有価証券報告書-第123期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、当期からスタートした「中期計画2027」において、「循環のクオリティを追求する。」をテーマとして掲げています。企業価値の向上に向けて「価値の創出」と「変動の抑制・期待の醸成」を基本戦略とし、循環型ビジネスモデルのさらなる強化と経営基盤の充実化のための諸施策を着実に実行しています。
当連結会計年度における当社グループの事業の状況は、次のとおりです。
需要動向
当社グループの製品・サービスの需要動向につきまして、前期と比較して、環境・リサイクル関連サービスは廃棄物処理の受注が堅調でした。自動車関連製品及びサービスは、自動車の生産が回復基調にあったことから受注・販売が増加しました。情報通信関連製品の販売はAIサーバー向けを中心に堅調に推移しました。他方、新エネルギー関連製品の販売は低調に推移しました。
相場環境
前期と比較して平均為替レートは円高ドル安となったものの、金、銀及びPGM(白金族金属)等の貴金属の平均価格が上昇したことが業績に寄与しました。また、第3四半期に為替が円安で推移したことや貴金属価格が上昇したことに伴うヘッジ取引評価損失(デリバティブ評価損失)を計上しましたが、第4四半期末にかけて貴金属価格が下落したことから影響額が縮小しました。
コスト
電力代等のエネルギーコストは前期と比較して減少したものの、製錬原料の購入条件等の悪化が収益に影響を与えました。また、人件費や減価償却費等が増加しました。
これらの結果、当期の連結売上高は前期比9.8%増の745,410百万円、連結営業利益は同6.1%増の34,192百万円、連結経常利益は海外亜鉛鉱山の運営会社等の持分法利益が増加したこと等により、同24.6%増の54,325百万円となりました。また、第4四半期に投資有価証券売却益を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は同130.2%増の62,458百万円となりました。
主要セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
環境・リサイクル部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
廃棄物処理事業では焼却の処理量は前期並みとなり、処理単価は堅調に推移しました。溶融・再資源化の処理量は増加しました。土壌浄化事業では受注済みの案件の処理が順調に進捗しました。また、不燃性廃棄物の再資源化の処理量は増加しました。リサイクル事業では家電リサイクルの処理量は増加しました。一方で、当社グループ製錬所向けのリサイクル原料の集荷量は減少しました。東南アジア事業では、インドネシアにおける廃棄物処理の受注が増加しました。一方で、タイの最終処分場において、将来の覆土費用を主な内容とする維持管理費用の見積りを見直した結果、コストが増加しました。営業外損益では、廃棄物処理事業の持分法投資損益が悪化しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比26.1%増の227,173百万円、営業利益は同15.2%増の16,021百万円、経常利益は同10.3%増の16,512百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
製錬部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
貴金属銅事業では金、銀等の平均価格が上昇したことにより、売上高は増加しました。また、第3四半期末に為替が円安で推移したことや貴金属相場が上昇したことに伴うヘッジ取引評価損失(デリバティブ評価損失)を計上しましたが、第4四半期末にかけて貴金属価格が下落したことから影響額が縮小しました。PGM事業では使用済み自動車排ガス浄化触媒の集荷量が増加しました。一方で、第3四半期以降に為替の円安が進行したことに伴うヘッジ取引評価損失(デリバティブ評価損失)を計上しました。また、PGM価格の上昇に伴って地金リース費用が増加しました。亜鉛事業では亜鉛の生産量は減少しました。電力代等のエネルギーコストは減少したものの、原料代は製錬原料の購入条件が悪化しました。営業外損益では海外亜鉛鉱山の持分法投資利益が金属価格の上昇により増加しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比37.0%増の364,783百万円、営業利益は同34.1%減の6,958百万円、経常利益は同14.8%増の19,682百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
電子材料部門
売上高、営業損益、経常利益の状況
(単位:百万円)
半導体事業では第2四半期におけるウェアラブル機器向け近赤外LED及びPD(受光素子)の新規製品の量産販売開始により、売上及び利益が増加しました。電子材料事業では競合他社との競争激化により、銀粉の販売は減少しました。また、第3四半期に銀粉の原料調達に係る費用が銀価格の高騰及びリースレートの上昇に伴い増加しました。機能材料事業では磁性粉の販売が改善に向かいました。営業外損益では次世代二次電池や燃料電池向け新規製品の有償サンプル代収入が増加しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比36.6%減の104,584百万円、営業損益は同2,071百万円減の2,663百万円の損失、経常利益は同265.9%増の1,135百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
金属加工部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
伸銅品事業では自動車の生産が回復基調であったことから、自動車関連製品の販売は増加しました。また、AIサーバー向け等の需要が堅調であったことから、情報通信関連製品の販売は増加しました。また、銅の価格が第4四半期に上昇したことが業績に寄与しました。めっき事業では自動車向けの需要が堅調に推移しました。回路基板事業では販売が堅調に推移しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比14.4%増の147,336百万円、営業利益は同75.9%増の9,307百万円、経常利益は同64.8%増の9,789百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
熱処理部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
熱処理事業では国内の自動車生産が回復基調であったことから、熱処理受託加工の受注は増加しました。工業炉事業では国内のメンテナンス受注は堅調でしたが、新炉販売及び海外のメンテナンス受注が減少しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比0.7%増の33,999百万円、営業利益は同5.9%減の1,985百万円、経常利益は同23.7%増の2,714百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より8,027百万円増加し、49,276百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は5,241百万円の収入(前期比7,585百万円支出増)となりました。主に、税金等調整前当期純利益78,104百万円、棚卸資産の増加81,440百万円、及び減価償却費30,965百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は12,127百万円の収入(前期比53,545百万円収入増)となりました。主に、投資有価証券の売却による収入40,229百万円、有形固定資産の取得による支出34,604百万円、及び関係会社の有償減資による収入6,207百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は10,019百万円の支出(前期比5,899百万円支出増)となりました。主に、自己株式の取得による支出9,991百万円、有利子負債の増加9,678百万円、及び配当金の支払い9,178百万円等によるものです。
b 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金需要は運転資金及び成長分野を中心とした設備投資、研究開発投資、株主への利益配分等によるものです。当社は、これらの資金需要に対しては内部資金からの充当を主としており、グループファイナンスを通じて内部資金の効率向上に努めています。また、必要に応じて外部からの資金調達を実施しており、実施にあたっては、金融機関からの借入又は社債等の多様な手段の中から、その時々の市場環境も考慮したうえで当社にとって有利な手段を選択しています。
また、金融情勢を勘案して保有現預金残高を決定するとともに、短期流動性確保の手段として、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しているほか、短期社債(電子コマーシャル・ペーパー)の発行枠450億円を設けています。長期性資金につきましては、機動的な調達手段として、社債300億円の募集に関する発行登録(発行予定期間:2025年5月3日~2027年5月2日)を行っています。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりです。
(注) 1 金額は、販売価格によっています。
2 環境・リサイクル部門は、廃棄物処理、金属リサイクル、土壌浄化処理受託及び運輸事業を行っており、生産実績がないため、記載を省略しています。
3 熱処理部門は、金属熱処理加工、表面処理加工及び熱処理加工設備・その付属設備の受託生産事業を行っており、売上高が生産高であるため記載を省略しています。
4 その他は、工事の請負及び不動産の賃貸を行っており、生産実績がないため、記載を省略しています。
b 受注実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績は、次のとおりです。
(注) 1 上記以外のその他主要な製品に関しては、概ね受注から役務提供までの期間が短いため、受注状況にする記載を省略しています。
2 その他(工事の請負)の受注残高の増加は、連結子会社であるDOWAテクノエンジ㈱において受注高が増加したこと等によるものです。
c 販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりです。
(注) 1 金額は販売価格によっています。
2 セグメント間の取引につきましては相殺消去しています。
3 最近2連結会計年度の主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 当連結会計年度の財政状態の分析
a 資産の部
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して120,939百万円増加し794,476百万円となりました。流動資産で109,745百万円の増加、固定資産で11,193百万円の増加となります。
流動資産の増加は、棚卸資産の増加82,228百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加12,845百万円、及び現金及び預金の増加7,647百万円等によるものです。
固定資産の増加は、投資有価証券の増加11,292百万円、有形固定資産の増加2,103百万円、無形固定資産の減少1,348百万円、及び繰延税金資産の減少702百万円等によるものです。
b 負債の部
負債につきましては、前連結会計年度末と比較して62,345百万円増加しました。これは、支払手形及び買掛金の増加21,203百万円、その他の増加15,380百万円、長期借入金の増加12,104百万円、及び1年内償還予定の社債の増加10,000百万円等によるものです。
c 純資産の部
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益が62,458百万円となり、配当金の支払い9,022百万円等を行った結果、株主資本が43,020百万円増加しました。また、その他有価証券評価差額金の増加15,354百万円等により、その他の包括利益累計額が14,142百万円増加し、純資産合計では前連結会計年度末に比較し58,593百万円増加しました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比較して1.8ポイント低い57.3%となりました。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
a 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較し、金、銀等の平均価格が上昇したこと等から、製錬部門等で増収となりました。この結果、前連結会計年度の678,672百万円に対し、9.8%増の745,410百万円となりました。
b 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、原材料費が増加したこと等により、前連結会計年度の592,043百万円に対し、10.7%増の655,111百万円となりました。
これらの結果、売上高に対する売上原価率は前連結会計年度の87.2%に対し、87.9%となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、給料及び手当の増加等により、前連結会計年度の54,403百万円に対し、3.1%増の56,106百万円となりました。
c 営業利益
当連結会計年度の営業利益は前述の要因により、前連結会計年度の32,226百万円に対し、6.1%増の34,192百万円となりました。
d 営業外収益(費用)
当連結会計年度は、持分法による投資利益等により、前連結会計年度の11,372百万円の収益(純額)に対し、20,133百万円の収益(純額)となりました。
e 特別利益(損失)
当連結会計年度は、特別利益で投資有価証券売却益等29,514百万円を計上しましたが、特別損失では、減損損失等5,735百万円を計上しました。
これにより、当連結会計年度の特別利益から特別損失を差引いた純額は、前連結会計年度の4,993百万円の損失に対し、23,779百万円の利益となりました。
f 税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の38,604百万円に対し、102.3%増の78,104百万円となりました。
g 法人税等
当連結会計年度の法人税等は13,609百万円となりました。税効果を適用した当連結会計年度の税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率は、法定実効税率の31.3%より13.9ポイント低い17.4%となりました。
h 非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、主に㈱日本ピージーエム、㈱相双スマートエコカンパニー等の非支配株主に帰属する利益からなり、当連結会計年度は、前連結会計年度の911百万円に対し、123.5%増の2,037百万円となりました。
i 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の27,128百万円に対し、130.2%増の62,458百万円となりました。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されており、この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り・予測を実施しています。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。
a 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権につきましては過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率により計上し、貸倒懸念債権につきましては個別に債権の回収可能性を検討し回収不能見込額を計上しています。
b 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産につきまして、将来の課税所得及び継続的な税務計画をもって検討し、全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産を取り崩しています。
c 退職給付に係る負債
従業員の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されています。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準及び退職率等が含まれます。当社グループは、割引率を主に日本国債の金利により決定しているほか、報酬水準の増加率及び従業員の平均勤務期間につきましては当社グループの過去の実績値に基づいて決定しています。
d 環境対策引当金
「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(平成13年6月22日 法律第65号)及び「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行令の一部を改正する政令」(平成24年 政令第298号)の規定により、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を保有している事業者は適切な保管と届出が要求され、2027年3月31日までに処分することが義務付けられました。
当社グループは、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に係るコストが、当連結会計年度以前の事象により起因して将来発生するものであること、及び金額を合理的に見積ることが可能であること等により、当連結会計年度末において、処分費用を見積計上しています。
e 固定資産の減損
当社グループは、主として事業グループ単位を資産グループとし、遊休資産は個々の資産グループとしています。
減損の兆候がある資産グループにつきましては、当該資産グループから得られる回収可能価額がこれらの帳簿価額を下回る場合には、その差額を減損損失として認識しています。
f その他有価証券等の減損
当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する持分を所有しています。これらの株式には価格変動性が高い市場価格のある株式と、株価の決定が困難である市場価格のない株式が含まれます。
当社グループにおいて、市場価格のある株式は期末月平均の株価が取得原価の50%を下回った場合、また市場価格のない株式は当該会社の実質価額が取得原価の50%を下回り、かつ回復する見込みがあると認められない場合に、減損処理を行うこととしています。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、コアビジネスである環境・リサイクル部門、製錬部門、電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門を中心に事業を行っており、このうち、当連結会計年度の売上高の48.9%を占める製錬部門は、非鉄金属相場及び為替相場の変動の影響を受けやすいため、状況に応じて非鉄金属先渡取引及び為替予約取引等によりリスク軽減に努めています。
当社グループでは、今後も収益性の向上及び財務体質の改善に努めていきますが、非鉄金属相場及び為替相場の急激な変動、景気動向等の外的要因により業績に影響を受ける可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、当期からスタートした「中期計画2027」において、「循環のクオリティを追求する。」をテーマとして掲げています。企業価値の向上に向けて「価値の創出」と「変動の抑制・期待の醸成」を基本戦略とし、循環型ビジネスモデルのさらなる強化と経営基盤の充実化のための諸施策を着実に実行しています。
当連結会計年度における当社グループの事業の状況は、次のとおりです。
需要動向
当社グループの製品・サービスの需要動向につきまして、前期と比較して、環境・リサイクル関連サービスは廃棄物処理の受注が堅調でした。自動車関連製品及びサービスは、自動車の生産が回復基調にあったことから受注・販売が増加しました。情報通信関連製品の販売はAIサーバー向けを中心に堅調に推移しました。他方、新エネルギー関連製品の販売は低調に推移しました。
相場環境
前期と比較して平均為替レートは円高ドル安となったものの、金、銀及びPGM(白金族金属)等の貴金属の平均価格が上昇したことが業績に寄与しました。また、第3四半期に為替が円安で推移したことや貴金属価格が上昇したことに伴うヘッジ取引評価損失(デリバティブ評価損失)を計上しましたが、第4四半期末にかけて貴金属価格が下落したことから影響額が縮小しました。
コスト
電力代等のエネルギーコストは前期と比較して減少したものの、製錬原料の購入条件等の悪化が収益に影響を与えました。また、人件費や減価償却費等が増加しました。
これらの結果、当期の連結売上高は前期比9.8%増の745,410百万円、連結営業利益は同6.1%増の34,192百万円、連結経常利益は海外亜鉛鉱山の運営会社等の持分法利益が増加したこと等により、同24.6%増の54,325百万円となりました。また、第4四半期に投資有価証券売却益を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は同130.2%増の62,458百万円となりました。
主要セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
環境・リサイクル部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 180,142 | 227,173 | 47,031 | 26.1% |
| 営業利益 | 13,909 | 16,021 | 2,112 | 15.2% |
| 経常利益 | 14,967 | 16,512 | 1,544 | 10.3% |
廃棄物処理事業では焼却の処理量は前期並みとなり、処理単価は堅調に推移しました。溶融・再資源化の処理量は増加しました。土壌浄化事業では受注済みの案件の処理が順調に進捗しました。また、不燃性廃棄物の再資源化の処理量は増加しました。リサイクル事業では家電リサイクルの処理量は増加しました。一方で、当社グループ製錬所向けのリサイクル原料の集荷量は減少しました。東南アジア事業では、インドネシアにおける廃棄物処理の受注が増加しました。一方で、タイの最終処分場において、将来の覆土費用を主な内容とする維持管理費用の見積りを見直した結果、コストが増加しました。営業外損益では、廃棄物処理事業の持分法投資損益が悪化しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比26.1%増の227,173百万円、営業利益は同15.2%増の16,021百万円、経常利益は同10.3%増の16,512百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | |||||||
| 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | |
| 国内の廃棄物中間処理量 | 100 | 90 | 90 | 86 | 95 | 89 | 94 | 87 |
| 家電リサイクル処理台数 | 100 | 100 | 97 | 94 | 103 | 103 | 105 | 95 |
| 東南アジアの廃棄物処理額 | 100 | 91 | 112 | 122 | 98 | 105 | 123 | 116 |
製錬部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 266,355 | 364,783 | 98,427 | 37.0% |
| 営業利益 | 10,561 | 6,958 | △3,602 | △34.1% |
| 経常利益 | 17,142 | 19,682 | 2,540 | 14.8% |
貴金属銅事業では金、銀等の平均価格が上昇したことにより、売上高は増加しました。また、第3四半期末に為替が円安で推移したことや貴金属相場が上昇したことに伴うヘッジ取引評価損失(デリバティブ評価損失)を計上しましたが、第4四半期末にかけて貴金属価格が下落したことから影響額が縮小しました。PGM事業では使用済み自動車排ガス浄化触媒の集荷量が増加しました。一方で、第3四半期以降に為替の円安が進行したことに伴うヘッジ取引評価損失(デリバティブ評価損失)を計上しました。また、PGM価格の上昇に伴って地金リース費用が増加しました。亜鉛事業では亜鉛の生産量は減少しました。電力代等のエネルギーコストは減少したものの、原料代は製錬原料の購入条件が悪化しました。営業外損益では海外亜鉛鉱山の持分法投資利益が金属価格の上昇により増加しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比37.0%増の364,783百万円、営業利益は同34.1%減の6,958百万円、経常利益は同14.8%増の19,682百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | |||||||
| 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | |
| リサイクル原料取扱量 (小坂製錬㈱) | 100 | 97 | 103 | 98 | 97 | 85 | 94 | 89 |
| 亜鉛生産量(秋田製錬㈱) | 100 | 61 | 99 | 62 | 81 | 71 | 77 | 91 |
電子材料部門
売上高、営業損益、経常利益の状況
(単位:百万円)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 164,861 | 104,584 | △60,277 | △36.6% |
| 営業損益 | △592 | △2,663 | △2,071 | - |
| 経常利益 | 310 | 1,135 | 825 | 265.9% |
半導体事業では第2四半期におけるウェアラブル機器向け近赤外LED及びPD(受光素子)の新規製品の量産販売開始により、売上及び利益が増加しました。電子材料事業では競合他社との競争激化により、銀粉の販売は減少しました。また、第3四半期に銀粉の原料調達に係る費用が銀価格の高騰及びリースレートの上昇に伴い増加しました。機能材料事業では磁性粉の販売が改善に向かいました。営業外損益では次世代二次電池や燃料電池向け新規製品の有償サンプル代収入が増加しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比36.6%減の104,584百万円、営業損益は同2,071百万円減の2,663百万円の損失、経常利益は同265.9%増の1,135百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | |||||||
| 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | |
| LED販売量 | 100 | 112 | 114 | 95 | 101 | 123 | 95 | 86 |
| 銀粉販売量 | 100 | 64 | 47 | 30 | 21 | 14 | 13 | 17 |
金属加工部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 128,798 | 147,336 | 18,537 | 14.4% |
| 営業利益 | 5,291 | 9,307 | 4,015 | 75.9% |
| 経常利益 | 5,939 | 9,789 | 3,850 | 64.8% |
伸銅品事業では自動車の生産が回復基調であったことから、自動車関連製品の販売は増加しました。また、AIサーバー向け等の需要が堅調であったことから、情報通信関連製品の販売は増加しました。また、銅の価格が第4四半期に上昇したことが業績に寄与しました。めっき事業では自動車向けの需要が堅調に推移しました。回路基板事業では販売が堅調に推移しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比14.4%増の147,336百万円、営業利益は同75.9%増の9,307百万円、経常利益は同64.8%増の9,789百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | |||||||
| 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | |
| 伸銅品販売量 | 100 | 102 | 109 | 99 | 104 | 108 | 112 | 109 |
熱処理部門
売上高、営業利益、経常利益の状況
(単位:百万円)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 33,780 | 33,999 | 219 | 0.7% |
| 営業利益 | 2,110 | 1,985 | △125 | △5.9% |
| 経常利益 | 2,194 | 2,714 | 520 | 23.7% |
熱処理事業では国内の自動車生産が回復基調であったことから、熱処理受託加工の受注は増加しました。工業炉事業では国内のメンテナンス受注は堅調でしたが、新炉販売及び海外のメンテナンス受注が減少しました。
これらの結果、当部門の売上高は前期比0.7%増の33,999百万円、営業利益は同5.9%減の1,985百万円、経常利益は同23.7%増の2,714百万円となりました。
主要製品・主要サービスの状況
(2025年3月期第1四半期連結期間を100として指数化)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | |||||||
| 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | |
| 熱処理加工売上高 | 100 | 103 | 103 | 108 | 101 | 108 | 109 | 111 |
| 工業炉売上高 | 100 | 143 | 137 | 291 | 115 | 166 | 124 | 231 |
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 比較増減 | |||
| 百万円 | 百万円 | 百万円 | |||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 12,827 | 5,241 | △7,585 | ||
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △41,418 | 12,127 | 53,545 | ||
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △4,120 | △10,019 | △5,899 | ||
| 換算差額 | 910 | 795 | △114 | ||
| 増減 | △31,800 | 8,145 | 39,945 | ||
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 73,049 | 41,249 | △31,800 | ||
| 連結子会社の決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | - | △117 | △117 | ||
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 41,249 | 49,276 | 8,027 |
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より8,027百万円増加し、49,276百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は5,241百万円の収入(前期比7,585百万円支出増)となりました。主に、税金等調整前当期純利益78,104百万円、棚卸資産の増加81,440百万円、及び減価償却費30,965百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は12,127百万円の収入(前期比53,545百万円収入増)となりました。主に、投資有価証券の売却による収入40,229百万円、有形固定資産の取得による支出34,604百万円、及び関係会社の有償減資による収入6,207百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は10,019百万円の支出(前期比5,899百万円支出増)となりました。主に、自己株式の取得による支出9,991百万円、有利子負債の増加9,678百万円、及び配当金の支払い9,178百万円等によるものです。
b 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金需要は運転資金及び成長分野を中心とした設備投資、研究開発投資、株主への利益配分等によるものです。当社は、これらの資金需要に対しては内部資金からの充当を主としており、グループファイナンスを通じて内部資金の効率向上に努めています。また、必要に応じて外部からの資金調達を実施しており、実施にあたっては、金融機関からの借入又は社債等の多様な手段の中から、その時々の市場環境も考慮したうえで当社にとって有利な手段を選択しています。
また、金融情勢を勘案して保有現預金残高を決定するとともに、短期流動性確保の手段として、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しているほか、短期社債(電子コマーシャル・ペーパー)の発行枠450億円を設けています。長期性資金につきましては、機動的な調達手段として、社債300億円の募集に関する発行登録(発行予定期間:2025年5月3日~2027年5月2日)を行っています。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前期比(%) |
| 製錬部門 | 373,226 | 39.1 |
| 電子材料部門 | 104,234 | △37.0 |
| 金属加工部門 | 147,625 | 13.1 |
| 合計 | 625,086 | 10.8 |
(注) 1 金額は、販売価格によっています。
2 環境・リサイクル部門は、廃棄物処理、金属リサイクル、土壌浄化処理受託及び運輸事業を行っており、生産実績がないため、記載を省略しています。
3 熱処理部門は、金属熱処理加工、表面処理加工及び熱処理加工設備・その付属設備の受託生産事業を行っており、売上高が生産高であるため記載を省略しています。
4 その他は、工事の請負及び不動産の賃貸を行っており、生産実績がないため、記載を省略しています。
b 受注実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績は、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| 熱処理部門(工業炉) | 3,850 | 38.3 | 3,769 | 6.6 |
| その他(工事の請負) | 5,696 | 344.6 | 4,426 | 525.6 |
| 合計 | 9,546 | 134.8 | 8,195 | 93.1 |
(注) 1 上記以外のその他主要な製品に関しては、概ね受注から役務提供までの期間が短いため、受注状況にする記載を省略しています。
2 その他(工事の請負)の受注残高の増加は、連結子会社であるDOWAテクノエンジ㈱において受注高が増加したこと等によるものです。
c 販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| 環境・リサイクル部門 | 111,105 | 11.0 |
| 製錬部門 | 352,169 | 38.6 |
| 電子材料部門 | 96,137 | △39.3 |
| 金属加工部門 | 147,258 | 14.4 |
| 熱処理部門 | 33,997 | 0.7 |
| その他 | 4,742 | 31.2 |
| 合計 | 745,410 | 9.8 |
(注) 1 金額は販売価格によっています。
2 セグメント間の取引につきましては相殺消去しています。
3 最近2連結会計年度の主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 田中貴金属工業㈱ | 89,765 | 13.2 | 159,888 | 21.4 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 当連結会計年度の財政状態の分析
a 資産の部
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して120,939百万円増加し794,476百万円となりました。流動資産で109,745百万円の増加、固定資産で11,193百万円の増加となります。
流動資産の増加は、棚卸資産の増加82,228百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加12,845百万円、及び現金及び預金の増加7,647百万円等によるものです。
固定資産の増加は、投資有価証券の増加11,292百万円、有形固定資産の増加2,103百万円、無形固定資産の減少1,348百万円、及び繰延税金資産の減少702百万円等によるものです。
b 負債の部
負債につきましては、前連結会計年度末と比較して62,345百万円増加しました。これは、支払手形及び買掛金の増加21,203百万円、その他の増加15,380百万円、長期借入金の増加12,104百万円、及び1年内償還予定の社債の増加10,000百万円等によるものです。
c 純資産の部
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益が62,458百万円となり、配当金の支払い9,022百万円等を行った結果、株主資本が43,020百万円増加しました。また、その他有価証券評価差額金の増加15,354百万円等により、その他の包括利益累計額が14,142百万円増加し、純資産合計では前連結会計年度末に比較し58,593百万円増加しました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比較して1.8ポイント低い57.3%となりました。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
a 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較し、金、銀等の平均価格が上昇したこと等から、製錬部門等で増収となりました。この結果、前連結会計年度の678,672百万円に対し、9.8%増の745,410百万円となりました。
b 売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、原材料費が増加したこと等により、前連結会計年度の592,043百万円に対し、10.7%増の655,111百万円となりました。
これらの結果、売上高に対する売上原価率は前連結会計年度の87.2%に対し、87.9%となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、給料及び手当の増加等により、前連結会計年度の54,403百万円に対し、3.1%増の56,106百万円となりました。
c 営業利益
当連結会計年度の営業利益は前述の要因により、前連結会計年度の32,226百万円に対し、6.1%増の34,192百万円となりました。
d 営業外収益(費用)
当連結会計年度は、持分法による投資利益等により、前連結会計年度の11,372百万円の収益(純額)に対し、20,133百万円の収益(純額)となりました。
e 特別利益(損失)
当連結会計年度は、特別利益で投資有価証券売却益等29,514百万円を計上しましたが、特別損失では、減損損失等5,735百万円を計上しました。
これにより、当連結会計年度の特別利益から特別損失を差引いた純額は、前連結会計年度の4,993百万円の損失に対し、23,779百万円の利益となりました。
f 税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の38,604百万円に対し、102.3%増の78,104百万円となりました。
g 法人税等
当連結会計年度の法人税等は13,609百万円となりました。税効果を適用した当連結会計年度の税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率は、法定実効税率の31.3%より13.9ポイント低い17.4%となりました。
h 非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、主に㈱日本ピージーエム、㈱相双スマートエコカンパニー等の非支配株主に帰属する利益からなり、当連結会計年度は、前連結会計年度の911百万円に対し、123.5%増の2,037百万円となりました。
i 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の27,128百万円に対し、130.2%増の62,458百万円となりました。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されており、この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り・予測を実施しています。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。
a 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権につきましては過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率により計上し、貸倒懸念債権につきましては個別に債権の回収可能性を検討し回収不能見込額を計上しています。
b 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産につきまして、将来の課税所得及び継続的な税務計画をもって検討し、全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産を取り崩しています。
c 退職給付に係る負債
従業員の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されています。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準及び退職率等が含まれます。当社グループは、割引率を主に日本国債の金利により決定しているほか、報酬水準の増加率及び従業員の平均勤務期間につきましては当社グループの過去の実績値に基づいて決定しています。
d 環境対策引当金
「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(平成13年6月22日 法律第65号)及び「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行令の一部を改正する政令」(平成24年 政令第298号)の規定により、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を保有している事業者は適切な保管と届出が要求され、2027年3月31日までに処分することが義務付けられました。
当社グループは、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に係るコストが、当連結会計年度以前の事象により起因して将来発生するものであること、及び金額を合理的に見積ることが可能であること等により、当連結会計年度末において、処分費用を見積計上しています。
e 固定資産の減損
当社グループは、主として事業グループ単位を資産グループとし、遊休資産は個々の資産グループとしています。
減損の兆候がある資産グループにつきましては、当該資産グループから得られる回収可能価額がこれらの帳簿価額を下回る場合には、その差額を減損損失として認識しています。
f その他有価証券等の減損
当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する持分を所有しています。これらの株式には価格変動性が高い市場価格のある株式と、株価の決定が困難である市場価格のない株式が含まれます。
当社グループにおいて、市場価格のある株式は期末月平均の株価が取得原価の50%を下回った場合、また市場価格のない株式は当該会社の実質価額が取得原価の50%を下回り、かつ回復する見込みがあると認められない場合に、減損処理を行うこととしています。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、コアビジネスである環境・リサイクル部門、製錬部門、電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門を中心に事業を行っており、このうち、当連結会計年度の売上高の48.9%を占める製錬部門は、非鉄金属相場及び為替相場の変動の影響を受けやすいため、状況に応じて非鉄金属先渡取引及び為替予約取引等によりリスク軽減に努めています。
当社グループでは、今後も収益性の向上及び財務体質の改善に努めていきますが、非鉄金属相場及び為替相場の急激な変動、景気動向等の外的要因により業績に影響を受ける可能性があります。