有価証券報告書-第118期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュフロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益・雇用・所得環境の改善が続き、個人消費も持ち直すなか、全体としては緩やかな回復基調が続きました。一方で、米中貿易摩擦をはじめ、英国のEU離脱問題など、世界情勢の先行きに不透明感の増す経済環境が継続しました。
首都圏分譲マンション市場におきましては、低金利や住宅支援策が継続され、都心エリアを中心に需要は堅調に推移していますが、用地取得の競争激化や建築費の高止まりにより十分な利益確保は依然として容易でない状況にある一方、太陽光発電事業につきましては、開発期間を経て各プロジェクトが稼働しつつあり、堅調に推移しております。
当社グループにおきましては、「Challenge & Ambition」(挑戦と志し)をグループスローガンに掲げ、長期的な視点から将来の可能性を展望し、新たな価値の創造と極大化に挑戦、全てのステークホルダーにベネフィットをもたらす戦略を追求することを理念としております。
その理念のもと、マンション分譲事業単独事業から、注文住宅事業、投資顧問業及び建設業など主力の事業分野を拡大しつつ、海外不動産事業及び国内外における再生可能エネルギー事業を主力事業へと推進させ、グローバルな視点に立脚して当社グループにおける事業ポートフォリオの拡充に取り組んでおります。
なお建設業を行っております連結子会社の機動建設工業株式会社につきましては、MBOにより当社の保有する全株式を譲渡しております。
この結果、当連結会計年度の財政状況及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産の合計は、前連結会計年度末に比べ87億87百万円減少して317億54百万円となりました。
当連結会計年度末における負債の合計は、前連結会計年度末に比べ3億7百万円減少して150億16百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ84億79百万円減少して167億38百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における売上高は63億25百万円(前連結会計年度は116億88百万円)、営業損失は66億53百万円(前連結会計年度は15億43百万円)、経常損失は67億80百万円(前連結会計年度は10億98百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は84億45百万円(前連結会計年度は14億83百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
上記の業績の主な要因は、子会社が保有する有価証券の時価総額下落に伴う評価損等によりアセットマネジメント事業において大幅な減収となったことに加え、連結子会社が保有する当社発行の新株予約権について時価が下落したことによる自己新株予約権評価損や、アセットマネジメント事業の収益性の低下による当該事業に係る固定資産の減損損失等を特別損失に計上したこと、また一部の海外プロジェクトに係る貸倒引当金の計上等によるものです。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(不動産販売事業 マンション分譲)
主に首都圏において自社開発マンション「グローベルマンション」の建設分譲を行っております。
当連結会計年度においては、「ザ・グローベル 大森山王」(全34戸)をはじめ、「グローベルマンション」3棟、111戸を竣工いたしました(前連結会計年度は3棟、120戸の竣工)。
販売状況につきましては、当連結会計年度において103戸、42億71百万円の新規契約(前連結会計年度は115戸、43億79百万円)を行うとともに、96戸を引渡し、売上高は38億29百万円、セグメント利益は3億21百万円を計上しております(前連結会計年度は137戸、49億26百万円の売上高、6億2百万円のセグメント利益)。
(不動産販売事業 土地建物)
宅地及び戸建住宅の販売や建物の一棟販売等を行っております。
販売状況につきましては、当連結会計年度においてマンション一棟(全37戸、総専有面積1,508.01㎡)19億50百万円の契約を行いましたが、販売実績はありません(前連結会計年度は契約実績、販売実績ともにありません)。
(不動産販売事業 注文住宅)
山形県を主な事業エリアとして、戸建住宅の建築請負やリフォーム工事等を行っております。
販売状況につきましては、当連結会計年度において78棟、21億4百万円の新規契約(前連結会計年度は58棟、16億59百万円)を行うとともに、58棟を引渡し、売上高は20億98百万円、セグメント利益は69百万円を計上しております(前連結会計年度は40棟、14億82百万円の売上高、12百万円のセグメント利益)。(リフォーム等を含む。)
(アセットマネジメント事業)
日本株式の運用及び調査業務、不動産投資助言代理業務及び不動産投資を行っております。。
販売状況につきましては、当連結会計年度において売上高は△58億85百万円、セグメント損失は61億56百万円を計上しております(前連結会計年度は1億58百万円の売上高、1億22百万円のセグメント損失)。
(建設事業)
推進工事及びプレストレスト・コンクリート(PC)工事等を行っております。
販売状況につきましては、当連結会計年度において売上高は62億26百万円、セグメント利益は3億27百万円を計上しております(前連結会計年度は46億15百万円の売上高、2億61百万円のセグメント利益)。
なお、2019年3月に機動建設工業株式会社の全株式を譲渡したことに伴い、当連結会計年度末をもって報告セグメントの建設事業を廃止します。
また、当該株式の譲渡に伴う関係会社株式売却益49百万円を特別利益に計上しております。
(再生可能エネルギー事業)
太陽光発電による電気の販売及び発電所の開発、バイオマス発電関連事業等を行っております。
販売状況につきましては、当連結会計年度において売上高は5億69百万円、セグメント利益は65百万円を計上しております(前連結会計年度は5億33百万円の売上高、1億55百万円のセグメント利益)。
(その他)
不動産賃貸事業が主であり、当社が所有しているマンション等を賃貸しております。
当連結会計年度において売上高は45百万円、セグメント利益は16百万円を計上しております(前連結会計年度は50百万円の売上高、20百万円のセグメント利益)。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの「現金及び現金同等物」(以下「資金」という。)は、50億49百万円と前連結会計年度末に比べ56億1百万円(52.6%)の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、38億57百万円の減少となりました(前連結会計年度は18億64百万円の増加)。これは、賞与引当金及び役員賞与引当金の減少や法人税等の支払による資金の減少並びに税金等調整前当期純損失を計上したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、32億79百万円の減少となりました(前連結会計年度は9億61百万円の増加)。これは、再生可能エネルギー事業の太陽光発電事業並びにバイオマス発電関連事業における設備投資資金の支出等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、16億3百万円の増加となりました(前連結会計年度は24億46百万円の増加)。これは、配当金の支払いによる資金の減少や既存の借入金を返済したことによる支出があった一方、事業資金等として借入金の新規調達を行ったこと等によるものであります。
③契約及び販売の実績
当社グループの契約・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、セグメントごとに契約規模及び販売規模を金額あるいは数量で示すことが困難であります。
このため、契約及び販売の実績については、「経営成績等の状況の概要」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①重要な会社方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ87億87百万円減少して317億54百万円となりました。これは、買掛債務の支払いや法人税等の納付、また剰余金の配当等により現金及び預金が減少したこと、アセットマネジメント事業において保有する有価証券の時価総額の下落等によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ3億7百万円減少して150億16百万円となりました。これは、マンション分譲事業や再生可能エネルギー事業における工事代金等の支払や諸経費の支払いに伴う工事未払金等の買掛債務の減少、法人税等の納付に伴う未払法人税等の減少等によるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ84億79百万円減少して167億38百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純損失の計上や配当の実施等によるものであります。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、不動産販売事業において59億27百万円(マンション分譲で38億29百万円、注文住宅で20億98百万円)、アセットマネジメント事業において△59億5百万円、建設事業において56億97百万円、再生可能エネルギー事業において5億69百万円、その他において36百万円を計上し、全体では63億25百万円を計上いたしました(前連結会計年度は116億88百万円の売上高)。
(営業損益)
当連結会計年度の営業損益は、不動産販売事業において3億90百万円の営業利益(マンション分譲で3億21百万円、注文住宅で69百万円)、アセットマネジメント事業において61億56百万円の営業損失、建設事業において3億27百万円の営業利益、再生可能エネルギー事業において65百万円の営業利益、その他において16百万円の営業利益を計上したものの、のれんの償却額1億16百万円や報告セグメントに帰属しない一般管理費等の費用10億12百万円があり、全体では66億53百万円の営業損失となりました(前連結会計年度は15億43百万円の営業損失)。
(経常損益)
当連結会計年度の経常損益は、営業外収益における、貸付金等に係る受取利息や株式の受取配当金2億41百万円の計上やハワイの出資プロジェクトにおける運用益5億6百万円、外貨建て資産に係る為替差益63百万円の計上、営業外費用における、金融機関からの借入金に係る支払利息1億74百万円及び借入手数料1億25百万円の計上や貸倒引当金繰入額6億65百万円の計上等により、67億80百万円の経常損失となりました(前連結会計年度は10億98百万円の経常損失)。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損益は、特別利益に出資金売却益2億62百万円の計上や関係会社株式金売却益49万円の計上があったものの、特別損失における自己新株予約権評価損8億95百万円の計上や固定資産の減損損失7億29百万円を計上したこと等により、84億45百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となりました(前連結会計年度は14億83百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)。
3)キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、従来のマンション分譲単独事業から、M&Aによりハウスビルダー、建設業、投資顧問業、投資ファンドを子会社化することによるグループ経営に大きく舵を切ってまいりましたが、併せて本体においても海外不動産事業及び再生可能エネルギー事業を展開する多角化戦略を実行してまいりました。
しかしながら、当連結会計年度においては多額の評価損などを計上するに至りましたので、各事業においてそれぞれのリスク、課題及び方針等について再考する必要があると考えております。
マンション分譲事業は、当社のもともとの本業であり、良質な住まいを提供するという社会的意義の大きい事業であるとともに、経済環境によっては十分な利潤を得ることのできる事業であると考えております。しかしながら、本事業は土地などの原価を計上したまま開発に2年内外の期間を要することから、資産減少リスクを負うビジネスモデルでもあります。また、昨今の市場環境においては原価となる土地及び建物関連コストが高騰しているため、相応の市場リスクが発生していることが考えられるため十分な商品準備の確保は難しい局面にあります。したがいまして、引続き当面の間は採算確保に注視しつつ慎重に対応していく方針であります。
アセットマネジメント事業は、当連結会計年度の損失の主たる要因でありますので、事業全体についての立直しが急務であります。まずは子会社でありますプロスペクト・ジャパン・ファンド・リミテッドについて、当子会社の保有資産に係る施策の実施は当社の判断によることから、その保有資産を当社が直接保有することにより、意思決定から施策の実施に至るプロセスが効率化できます。そのため当子会社を解散及び清算するなど、ファンド形態の整理を行い経営資源の再配分をしていく方針であります。
このような当社グループを取り巻く経営環境において、引き続き収益力の強化を図るために再生可能エネルギー事業に注力しております。このうち、太陽光発電事業については、当連結会計年度末において8プロジェクト(当社出資持分ベース約20.5MW)が運転開始済み、3プロジェクト(当社出資持分ベース約32.2MW)が開発進捗中であり、開発利益を確保するとともにキャッシュフローも当初の想定どおり着実に増額しております。また、2016年12月以降は、ロシアにおける木質ペレット(国内バイオマス発電用燃料)製造工場開発プロジェクトに着手しており、今秋には完成の予定であります。さらにロシア以外においてもバイオマス燃料の新たな供給源を求めて引き続き再生可能エネルギー事業の拡大を検討しております。ただし、これらの事業は、新規の海外事業であるため相応のリスクを包含しております。このため、各事業内容に応じて専門家の知見を得ながら慎重かつ積極的に推進する所存であります。なお、これらの事業は大規模かつ長期的プロジェクトであるため、その成果を財務諸表に反映するためにはある程度の時間を要するものと考えております。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、不動産販売事業における土地仕入れ資金、及び再生可能エネルギー事業における太陽光発電所の敷地及び設備取得資金などがあります。これらの資金はLTVに幅がありますが、大部分を金融機関からの借り入れにより調達しております。
一方で、今後事業の拡大を予定している海外での再生可能エネルギー事業については、新規事業ということもあり、当面の間は自己資金で事業化を推進することを想定しております。昨年度多額の特別損失を計上したことにより、当社の純資産は2019年3月期には、前年同期比で約84億円減少し約167億円に、また自己資本比率も前年同期64.0%から50.7%と大幅に悪化いたしました。そのため自己資本の投資については資本効率を求めつつも、投資先及び投資事業内容の決議には知見のある専門家の意見も踏まえ、より一層投資判断を吟味してまいります。
このように、当社グループの自己資本を適時適切に投資することによりリターンの最大化を目指し、資本効率を追求することが当社の責務であると考えております。
以上のとおり、借入による調達と自己資金により事業を遂行してまいりますが、借入につきましては、現状は比較的低コストで調達できているものの、将来の金融環境によっては、コストを含む調達環境が大きく変わるリスクがあります。そのため、エクイティ調達は引き続き最も重要な資金調達手段と考えられるため、新株の発行を含め、更なる自己資本の充実に努めつつ有益な運用を進めることが資本政策の要諦と考えております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、資本効率の向上及び有効利用が大きな使命であると考えて、「株主資本利益率(ROE)」を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度における「株主資本利益率(ROE)」は△40.2%(前年同期比48.2ポイント減少)でした。一方で「総資産経常利益率(ROA)」は△18.8%(前年同期比15.6ポイント減少)でした。これは当連結会計年度における収益構造が特別利益に偏っていることによるものであります。当社では、ソーラー発電についてはSPCを活用した開発スタイルを取っておりますが、この開発利益については会計処理上特別利益として計上することになります。こうした要因から今後もROEとROAの間にギャップが生じる可能性は大いにありますが、トータルで考えてこれら両指標の改善に取り組んでまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュフロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益・雇用・所得環境の改善が続き、個人消費も持ち直すなか、全体としては緩やかな回復基調が続きました。一方で、米中貿易摩擦をはじめ、英国のEU離脱問題など、世界情勢の先行きに不透明感の増す経済環境が継続しました。
首都圏分譲マンション市場におきましては、低金利や住宅支援策が継続され、都心エリアを中心に需要は堅調に推移していますが、用地取得の競争激化や建築費の高止まりにより十分な利益確保は依然として容易でない状況にある一方、太陽光発電事業につきましては、開発期間を経て各プロジェクトが稼働しつつあり、堅調に推移しております。
当社グループにおきましては、「Challenge & Ambition」(挑戦と志し)をグループスローガンに掲げ、長期的な視点から将来の可能性を展望し、新たな価値の創造と極大化に挑戦、全てのステークホルダーにベネフィットをもたらす戦略を追求することを理念としております。
その理念のもと、マンション分譲事業単独事業から、注文住宅事業、投資顧問業及び建設業など主力の事業分野を拡大しつつ、海外不動産事業及び国内外における再生可能エネルギー事業を主力事業へと推進させ、グローバルな視点に立脚して当社グループにおける事業ポートフォリオの拡充に取り組んでおります。
なお建設業を行っております連結子会社の機動建設工業株式会社につきましては、MBOにより当社の保有する全株式を譲渡しております。
この結果、当連結会計年度の財政状況及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産の合計は、前連結会計年度末に比べ87億87百万円減少して317億54百万円となりました。
当連結会計年度末における負債の合計は、前連結会計年度末に比べ3億7百万円減少して150億16百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ84億79百万円減少して167億38百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における売上高は63億25百万円(前連結会計年度は116億88百万円)、営業損失は66億53百万円(前連結会計年度は15億43百万円)、経常損失は67億80百万円(前連結会計年度は10億98百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は84億45百万円(前連結会計年度は14億83百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
上記の業績の主な要因は、子会社が保有する有価証券の時価総額下落に伴う評価損等によりアセットマネジメント事業において大幅な減収となったことに加え、連結子会社が保有する当社発行の新株予約権について時価が下落したことによる自己新株予約権評価損や、アセットマネジメント事業の収益性の低下による当該事業に係る固定資産の減損損失等を特別損失に計上したこと、また一部の海外プロジェクトに係る貸倒引当金の計上等によるものです。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 2017年4月1日から 2018年3月31日まで | 当連結会計年度 2018年4月1日から 2019年3月31日まで | ||
| 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | |
| 千円 | % | 千円 | % | |
| 不動産販売事業 | ||||
| マンション分譲 | 4,926,757 | 42.1 | 3,829,005 | 60.5 |
| 土地建物 | - | - | - | - |
| 注文住宅 | 1,482,837 | 12.7 | 2,098,035 | 33.2 |
| アセットマネジメント事業 | 158,072 | 1.4 | △5,885,859 | △93.0 |
| 建設事業 | 4,615,440 | 39.4 | 6,226,073 | 98.4 |
| 再生可能エネルギー事業 | 533,713 | 4.6 | 569,504 | 9.0 |
| 計 | 11,716,820 | 100.2 | 6,836,759 | 108.1 |
| その他 | 50,159 | 0.4 | 45,333 | 0.7 |
| セグメント間取引消去 | △78,262 | △0.6 | △556,527 | △8.8 |
| 合計 | 11,688,717 | 100.0 | 6,325,565 | 100.0 |
(不動産販売事業 マンション分譲)
主に首都圏において自社開発マンション「グローベルマンション」の建設分譲を行っております。
当連結会計年度においては、「ザ・グローベル 大森山王」(全34戸)をはじめ、「グローベルマンション」3棟、111戸を竣工いたしました(前連結会計年度は3棟、120戸の竣工)。
販売状況につきましては、当連結会計年度において103戸、42億71百万円の新規契約(前連結会計年度は115戸、43億79百万円)を行うとともに、96戸を引渡し、売上高は38億29百万円、セグメント利益は3億21百万円を計上しております(前連結会計年度は137戸、49億26百万円の売上高、6億2百万円のセグメント利益)。
(不動産販売事業 土地建物)
宅地及び戸建住宅の販売や建物の一棟販売等を行っております。
販売状況につきましては、当連結会計年度においてマンション一棟(全37戸、総専有面積1,508.01㎡)19億50百万円の契約を行いましたが、販売実績はありません(前連結会計年度は契約実績、販売実績ともにありません)。
(不動産販売事業 注文住宅)
山形県を主な事業エリアとして、戸建住宅の建築請負やリフォーム工事等を行っております。
販売状況につきましては、当連結会計年度において78棟、21億4百万円の新規契約(前連結会計年度は58棟、16億59百万円)を行うとともに、58棟を引渡し、売上高は20億98百万円、セグメント利益は69百万円を計上しております(前連結会計年度は40棟、14億82百万円の売上高、12百万円のセグメント利益)。(リフォーム等を含む。)
(アセットマネジメント事業)
日本株式の運用及び調査業務、不動産投資助言代理業務及び不動産投資を行っております。。
販売状況につきましては、当連結会計年度において売上高は△58億85百万円、セグメント損失は61億56百万円を計上しております(前連結会計年度は1億58百万円の売上高、1億22百万円のセグメント損失)。
(建設事業)
推進工事及びプレストレスト・コンクリート(PC)工事等を行っております。
販売状況につきましては、当連結会計年度において売上高は62億26百万円、セグメント利益は3億27百万円を計上しております(前連結会計年度は46億15百万円の売上高、2億61百万円のセグメント利益)。
なお、2019年3月に機動建設工業株式会社の全株式を譲渡したことに伴い、当連結会計年度末をもって報告セグメントの建設事業を廃止します。
また、当該株式の譲渡に伴う関係会社株式売却益49百万円を特別利益に計上しております。
(再生可能エネルギー事業)
太陽光発電による電気の販売及び発電所の開発、バイオマス発電関連事業等を行っております。
販売状況につきましては、当連結会計年度において売上高は5億69百万円、セグメント利益は65百万円を計上しております(前連結会計年度は5億33百万円の売上高、1億55百万円のセグメント利益)。
(その他)
不動産賃貸事業が主であり、当社が所有しているマンション等を賃貸しております。
当連結会計年度において売上高は45百万円、セグメント利益は16百万円を計上しております(前連結会計年度は50百万円の売上高、20百万円のセグメント利益)。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの「現金及び現金同等物」(以下「資金」という。)は、50億49百万円と前連結会計年度末に比べ56億1百万円(52.6%)の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、38億57百万円の減少となりました(前連結会計年度は18億64百万円の増加)。これは、賞与引当金及び役員賞与引当金の減少や法人税等の支払による資金の減少並びに税金等調整前当期純損失を計上したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、32億79百万円の減少となりました(前連結会計年度は9億61百万円の増加)。これは、再生可能エネルギー事業の太陽光発電事業並びにバイオマス発電関連事業における設備投資資金の支出等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、16億3百万円の増加となりました(前連結会計年度は24億46百万円の増加)。これは、配当金の支払いによる資金の減少や既存の借入金を返済したことによる支出があった一方、事業資金等として借入金の新規調達を行ったこと等によるものであります。
③契約及び販売の実績
当社グループの契約・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、セグメントごとに契約規模及び販売規模を金額あるいは数量で示すことが困難であります。
このため、契約及び販売の実績については、「経営成績等の状況の概要」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①重要な会社方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ87億87百万円減少して317億54百万円となりました。これは、買掛債務の支払いや法人税等の納付、また剰余金の配当等により現金及び預金が減少したこと、アセットマネジメント事業において保有する有価証券の時価総額の下落等によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ3億7百万円減少して150億16百万円となりました。これは、マンション分譲事業や再生可能エネルギー事業における工事代金等の支払や諸経費の支払いに伴う工事未払金等の買掛債務の減少、法人税等の納付に伴う未払法人税等の減少等によるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ84億79百万円減少して167億38百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純損失の計上や配当の実施等によるものであります。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、不動産販売事業において59億27百万円(マンション分譲で38億29百万円、注文住宅で20億98百万円)、アセットマネジメント事業において△59億5百万円、建設事業において56億97百万円、再生可能エネルギー事業において5億69百万円、その他において36百万円を計上し、全体では63億25百万円を計上いたしました(前連結会計年度は116億88百万円の売上高)。
(営業損益)
当連結会計年度の営業損益は、不動産販売事業において3億90百万円の営業利益(マンション分譲で3億21百万円、注文住宅で69百万円)、アセットマネジメント事業において61億56百万円の営業損失、建設事業において3億27百万円の営業利益、再生可能エネルギー事業において65百万円の営業利益、その他において16百万円の営業利益を計上したものの、のれんの償却額1億16百万円や報告セグメントに帰属しない一般管理費等の費用10億12百万円があり、全体では66億53百万円の営業損失となりました(前連結会計年度は15億43百万円の営業損失)。
(経常損益)
当連結会計年度の経常損益は、営業外収益における、貸付金等に係る受取利息や株式の受取配当金2億41百万円の計上やハワイの出資プロジェクトにおける運用益5億6百万円、外貨建て資産に係る為替差益63百万円の計上、営業外費用における、金融機関からの借入金に係る支払利息1億74百万円及び借入手数料1億25百万円の計上や貸倒引当金繰入額6億65百万円の計上等により、67億80百万円の経常損失となりました(前連結会計年度は10億98百万円の経常損失)。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損益は、特別利益に出資金売却益2億62百万円の計上や関係会社株式金売却益49万円の計上があったものの、特別損失における自己新株予約権評価損8億95百万円の計上や固定資産の減損損失7億29百万円を計上したこと等により、84億45百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となりました(前連結会計年度は14億83百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)。
3)キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、従来のマンション分譲単独事業から、M&Aによりハウスビルダー、建設業、投資顧問業、投資ファンドを子会社化することによるグループ経営に大きく舵を切ってまいりましたが、併せて本体においても海外不動産事業及び再生可能エネルギー事業を展開する多角化戦略を実行してまいりました。
しかしながら、当連結会計年度においては多額の評価損などを計上するに至りましたので、各事業においてそれぞれのリスク、課題及び方針等について再考する必要があると考えております。
マンション分譲事業は、当社のもともとの本業であり、良質な住まいを提供するという社会的意義の大きい事業であるとともに、経済環境によっては十分な利潤を得ることのできる事業であると考えております。しかしながら、本事業は土地などの原価を計上したまま開発に2年内外の期間を要することから、資産減少リスクを負うビジネスモデルでもあります。また、昨今の市場環境においては原価となる土地及び建物関連コストが高騰しているため、相応の市場リスクが発生していることが考えられるため十分な商品準備の確保は難しい局面にあります。したがいまして、引続き当面の間は採算確保に注視しつつ慎重に対応していく方針であります。
アセットマネジメント事業は、当連結会計年度の損失の主たる要因でありますので、事業全体についての立直しが急務であります。まずは子会社でありますプロスペクト・ジャパン・ファンド・リミテッドについて、当子会社の保有資産に係る施策の実施は当社の判断によることから、その保有資産を当社が直接保有することにより、意思決定から施策の実施に至るプロセスが効率化できます。そのため当子会社を解散及び清算するなど、ファンド形態の整理を行い経営資源の再配分をしていく方針であります。
このような当社グループを取り巻く経営環境において、引き続き収益力の強化を図るために再生可能エネルギー事業に注力しております。このうち、太陽光発電事業については、当連結会計年度末において8プロジェクト(当社出資持分ベース約20.5MW)が運転開始済み、3プロジェクト(当社出資持分ベース約32.2MW)が開発進捗中であり、開発利益を確保するとともにキャッシュフローも当初の想定どおり着実に増額しております。また、2016年12月以降は、ロシアにおける木質ペレット(国内バイオマス発電用燃料)製造工場開発プロジェクトに着手しており、今秋には完成の予定であります。さらにロシア以外においてもバイオマス燃料の新たな供給源を求めて引き続き再生可能エネルギー事業の拡大を検討しております。ただし、これらの事業は、新規の海外事業であるため相応のリスクを包含しております。このため、各事業内容に応じて専門家の知見を得ながら慎重かつ積極的に推進する所存であります。なお、これらの事業は大規模かつ長期的プロジェクトであるため、その成果を財務諸表に反映するためにはある程度の時間を要するものと考えております。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、不動産販売事業における土地仕入れ資金、及び再生可能エネルギー事業における太陽光発電所の敷地及び設備取得資金などがあります。これらの資金はLTVに幅がありますが、大部分を金融機関からの借り入れにより調達しております。
一方で、今後事業の拡大を予定している海外での再生可能エネルギー事業については、新規事業ということもあり、当面の間は自己資金で事業化を推進することを想定しております。昨年度多額の特別損失を計上したことにより、当社の純資産は2019年3月期には、前年同期比で約84億円減少し約167億円に、また自己資本比率も前年同期64.0%から50.7%と大幅に悪化いたしました。そのため自己資本の投資については資本効率を求めつつも、投資先及び投資事業内容の決議には知見のある専門家の意見も踏まえ、より一層投資判断を吟味してまいります。
このように、当社グループの自己資本を適時適切に投資することによりリターンの最大化を目指し、資本効率を追求することが当社の責務であると考えております。
以上のとおり、借入による調達と自己資金により事業を遂行してまいりますが、借入につきましては、現状は比較的低コストで調達できているものの、将来の金融環境によっては、コストを含む調達環境が大きく変わるリスクがあります。そのため、エクイティ調達は引き続き最も重要な資金調達手段と考えられるため、新株の発行を含め、更なる自己資本の充実に努めつつ有益な運用を進めることが資本政策の要諦と考えております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、資本効率の向上及び有効利用が大きな使命であると考えて、「株主資本利益率(ROE)」を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度における「株主資本利益率(ROE)」は△40.2%(前年同期比48.2ポイント減少)でした。一方で「総資産経常利益率(ROA)」は△18.8%(前年同期比15.6ポイント減少)でした。これは当連結会計年度における収益構造が特別利益に偏っていることによるものであります。当社では、ソーラー発電についてはSPCを活用した開発スタイルを取っておりますが、この開発利益については会計処理上特別利益として計上することになります。こうした要因から今後もROEとROAの間にギャップが生じる可能性は大いにありますが、トータルで考えてこれら両指標の改善に取り組んでまいります。