当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、第13次中期経営計画(2022年4月~2025年3月)において、経営理念の下、Innovationに積極的に取組み、持続的成長を目指し、「お客さま、社会のニーズに応える事業基盤の強化」、「安全・品質の確保と施工力強化」、「人財の確保・育成と働き方改革の推進」、「DX推進等による生産性・収益性向上」、「ガバナンスの確保」、「SDGsへの取組み」の6項目を重点方針として取り組んでまいりました。
しかしながら、2025年3月24日付「次期中期経営計画に関するお知らせ」にて公表のとおり、内部統制の改善・強化を踏まえ、第13次中期経営計画の期間を1年間延長し、それぞれの現施策の推進に取り組んでおります。
この結果、当連結会計年度の連結業績は次のとおりとなりました。
受注高は、663億46百万円(前年同期比3.5%減)となりました。部門別の内訳は、内線部門(プラント工事部を含む。)は、国内内線及びマレーシア現地法人の増加により、558億67百万円(前年同期比20.6%増)となりました。電力部門は、前期に送電線大型工事を獲得したことが影響し、52億32百万円(前年同期比68.8%減)となり、空調給排水部門は、46億83百万円(前年同期比10.6%減)となりました。
売上高は、国内外ともに堅調に推移し678億59百万円(前年同期比33.8%増)となりました。
利益面では、売上高の増加に加え、資材価格の上昇や人手不足のなか工程管理、原価管理をより一層徹底したことにより売上総利益が28億51百万円増加しました。販売費及び一般管理費は、前年同期に一時的に発生したインドネシア孫会社株式の追加取得(完全孫会社化)に伴うコンサルティングフィー等4億63百万円の影響があり前年同期から5億48百万円減少し、営業利益21億23百万円(前年同期は営業損失12億76百万円)、受取地代家賃5億10百万円の計上により経常利益は26億39百万円(前年同期は経常損失8億円)となりました。投資有価証券売却益2億26百万円の計上をしたものの訂正関連費用引当金繰入額1億59百万円の計上があり、法人税、住民税及び事業税7億66百万円の計上により親会社株主に帰属する当期純利益17億48百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失7億71百万円)を計上する結果となりました。
個別業績につきましては、受注高は、289億75百万円(前年同期比19.2%減)となりました。売上高は、306億76百万円(前年同期比10.7%増)となり、利益面では、売上高の増加に伴い売上総利益が増加し、営業利益4億86百万円(前年同期は営業損失17億71百万円)、受取地代家賃等により、経常利益9億80百万円(前年同期は経常損失11億52百万円)、税金費用の計上により、当期純利益6億46百万円(前年同期は当期純損失12億24百万円)を計上する結果となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
(設備工事業)
当連結会計年度の売上高は672億77百万円(前年同期比34.1%増)となり、営業利益は25億31百万円(前年同期は営業損失8億87百万円)となりました。
(機器製作業)
当連結会計年度の売上高は6億27百万円(前年同期比5.9%増)となり、営業損失は54百万円(前年同期は営業損失1億円)となりました。
当連結会計年度末における総資産合計は、前連結会計年度末に比べ102億38百万円増加し、590億39百万円となりました。主な要因は、受取手形・完成工事未収入金等116億11百万円の増加などによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ84億91百万円増加し、284億50百万円となりました。主な要因は、支払手形・工事未払金等56億23百万円、短期借入金15億10百万円の増加などによるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ17億46百万円増加し、305億89百万円となりました。主な要因は、利益剰余金12億87百万円の増加などによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、88億19百万円(前年同期比7.4%減)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、15億53百万円の支出(前年同期は6億60百万円の支出)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益25億88百万円となった他、仕入債務の増加39億66百万円などにより資金が増加しましたが、売上債権の増加97億61百万円などにより資金が減少したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、5億91百万円の支出(前年同期は9億36百万円の支出)となりました。主な要因は、投資有価証券の売却による収入2億97百万円などにより資金が増加しましたが、有形固定資産の取得による支出4億17百万円や投資不動産の取得による支出4億42百万円などにより資金が減少したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、10億12百万円の収入(前年同期は65百万円の収入)となりました。主な要因は、短期借入金の増加14億75百万円などにより資金が増加しましたが、配当金の支払額4億60百万円などにより資金が減少したことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.受注実績
セグメントの名称 | 前連結会計年度 自 2023年4月1日 至 2024年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度 自 2024年4月1日 至 2025年3月31日 (百万円) | 増減率 (%) | |
設備工事業 | 68,315 | 65,782 | △3.7 | |
内線工事 | 46,318 | 55,867 | 20.6 | |
電力工事 | 16,759 | 5,232 | △68.8 | |
空調給排水工事 | 5,237 | 4,683 | △10.6 | |
機器製作業 | 444 | 563 | 26.8 | |
合計 | 68,759 | 66,346 | △3.5 |
セグメントの名称 | 前連結会計年度 自 2023年4月1日 至 2024年3月31日 (百万円) | 当連結会計年度 自 2024年4月1日 至 2025年3月31日 (百万円) | 増減率 (%) | |
設備工事業 | 50,172 | 67,277 | 34.1 | |
内線工事 | 37,002 | 52,814 | 42.7 | |
電力工事 | 8,310 | 9,485 | 14.1 | |
空調給排水工事 | 4,858 | 4,978 | 2.5 | |
機器製作業 | 559 | 581 | 4.0 | |
合計 | 50,731 | 67,859 | 33.8 |
期別 | 区分 | 前期繰越 工事高 (百万円) | 当期受注 工事高 (百万円) | 計 (百万円) | 当期完成 工事高 (百万円) | 次期繰越工事高 | 当期施工高 (百万円) | ||
手持工事高 (百万円) | うち施工高 | ||||||||
(%) | (百万円) | ||||||||
前事業年度 自2023年4月1日 至2024年3月31日 | 内線工事 | 20,896 | 17,129 | 38,025 | 17,908 | (20,117) 20,601 | 0.5 | 112 | 17,790 |
電力工事 | 10,450 | 16,759 | 27,210 | 8,310 | 18,899 | 0.1 | 15 | 8,290 | |
空調給排水工事 | 608 | 1,517 | 2,125 | 924 | 1,200 | 0.3 | 3 | 924 | |
機器製作 | 529 | 444 | 974 | 559 | 415 | 12.8 | 53 | 515 | |
計 | 32,485 | 35,850 | 68,335 | 27,703 | (40,632) 41,117 | 0.5 | 185 | 27,521 | |
当事業年度 自2024年4月1日 至2025年3月31日 | 内線工事 | 20,601 | 22,640 | 43,241 | 19,335 | (23,906) 23,867 | 0.1 | 21 | 19,243 |
電力工事 | 18,899 | 5,232 | 24,131 | 9,485 | 14,646 | 0.0 | 0 | 9,470 | |
空調給排水工事 | 1,200 | 539 | 1,739 | 1,273 | 466 | 0.0 | 0 | 1,269 | |
機器製作 | 415 | 563 | 978 | 581 | 397 | 1.7 | 6 | 535 | |
計 | 41,117 | 28,975 | 70,092 | 30,676 | (39,416) 39,377 | 0.1 | 28 | 30,519 |
前事業年度 | BIGM PJ | 鉄建建設㈱ | (バングラデシュ) |
当事業年度 | 台湾力森諾科直接工事2024 | 台湾力森諾科半導体材料股分有限公司 | (台湾) |
期別 | 区分 | 特命(%) | 競争(%) | 計(%) |
前事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 内線工事 | 6.6 | 93.4 | 100.0 |
電力工事 | 46.2 | 53.8 | 100.0 | |
空調給排水工事 | - | 100.0 | 100.0 | |
当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 内線工事 | 2.6 | 97.4 | 100.0 |
電力工事 | 34.5 | 65.5 | 100.0 | |
空調給排水工事 | - | 100.0 | 100.0 |
期別 | 区分 | 官公庁 (百万円) | 民間会社 (百万円) | 電力会社 (百万円) | 計 | |
(百万円) | (%) | |||||
前事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 内線工事 | 596 | 17,309 | 2 | (1,543) 17,908 | (8.6) |
電力工事 | - | 59 | 8,251 | 8,310 | ||
空調給排水工事 | 156 | 767 | - | 924 | ||
機器製作 | - | 559 | - | 559 | ||
計 | 753 | 18,696 | 8,253 | (1,543) 27,703 | (5.6) | |
当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 内線工事 | 912 | 18,423 | - | (794) 19,335 | (4.1) |
電力工事 | - | 523 | 8,961 | 9,485 | ||
空調給排水工事 | 0 | 1,273 | - | 1,273 | ||
機器製作 | - | 581 | - | 581 | ||
計 | 912 | 20,802 | 8,961 | (794) 30,676 | (2.6) |
地域 | 前事業年度(%) | 当事業年度(%) |
東南アジア | 2.5 | - |
その他アジア | 97.5 | 100.0 |
計 | 100.0 | 100.0 |
飛島建設株式会社 三菱化工機株式会社 | PAK PIMS病院拡充計画 巨菱精密化学(股)公司工場新建工程 |
東日本高速道路株式会社 株式会社安藤・間 | 北陸自動車道 薬師トンネル照明設備更新工事 COLプロジェクト新築工事 |
区分 | 官公庁 (百万円) | 民間会社 (百万円) | 電力会社 (百万円) | 計 | |
(百万円) | (%) | ||||
内線工事 | 3,607 | 20,260 | - | (3,362) 23,867 | (14.1) |
電力工事 | - | 1,883 | 12,762 | 14,646 | |
空調給排水工事 | - | 466 | - | 466 | |
機器製作 | - | 397 | - | 397 | |
計 | 3,607 | 23,007 | 12,762 | (3,362) 39,377 | (8.5) |
東京電力パワーグリッド株式会社 | 鹿島線№174~№194鉄塔建替工事その3 | 2026年4月完成予定 |
前田建設工業株式会社 | (仮称)T-LOGI南船橋計画 | 2026年9月完成予定 |
東北電力ネットワーク株式会社 | 宮城丸森幹線新設鉄塔工事(その2)第2工区 | 2027年3月完成予定 |
電源開発株式会社 | 佐久間東西幹線増強工事(第13工区) | 2029年3月完成予定 |
東北電力ネットワーク株式会社 | 出羽幹線新設鉄塔工事(その2)第3工区 | 2029年7月完成予定 |