。
事業セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
環境・リサイクル部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 112,121 | 117,606 | 5,484 | 4.9% |
| 営業利益 | 7,205 | 8,455 | 1,250 | 17.4% |
| 経常利益 | 6,905 | 8,668 | 1,762 | 25.5% |
廃棄物処理事業では焼却の処理量は前期並みとなり、処理単価は堅調に推移しました。また、溶融・再資源化の処理量が増加しました。土壌浄化事業では前期並みの売上となりました。リサイクル事業では当社製錬所向けのリサイクル原料の集荷量は減少し、家電リサイクルの処理量は増加しました。海外事業ではインドネシア・タイにおいて廃棄物処理の受注が減少しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比4.9%増の117,606百万円、営業利益は同17.4%増の8,455百万円、経常利益は同25.5%増の8,668百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2020年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | |||||||
| 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | |
| 国内の廃棄物中間処理量 | 100 | 89 | 94 | 90 | 92 | 88 | 94 | 85 |
| リサイクル原料集荷量 (小坂製錬㈱向け) | 100 | 106 | 107 | 101 | 107 | 100 | 91 | 88 |
| 東南アジアの廃棄物処理額 | 100 | 97 | 98 | 110 | 102 | 86 | 83 | 96 |
製錬部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 227,290 | 282,064 | 54,774 | 24.1% |
| 営業利益 | 10,003 | 20,342 | 10,338 | 103.3% |
| 経常利益 | 12,204 | 25,940 | 13,735 | 112.5% |
貴金属銅事業では銅の生産量が前期並みとなりました。PGM(白金族)事業では使用済み自動車排ガス浄化触媒からの金属回収量が増加しました。亜鉛事業では製錬原料の購入条件が改善し、亜鉛のたな卸資産の簿価切下額による損失幅が縮小しました。これらに加え、製錬部門は、金、銀、PGM等の貴金属価格が前期で上昇した影響を受けました。持分法適用関連会社につきましては、小名浜製錬㈱等の利益が増加しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比24.1%増の282,064百万円、営業利益は同103.3%増の20,342百万円、経常利益は同112.5%増の25,940百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2020年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | |||||||
| 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | |
| 銅生産量(小坂製錬㈱と小名浜製錬㈱の合計) | 100 | 94 | 90 | 110 | 100 | 90 | 98 | 90 |
| 亜鉛生産量(秋田製錬㈱) | 100 | 69 | 93 | 90 | 89 | 64 | 99 | 91 |
電子材料部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 98,226 | 151,240 | 53,013 | 54.0% |
| 営業利益 | 1,060 | 2,472 | 1,412 | 133.2% |
| 経常利益 | 2,403 | 3,699 | 1,295 | 53.9% |
半導体事業ではLEDの販売が医療機器用途等で増加しました。電子材料事業では、新エネルギー関連市場の世界的な拡大により、太陽光パネル向け銀粉の販売が堅調に推移しました。機能材料事業では磁性粉の販売が低調に推移しました。新規製品開発では、商業生産を開始した電子部品向け導電性アトマイズ粉の販売が伸長しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比54.0%増の151,240百万円、営業利益は同133.2%増の2,472百万円、経常利益は同53.9%増の3,699百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2020年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | |||||||
| 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | |
| LED販売量 | 100 | 122 | 106 | 110 | 124 | 130 | 122 | 121 |
| 銀粉販売量 | 100 | 116 | 123 | 127 | 107 | 122 | 120 | 120 |
金属加工部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 82,348 | 77,819 | △4,528 | △5.5% |
| 営業利益 | 5,115 | 4,389 | △726 | △14.2% |
| 経常利益 | 5,199 | 4,637 | △561 | △10.8% |
伸銅品事業では自動車向けの販売が第2四半期連結会計期間に回復に転じ、第3四半期連結会計期間以降は堅調に推移しました。また、第5世代移動通信システム(5G)向けの販売は増加しました。めっき事業では伸銅品事業と同様、自動車向けの販売が回復しました。回路基板事業では鉄道向けの販売が減少したものの、産業機械向けの販売は増加しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比5.5%減の77,819百万円、営業利益は同14.2%減の4,389百万円、経常利益は同10.8%減の4,637百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2020年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | |||||||
| 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | |
| 伸銅品販売量 | 100 | 103 | 104 | 96 | 71 | 82 | 111 | 110 |
熱処理部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 27,995 | 23,179 | △4,816 | △17.2% |
| 営業利益 | 1,202 | 737 | △464 | △38.6% |
| 経常利益 | 1,256 | 820 | △435 | △34.7% |
熱処理事業では第1四半期連結会計期間において世界的に自動車生産台数が減少した影響を受けましたが、第2四半期連結会計期間に日本、中国、米国、インド等での受託加工数量が回復に転じ、第3四半期連結会計期間以降は堅調に推移しました。工業炉事業では新規設備及び設備メンテナンスの受注が低調に推移しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比17.2%減の23,179百万円、営業利益は同38.6%減の737百万円、経常利益は同34.7%減の820百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2020年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | |||||||
| 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | |
| 熱処理加工売上高 | 100 | 102 | 104 | 99 | 56 | 85 | 107 | 112 |
| 工業炉売上高 | 100 | 117 | 102 | 110 | 64 | 83 | 52 | 108 |
その他部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 12,055 | 13,053 | 997 | 8.3% |
| 営業利益 | 771 | 729 | △41 | △5.4% |
| 経常利益 | 825 | 774 | △50 | △6.1% |
その他部門では、売上高は前期比8.3%増の13,053百万円、営業利益は同5.4%減の729百万円、経常利益は同6.1%減の774百万円となりました。
(注) 当該項目に記載の売上高には消費税等を含めていません。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 比較増減 | |||
| 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 55,113 | △3,088 | △58,202 | ||
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △37,812 | △22,943 | 14,869 | ||
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △6,569 | 11,585 | 18,154 | ||
| 換算差額 | 114 | 55 | △58 | ||
| 増減 | 10,846 | △14,390 | △25,236 | ||
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 19,002 | 30,232 | 11,229 | ||
| 新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 | 383 | 1,479 | 1,095 | ||
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 30,232 | 17,320 | △12,911 |
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より12,911百万円減少し、17,320百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の減少は3,088百万円(前期比58,202百万円収入減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益38,860百万円、たな卸資産の増加による資金の減少89,511百万円、借入地金の増加による資金の増加24,809百万円、及び仕入債務の増加による資金の増加20,690百万円等があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は22,943百万円の支出(前期比14,869百万円支出減)となりました。これは、環境・リサイクル部門等を中心とした設備投資35,022百万円や関係会社株式の売却による収入7,754百万円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は11,585百万円の収入(前期比18,154百万円収入増)となりました。これは、有利子負債の増加19,824百万円や、配当金の支払い7,962百万円等によるものです。
b 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金需要は運転資金及び成長分野を中心とした設備投資資金、研究開発投資、株主への利益配分等によるものです。当社は、これらの資金需要に対しては内部資金からの充当を主としており、グループファイナンスを通じて内部資金の効率向上に努めています。また、必要に応じて外部からの資金調達を実施しており、実施にあたっては、金融機関からの借入又は社債等の多様な手段の中から、その時々の市場環境も考慮したうえで当社にとって有利な手段を選択しています。
また、金融情勢を勘案して保有現預金残高を決定するとともに、短期流動性確保の手段として、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しているほか、短期社債(電子コマーシャル・ペーパー)の発行枠450億円を設けています。長期性資金につきましては、機動的な調達手段として、社債300億円の募集に関する発行登録(発行予定期間:2021年3月30日~2023年3月29日)を行っています。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前期比(%) |
| 製錬部門 | 291,666 | 29.1 |
| 電子材料部門 | 151,492 | 54.4 |
| 金属加工部門 | 77,205 | △6.6 |
| 合計 | 520,364 | 28.0 |
(注) 1 金額は、販売価格によっています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3 環境・リサイクル部門は、廃棄物処理、金属リサイクル、土壌浄化処理受託及び運輸事業を行っており、売上高が処理高であるため、記載を省略しています。
4 熱処理部門は、金属熱処理加工、表面処理加工及び熱処理加工設備・その付属設備の受託生産事業を行っており、売上高が生産高であるため記載を省略しています。
5 その他の部門は、工事の請負及び不動産の賃貸を行っているため、記載を省略しています。
b 受注実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績は、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| 熱処理部門(熱処理炉) | 3,094 | △6.9 | 3,366 | △26.7 |
| その他部門(工事の請負) | 1,233 | 5.7 | 77 | △1.8 |
| 合計 | 4,327 | △3.6 | 3,443 | △26.3 |
(注) 1 その他主要な製品に関しては、受注生産を行っていません。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
c 販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| 環境・リサイクル部門 | 69,353 | 2.7 |
| 製錬部門 | 268,000 | 27.6 |
| 電子材料部門 | 147,489 | 54.4 |
| 金属加工部門 | 77,799 | △5.5 |
| 熱処理部門 | 23,027 | △17.7 |
| その他部門 | 2,333 | 30.8 |
| 合計 | 588,003 | 21.2 |
(注) 1 金額は販売価格によっています。
2 セグメント間の取引につきましては相殺消去しています。
3 最近2連結会計年度の主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 田中貴金属工業㈱ | 65,403 | 13.5 | 80,708 | 13.7 |
| 住商マテリアル㈱ | 37,420 | 7.7 | 61,103 | 10.4 |
4 上記の金額には消費税等は含まれていません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 当連結会計年度の財政状態の分析
a 資産の部
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して85,975百万円増加し598,471百万円となりました。流動資産で84,856百万円の増加、固定資産で1,119百万円の増加となります。
流動資産の増加は、たな卸資産の増加89,924百万円、受取手形及び売掛金の増加9,002百万円、及び現金及び預金の減少13,452百万円等によるものです。
固定資産の増加は、有形固定資産の増加7,231百万円、無形固定資産その他の増加937百万円、長期貸付金の減少5,825百万円、及び投資その他の資産その他の減少1,214百万円等によるものです。
b 負債の部
負債につきましては、前連結会計年度末と比較して67,501百万円増加しました。これは、借入地金の増加24,809百万円、支払手形及び買掛金の増加20,857百万円、短期借入金の増加13,008百万円、及びコマーシャル・ペーパーの増加11,000百万円等によるものです。
c 純資産の部
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益が21,824百万円となり、配当金の支払い等を行った結果、株主資本が17,554百万円増加しました。また、その他有価証券評価差額金の増加等により、その他の包括利益累計額が102百万円増加し、純資産合計では前連結会計年度末に比較し18,473百万円増加しました。この結果、自己資本比率は44.4%となりました。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
a 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較し、金、銀、PGM(白金族)等の貴金属価格が上昇したことや、銀地金代を含む取引が増加したこと等から、製錬部門及び電子材料部門等で増収となりました。この結果、前連結会計年度の485,130百万円に対し21.2%増加し588,003百万円となりました。
b 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、原材料費が増加したこと等により、前連結会計年度の421,630百万円に対し、21.5%増加し512,155百万円となりました。
これらの結果、売上高に対する売上原価率は前連結会計年度の86.9%に対し、87.1%となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、給料及び手当の増加等により、前連結会計年度の37,544百万円に対して2.3%増加し、38,393百万円となりました。
c 営業利益
当連結会計年度の営業利益は前述の要因により、前連結会計年度の25,955百万円に対し44.3%増加し、37,454百万円となりました。
d 営業外収益(費用)
当連結会計年度は、持分法による投資損失の計上等により、前連結会計年度の3,041百万円の収益(純額)に対し、254百万円の費用(純額)となりました。
e 特別利益(損失)
当連結会計年度は、特別利益で投資有価証券売却益等5,458百万円を計上しましたが、特別損失では、減損損失等3,797百万円を計上しました。
これにより、当連結会計年度の特別利益から特別損失を差引いた純額は、前連結会計年度の234百万円の損失に対し、1,660百万円の利益となりました。
f 税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の28,762百万円に対し35.1%増加し、38,860百万円となりました。
g 法人税等
当連結会計年度の法人税等は13,636百万円となりました。税効果を適用した当連結会計年度の税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率は、法定実効税率の31.3%より3.8ポイント高い35.1%となりました。
h 非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、主に㈱日本ピージーエム、DOWA IPクリエイション㈱等の非支配株主に帰属する利益からなり、当連結会計年度は、前連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純利益1,284百万円に対し2,115百万円増加し、非支配株主に帰属する当期純利益3,399百万円となりました。
i 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の17,395百万円に対し25.5%増加し、21,824百万円となりました。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されており、この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り・予測を実施しています。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。
a 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権につきましては過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率により計上し、貸倒懸念債権につきましては個別に債権の回収可能性を検討し回収不能見込額を計上しています。
b 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産につきまして、将来の課税所得及び継続的な税務計画をもって検討し、全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産を取り崩しています。
c 退職給付に係る負債
従業員の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されています。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準及び退職率等が含まれます。当社グループは、割引率を主に日本国債の金利により決定しているほか、報酬水準の増加率及び従業員の平均勤務期間につきましては当社グループの過去の実績値に基づいて決定しています。
d 環境対策引当金
「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(平成13年6月22日 法律第65号)及び「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行令の一部を改正する政令」(平成24年 政令第298号)の規定により、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を保有している事業者は適切な保管と届出が要求され、2027年3月31日までに処分することが義務付けられました。
当社グループは、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に係るコストが、当連結会計年度以前の事象により起因して将来発生するものであること、及び金額を合理的に見積ることが可能であること等により、当連結会計年度末において、処分費用を見積計上しています。
e 固定資産の減損
当社グループは、主として事業グループ単位を資産グループとし、遊休資産は個々の資産グループとしています。
減損の兆候がある資産グループにつきましては、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額がこれらの帳簿価額を下回る場合には、減損損失を特別損失に計上しています。なお、資産グループの回収可能価額は、正味売却価額及び使用価値により測定しています。
f その他有価証券等の減損
当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する持分を所有しています。これらの株式には価格変動性が高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。
当社グループは時価又は実質価額が著しく下落しかつ回復可能性がないと判断した場合、これら有価証券の減損を実施しています。公開会社の株式は、期末月平均の株価が取得原価の50%を下回った場合、また非公開会社の株式は、当該会社の実質価額が取得原価の50%を下回った場合に、回復する見込が合理的に予測できる場合を除き減損処理を行うこととしています。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、コアビジネスである環境・リサイクル部門、製錬部門、電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門を中心に事業を行っており、このうち、当連結会計年度の売上高の48.0%を占める製錬部門は、非鉄金属相場及び為替相場の変動の影響を受けやすいため、状況に応じて非鉄金属先渡取引及び為替予約取引等によりリスク軽減に努めています。
当社グループでは、今後も収益性の向上及び財務体質の改善に努めていきますが、非鉄金属相場及び為替相場の急激な変動、景気動向等の外的要因により業績に影響を受ける可能性があります。