有価証券報告書-第70期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移しておりましたが、国内では消費税増税による個人消費の落ち込み、海外では米中貿易摩擦や欧州の政治情勢、中東を含む地政学リスクなど、不透明な状況が続いております。さらに、中国で発生した新型コロナウイルスの世界規模での感染拡大による先行きへの影響を想定できない状況となっております。
食品業界におきましては、消費者の安全・安心への関心が益々高まるなか、今年は「食品等事業者」へのHACCP(ハサップ)の導入義務化の年となり、一段と高い品質・衛生管理体制の整備が求められております。また、経営面では、少子化が進み量的な拡大が見込めない一方、製造コストの増加傾向が今後も強まっていくものと思われます。とりわけ、輸入原材料等に多くを依存していることによる為替変動リスクに晒されているほか、人件費や物流コストの上昇など負担は益々増大しております。また、消費税増税による消費者の節約志向はさらに強まっていくと同時に、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、商品の買いだめなど消費者の購買行動が変わっていくものと予想されます。
このような状況のなか、当社グループでは、HACCPを包括した食品安全の国際規格FSSC22000の認証取得及びバージョンの更新を引き続き実施しており、品質の維持・向上や合理化のための設備投資を継続的かつ積極的に行っております。さらに、商品の安定供給がクローズアップされてきておりますが、当社グループでは生産体制の維持に注力すると共に市場への円滑な商品提供に万全を期しております。
当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、加工食品(即席みそ汁等)が好調に推移してきましたが、凍豆腐では前年度に大きく伸長した売上には及ばず、売上高は88億3千7百万円(前年同期比0.8%減)となりました。利益面では、品質の更なる向上や新規増産投資等に伴う減価償却費の増加・諸経費の上昇などはありましたが、売上原価の上昇を抑えるため生産体制の継続的な改善や製造技術の向上に注力してまいりました。これらの業績改善策の効果や生産性向上の効果もあって、営業利益は3億1千3百万円(同2.2%増)、経常利益は3億7千3百万円(同5.5%増)となりました。なお、食品事故に関連する費用の特別損失計上6千万円もありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は2億6千2百万円(同14.1%増)となりました。
部門別概況は、次のとおりであります。
[凍豆腐]
凍豆腐では、市場拡大・活性化を図るこれまでの方針を踏襲し、積極的に活動してまいりました。とりわけ、当社グループの食品研究所にて、健康機能性についての研究を推進し、業界を挙げて製品価値の訴求に努めてまいりました。しかし、売上高はマスコミで取り上げられ需要が大幅に拡大した前年同期には及ばず、42億9千6百万円(同3.0%減)となりました。営業面では、当社グループは業界初の機能性表示食品としての認可を受けた商品を発売したほか、2019年7月に特許を取得した「新あさひ豆腐」に採用の減塩化製法をアピールするなど、消費者に対し凍豆腐の健康機能性を分かり易くお伝えしてまいりました。また、日本初となるグローバルGAP認証大豆を使用した食物繊維豊富な「なめらかおからパウダー」を発売し、市場拡大に挑んでまいりました。さらに2020年4月からは、グローバルGAP認証大豆を使用した凍豆腐を順次出荷し、より一層の商品価値の向上に努めてまいります。
[加工食品(即席みそ汁等)]
加工食品では、単品収益管理の徹底を一層図るとともに不採算アイテムの改廃を進め収益力の改善に引き続き努めております。なかでも前連結会計年度から、大手流通や老舗料亭との共同企画商品の開発・発売や当社の強みを活かした「納豆汁」のアイテムアップを図ってまいりました。また、昨今注目されているロカボ(低糖質)をコンセプトとした「食・楽・健康協会」認証の商品「カップサラダチキンスープ」2アイテムを発売するなど商品開発と販売強化に注力してまいりました。その結果、売上高は25億1千4百万円(同4.8%増)となりました。
[その他食料品]
その他食料品の売上高は、20億2千6百万円(同2.5%減)となりました。その中で医療用食材では、食品事故の発生により製造工場の一部ラインが10日間営業禁止となりましたが、お取引先への対応と原因究明、対策の実施に全社を挙げて取組んでまいりました。なお、当社グループでは本件を厳粛に受け止め、より一層の衛生管理体制向上と信頼回復に努めてまいります。
② 財政状態の状況
当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度に比べ4億7百万円減少し98億8千7百万円(前連結会計年度比4.0%減)となりました。これは、生産設備の取得など有形固定資産の増加2億1千9百万円があったものの、現金及び預金の減少4億2千万円や売上高減少に伴う受取手形及び売掛金の減少1億6千7百万円があったことなどが主な要因です。 当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度に比べ5億3百万円減少し29億6百万円(同14.8%減)となりました。これは、未払金の減少1億4百万円や長期未払金の減少5千8百万円、返済に伴う長期借入金の減少1億8千7百万円などが主な要因です。 当連結会計年度の純資産合計は前連結会計年度に比べ9千5百万円増加し69億8千万円(同1.4%増)となりました。これは投資有価証券の時価下落によるその他有価証券評価差額金の減少5千4百万円があったものの親会社株主に帰属する当期純利益の計上などによる利益剰余金の増加2億円があったことによるものです。 以上により自己資本比率は前連結会計年度に比べ3.8ポイント増加し70.2%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増加は、6億7千9百万円であります。増減の主な内訳は、減少要因として退職給付制度移行未払金の減少で6千2百万円、未払金の減少で7千万円であり、増加要因として税金等調整前当期純利益の計上2億9千7百万円、減価償却費5億4千3百万円であります。
また、前連結会計年度に比べ資金の流入額が6千5百万円減少しています。減少の要因としましては、退職給付制度移行未払金の増減差額で1億9千7百万円の増加や売上債権の増減差額で3億4千9百万円の増加があったものの、賞与引当金の増減差額で1億1千6百万円の減少、未払金の増減差額で1億2千万円減少、棚卸資産の増減差額で7千4百万円減少、未払消費税の増減差額で7千6百万円減少、固定資産除却損の減少で5千3百万円などがあったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、6億7千8百万円であります。減少の主な要因は、有形固定資産の取得による支出6億8千5百万円や無形固定資産の取得による支出4千5百万円などによるものです。
また、前連結会計年度に比べ資金の流出額が1億8千6百万円減少しております。減少の要因としましては、投資有価証券の取得による支出の減少1億3千6百万円、定期預金の預入、払戻による収支の差額で1億1千9百万円の増加があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、3億5千7百万円であります。減少の主な要因は、長期借入金による収入3億1千万円があったものの、長期借入金の返済による支出5億6百万円やリース債務の返済による支出4千4百万円、自己株式の取得による支出6千1百万円、配当金の支払額5千4百万円があったことによるものです。
また、前連結会計年度に比べ資金の流入額が7億7千3百万円減少しております。減少の主な要因は、長期借入金による収入の減少6億9千万円や自己株式の取得による支出の増加6千万円などによるものです。
以上により当連結会計年度末における資金は、前連結会計年度末に比べ3億6千5百万円減少し10億6千4百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、食料品の製造販売を行っており、管理しているセグメントにつきましても「食料品事業」の単一セグメントとしております。食料品事業セグメントの内訳としては下記のとおりとなります。
a.生産実績
(注) 金額は期中平均販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当社グループは見込生産をしておりますので、受注状況について記載すべき事項はありません。
c.販売実績
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、当社グループの判断により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる可能性があります。項目につきましては、「第5 経理の状況 連結財務諸表 注記事項 4 会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に記載しております。なお、当連結会計年度での新型コロナウイルス感染症の拡大の影響については軽微であると判断しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績等は、前連結会計年度と比較し減収増益となりました。食料品セグメントのうち主力事業の凍豆腐におきましては売上高が対前期比3.0%減の42億9千6百万円となりました。凍豆腐の市場は微減傾向にありましたが、凍豆腐が持つ健康機能性の研究を継続的に行い、論文として発表しております。前年度は、血糖値抑制効果がメディアに取り上げられたことから、年度後半には市場の需要が拡大しました。また、技術革新として特許を取得した減塩製造法で、新たな価値を創造し普及活動を積極的におこなっております。加工食品(即席みそ汁等)におきましては同対前期比4.8%増の25億1千4百万円となりました。競合他社との価格競争は激しく単純な量的拡大での業績向上は困難となってきております。そのなかで当社の強みである具材料のバリエーションの強化、カップ入りタイプでの強化を引き続き行い売上の維持を図ってまいります。その他食料品のうち医療用食材は継続的に成長しておりましたが、昨年10月に食品事故を発生させてしまいました。当社グループでは、この事態を真摯に受け止め、再発防止に向けた活動を最優先として、お客様への信頼回復に努めてまいりました。また利益面においては、利益を伴わない売上高の追求は行わず安定した利益計上を目指しております。
コスト面おきましては、品質に関して万全を期すため、引き続き積極的に品質投資を行っております。消費者の皆様に安心して召し上がっていただけるよう、また、その品質をアピールできるよう外部審査機関の認証「FSSC22000」を取得し周知してまいりました。また当社グループ凍豆腐製品の主原料である大豆につきましては、グローバルGAP(※)認証済みに全面的に切り替え持続可能な生産活動に寄与し、より一層の品質向上に努めてまいりました。品質コストは食品メーカーとして安定的、継続的に企業価値の向上を目指すためには必要不可欠なものであります。短期的な利益の創出には相反するものですが、長期的な視野に立ち今後も積極的に推進してまいります。コスト削減策としては生産体制の継続的な見直し、製造方法の研究・技術開発による原材料使用量の削減などを行っております。 国内の食品市場は人口減少に伴い縮小していくものと思われますが、その中でも当社グループの製品を選択していただけるよう差別化、付加価値の増大を推進してまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に対しての当社グループとしての対応は、従業員をはじめ関係者の安全確保を最優先としたうえで、食料品の安定生産、供給に万全を期すよう、関係省庁などの通達、情報を念頭に経営を進めてまいりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、(1) 経営成績等の状況の概要②財政状態及び③キャッシュ・フローの状況に記載しております。
資産、負債・資本につきましては、安定した経営基盤を継続するため、また、利益向上のため将来性のある事業への投資を積極的に行っております。凍豆腐事業は健康機能性の周知により海外を含む潜在的な市場拡大の余地があると考えております。その他食料品として区分しております医療用食材については継続的・安定的に成長しており当社グループにおいて欠かせない事業となってきております。
キャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローの向上を第一に考え、利益の向上、在庫圧縮などに取り組んでおります。資金調達に関しましては、事業活動による資金の調達を前提として、将来的な投資に関するものは金融機関からの借入により調達を行っております。なお、借入につきましては、約定により返済しております。
(※)グローバルGAPとは、世界120か国以上で食品の安全、労働環境、環境保全などに配慮した生産活動を行っている優良事業者を認証する農業生産工程管理の国際規格です。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移しておりましたが、国内では消費税増税による個人消費の落ち込み、海外では米中貿易摩擦や欧州の政治情勢、中東を含む地政学リスクなど、不透明な状況が続いております。さらに、中国で発生した新型コロナウイルスの世界規模での感染拡大による先行きへの影響を想定できない状況となっております。
食品業界におきましては、消費者の安全・安心への関心が益々高まるなか、今年は「食品等事業者」へのHACCP(ハサップ)の導入義務化の年となり、一段と高い品質・衛生管理体制の整備が求められております。また、経営面では、少子化が進み量的な拡大が見込めない一方、製造コストの増加傾向が今後も強まっていくものと思われます。とりわけ、輸入原材料等に多くを依存していることによる為替変動リスクに晒されているほか、人件費や物流コストの上昇など負担は益々増大しております。また、消費税増税による消費者の節約志向はさらに強まっていくと同時に、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、商品の買いだめなど消費者の購買行動が変わっていくものと予想されます。
このような状況のなか、当社グループでは、HACCPを包括した食品安全の国際規格FSSC22000の認証取得及びバージョンの更新を引き続き実施しており、品質の維持・向上や合理化のための設備投資を継続的かつ積極的に行っております。さらに、商品の安定供給がクローズアップされてきておりますが、当社グループでは生産体制の維持に注力すると共に市場への円滑な商品提供に万全を期しております。
当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、加工食品(即席みそ汁等)が好調に推移してきましたが、凍豆腐では前年度に大きく伸長した売上には及ばず、売上高は88億3千7百万円(前年同期比0.8%減)となりました。利益面では、品質の更なる向上や新規増産投資等に伴う減価償却費の増加・諸経費の上昇などはありましたが、売上原価の上昇を抑えるため生産体制の継続的な改善や製造技術の向上に注力してまいりました。これらの業績改善策の効果や生産性向上の効果もあって、営業利益は3億1千3百万円(同2.2%増)、経常利益は3億7千3百万円(同5.5%増)となりました。なお、食品事故に関連する費用の特別損失計上6千万円もありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は2億6千2百万円(同14.1%増)となりました。
部門別概況は、次のとおりであります。
[凍豆腐]
凍豆腐では、市場拡大・活性化を図るこれまでの方針を踏襲し、積極的に活動してまいりました。とりわけ、当社グループの食品研究所にて、健康機能性についての研究を推進し、業界を挙げて製品価値の訴求に努めてまいりました。しかし、売上高はマスコミで取り上げられ需要が大幅に拡大した前年同期には及ばず、42億9千6百万円(同3.0%減)となりました。営業面では、当社グループは業界初の機能性表示食品としての認可を受けた商品を発売したほか、2019年7月に特許を取得した「新あさひ豆腐」に採用の減塩化製法をアピールするなど、消費者に対し凍豆腐の健康機能性を分かり易くお伝えしてまいりました。また、日本初となるグローバルGAP認証大豆を使用した食物繊維豊富な「なめらかおからパウダー」を発売し、市場拡大に挑んでまいりました。さらに2020年4月からは、グローバルGAP認証大豆を使用した凍豆腐を順次出荷し、より一層の商品価値の向上に努めてまいります。
[加工食品(即席みそ汁等)]
加工食品では、単品収益管理の徹底を一層図るとともに不採算アイテムの改廃を進め収益力の改善に引き続き努めております。なかでも前連結会計年度から、大手流通や老舗料亭との共同企画商品の開発・発売や当社の強みを活かした「納豆汁」のアイテムアップを図ってまいりました。また、昨今注目されているロカボ(低糖質)をコンセプトとした「食・楽・健康協会」認証の商品「カップサラダチキンスープ」2アイテムを発売するなど商品開発と販売強化に注力してまいりました。その結果、売上高は25億1千4百万円(同4.8%増)となりました。
[その他食料品]
その他食料品の売上高は、20億2千6百万円(同2.5%減)となりました。その中で医療用食材では、食品事故の発生により製造工場の一部ラインが10日間営業禁止となりましたが、お取引先への対応と原因究明、対策の実施に全社を挙げて取組んでまいりました。なお、当社グループでは本件を厳粛に受け止め、より一層の衛生管理体制向上と信頼回復に努めてまいります。
② 財政状態の状況
当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度に比べ4億7百万円減少し98億8千7百万円(前連結会計年度比4.0%減)となりました。これは、生産設備の取得など有形固定資産の増加2億1千9百万円があったものの、現金及び預金の減少4億2千万円や売上高減少に伴う受取手形及び売掛金の減少1億6千7百万円があったことなどが主な要因です。 当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度に比べ5億3百万円減少し29億6百万円(同14.8%減)となりました。これは、未払金の減少1億4百万円や長期未払金の減少5千8百万円、返済に伴う長期借入金の減少1億8千7百万円などが主な要因です。 当連結会計年度の純資産合計は前連結会計年度に比べ9千5百万円増加し69億8千万円(同1.4%増)となりました。これは投資有価証券の時価下落によるその他有価証券評価差額金の減少5千4百万円があったものの親会社株主に帰属する当期純利益の計上などによる利益剰余金の増加2億円があったことによるものです。 以上により自己資本比率は前連結会計年度に比べ3.8ポイント増加し70.2%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増加は、6億7千9百万円であります。増減の主な内訳は、減少要因として退職給付制度移行未払金の減少で6千2百万円、未払金の減少で7千万円であり、増加要因として税金等調整前当期純利益の計上2億9千7百万円、減価償却費5億4千3百万円であります。
また、前連結会計年度に比べ資金の流入額が6千5百万円減少しています。減少の要因としましては、退職給付制度移行未払金の増減差額で1億9千7百万円の増加や売上債権の増減差額で3億4千9百万円の増加があったものの、賞与引当金の増減差額で1億1千6百万円の減少、未払金の増減差額で1億2千万円減少、棚卸資産の増減差額で7千4百万円減少、未払消費税の増減差額で7千6百万円減少、固定資産除却損の減少で5千3百万円などがあったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、6億7千8百万円であります。減少の主な要因は、有形固定資産の取得による支出6億8千5百万円や無形固定資産の取得による支出4千5百万円などによるものです。
また、前連結会計年度に比べ資金の流出額が1億8千6百万円減少しております。減少の要因としましては、投資有価証券の取得による支出の減少1億3千6百万円、定期預金の預入、払戻による収支の差額で1億1千9百万円の増加があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、3億5千7百万円であります。減少の主な要因は、長期借入金による収入3億1千万円があったものの、長期借入金の返済による支出5億6百万円やリース債務の返済による支出4千4百万円、自己株式の取得による支出6千1百万円、配当金の支払額5千4百万円があったことによるものです。
また、前連結会計年度に比べ資金の流入額が7億7千3百万円減少しております。減少の主な要因は、長期借入金による収入の減少6億9千万円や自己株式の取得による支出の増加6千万円などによるものです。
以上により当連結会計年度末における資金は、前連結会計年度末に比べ3億6千5百万円減少し10億6千4百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、食料品の製造販売を行っており、管理しているセグメントにつきましても「食料品事業」の単一セグメントとしております。食料品事業セグメントの内訳としては下記のとおりとなります。
a.生産実績
| 品目 | 金額(千円) | 対前期増減率(%) |
| 凍豆腐 | 4,297,760 | △3.3 |
| 加工食品 (即席みそ汁等) | 2,514,377 | 1.0 |
| 合計 | 6,812,138 | △1.7 |
(注) 金額は期中平均販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当社グループは見込生産をしておりますので、受注状況について記載すべき事項はありません。
c.販売実績
| 品目 | 金額(千円) | 対前期増減率(%) |
| 凍豆腐 | 4,296,225 | △3.0 |
| 加工食品 (即席みそ汁等) | 2,514,229 | 4.8 |
| その他食料品 | 2,026,698 | △2.5 |
| 合計 | 8,837,154 | △0.8 |
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 三菱商事㈱ | 4,932,173 | 55.4 | 4,854,099 | 54.9 |
| 三井物産㈱ | 1,429,934 | 16.1 | 1,248,834 | 14.1 |
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、当社グループの判断により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる可能性があります。項目につきましては、「第5 経理の状況 連結財務諸表 注記事項 4 会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に記載しております。なお、当連結会計年度での新型コロナウイルス感染症の拡大の影響については軽微であると判断しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績等は、前連結会計年度と比較し減収増益となりました。食料品セグメントのうち主力事業の凍豆腐におきましては売上高が対前期比3.0%減の42億9千6百万円となりました。凍豆腐の市場は微減傾向にありましたが、凍豆腐が持つ健康機能性の研究を継続的に行い、論文として発表しております。前年度は、血糖値抑制効果がメディアに取り上げられたことから、年度後半には市場の需要が拡大しました。また、技術革新として特許を取得した減塩製造法で、新たな価値を創造し普及活動を積極的におこなっております。加工食品(即席みそ汁等)におきましては同対前期比4.8%増の25億1千4百万円となりました。競合他社との価格競争は激しく単純な量的拡大での業績向上は困難となってきております。そのなかで当社の強みである具材料のバリエーションの強化、カップ入りタイプでの強化を引き続き行い売上の維持を図ってまいります。その他食料品のうち医療用食材は継続的に成長しておりましたが、昨年10月に食品事故を発生させてしまいました。当社グループでは、この事態を真摯に受け止め、再発防止に向けた活動を最優先として、お客様への信頼回復に努めてまいりました。また利益面においては、利益を伴わない売上高の追求は行わず安定した利益計上を目指しております。
コスト面おきましては、品質に関して万全を期すため、引き続き積極的に品質投資を行っております。消費者の皆様に安心して召し上がっていただけるよう、また、その品質をアピールできるよう外部審査機関の認証「FSSC22000」を取得し周知してまいりました。また当社グループ凍豆腐製品の主原料である大豆につきましては、グローバルGAP(※)認証済みに全面的に切り替え持続可能な生産活動に寄与し、より一層の品質向上に努めてまいりました。品質コストは食品メーカーとして安定的、継続的に企業価値の向上を目指すためには必要不可欠なものであります。短期的な利益の創出には相反するものですが、長期的な視野に立ち今後も積極的に推進してまいります。コスト削減策としては生産体制の継続的な見直し、製造方法の研究・技術開発による原材料使用量の削減などを行っております。 国内の食品市場は人口減少に伴い縮小していくものと思われますが、その中でも当社グループの製品を選択していただけるよう差別化、付加価値の増大を推進してまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に対しての当社グループとしての対応は、従業員をはじめ関係者の安全確保を最優先としたうえで、食料品の安定生産、供給に万全を期すよう、関係省庁などの通達、情報を念頭に経営を進めてまいりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、(1) 経営成績等の状況の概要②財政状態及び③キャッシュ・フローの状況に記載しております。
資産、負債・資本につきましては、安定した経営基盤を継続するため、また、利益向上のため将来性のある事業への投資を積極的に行っております。凍豆腐事業は健康機能性の周知により海外を含む潜在的な市場拡大の余地があると考えております。その他食料品として区分しております医療用食材については継続的・安定的に成長しており当社グループにおいて欠かせない事業となってきております。
キャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローの向上を第一に考え、利益の向上、在庫圧縮などに取り組んでおります。資金調達に関しましては、事業活動による資金の調達を前提として、将来的な投資に関するものは金融機関からの借入により調達を行っております。なお、借入につきましては、約定により返済しております。
(※)グローバルGAPとは、世界120か国以上で食品の安全、労働環境、環境保全などに配慮した生産活動を行っている優良事業者を認証する農業生産工程管理の国際規格です。