有価証券報告書-第103期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/24 11:32
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【項目】
149項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識、分析・検討内容は次のとおりであります。
①業績等の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調で推移しました。一方海外は、米中間の貿易摩擦、英国のEU離脱問題及び中東情勢の不安定化など、依然として不透明な状況が続いております。また、国内外における新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界的な景気低迷が長期化するリスクが高まっております。
当社事業の主要分野であります食品業界におきましては、消費税増税に伴う節約志向により、企業を取り巻く事業環境は厳しい状況が続いております。
このような環境の中で当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は、引き続き対処すべき課題として、①市場変化への対応、②販売の強化(グローバル化)、③品質管理体制の維持・強化、④環境への取り組み、⑤人材育成、⑥業務改善による全体最適化を掲げ、企業価値の向上に取り組んでおります。
この結果、当連結会計年度の売上高は403億64百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益は46億30百万円(前年同期比10.5%増)、経常利益は46億67百万円(前年同期比13.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億67百万円(前年同期比20.3%増)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントの概況は次のとおりであります。
■ ニュートリション事業
医療、健康食品及び飲料業界等にカテキン(緑茶抽出物)、テアニン(機能性アミノ酸)、水溶性食物繊維等の機能性食品素材、ミネラル製剤、ビタミン製剤等を製造、販売しております。
水溶性食物繊維は、国内市場の飲料用途が減少しましたが、欧州市場の医療用途が増加しました結果、売上高は前年を上回りました。
カテキンは、アジア市場での飲料用途及び米国市場のサプリメント用途が増加しましたが、国内市場でのサプリメント・飲料用途が減少しました結果、売上高は前年を下回りました。
ミネラル製剤は、国内市場及び欧米市場でのサプリメント用途が増加しました結果、売上高は前年を上回りました。
テアニンは、国内市場及び米国市場のサプリメント用途が増加しました結果、売上高は前年を上回りました。
ビタミン製剤は、国内市場の飲料用途が減少しました結果、売上高は前年を下回りました。
この結果、売上高は、79億44百万円(前年同期比2.6%増)、営業利益は、14億68百万円(前年同期比4.8%減)となりました。
■ インターフェイスソリューション事業
乳製品、飲料、菓子、パン、加工油脂等の業界、及び化粧品、トイレタリー業界等に、乳化剤等の品質改良剤を製造、販売しております。
化粧品、トイレタリー用途は、国内市場及び海外市場が増加しました結果、売上高は前年を上回りました。
飲料用途は、国内市場が増加しました結果、売上高は前年を上回りました。
一般食品用途は、堅調に推移しました結果、売上高は前年を上回りました。
この結果、売上高は、102億66百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益は、19億48百万円(前年同期比9.2%増)となりました。
■ アグリフード事業
乳製品、飲料、菓子、パン、ハム・ソーセージ、即席めん、農産加工業界等に、鶏卵加工品、たん白素材、即席食品用素材、フルーツ加工品、農産加工品等の食品素材、品質改良剤、安定剤等を製造、販売しております。
鶏卵加工品は、国内市場のめん用途等の粉末卵が減少しました結果、売上高は前年を下回りました。
即席食品用素材は、国内市場の即席めん用途は堅調に推移しましたが、菓子・シリアル用途が減少しました結果、売上高は前年を下回りました。
フルーツ加工品は、国内市場のパン用途及びヨーグルト用途が減少しました結果、売上高は前年を下回りました。
安定剤は、国内市場の惣菜用途及びデザート用途が増加しました結果、売上高は前年を上回りました。
この結果、売上高は、220億12百万円(前年同期比2.1%減)、営業利益は、11億85百万円(前年同期比40.8%増)となりました。
■ その他
料理飲食等の事業を行っております。
売上高は、1億41百万円(前年同期比7.4%増)、営業利益は、28百万円(前年同期比27.5%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、66億79百万円(前連結会計年度より2億46百万円増加、3.8%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により42億17百万円の資金を獲得いたしました(前連結会計年度より9億50百万円増加)。
その主な理由は、税金等調整前当期純利益が45億30百万円、自己金融効果としての減価償却費計上11億38百万円、売上債権の減少7億90百万円、利息及び配当金の受取額1億7百万円による資金の増加の他、受取利息及び受取配当金1億12百万円、たな卸資産の増加2億26百万円、仕入債務の減少9億61百万円、法人税等の支払10億86百万円による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により28億69百万円の資金を支出いたしました(前連結会計年度より7億84百万円の支出の減少)。
その主な理由は、定期預金の払戻による収入が8億40百万円、定期預金の預入による支出が11億21百万円、有形固定資産の取得による支出が21億12百万円、長期貸付けによる支出が4億43百万円となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により10億2百万円の資金を支出いたしました(前連結会計年度より10億79百万円の支出の減少)。
その主な理由は、短期借入れによる収入116億円の他、短期借入金の返済による支出116億円、自己株式の取得による支出が1億56百万円、配当金の支払額が8億円になったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
ニュートリション事業7,415,659118.9
インターフェイスソリューション事業10,045,929106.8
アグリフード事業15,169,40097.3
報告セグメント計32,630,989104.5
その他29,998204.3
合計32,660,988104.5

(注)1. 金額は販売価格をもとに算出しております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
ニュートリション事業7,944,336102.6
インターフェイスソリューション事業10,266,648105.1
アグリフード事業22,012,19397.9
報告セグメント計40,223,178100.6
その他141,586107.4
合計40,364,765100.6

(注)1. いずれの事業にも属さない料理飲食等の売上についてはその他の売上として計上しております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び財政状態
有価証券
時価のあるものは、市場価格等に基づく時価法、時価のないものについては、移動平均法による原価法により評価しております。
たな卸資産
主として総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しております。
固定資産
1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については定額法、それ以外の有形固定資産については定率法を採用しており、また、無形固定資産については定額法を採用しております。なお、在外連結子会社においては、主に国際会計基準に基づく定額法を採用しております。
引当金
貸倒引当金は、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については、貸倒実績率により計上しております。なお、貸倒懸念債権については、個別に回収可能性を勘案した上で、回収不能見込額を計上しております。賞与引当金は、従業員に対して支給する賞与の支出に充てるため、支給見込額に基づき計上しております。役員退職慰労引当金は、役員退職慰労金規程に基づく期末要支給額を計上しております。
退職給付に係る会計処理の方法
退職給付に係る負債は、連結会計年度末における見込額に基づき、退職給付債務から年金資産を控除した額を計上しております。
財政状態
資産につきましては、前連結会計年度に比べ9億38百万円増加し、497億51百万円となりました。これは主に、現金及び預金が4億92百万円増加、商品及び製品が5億16百万円増加、仕掛品が1億32百万円増加、有形固定資産が11億41百万円の増加、関係会社長期貸付金が1億50百万円増加、受取手形及び売掛金が8億52百万円の減少、原材料及び貯蔵品が5億17百万円の減少となったことによるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度に比べ8億42百万円減少し、96億72百万円となりました。これは主に、未払法人税等が2億16百万円増加、支払手形及び買掛金が10億19百万円の減少となったことによるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度に比べ17億81百万円増加し、400億78百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益31億67百万円を計上したことによる増加、自己株式の取得による1億56百万円の減少、その他有価証券評価差額金が1億79百万円の減少、為替換算調整勘定が2億66百万円減少、剰余金の配当により8億円が減少したことによるものであります。
②当連結会計年度の経営成績の分析
売上高
売上高の概要については「第2 事業の状況、3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1)経営成績等の状況の概要、①業績等の概要」においてセグメントの概況として記載のとおりであり、当連結会計年度における売上高は、403億64百万円と前連結会計年度に比べ2億34百万円、0.6%の増収となりました。
売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、「New Production System(ニュー・プロダクション・システム)」に基づく改善活動を積極的に展開し、海外生産子会社を含め全体最適化による原価低減に取り組みました。
製造費用は、原材料については原料相場及び為替相場が安定し購入価格も安定的に推移いたしました。外部委託費は対象品目の販売増加により増加いたしましたが、製造経費全体として予算内での支出となっております。
この結果、当連結会計年度の売上原価は、292億8百万円と前連結会計年度に比べ4億49百万円、1.5%の減少となり、売上総利益は、111億56百万円と前連結会計年度に比べ6億83百万円、6.5%の増益となりました。
販売費及び一般管理費は、研究開発費、物流費、販売促進費の増加があり、65億26百万円と前連結会計年度に比べ2億42百万円、3.9%の増加となりました。
この結果、営業利益は、46億30百万円と前連結会計年度に比べ4億40百万円、10.5%の増益となりました。
営業外収益
営業外収益は、1億67百万円と前連結会計年度に比べ3百万円、2.4%の増加となりました。
営業外費用
営業外費用は、1億30百万円と前連結会計年度に比べ93百万円、41.6%の減少となりました。
主なものとして、為替差損が52百万円減少しております。
この結果、経常利益は、46億67百万円と前連結会計年度に比べ5億37百万円、13.0%の増益となりました。
特別利益
特別利益は、固定資産売却益が29百万円となりました。
特別損失
特別損失は、固定資産除却損が1億65百万円となりました。
税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、45億30百万円と前連結会計年度に比べ5億75百万円、14.5%の増益となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、97百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、31億67百万円と前連結会計年度に比べ5億34百万円、20.3%の増益となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ⅰ)キャッシュフローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況、3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1)経営成績等の状況の概要、②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであり、当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、66億79百万円(前連結会計年度より2億46百万円増加、3.8%増)となりました。
ⅱ)資本の財源及び資金の流動性
短期運転資金については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関よりの短期借入を併用いたしております。
当社グループの当連結会計年度における資金需要として、原材料費、労務費、販売費及び一般管理費等に係る運転資金のほか、設備投資は、当社福利厚生施設である社宅等の新築及び生産設備の更新等を行っております。
海外事業関連については、中国の持分法適用関連会社である香奈維斯(天津)食品有限公司において製パン設備の増強を行っております。研究開発は、医療食分野向けの食物繊維のほか緑茶抽出物、機能性アミノ酸のテアニン、鉄補給製剤などの機能性素材、界面コントロールを基礎とした高機能乳化剤に注力し今後の販路拡大を目指しております。
翌事業年度及び中期の重要な資本的支出につきましては、インターフェイスソリューション事業及びニュートリション事業の生産設備の新設を予定しております。資金につきましては、自己資金にて充当する予定であります。
④戦略的現状と見通し
当社グループは、将来の事業環境及び情報に基づき経営方針を決定しております。
わが国経済は、緩やかな回復基調で推移しておりましたが、国内外における新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界的な景気低迷が長期化するリスクが高まっております。
当社事業の主要分野であります食品業界においても消費税増税に伴う節約志向等により、企業を取り巻く事業環境は厳しい状況が続いております。
このような事業環境において、当社グループの将来の施策として、事業の根幹となる「食の安全・安心」を担保すべく、原料トレーサビリティの確立、海外の生産子会社を含めた品質管理体制の構築・整備に注力いたします。
販売体制は、国内外の体制を見直し、需要増が見込まれる化粧品素材等の販売拡大に注力いたします。
販売活動は、ITを活用した営業活動を活発化させます。当社グループの製品カテゴリー別にWEBセミナー・WEBミーティング等を定期的に開催し、当社グループ製品の認知度を向上させることで、取引の拡大を目指します。
海外の販売体制は、米国・韓国・中国・ドイツの販売子会社での販売活動に加えて、経済発展に伴い食習慣が変りつつある東南アジア及び南米の加工食品市場に向けて、積極的な販売活動を進めてまいります。
研究開発は、「世界の人々の健康と豊かな生活文化への貢献」を企業の行動目標とし、新たな食品素材の開発に研究投資を進め、高齢化の進む日本社会への貢献を目指してまいります。
設備投資は、事業の拡大が見込まれるインターフェイスソリューション事業及びニュートリション事業の生産設備への投資を行ってまいります。また、「マーケットインに即した」生産方式を基盤とした「New Production System(ニュー・プロダクション・システム)」をより浸透・充実させてまいります。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。
当社は、特に以下の会計上の見積りが当社の財務諸表に重要な影響を与えるものと考えております。
・繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
・固定資産の減損処理
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する事としております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

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