有価証券報告書-第59期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 14:24
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(平成29年4月1日~平成30年3月31日)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境が引き続き堅調に推移したことで個人消費も改善し、海外経済の成長にも後押しされて、景気拡大のすそ野も特定の業種や特定の地域に限られることなく、幅広い経済主体に広がり、緩やかな回復基調が見られました。
このような状況の下、当社グループにおきましては、厳しい事業環境が続く中、早急な業績改善を実現すべく、体制変更、データベース制作部門の子会社集中による効率化と体制強化、子会社キャンバスマップル株式会社の吸収合併、業績連動人事制度の導入等の事業構造改革を実施いたしました。加えて12月には、経営のさらなるスピード化を図るべく、取締役の兼職を解き、業務執行の一部を執行役員に権限委譲するための会社統治体制の変更を実施いたしました。事業面においては、前連結会計年度末に事業買収した海外旅行者向けレストラン予約サービス「グルヤク」に加え、7月に開始した現地発着ツアー予約・販売サービス「MAPPLE Activity(マップルアクティビティ)」、及び新たに11月に開始した女性向け旅ナカ予約サービス「Taylor(テイラー)」を拡大すべく、ハワイ、グアム及びシンガポールそれぞれに現地法人の子会社を設立し、3月には、「MAPPLE Activity(マップルアクティビティ)」の取り扱いエリアを拡大し、これまでハワイ、グアム、沖縄とリゾートエリアの取り扱いがメインだったものから、世界24エリア50都市を追加し、合計世界27エリア53都市へと拡大いたしました。また、7月には、新しいエネルギーソリューションを提供するヘッドスプリング株式会社との間で、両社の強みを生かした新規事業の立ち上げを目的とする合弁会社(持分法適用関連会社)を設立いたしました。さらに2月には、今後の地域創生事業の強化に向けた取り組みの一環として、お祭りを事業ドメインとする株式会社オマツリジャパンとともに、地域活性化を目的として茨城県笠間市との包括的連携協定を締結いたしました。
当連結会計年度における業績は、電子売上においては、引き続き無料ナビアプリの影響により当社PND(簡易型カーナビゲーション)関連の売上が減少するとともに、前連結会計年度に失注した大型継続案件の影響もあり、売上高は23億19百万円となり、前連結会計年度に対して5億22百万円減少いたしました。また、市販出版物では、前連結会計年度において業績悪化の要因であった返品を抑制すべく、徹底した市場在庫管理を進めたことにより、返品額は前年に比べ6億12百万円改善いたしました。一方で返品抑制のための書店店頭への商品供給を控えた影響や、前年にあったようなガイドブックシリーズの改訂が無かったことによる影響もあり、市販出版物の売上高は前連結会計年度に対して5億4百万円減少し、53億72百万円となりました。また上記新サービスの開始に伴い手数料収入が32百万円増加いたしました。この結果、売上高合計は前連結会計年度に対して11億56百万円(11.2%)減少し、91億58百万円となりました。
損益面におきましては、売上原価においては、返品調整引当金繰入差額の負担が前連結会計年度に対して1億55百万円増加いたしましたが、事業構造改革による効率化の効果も出始めており前連結会計年度に対しては、売上高の減少分を超えて減少いたしました。また販売費及び一般管理費では、人員削減による人件費削減効果や賞与引当金繰入額の減少、各種経費の削減により前連結会計年度に対して12億15百万円減少いたしました。これにより営業損失は10億60百万円と前連結会計年度に比べ12億15百万円改善いたしました(前連結会計年度は、営業損失22億76百万円)。経常損失は11億88百万円改善し、10億18百万円となりました(前連結会計年度は、経常損失22億6百万円)。
また、当社の持分法適用関連会社である株式会社Avenry(旧商号:QF Pay Japan株式会社)が、ウィズ・アジア・エボリューション・ファンド投資事業有限責任組合の新株予約権の行使請求により新株式を発行したために同社株式の希薄化が発生し、これに伴い当社の同社に対する議決権の割合が1%未満に低下いたしましたため、同社を持分法適用関連会社から除外することとなり、この結果、1億17百万円を持分変動損失として特別損失に計上いたしました。さらに、当社は主にカーナビゲーションの経路探索に用いる交通規制情報等を調達し、その情報を用いて当社の地図データベースを加工し、販売することについて国内の第三者法人と契約を締結しておりますが、当社のカーナビ事業の状況を鑑み、同契約について解約金を支払い中途解約することといたしました。その結果、解約違約金として2億32百万円を特別損失に計上いたしました。
上記結果から当連結会計年度において多額の損失計上となるとともに、次期(平成31年3月期)においても、厳しい事業環境は続くものと想定されます。これに伴い、当社及び連結子会社が保有する固定資産につきまして、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき将来の回収可能性を検討した結果、特別損失として3億44百万円の減損損失を計上いたしました。減損損失の主な内訳は、データベース16百万円、ソフトウェア2億65百万円、建物及び構築物27百万円、工具器具備品16百万円、機械装置及び運搬具9百万円、電話加入権9百万円となっております。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は17億68百万円となりました(前連結会計年度は、親会社株主に帰属する当期純損失34億23百万円)。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて6億46百万円の資金を使用、投資活動によるキャッシュ・フローにおいて2億38百万円の資金の獲得、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて3億63百万円の資金を使用した結果、現金及び現金同等物の増減額が7億67百万円減少となり、その期末残高は71億32百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は6億46百万円となり、前連結会計年度に比べ1億40百万円減少しました。
これは主に、税金等調整前当期純損失が17億28百万円となり、16億98百万円の減少となったことに加え、持分変動損失を1億17百万円、解約違約金を2億32百万円計上したこと、たな卸資産の増減額が3億26百万円の減少となり5億5百万円減少したことに対して、減損損失が8億59百万円減少したこと、賞与引当金の増減額が3億43百万円の減少となり7億29百万円減少したこと、売上債権の減少額が3億77百万円減少したこと、その他の流動負債の増減額が2億8百万円の減少となり4億28百万円減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は2億38百万円となり、前連結会計年度が11億85百万円の資金の使用だったことに対して14億24百万円増加しました。
これは主に、前連結会計年度にあった有価証券の取得による支出13億3百万円が当連結会計年度はなかったこと、無形固定資産の取得による支出が3億24百万円、投資有価証券の取得による支出が2億36百万円減少したことに対して、有価証券の償還による収入が3億円、投資有価証券の売却による収入が2億15百万円減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3億63百万円となり、前連結会計年度に比べ9百万円増加しました。
これは主に、前連結会計年度にあった長期借入金の返済による支出20百万円が当連結会計年度はなかったこととに対して、配当金の支払額が30百万円増加したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。
区分当連結会計年度(千円)
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
市販出版物
地図2,582,546△34.0
雑誌5,040,714△8.2
ガイドブック1,276,385△19.8
実用書181,876△7.7
小計9,081,523△18.9
特別注文品635,254△13.5
電子売上2,339,018△18.2
合計12,055,796△18.5

(注)1.金額は販売価格によって記載しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループでは、民間企業や官公庁などに販売する特別注文品と電子売上の一部を受注生産しております。当連結会計年度の受注実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。
区分受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
特別注文品635,254△13.556,53524.8
電子売上2,337,510△17.3178,32411.2

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。
区分当連結会計年度(千円)
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
市販出版物
地図1,787,682△14.3
雑誌2,804,080△2.5
ガイドブック666,950△17.8
実用書113,34310.3
小計5,372,057△8.6
特別注文品624,009△15.3
広告収入770,309△5.9
電子売上2,319,600△18.4
手数料収入72,47881.9
合計9,158,456△11.2

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
日本出版販売株式会社2,168,62321.02,707,39029.6
株式会社トーハン1,925,49918.71,867,53420.4

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては「第5 経理の状況」の冒頭に記載のとおり、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。
重要な会計方針についての詳細および見積りに関する事項につきましては「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループにおける当連結会計年度における業績は、電子売上においては、引き続き無料ナビアプリの影響により当社PMD(簡易型カーナビゲーション)関連の売上が減少するとともに、前連結会計年度に失注した大型継続案件の影響もあり、大幅に減少いたしました。市販出版物におきましても、徹底した市場在庫管理を進めたことにより、返品の改善があったものの、返品抑制のための書店店頭への商品供給を控えた影響や、前年度にあったようなガイドブックシリーズの改訂が無かったことによる影響もあり、売上高は大きく減少いたしました。その結果、売上高合計は前連結会計年度に比べ11億56百万円(11.2%)減少し、91億58百万円となりました。
損益面におきましては、売上原価において、返品調整引当金の繰入差額の負担増があったものの、事業構造改革による効率化の効果も出始め、また、販売費及び一般管理費において、人員削減による人件費削減効果や賞与引当金繰入額の減少、各種経費を削減したことにより、前連結会計年度に対して、売上原価、販売費及び一般管理費ともに減少いたしました。
これにより、営業損失10億60百万円(前連結会計年度は、営業損失22億76百万円)、経常損失は10億18百万円となりました(前連結会計年度は、経常損失22億6百万円)。また、当社の持分法適用関連会社である株式会社Avenry(旧商号:QF Pay Japan株式会社)が、ウィズ・アジア・エボリューション・ファンド投資事業有限責任組合の新株予約権の行使請求により新株式を発行したために同社株式の希薄化が発生し、これに伴い当社の同社に対する議決権の割合が1%未満に低下いたしましたため、同社を持分法適用関連会社から除外することとなり、この結果、1億17百万円を持分変動損失として特別損失に計上、さらに、当社は主にカーナビゲーションの経路探索に用いる交通規制情報等を調達し、その情報を用いて当社の地図データベースを加工し、販売することについて国内の第三者法人と契約を締結しておりますが、当社のカーナビ事業の状況を鑑み、同契約について解約金を支払い中途解約することといたしました。その結果、解約違約金として2億32百万円を特別損失に計上いたしました。さらに、当連結会計年度において多額の損失計上となるとともに、次期(平成31年3月期)においても、厳しい事業環境は続くものと想定されるため、当社及び連結子会社が保有する固定資産につきまして、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき将来の回収可能性を検討した結果、特別損失として3億44百万円の減損損失を計上いたしました。これにより、親会社株主に帰属する当期純損失は17億68百万円となりました(前連結会計年度は、親会社株主に帰属する当期純損失34億23百万円)。
近年、当社グループにおきましては、従来の主力事業である出版事業においては、スマートフォンアプリやインターネット等の電子情報提供媒体の普及により、その売上高は長期下落傾向にあり、厳しい事業環境のもと業績も伸び悩む状況が続いております。今後の当社グループでの業績回復のためには、既に保有するデータベースを活用した電子事業の早期拡大のみならず、新規事業に対する積極的取り組みが不可欠な状況にあります。しかし一方で、電子事業においても、ドローン・AI・自動運転車等をはじめとする技術革新が急速に進行中で、事業環境が劇的に変化しつつあります。このような市場への対応次第では、当社グループにおける今後の業績において大きく異なる結果となる可能性があります。なお、詳細なリスク等につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
当連結会計年度における資産、負債、純資産及びキャッシュ・フローの状況は以下のとおりとなっております。
当連結会計年度末における資産合計は221億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ23億62百万円(9.6%)減少いたしました。この主な要因は、退職給付に係る資産が1億52百万円増加した一方で、現金及び預金が7億67百万円、受取手形及び売掛金が4億96百万円、有価証券が5億円、商品及び製品が3億39百万円、投資有価証券が2億6百万円減少したことであります。負債合計は45億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億79百万円(7.7%)減少いたしました。この主な要因は、未払費用が65百万円、未払消費税等が55百万円、繰延税金負債が55百万円増加した一方で、賞与引当金が3億43百万円、返品調整引当金が67百万円、流動負債その他が65百万円減少したことであります。純資産においては、親会社株主に帰属する当期純損失の計上に加え、資本剰余金を原資とした配当金の支払いを実施したことにより資本剰余金が3億63百万円減少するとともに利益剰余金が17億68百万円減少いたしました。これにより、純資産合計は19億83百万円(10.1%)減少し、176億12百万円となりました。
この結果、自己資本比率は79.3%と0.4ポイント悪化しております。
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて6億46百万円の資金を使用、投資活動によるキャッシュ・フローにおいて2億38百万円の資金を獲得、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて3億63百万円の資金を使用した結果、現金及び現金同等物の増減額が7億67百万円減少となり、その期末残高は71億32百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、6億46百万円の支出となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純損失が17億28百万円であったことに加え、減価償却費及びその他の償却費が1億53百万円、持分変動損失が1億17百万円、減損損失が3億44百万円、解約違約金が2億32百万円、売上債権の減少額が4億96百万円、たな卸資産の減少額が3億26百万円あった一方で、賞与引当金の減少額が3億43百万円、返品調整引当金の減少額が67百万円、その他の流動負債の減少額が2億8百万円あったことであります。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、2億38百万円の収入となりました。その主な要因は、有価証券の償還による収入が5億円、投資有価証券の償還による収入が1億円あった一方で、有形固定資産の取得による支出79百万円、無形固定資産の取得による支出が2億99百万円あったことであります。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、3億63百万円の支出となりました。その主な要因は、配当金の支払額が3億63百万円あったことであります。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、当社グループの運転資金需要のうち主なものは製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要で主なものは、データベースやソフトウェア等の固定資産取得によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金は内部資金及び銀行等金融機関からの借入や社債発行を基本としております。
なお当連結会計年度末における有利子負債の残高は770百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,132百万円となっております。

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