有価証券報告書-第84期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/27 14:10
【資料】
PDFをみる
【項目】
167項目
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
当社グループは事業を取り巻く経営環境の変化に対応し、企業の持続的成長の実現を図るべく、「社会構造の変化に即応できる守りの経営」「社会の発展に寄与する攻めの経営」「新しい企業価値をもたらす共創経営」を骨子とする「中期経営計画(2023年度~2025年度)」をスタートし、原子力発電所の再稼働関連工事の受注によるエリア拡大や、建設工事後の補修工事への参入、データセンター・半導体施設への新規分野開拓等を積極的に進めました。また、1月1日に発生した令和6年能登半島地震に際しては、被災地への義援金と支援物資の提供を行い、七尾大田火力発電所の復旧工事に従事することで、震災復興を支援いたしました。さらに、社員の安全・品質意識の向上のため、千葉県木更津市に過去の現場における災害・品質不適合の風化防止を目的とした教育施設「教訓会得館」を設立いたしました。
その結果、当連結会計年度の業績につきましては、受注高135,985百万円(前年同期比1.2%減)、売上高129,363百万円(前年同期比2.9%増)、うち海外工事は8,677百万円(前年同期比32.2%減)となりました。
利益面につきましては、営業利益10,049百万円(前年同期比29.9%減)、経常利益11,512百万円(前年同期比23.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益8,395百万円(前年同期比20.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(建設工事部門)
受注高は、自家用火力発電設備工事が増加したものの、事業用火力発電設備工事および環境保全設備工事が減少したことにより、部門全体として減少し、42,303百万円(前年同期比27.3%減、構成比31.1%)となりました。
売上高は、自家用火力発電設備工事が減少したものの、環境保全設備工事が増加したことにより、部門全体として増加し、46,954百万円(前年同期比6.2%増、構成比36.3%)となりました。
セグメント利益は事業用火力発電設備工事の利益率の低下により、1,608百万円(前年同期比66.2%減)となりました。
(補修工事部門)
受注高は、製鉄関連設備工事が減少したものの、事業用火力発電設備工事および原子力発電設備工事が増加したことにより、部門全体として増加し、93,681百万円(前年同期比18.0%増、構成比68.9%)となりました。
売上高は、製鉄関連設備工事が減少したものの、自家用火力発電設備工事および事業用火力発電設備工事が増加したことにより、部門全体として増加し、82,408百万円(前年同期比1.0%増、構成比63.7%)となりました。
セグメント利益は原子力発電設備工事の落ち込みにより、12,245百万円(前年同期比10.9%減)となりました。
(2) 財政状態
流動資産は、現金預金が6,770百万円減少したものの、受取手形・完成工事未収入金及び契約資産が5,844百万円および電子記録債権が1,732百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて2,516百万円増加し106,832百万円となりました。
固定資産は、繰延税金資産が1,255百万円減少したものの、投資有価証券が5,176百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて3,467百万円増加し46,190百万円となりました。
流動負債は、流動負債その他が3,602百万円減少したものの、1年内償還予定の社債が5,000百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて365百万円増加し39,116百万円となりました。
固定負債は、社債が5,000百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて5,440百万円減少し13,314百万円となりました。
純資産は、利益剰余金が6,104百万円およびその他有価証券評価差額金が3,370百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて11,059百万円増加し100,592百万円となりました。
なお、セグメント資産については、事業セグメントに配分された資産がないため、記載を省略しております。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は41,919百万円となり、前連結会計年度末より6,770百万円減少しました。なお、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(イ) 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは4,639百万円の支出(前連結会計年度は32,501百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益12,031百万円があったものの、営業債権、契約資産及び契約負債の増加10,527百万円および法人税等の支払額5,094百万円などがあったことによるものであります。
(ロ) 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは895百万円の支出(前連結会計年度は1,445百万円の支出)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出829百万円があったことによるものであります。
(ハ) 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは1,676百万円の支出(前連結会計年度は1,766百万円の支出)となりました。これは、主に配当金の支払額2,291百万円があったことによるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの資金の配分方針については、安定的な経営に必要となる適正な手許現金および現金同等物を確保し、それを超える部分については、成長投資、株主還元等への原資としており、企業価値向上に資する資金の配分に努めております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事施工のための外注費用および人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。運転資金に対しては原則、自己資金により賄っており、不足が生じた際はコミットメントライン契約に基づく借入、社債、および長期借入金により調達することとしております。
また、西風新都バイオマス発電所の建設費用等、設備投資資金需要に対しては自己資金、長期借入金および新株予約権により調達することとしております。なお、西風新都バイオマス発電所建設費用の資金調達においては、取引銀行2行とコミット型シンジケートローン契約を締結し、融資限度額である50億円の借入を実行し、現在返済中であります。
また、当社グループでは、資金の短期流動性を確保するため、シンジケート銀行団と150億円のコミットメントライン契約を締結し流動性リスクに備えております。
成長投資については、2023年度の設備投資額は856百万円となりました。設備投資の詳細につきましては、第3「設備の状況」をご参照ください。2024年度につきましては、中期経営計画で示した方針に則り情勢を鑑みながら適切な投資を実行してまいります。
株主還元につきましては、第4「提出会社の状況」3「配当政策」をご参照ください。
(4)生産、受注及び販売の実績
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では生産実績を定義することが困難であり、建設事業においては請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐわないので、受注高および売上高で表示しております。
(a) 受注実績
受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
受注高
(百万円)
受注残高
(百万円)
受注高
(百万円)
受注残高
(百万円)
建設工事部門58,20055,31942,30350,668
補修工事部門79,40035,73493,68147,006
合計137,60191,053135,98597,675

(b) 売上実績
売上実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
(百万円)
建設工事部門44,20746,954
補修工事部門81,56682,408
合計125,774129,363

(注) 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高およびその割合は次のとおりであります。
期別相手先売上高
(百万円)
割合
(%)
前連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
三菱重工業株式会社32,54425.9
当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
三菱重工業株式会社35,01227.1

なお、提出会社にかかる施工高、受注高および売上高の状況が当社グループの施工高、受注高および売上高の大半を占めていますので、参考のために提出会社個別の事業の状況を示せば次のとおりであります。
① 受注工事高、売上高、繰越工事高および施工高
期別工事別前期繰越
工事高
(百万円)
当期受注
工事高
(百万円)

(百万円)
当期売上高
(百万円)
次期繰越工事高当期
施工高
(百万円)
手持工事高
(百万円)
うち施工高
比率
(%)
金額
(百万円)
前事業年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
建設工事部門40,52352,33492,85840,05352,8042.11,12439,813
補修工事部門37,70475,331113,03578,00135,03421.07,35778,121

うち海外工事
78,228
7,779
127,666
3,845
205,894
11,625
118,055
8,590
87,839
3,034
9.7
11.0
8,481
333
117,935
8,594
当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
建設工事部門52,80439,45292,25743,39048,8672.91,40443,669
補修工事部門35,03489,936124,97178,85446,11714.76,76278,259

うち海外工事
87,839
3,034
129,389
2,734
217,228
5,769
122,244
5,262
94,984
506
8.6
45.4
8,166
229
121,929
5,158

(注) 1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に増減のあったものについては当期受注工事高にその増減が含まれております。したがって当期売上高にもかかる増減が含まれます。
2 次期繰越工事高の施工高は支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。
3 当期施工高は(当期売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致します。
4 当期受注工事高のうち海外工事の割合は、前事業年度3.0%、当事業年度2.1%であります。
② 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。
期別区分特命
(%)
競争
(%)

(%)
前事業年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
建設工事部門49.550.5100.0
補修工事部門88.211.8100.0
当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
建設工事部門49.950.1100.0
補修工事部門84.415.6100.0

(注) 百分比は請負金額比であります。
③ 売上高
期別区分国内海外
官公庁
(百万円)
民間
(百万円)
(A)
(百万円)
(A)/(B)
(%)
(B)
(百万円)
前事業年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
建設工事部門-31,4628,59021.440,053
補修工事部門3077,971--78,001
30109,4338,5907.3118,055
当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
建設工事部門-38,1275,26212.143,390
補修工事部門10478,750--78,854
104116,8775,2624.3122,244

(注) 1 海外工事の地域別売上高割合は、次のとおりであります。
地域前事業年度
(%)
当事業年度
(%)
アジア100.0100.0
100.0100.0

2 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前事業年度 請負金額10億円以上の主なもの
受注先施主・工事件名
三菱重工業株式会社
三菱重工業株式会社
香港電燈有限公司
中国電力株式会社
三隅発電所2号機ボイラ据付工事
JERAパワー武豊合同会社
武豊火力発電所5号機ボイラ・脱硝設備据付工事
香港電燈有限公司
ランマ火力発電所11号機建設工事

当事業年度 請負金額10億円以上の主なもの
受注先施主・工事件名
三菱重工業株式会社
香港電燈有限公司
日鉄エンジニアリング株式会社
JERAパワー横須賀合同会社
横須賀火力発電所ボイラ及びBOP設備据付工事
香港電燈有限公司
ランマ火力発電所12号機建設工事
広畑バイオマス発電株式会社
広畑バイオマス発電所建設工事


3 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高およびその割合は次のとおりであります。
期別相手先売上高
(百万円)
割合
(%)
前事業年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
三菱重工業株式会社30,60725.9
当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
三菱重工業株式会社34,09627.9

④ 手持工事高
2024年3月31日現在
区分国内海外
官公庁
(百万円)
民間
(百万円)
(A)
(百万円)
(A)/(B)
(%)
(B)
(百万円)
建設工事部門-48,3615061.048,867
補修工事部門-46,117--46,117
-94,4785060.594,984

(注) 手持工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりであります。
受注先施主・工事件名完成予定年月
三菱重工業株式会社日本原燃株式会社
六ヶ所再処理工場PA建屋配管据付工事
2024年9月完成予定
原電エンジニアリング
株式会社
日本原子力発電株式会社
東海第二発電所安全対策工事(火災防護対策工事)
2026年3月完成予定
三菱重工業株式会社姫路天然ガス株式会社
姫路天然ガス発電所建設工事
2026年4月完成予定
三菱重工業株式会社日本原燃株式会社
六ヶ所再処理工場電気・計装機器据付工事
2025年3月完成予定


(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、連結財務諸表作成に際しては経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告に影響を与える見積りが必要でありますが、この判断および見積りは、過去の実績を勘案するなど、可能な限り合理的な根拠を有した仮定や基準を設定した上で実施しております。しかしながら、事前に予測不能な事象の発生等により実際の結果が現時点の見積りと異なる場合も考えられます。
当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」(1)「連 結財務諸表」の「注記事項」(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しておりますが、以下に掲げる項目は、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えておりますので、特に記述いたします。
(一定の期間にわたり充足される履行義務による完成工事高及び工事損失引当金の計上方法)
当社グループは、一定の期間にわたり充足される履行義務については、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識しております。なお、履行義務の充足に係る進捗度の見積りの方法は、見積工事原価総額に対する発生原価の割合(インプット法)によっております。工事進捗度を算出するにあたり採用した見積工事原価総額は、工事の進捗等により変更が必要となることがあるため、見積りの適時見直しを行っております。また将来の発生が見込まれる、一定の要件を満たす特定の費用または損失については工事損失引当金を計上しております。
なお、当該見積りは当連結会計年度末時点において合理的に認識できる施工仕様等を加味した最善の見積りであるものの、将来の施工環境の変化や契約リスクの顕在化などにより、当社の主要な原価要素を構成する外注工数および発注単価等に大幅な変更が必要となった場合、翌年度の業績および財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。