四半期報告書-第122期第2四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/11/08 14:53
【資料】
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【項目】
42項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間の当社グループを取り巻く経営環境は、日本国内においては、新型コロナウイルス
感染症の影響による景気の後退から持ち直しの動きも見られましたが、度重なる緊急事態宣言やまん延防止等重
点措置の実施により社会経済活動や個人消費の動きは鈍く、景気の回復は依然として不透明な状況が続いており
ます。また、アジア・オセアニア地域の経済につきましては、中国など一部の国と地域では回復基調で推移した
ものの、インドネシアやベトナムなどにおいては感染の再拡大により、依然として厳しい状況が続いておりま
す。
国内建設市場においては、住宅着工は、持家や貸家および一戸建ての着工が増加し、持ち直しの動きが見られ
ました。非住宅関連においては、事務所、店舗、工場、医療・福祉施設などの着工面積が増加し、全体としても
前年を上回りました。
このような経営環境の下、当社グループは、中期経営計画「Change&Grow2400」の方針に基づき、非建設
分野向け事業および海外事業の強化、社会課題の解決に貢献する商品群の拡充、利益基盤および経営基盤の強化
などを推進いたしました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高98,650百万円(前年同期比26.6%増)、営業利益9,426
百万円(同56.0%増)、経常利益10,156百万円(同56.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益6,261百万円
(同63.0%増)となりました。
セグメントの業績については次のとおりであります。なお、セグメント間の内部売上は除いております。
(化成品セグメント)
接着剤系商品は、国内においては、集成材用接着剤、合板用接着剤、産業用フェノール樹脂が好調で売上が前年を上回りました。海外においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、マレーシアでは販売量が減少したものの、中国、ベトナム、タイなどでは販売量が伸長し、売上を伸ばすことができました。
建設樹脂系商品は、外装・内装仕上塗材「ジョリパット」や工場・倉庫向けの塗り床材などが好調で建築・土木用の補修・補強材が堅調に推移し、売上が前年を上回りました。
非建設分野への取り組みとして注力している機能材料事業につきましては、国内会社においては、電子機器関連用途のUV樹脂、自動車用ホットメルト、工業用の有機微粒子、紙・粘着剤・繊維・建材用途のアクリル・コンパウンド製品などが好調で、売上を伸ばすことができました。エバモア・ケミカル・インダストリー社につきましては、テキスタイル用途やスポーツシューズ用途のウレタン樹脂などが伸長し、売上が前年を上回りました。
この結果、売上高は56,306百万円(前年同期比36.6%増)、営業利益(配賦不能営業費用控除前)は3,869百万円(前年同期比55.9%増)となりました。
(建装建材セグメント)
メラミン化粧板は、国内においては、教育施設や店舗などの需要が回復し、抗ウイルスメラミン化粧板「アイカウイルテクト」など特長のある商品が好調で、売上が前年を上回りました。また、海外においては、中国、インド、インドネシアを中心に売上を伸ばすことができました。
ボード・フィルム類は、汎用的なポリエステル化粧合板や、粘着剤付化粧フィルム「オルティノ」などが好調で、売上が前年を上回りました。
メラミン不燃化粧板「セラール」は、キッチンパネル用途を中心に、住宅、教育施設、商業施設などの需要を獲得するとともに、抗ウイルスメラミン不燃化粧板「セラールウイルテクト」の採用が拡大し、売上が前年を上回りました。
不燃建材は、アクリル樹脂系塗装けい酸カルシウム板「ルナライト」が低調でしたが、押出成形セメント板「メース」や、耐力面材用途が好調な多機能建材「モイス」が、それぞれ伸長し、売上が前年を上回りました。
カウンター・ポストフォーム商品は、キッチン・洗面カウンター需要を獲得した高級人造石「フィオレストーン」や教育施設・公共施設用途のポストフォームカウンターが好調で、売上が前年を上回りました。
建具・インテリア建材は、住宅向け洗面化粧台「スマートサニタリー」が好調で売上を伸ばしましたが、非住
宅施設向けトイレブースの低迷や不採算事業の見直しにより、売上が前年を下回りました。
この結果、売上高は42,344百万円(前年同期比15.3%増)、営業利益(配賦不能営業費用控除前)は7,170百万
円(前年同期比47.1%増)となりました。
財政状態については、次のとおりであります。
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は135,075百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,606百万
円増加いたしました。これは主に商品及び製品が4,390百万円、原材料及び貯蔵品が3,000百万円、現金及び預
金が638百万円増加したことによるものであります。固定資産は86,461百万円となり、前連結会計年度末に比
べ5,566百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が2,453百万円、無形固定資産が1,462百万円、投
資その他の資産が1,651百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、221,537百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,173百万円増加いたしました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は52,433百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,908百万
円増加いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が3,645百万円、有償支給取引に関する負債が1,964百万
円増加したことによるものであります。固定負債は11,258百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,924百万
円増加いたしました。これは主に長期借入金が1,012百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は、63,691百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,832百万円増加いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は157,846百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,340百
万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益が6,261百万円、剰余金の配当が3,787
百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は63.4%(前連結会計年度末は65.0%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前第2四半期連結累計期間に比べ1,957百万円増加し、41,200百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるネットキャッシュ・フローは、7,753百万円の資金増加(前第2四半期連結累計期間は9,837百万円の資金増加)となりました。この主たる内容は、棚卸資産が6,558百万円増加(前第2四半期連結累計期間は364百万円減少)、法人税等の支払額3,915百万円(前第2四半期連結累計期間は3,473百万円)等の減少要因があったものの、税金等調整前四半期純利益が10,156百万円(前第2四半期連結累計期間は6,484百万円)、減価償却費が3,047百万円(前第2四半期連結累計期間は2,814百万円)、売上債権が888百万円減少(前第2四半期連結累計期間は12,477百万円減少)及び仕入債務が3,299百万円増加(前第2四半期連結累計期間は7,386百万円減少)等の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるネットキャッシュ・フローは、5,534百万円の資金減少(前第2四半期連結累計期間は5,178百万円の資金減少)となりました。この主たる内容は、有形固定資産の取得による支出1,963百万円(前第2四半期連結累計期間は2,572百万円)、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,946百万円(前第2四半期連結累計期間は341百万円)等の減少要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるネットキャッシュ・フローは、3,099百万円の資金減少(前第2四半期連結累計期間は5,590百万円の資金減少)となりました。この主たる内容は、配当金の支払額3,789百万円(前第2四半期連結累計期間は3,720百万円)等の減少要因があったことによるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,641百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。