四半期報告書-第121期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/10 10:14
【資料】
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【項目】
39項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間の当社グループを取り巻く経営環境は、日本国内においては、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化しており、雇用情勢や設備投資に弱さがみられるなど、依然として厳しい状況にあります。また、アジア・オセアニア地域の経済につきましては、中国では持ち直しつつありますが、新型コロナウイルス感染症の影響は大きく、インドやインドネシアでは依然として厳しい状況が継続しています。
国内建設市場においては、住宅着工は、持家や貸家および戸建てが大幅に減少しました。非住宅関連では、景気の先行き不透明感から、店舗、工場、医療・福祉施設などの着工面積が減少し、全体としても前年を下回りました。
このような経営環境の下、当社グループは、中期経営計画「C&C2000」の方針に基づき、社会課題の解決に貢献する商品群の拡充、次世代を担う注力分野の育成、アジア・オセアニア地域における接着剤やメラミン化粧板の販売強化などを推進いたしました。また、グループ一丸となって業務改革を推進し、生産効率の向上、各種コスト削減などに努めました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高77,927百万円(前年同期比15.2%減)、営業利益6,077百万円(同39.3%減)、経常利益6,521百万円(同37.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益3,792百万円(同42.4%減)となりました。
セグメントの業績については次のとおりであります。なお、セグメント間の内部売上は除いております。
(化成品セグメント)
接着剤系商品は、国内においては、木工・家具向け汎用接着剤、施工用接着剤、集成材用接着剤などが低調で売上が前年を下回りました。海外においては、新型コロナウイルスの影響により、アジア各国で需要が低迷したため、売上が減少しました。
建設樹脂系商品は、橋梁・土木用の補修・補強材が好調に推移したものの、工場・倉庫向けの塗り床材が低迷し、売上が減少しました。
非建設分野への取り組みとして注力している機能材料事業につきましては、国内会社においては、電子機器関連用途のUV樹脂が前年を上回りましたが、自動車用ホットメルトや紙・粘着剤・繊維用途のアクリル・コンパウンド製品、化粧品用の有機微粒子が低迷し、前年を下回りました。エバモア・ケミカル・インダストリー社につきましては、主力製品のシューズおよびスポーツウエア向けのウレタン樹脂や家具の塗料向け架橋剤が低迷し、前年を下回りました。
この結果、売上高は41,212百万円(前年同期比19.7%減)、営業利益(配賦不能営業費用控除前)は2,482百万円(前年同期比37.2%減)となりました。
(建装建材セグメント)
メラミン化粧板は、国内においては、抗ウイルスメラミン化粧板「アイカウイルテクト」が好調でしたが、大都市圏での工事減少、店舗需要の低迷などが影響し、前年を下回りました。海外においては、インドで売上が低迷しましたが、第1四半期連結累計期間より連結業績に組み入れたウィルソナート各社やアイカHPLトレーディング社が寄与し伸長しました。全体としても売上を伸ばすことができました。
ボード・フィルム類は、汎用的なポリエステル化粧合板が低迷し、前年を下回りました。
メラミン不燃化粧板「セラール」は、抗ウイルスメラミン不燃化粧板「セラールウイルテクト」が売上を伸ばしましたが、公共施設等の工事減少と住宅リフォーム工事停滞の影響を受けて、全体としては売上が前年を下回りました。
不燃建材は、多機能建材「モイス」が耐震需要の取り込みにより、アクリル樹脂系塗装けい酸カルシウム板「ルナライト」が医療・福祉施設や教育施設の好調により、それぞれ伸長しましたが、押出成型セメント板「メース」が低迷し、前年を下回りました。
カウンター・ポストフォーム商品は、天然石の代替品としてキッチン・洗面カウンター需要を獲得した高級人造石「フィオレストーン」や、汎用的なポストフォームカウンターが好調でしたが、戸建て住宅や集合住宅向けのキッチン対面カウンター「バリューエッジカウンター」が低調で、全体として売上が前年を下回りました。
建具・インテリア建材は、医療福祉施設向け機能建具「U.D.(ユニバーサルデザイン)コンフォートシリーズ」が好調で売上を伸ばしましたが、住宅向けの建具が低迷し、前年を下回りました。
この結果、売上高は36,714百万円(前年同期比9.3%減)、営業利益(配賦不能営業費用控除前)は4,912百万円(前年同期比33.7%減)となりました。
財政状態については、次のとおりであります。
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は114,612百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,536百万円減少いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が12,720百万円、商品及び製品が413百万円、流動資産のその他が979百万円減少したことによるものであります。固定資産は75,979百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,501百万円増加いたしました。これは主に無形固定資産が886百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、190,592百万円となり、前連結会計年度末に比べ13,034百万円減少いたしました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は40,204百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,364百万円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が6,225百万円、電子記録債務が1,392百万円、流動負債のその他が2,514百万円減少したことによるものであります。固定負債は7,565百万円となり、前連結会計年度末に比べ77百万円減少いたしました。
この結果、負債合計は、47,769百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,442百万円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は142,822百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,591百万円減少いたしました。これは主に為替換算調整勘定が1,462百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は67.7%(前連結会計年度末は63.9%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前第2四半期連結累計期間に比べ4,662百万円減少し、39,243百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるネットキャッシュ・フローは、9,837百万円の資金増加(前第2四半期連結累計期間は8,651百万円の資金増加)となりました。この主たる内容は、税金等調整前四半期純利益が6,521百万円(前第2四半期連結累計期間は10,484百万円)となったこと、減価償却費が2,664百万円(前第2四半期連結累計期間は2,201百万円)となったこと及び売上債権が12,477百万円減少(前第2四半期連結累計期間は4,678百万円減少)したこと等の増加要因があったものの、仕入債務が7,386百万円減少(前第2四半期連結累計期間は4,788百万円減少)したこと及び法人税等の支払額3,473百万円(前第2四半期連結累計期間は3,081百万円)等の減少要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるネットキャッシュ・フローは、5,178百万円の資金減少(前第2四半期連結累計期間は5,593百万円の資金減少)となりました。この主たる内容は、有形固定資産の取得による支出2,572百万円(前第2四半期連結累計期間は3,374百万円)等の減少要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるネットキャッシュ・フローは、5,590百万円の資金減少(前第2四半期連結累計期間は4,326百万円の資金減少)となりました。この主たる内容は、配当金の支払3,720百万円(前第2四半期連結累計期間は3,522百万円)等の減少要因があったことによるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,579百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。