有価証券報告書-第65期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)におけるわが国経済は、海外経済の回復ペースの鈍化の影響を受けつつも、高水準の企業収益に支えられて設備投資は緩やかな増加傾向をたどっており、雇用・所得環境は改善傾向にあります。長期にわたり世界経済に大きな影を落とした新型コロナウイルス感染症は、2023年5月より感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同等の5類に移行され、人々の経済活動における不安がほぼ解消されました。当社グループが主に関わる旅行・観光市場や宿泊・飲食サービス関連市場においては、全国旅行支援制度が延長されたことも追い風となり順調に回復しております。また、経済の正常化や地政学リスクの長期化にともない世界的なインフレが進行する中、わが国でも数十年ぶりといわれる水準の物価上昇が続いておりますが、一方で、昨年に続き2024年も大企業を中心に高水準の賃上げが実施され、物価と賃金の好循環が始まることで、長らくデフレに苦しんでいた日本経済がようやく健全な成長軌道へと転換する期待が高まっています。こうした状況下において、内外の金融政策の違いに加え中東での新たな地政学リスクの発生もあって、現在、歴史的な水準の円安が進行しており、これにより国境をまたぐ渡航では、インバウンド市場が急拡大し2024年3月には訪日外国人旅客数が300万人を突破し過去最高を記録しましたが、それに対しアウトバウンド市場の回復は依然として低調なものとなっております。
当連結会計年度の売上高は、上記の通り旅行やお出かけの需要拡大期に合わせて新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に移行し、また全国旅行支援制度の延長もあって旅行需要が昨年以上に高まったことで、旅行関連の市販出版物、同サブスクリプションサービス及び電子書籍、さらに市況の回復により広告、特別注文品の売上が順調に伸び、売上高は6,410百万円となり前連結会計年度に比べ857百万円(15.4%)増加いたしました(前連結会計年度は5,553百万円)。損益面におきましては、売上の堅調な増加に比べて売上原価、販売費及び一般管理費の増加が抑制されていることから、営業利益は437百万円となり、前連結会計年度に比べ305百万円増加いたしました(前連結会計年度は132百万円)。これに伴い、経常利益は前連結会計年度に比べ285百万円増加し、519百万円となりました(前連結会計年度は234百万円)。また、2023年10月20日付の「固定資産の譲渡、特別利益の計上及び通期業績予想の修正に関するお知らせ」にて公表した固定資産売却益を特別利益として計上したこともあり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,741百万円増加し、1,771百万円となりました(前連結会計年度は30百万円)。
当社グループのセグメント別の業績は以下の通りとなっております。
[メディア事業]
メディア事業では、市販出版物及び電子書籍・アプリの企画制作販売、雑誌広告・Web広告の販売、特注品の企画制作販売、出版物に由来するブランドや商標権の権利許諾等を行っております。
当連結会計年度において、旅行需要が昨年以上に高まったことにより、市販出版物において、まっぷるマガジンを中心とした国内主要観光地向け旅行雑誌の売上が全般的に増加、円安の影響が懸念された海外版においてもソウルや台北など近傍アジア地域向け旅行雑誌の売上が堅調に推移、かつ読み放題サービスを含む電子書籍も順調に伸びました。また、旅行関連市場の急速な回復を追い風に広告や特別注文品収益も増加したことなどから当事業の売上は前年に比べて大幅に増加いたしました。旅行・お出かけ関連の市販出版物では、定番の旅行雑誌等の拡充に加え、17のテーマで北海道179市町村を完全ガイドする北海道の旅のバイブル『北海道旅事典』や、楽しく社会を学べるガイドブック 『まっぷる工場見学 社会科見学 首都圏/京阪神・名古屋周辺』、シリーズ2年ぶりの新刊となる『埼玉・群馬特別編集版 日帰り 大人の小さな旅』、そして海外ガイドブックの新シリーズ『まっぷる WORLD』9点などを発売いたしました。なお、2024年3月16日の北陸新幹線敦賀延伸開業を記念し、富山県、石川県、福井県、長野県、岐阜県の5県ご協賛の下、沿線周辺の旅を応援する旅行ガイドブック『まっぷる 北陸新幹線next! (ネクスト)』を発売しております。地図製品では、コロナ明けで再活性化している鉄道ファン市場に向け、ベストセラー『レールウェイマップル 全国鉄道地図帳』の全面改訂版及び同電子書籍版を発売し、また、定番地図製品『山と高原地図』及び『ツーリングマップル』の2024年版を、ともに無料連携アプリサービス付きにて発売、さらにご好評をいただいている「地図でスッと頭に入る」シリーズにおいては、海外エリア紹介編の『アフリカ55の国と地域』及び『オーストラリアと太平洋の島々』や、昨今の国際情勢に合わせた『地図でスッと頭に入る世界の資源と争奪戦』、『地図でスッと頭に入る世界の軍事情勢』及び『地図でスッと頭に入る地政学』を、そして大長編小説「源氏物語」のあらすじと作者・紫式部の人と生涯がわかる 『図解でスッと頭に入る紫式部と源氏物語』を発売いたしました。WEBメディアを活用した事業では、2024年2月以降、旅メディア『ことりっぷWEB』のリニューアルを3次にわたり実施、ユーザーアンケートに基づきより見やすく使いやすいサイトに改良いたしました。また2024年3月にはクラウドファンディングサイト『Lokomite(ロコマイト)』も開設し、当社グループの持つ媒体力・編集力を地域の活性化、地方創生の推進に役立てる仕組みを整えました。
この結果、メディア事業の売上高は4,597百万円となりました(前連結会計年度は3,911百万円)。営業利益は445百万円となりました(前連結会計年度は164百万円)。
[ソリューション事業]
ソリューション事業では、当社グループのコアコンピタンスである地図・ガイドデータベースの販売、同データベースを活用したシステム製品やソリューションの販売などを行っております。
当連結会計年度において、引き続き景気動向に左右されにくい警察・消防等の官公庁向け受注獲得や民間企業向けストック型商材の契約更新に注力しております。カーナビ関連では、現在、スマホ無料ナビアプリや同連携車載システム(ディスプレイオーディオ)普及等の影響で市販PND市場が急速に縮小しておりますが、これによる減少分を補いさらなる成長を目指すべく、現在、業務用カーナビの受注獲得に注力しており、当年度において警察・消防向け、民間セクターではタクシー業界向け等に着実に受注を獲得しております。なお、業務用ナビ関連では最新版の『業務用カーナビSDK Ver.8.0』の提供を開始したことに加えて、いわゆる物流業界の2024年問題における課題解決の一助とすべく、ベテランドライバーの経路ナレッジが共有でき、ルート配送や収集、点検、送迎といった固定ルートを巡回する業務に特化したカーナビアプリ 『MAPPLE ルートナビゲーター』を発売いたしました。また、2023年10月開始のインボイス制度に関連して、国税庁が公表している適格請求書(インボイス)発行事業者リストと取引先リストをスムーズに照合したいというニーズに対応すべく住所正規化に機能を特化した『アドレスクレンジングツール』を製品化いたしました。このほか日本全国の登記所備付地図がシームレスで閲覧可能な『MAPPLE法務局地図ビューア』に不動産登記情報(土地)の取得機能を追加、利便性と見やすさに優れた地図機能、簡単なステップで即使える手軽なサービスが特徴で、土地の不動産登記情報の全部事項の取得が可能なサービスを実現しております。小中学校における通学路の安全対策をサポートする『通学路安全支援システム』においては、導入校・PTAのご要望にお応えし「データ共有機能」等の新機能を追加したリニューアル版を発売いたしました。そして、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みにおいては、千葉県と『電気自動車充電設備導入促進に関する協定』を締結し、その取り組みの一環として2024年1月より千葉県内の充電スタンド情報とドライブに最適な観光スポット情報を満載したWEBサイト『充電観光マップ』を公開しております。
この結果、ソリューション事業の売上高は1,589百万円となりました(前連結会計年度は1,572百万円)。営業損失は151百万円となりました(前連結会計年度は営業損失118百万円)。
[販売代理事業]
当事業セグメントにつきましては、これまで下記のその他事業の区分に含まれておりましたが、当連結会計年度において営業利益がセグメント情報の開示基準に該当したことから新たなセグメント区分として開示するものであります。
販売代理事業では、顧客となる官公庁等がデータ制作等の業務委託を行う際に、当社が当該業務委託の契約窓口となり、当該取引の手数料収入を得る事業を行っております。
当連結会計年度において、顧客先より新たな業務委託案件の受注を獲得しております。
この結果、販売代理事業の売上高は、145百万円となりました。(前連結会計年度は8百万円)。営業利益は95百万円となりました(前連結会計年度は8百万円)。
[その他事業]
その他事業では、当社グループが保有する土地建物等の有形固定資産について外部取引先に向けて譲渡または貸与する不動産事業等を行っております。
当連結会計年度において、その他事業は予定通り実施しております。
この結果、その他事業の売上高は78百万円となりました(前連結会計年度は60百万円)。営業利益は31百万円となりました(前連結会計年度は営業損失17百万円)。
b.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、18,879百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,299百万円(21.2%)増加いたしました。この主な要因は、現金及び預金が1,536百万円、売掛金が567百万円、商品及び製品が258百万円、流動資産その他が669百万円、投資有価証券が572百万円、投資その他の資産その他が502百万円増加した一方で、建物及び構築物(純額)が480百万円、土地が420百万円減少したことであります。負債合計は、6,188百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,123百万円(22.2%)増加いたしました。この主な要因は、未払費用が91百万円、未払法人税等が270百万円、未払消費税等が358百万円、返金負債が87百万円、賞与引当金が129百万円、繰延税金負債が141百万円、固定負債その他が25百万円増加したことであります。純資産においては、前連結会計年度末に比べその他有価証券評価差額金が355百万円増加したことに加えて親会社株主に帰属する当期純利益を計上いたしております。これにより純資産合計は2,176百万円(20.7%)増加し、12,690百万円となりました。
この結果、自己資本比率は67.2%と0.3ポイント低下しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて664百万円の資金を使用、投資活動によるキャッシュ・フローにおいて2,194百万円の資金を獲得、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて0百万円の資金を使用、現金及び現金同等物に係る換算差額が6百万円だった結果、現金及び現金同等物の増減額が1,536百万円増加となり、その期末残高は6,277百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は664百万円となり、前連結会計年度が495百万円の資金の獲得だったのに比べ1,159百万円増加しました。
これは主に、税金等調整前当期純利益が2,002百万円となり、1,941百万円増加したことに加え、固定資産売却益が1,444百万円増加したこと、その他の流動資産の増減額が692百万円の増加となり、717百万円増加したこと、その他固定資産の増加額が502百万円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は2,194百万円となり、前連結会計年度に比べ1,918百万円増加しました。
これは主に、有形固定資産の売却による収入が1,985百万円増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は0百万円となりました。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によって記載しております。
b.受注実績
当社グループでは、メディア事業及びソリューション事業の一部において受注生産を行っております。当連結会計年度の受注実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては「第5 経理の状況」の冒頭に記載のとおり、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。
重要な会計方針に関する事項につきましては「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、当面残るものと想定しており、国内の往来については徐々に回復、海外の往来については回復は難しいものと想定のうえ見積りを行っております。
連結財務諸表の作成にあたって重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
資本の財源及び資金の流動性につきましては、当社グループの運転資金需要のうち主なものは製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要で主なものは、データベースやソフトウェア等の固定資産取得及び当社事業戦略に沿った提携先や当社事業との相乗効果が見込まれる事業会社への出資または取得(M&A)によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金は内部資金及び銀行等金融機関からの借入や社債発行を基本としております。
なお当連結会計年度末における有利子負債の残高は770百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は6,277百万円となっております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)におけるわが国経済は、海外経済の回復ペースの鈍化の影響を受けつつも、高水準の企業収益に支えられて設備投資は緩やかな増加傾向をたどっており、雇用・所得環境は改善傾向にあります。長期にわたり世界経済に大きな影を落とした新型コロナウイルス感染症は、2023年5月より感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同等の5類に移行され、人々の経済活動における不安がほぼ解消されました。当社グループが主に関わる旅行・観光市場や宿泊・飲食サービス関連市場においては、全国旅行支援制度が延長されたことも追い風となり順調に回復しております。また、経済の正常化や地政学リスクの長期化にともない世界的なインフレが進行する中、わが国でも数十年ぶりといわれる水準の物価上昇が続いておりますが、一方で、昨年に続き2024年も大企業を中心に高水準の賃上げが実施され、物価と賃金の好循環が始まることで、長らくデフレに苦しんでいた日本経済がようやく健全な成長軌道へと転換する期待が高まっています。こうした状況下において、内外の金融政策の違いに加え中東での新たな地政学リスクの発生もあって、現在、歴史的な水準の円安が進行しており、これにより国境をまたぐ渡航では、インバウンド市場が急拡大し2024年3月には訪日外国人旅客数が300万人を突破し過去最高を記録しましたが、それに対しアウトバウンド市場の回復は依然として低調なものとなっております。
当連結会計年度の売上高は、上記の通り旅行やお出かけの需要拡大期に合わせて新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に移行し、また全国旅行支援制度の延長もあって旅行需要が昨年以上に高まったことで、旅行関連の市販出版物、同サブスクリプションサービス及び電子書籍、さらに市況の回復により広告、特別注文品の売上が順調に伸び、売上高は6,410百万円となり前連結会計年度に比べ857百万円(15.4%)増加いたしました(前連結会計年度は5,553百万円)。損益面におきましては、売上の堅調な増加に比べて売上原価、販売費及び一般管理費の増加が抑制されていることから、営業利益は437百万円となり、前連結会計年度に比べ305百万円増加いたしました(前連結会計年度は132百万円)。これに伴い、経常利益は前連結会計年度に比べ285百万円増加し、519百万円となりました(前連結会計年度は234百万円)。また、2023年10月20日付の「固定資産の譲渡、特別利益の計上及び通期業績予想の修正に関するお知らせ」にて公表した固定資産売却益を特別利益として計上したこともあり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,741百万円増加し、1,771百万円となりました(前連結会計年度は30百万円)。
当社グループのセグメント別の業績は以下の通りとなっております。
[メディア事業]
メディア事業では、市販出版物及び電子書籍・アプリの企画制作販売、雑誌広告・Web広告の販売、特注品の企画制作販売、出版物に由来するブランドや商標権の権利許諾等を行っております。
当連結会計年度において、旅行需要が昨年以上に高まったことにより、市販出版物において、まっぷるマガジンを中心とした国内主要観光地向け旅行雑誌の売上が全般的に増加、円安の影響が懸念された海外版においてもソウルや台北など近傍アジア地域向け旅行雑誌の売上が堅調に推移、かつ読み放題サービスを含む電子書籍も順調に伸びました。また、旅行関連市場の急速な回復を追い風に広告や特別注文品収益も増加したことなどから当事業の売上は前年に比べて大幅に増加いたしました。旅行・お出かけ関連の市販出版物では、定番の旅行雑誌等の拡充に加え、17のテーマで北海道179市町村を完全ガイドする北海道の旅のバイブル『北海道旅事典』や、楽しく社会を学べるガイドブック 『まっぷる工場見学 社会科見学 首都圏/京阪神・名古屋周辺』、シリーズ2年ぶりの新刊となる『埼玉・群馬特別編集版 日帰り 大人の小さな旅』、そして海外ガイドブックの新シリーズ『まっぷる WORLD』9点などを発売いたしました。なお、2024年3月16日の北陸新幹線敦賀延伸開業を記念し、富山県、石川県、福井県、長野県、岐阜県の5県ご協賛の下、沿線周辺の旅を応援する旅行ガイドブック『まっぷる 北陸新幹線next! (ネクスト)』を発売しております。地図製品では、コロナ明けで再活性化している鉄道ファン市場に向け、ベストセラー『レールウェイマップル 全国鉄道地図帳』の全面改訂版及び同電子書籍版を発売し、また、定番地図製品『山と高原地図』及び『ツーリングマップル』の2024年版を、ともに無料連携アプリサービス付きにて発売、さらにご好評をいただいている「地図でスッと頭に入る」シリーズにおいては、海外エリア紹介編の『アフリカ55の国と地域』及び『オーストラリアと太平洋の島々』や、昨今の国際情勢に合わせた『地図でスッと頭に入る世界の資源と争奪戦』、『地図でスッと頭に入る世界の軍事情勢』及び『地図でスッと頭に入る地政学』を、そして大長編小説「源氏物語」のあらすじと作者・紫式部の人と生涯がわかる 『図解でスッと頭に入る紫式部と源氏物語』を発売いたしました。WEBメディアを活用した事業では、2024年2月以降、旅メディア『ことりっぷWEB』のリニューアルを3次にわたり実施、ユーザーアンケートに基づきより見やすく使いやすいサイトに改良いたしました。また2024年3月にはクラウドファンディングサイト『Lokomite(ロコマイト)』も開設し、当社グループの持つ媒体力・編集力を地域の活性化、地方創生の推進に役立てる仕組みを整えました。
この結果、メディア事業の売上高は4,597百万円となりました(前連結会計年度は3,911百万円)。営業利益は445百万円となりました(前連結会計年度は164百万円)。
[ソリューション事業]
ソリューション事業では、当社グループのコアコンピタンスである地図・ガイドデータベースの販売、同データベースを活用したシステム製品やソリューションの販売などを行っております。
当連結会計年度において、引き続き景気動向に左右されにくい警察・消防等の官公庁向け受注獲得や民間企業向けストック型商材の契約更新に注力しております。カーナビ関連では、現在、スマホ無料ナビアプリや同連携車載システム(ディスプレイオーディオ)普及等の影響で市販PND市場が急速に縮小しておりますが、これによる減少分を補いさらなる成長を目指すべく、現在、業務用カーナビの受注獲得に注力しており、当年度において警察・消防向け、民間セクターではタクシー業界向け等に着実に受注を獲得しております。なお、業務用ナビ関連では最新版の『業務用カーナビSDK Ver.8.0』の提供を開始したことに加えて、いわゆる物流業界の2024年問題における課題解決の一助とすべく、ベテランドライバーの経路ナレッジが共有でき、ルート配送や収集、点検、送迎といった固定ルートを巡回する業務に特化したカーナビアプリ 『MAPPLE ルートナビゲーター』を発売いたしました。また、2023年10月開始のインボイス制度に関連して、国税庁が公表している適格請求書(インボイス)発行事業者リストと取引先リストをスムーズに照合したいというニーズに対応すべく住所正規化に機能を特化した『アドレスクレンジングツール』を製品化いたしました。このほか日本全国の登記所備付地図がシームレスで閲覧可能な『MAPPLE法務局地図ビューア』に不動産登記情報(土地)の取得機能を追加、利便性と見やすさに優れた地図機能、簡単なステップで即使える手軽なサービスが特徴で、土地の不動産登記情報の全部事項の取得が可能なサービスを実現しております。小中学校における通学路の安全対策をサポートする『通学路安全支援システム』においては、導入校・PTAのご要望にお応えし「データ共有機能」等の新機能を追加したリニューアル版を発売いたしました。そして、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みにおいては、千葉県と『電気自動車充電設備導入促進に関する協定』を締結し、その取り組みの一環として2024年1月より千葉県内の充電スタンド情報とドライブに最適な観光スポット情報を満載したWEBサイト『充電観光マップ』を公開しております。
この結果、ソリューション事業の売上高は1,589百万円となりました(前連結会計年度は1,572百万円)。営業損失は151百万円となりました(前連結会計年度は営業損失118百万円)。
[販売代理事業]
当事業セグメントにつきましては、これまで下記のその他事業の区分に含まれておりましたが、当連結会計年度において営業利益がセグメント情報の開示基準に該当したことから新たなセグメント区分として開示するものであります。
販売代理事業では、顧客となる官公庁等がデータ制作等の業務委託を行う際に、当社が当該業務委託の契約窓口となり、当該取引の手数料収入を得る事業を行っております。
当連結会計年度において、顧客先より新たな業務委託案件の受注を獲得しております。
この結果、販売代理事業の売上高は、145百万円となりました。(前連結会計年度は8百万円)。営業利益は95百万円となりました(前連結会計年度は8百万円)。
[その他事業]
その他事業では、当社グループが保有する土地建物等の有形固定資産について外部取引先に向けて譲渡または貸与する不動産事業等を行っております。
当連結会計年度において、その他事業は予定通り実施しております。
この結果、その他事業の売上高は78百万円となりました(前連結会計年度は60百万円)。営業利益は31百万円となりました(前連結会計年度は営業損失17百万円)。
b.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、18,879百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,299百万円(21.2%)増加いたしました。この主な要因は、現金及び預金が1,536百万円、売掛金が567百万円、商品及び製品が258百万円、流動資産その他が669百万円、投資有価証券が572百万円、投資その他の資産その他が502百万円増加した一方で、建物及び構築物(純額)が480百万円、土地が420百万円減少したことであります。負債合計は、6,188百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,123百万円(22.2%)増加いたしました。この主な要因は、未払費用が91百万円、未払法人税等が270百万円、未払消費税等が358百万円、返金負債が87百万円、賞与引当金が129百万円、繰延税金負債が141百万円、固定負債その他が25百万円増加したことであります。純資産においては、前連結会計年度末に比べその他有価証券評価差額金が355百万円増加したことに加えて親会社株主に帰属する当期純利益を計上いたしております。これにより純資産合計は2,176百万円(20.7%)増加し、12,690百万円となりました。
この結果、自己資本比率は67.2%と0.3ポイント低下しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて664百万円の資金を使用、投資活動によるキャッシュ・フローにおいて2,194百万円の資金を獲得、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて0百万円の資金を使用、現金及び現金同等物に係る換算差額が6百万円だった結果、現金及び現金同等物の増減額が1,536百万円増加となり、その期末残高は6,277百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は664百万円となり、前連結会計年度が495百万円の資金の獲得だったのに比べ1,159百万円増加しました。
これは主に、税金等調整前当期純利益が2,002百万円となり、1,941百万円増加したことに加え、固定資産売却益が1,444百万円増加したこと、その他の流動資産の増減額が692百万円の増加となり、717百万円増加したこと、その他固定資産の増加額が502百万円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は2,194百万円となり、前連結会計年度に比べ1,918百万円増加しました。
これは主に、有形固定資産の売却による収入が1,985百万円増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は0百万円となりました。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。
| 区分 | 当連結会計年度(千円) (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| メディア事業 | 8,551,867 | +65.3 |
| ソリューション事業 | 1,451,172 | △9.5 |
| 合計 | 10,003,039 | +47.6 |
(注)1.金額は販売価格によって記載しております。
b.受注実績
当社グループでは、メディア事業及びソリューション事業の一部において受注生産を行っております。当連結会計年度の受注実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。
| 区分 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| メディア事業 | 794,629 | 5.3 | 78,159 | 11.7 |
| ソリューション事業 | 1,451,172 | △9.5 | 102,383 | △47.6 |
| 合計 | 2,280,571 | △3.3 | 180,543 | △32.0 |
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。
| 区分 | 当連結会計年度(千円) (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| メディア事業 | 4,597,284 | +17.5 |
| ソリューション事業 | 1,589,626 | +1.1 |
| 販売代理事業 | 145,214 | +1,626.9 |
| その他事業 | 78,179 | +29.6 |
| 合計 | 6,410,305 | +15.4 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社トーハン | 1,085,041 | 19.5 | 1,706,538 | 27.0 |
| 日本出版販売株式会社 | 1,096,846 | 19.8 | 1,489,752 | 24.6 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては「第5 経理の状況」の冒頭に記載のとおり、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。
重要な会計方針に関する事項につきましては「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、当面残るものと想定しており、国内の往来については徐々に回復、海外の往来については回復は難しいものと想定のうえ見積りを行っております。
連結財務諸表の作成にあたって重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
資本の財源及び資金の流動性につきましては、当社グループの運転資金需要のうち主なものは製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要で主なものは、データベースやソフトウェア等の固定資産取得及び当社事業戦略に沿った提携先や当社事業との相乗効果が見込まれる事業会社への出資または取得(M&A)によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金は内部資金及び銀行等金融機関からの借入や社債発行を基本としております。
なお当連結会計年度末における有利子負債の残高は770百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は6,277百万円となっております。