有価証券報告書-第65期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
1 経営成績等の状況の概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1)経営成績の概況
当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な企業収益の影響を受けた雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移いたししましたが、米中貿易摩擦の長期化や中国経済の先行きなど、世界経済においては、依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループと関連の深い上水道・下水道業界及び住宅機器関連業界におきましては、新設住宅着工戸数が前年と比べ概ね横ばいで推移いたしました。
当連結会計年度におきましては、管工機材分野における災害、ビル設備分野製品「ビニコア」「雨水貯留浸透槽」などに関して、引き続き積極的な拡販を行い、売上高及び利益を増加させるべく邁進してまいりました。また、水処理分野におきましては排水処理システム「アジティス®」など多様な水処理システムの拡販を、各種プラスチック成形分野におきましては新規顧客の獲得、生産性改善や経費削減に取り組み、グループ全体で収益を改善すべく注力してまいりました。
売上につきましては、水処理分野及び各種プラスチック成形分野で、受注が増加したものの、管工機材分野においては、競合他社との競争が激化しており、グループ全体の売上高は計画を下回る結果となりました。
利益につきましては、管工機材分野において、原材料の値上げの影響を受けたものの、減価償却費の負担減やコストの削減効果によるもの、水処理分野及び各種プラスチック成形分野おいて、コストを削減した効果と、非常用浄水装置「エモータブル」の製品回収関連費用の戻りがあったことにより、計画を大きく上回る結果となりました。
以上により、当連結会計年度における売上高は222億43百万円(前期比1.7%増)、営業利益7億34百万円(47.3%増)、経常利益9億76百万円(同28.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6億62百万円(同393.2%増)となりました。
各セグメントの業績は、次のとおりであります。
①管工機材分野
管工機材分野におきましては、積極的に拡販に取り組んだ「ビニコア」や「雨水貯留浸透槽」などが、売上を伸ばした一方で、「ビニマスシステム」などの汎用品については、競合他社との競争が引き続き厳しく、売上高は減少いたしました。利益につきましては、主要原材料である樹脂価格の値上げによる影響はありましたが、減価償却費の負担減やコストの削減効果により、増加いたしました。
以上により、売上高198億46百万円(前期比0.4%減)、セグメント利益は7億93百万円(同4.6%増)となりました。
②水処理分野
水処理分野におきましては、排水処理システム「アジティス®」をはじめとする多様な水処理システムの積極的な提案活動を引き続き行ってまいりました。その結果、大型工事物件の受注獲得や食品関係を中心としたメンテナンス関連の受注が好調であったため、売上高は増加いたしました。
利益につきましては、引き続き厳しい状況が続いておりますが、新しい基幹システムの導入などにより、コストの削減に努めており、改善傾向にございます。
以上により、売上高は5億80百万円(前期比58.0%増)、セグメント損失は97百万円(前期は、1億77百万円のセグメント損失)となりました。
③各種プラスチック成形分野
各種プラスチック成形分野におきましては、既存顧客から多くの受注を獲得できたことと、新規顧客の開拓に努めたことにより、売上高は大きく増加いたしました。
利益につきましても、生産性の改善や人員削減によるコスト削減効果により、大きく増加いたしました。
以上により、売上高は21億56百万円(前期比15.7%増)、セグメント利益は38百万円(前期は、84百万円のセグメント損失)となりました。
(2)財政状態の概況
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ1億62百万円増加し、440億63百万円となりました。これは主として現金及び預金や電子記録債権、商品及び製品が増加したものの、有形固定資産が減少したことなどによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ68百万円増加し、74億55百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金や未払法人税等が増加したものの、退職給付に係る負債や流動負債のその他に含まれている未払消費税等が減少したことなどによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ93百万円増加し、366億8百万円となりました。これは主として利益剰余金が増加したものの、その他有価証券評価差額金が減少したことなどによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は84億97百万円となり、前連結会計年度末と比べ3億30百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、18億37百万円の収入となりました(前連結会計年度は15億53百万円の収入)。これは主に、税金等調整前当期純利益の増加の他、仕入債務の増加による資金増加額が増加したことや、たな卸資産の増加による資金減少額が増加したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、9億99百万円の支出となりました(前連結会計年度は1億21百万円の収入)。これは主に、有価証券の償還による収入の減少や投資有価証券の取得による支出が増加したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、5億6百万円の支出となりました(前連結会計年度は6億4百万円の支出)。これは主に、自己株式の取得による支出が減少したことなどによるものであります。
2 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「1 経営成績等の状況の概要 (1)経営成績の概況」に記載しております。
(3)資本の財源及び資金の流動性
①キャッシュ・フローの状況
「1 経営成績等の状況の概要 (3)キャッシュ・フローの概況」に記載しております。
②契約債務
2019年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
③資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、製品製造のための原材料等の購入費、製造経費の他、販売費及び一般管理費等の運転資金需要と、生産体制の合理化、業務の効率化、製品の高品質化等を目的とした設備投資等の長期資金需要であります。
3 生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
イ 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は、販売価格により記載しており消費税等は含まれておりません。
ロ 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は、仕入価格により記載しており消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当社グループの主要製品は大部分が見込生産でありますが、一部(水処理装置及びプラスチック成形分野)については、受注生産を行っております。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 金額は、販売価格により記載しており消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 金額には、消費税等は含まれておりません。
3 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり
であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1)経営成績の概況
当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な企業収益の影響を受けた雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移いたししましたが、米中貿易摩擦の長期化や中国経済の先行きなど、世界経済においては、依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループと関連の深い上水道・下水道業界及び住宅機器関連業界におきましては、新設住宅着工戸数が前年と比べ概ね横ばいで推移いたしました。
当連結会計年度におきましては、管工機材分野における災害、ビル設備分野製品「ビニコア」「雨水貯留浸透槽」などに関して、引き続き積極的な拡販を行い、売上高及び利益を増加させるべく邁進してまいりました。また、水処理分野におきましては排水処理システム「アジティス®」など多様な水処理システムの拡販を、各種プラスチック成形分野におきましては新規顧客の獲得、生産性改善や経費削減に取り組み、グループ全体で収益を改善すべく注力してまいりました。
売上につきましては、水処理分野及び各種プラスチック成形分野で、受注が増加したものの、管工機材分野においては、競合他社との競争が激化しており、グループ全体の売上高は計画を下回る結果となりました。
利益につきましては、管工機材分野において、原材料の値上げの影響を受けたものの、減価償却費の負担減やコストの削減効果によるもの、水処理分野及び各種プラスチック成形分野おいて、コストを削減した効果と、非常用浄水装置「エモータブル」の製品回収関連費用の戻りがあったことにより、計画を大きく上回る結果となりました。
以上により、当連結会計年度における売上高は222億43百万円(前期比1.7%増)、営業利益7億34百万円(47.3%増)、経常利益9億76百万円(同28.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6億62百万円(同393.2%増)となりました。
各セグメントの業績は、次のとおりであります。
①管工機材分野
管工機材分野におきましては、積極的に拡販に取り組んだ「ビニコア」や「雨水貯留浸透槽」などが、売上を伸ばした一方で、「ビニマスシステム」などの汎用品については、競合他社との競争が引き続き厳しく、売上高は減少いたしました。利益につきましては、主要原材料である樹脂価格の値上げによる影響はありましたが、減価償却費の負担減やコストの削減効果により、増加いたしました。
以上により、売上高198億46百万円(前期比0.4%減)、セグメント利益は7億93百万円(同4.6%増)となりました。
②水処理分野
水処理分野におきましては、排水処理システム「アジティス®」をはじめとする多様な水処理システムの積極的な提案活動を引き続き行ってまいりました。その結果、大型工事物件の受注獲得や食品関係を中心としたメンテナンス関連の受注が好調であったため、売上高は増加いたしました。
利益につきましては、引き続き厳しい状況が続いておりますが、新しい基幹システムの導入などにより、コストの削減に努めており、改善傾向にございます。
以上により、売上高は5億80百万円(前期比58.0%増)、セグメント損失は97百万円(前期は、1億77百万円のセグメント損失)となりました。
③各種プラスチック成形分野
各種プラスチック成形分野におきましては、既存顧客から多くの受注を獲得できたことと、新規顧客の開拓に努めたことにより、売上高は大きく増加いたしました。
利益につきましても、生産性の改善や人員削減によるコスト削減効果により、大きく増加いたしました。
以上により、売上高は21億56百万円(前期比15.7%増)、セグメント利益は38百万円(前期は、84百万円のセグメント損失)となりました。
(2)財政状態の概況
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ1億62百万円増加し、440億63百万円となりました。これは主として現金及び預金や電子記録債権、商品及び製品が増加したものの、有形固定資産が減少したことなどによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ68百万円増加し、74億55百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金や未払法人税等が増加したものの、退職給付に係る負債や流動負債のその他に含まれている未払消費税等が減少したことなどによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ93百万円増加し、366億8百万円となりました。これは主として利益剰余金が増加したものの、その他有価証券評価差額金が減少したことなどによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は84億97百万円となり、前連結会計年度末と比べ3億30百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、18億37百万円の収入となりました(前連結会計年度は15億53百万円の収入)。これは主に、税金等調整前当期純利益の増加の他、仕入債務の増加による資金増加額が増加したことや、たな卸資産の増加による資金減少額が増加したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、9億99百万円の支出となりました(前連結会計年度は1億21百万円の収入)。これは主に、有価証券の償還による収入の減少や投資有価証券の取得による支出が増加したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、5億6百万円の支出となりました(前連結会計年度は6億4百万円の支出)。これは主に、自己株式の取得による支出が減少したことなどによるものであります。
2 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「1 経営成績等の状況の概要 (1)経営成績の概況」に記載しております。
(3)資本の財源及び資金の流動性
①キャッシュ・フローの状況
「1 経営成績等の状況の概要 (3)キャッシュ・フローの概況」に記載しております。
②契約債務
2019年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別要支払額(百万円) | |||||
契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超3年以内 | 3年超5年以内 | 5年超 |
短期借入金 | 450 | 450 | - | - | - |
③資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、製品製造のための原材料等の購入費、製造経費の他、販売費及び一般管理費等の運転資金需要と、生産体制の合理化、業務の効率化、製品の高品質化等を目的とした設備投資等の長期資金需要であります。
3 生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
イ 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
管工機材分野 (百万円) | 19,669 | 101.7 |
水処理分野 (百万円) | 276 | 127.9 |
各種プラスチック成形分野(百万円) | 2,001 | 121.3 |
合計 (百万円) | 21,947 | 103.5 |
(注)金額は、販売価格により記載しており消費税等は含まれておりません。
ロ 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
管工機材分野 (百万円) | 543 | 118.1 |
水処理分野 (百万円) | 21 | - |
各種プラスチック成形分野(百万円) | 131 | 109.9 |
合計 (百万円) | 696 | 120.1 |
(注)金額は、仕入価格により記載しており消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当社グループの主要製品は大部分が見込生産でありますが、一部(水処理装置及びプラスチック成形分野)については、受注生産を行っております。
セグメント別 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) | |
水処理分野 | 受注高 (百万円) | 761 | 300.8 |
(水処理装置) | 受注残高(百万円) | 344 | 427.2 |
各種プラスチック成形分野 | 受注高 (百万円) | 1,977 | 125.9 |
受注残高(百万円) | 161 | - |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 金額は、販売価格により記載しており消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
管工機材分野 (百万円) | 19,846 | 99.6 |
水処理分野 (百万円) | 580 | 158.0 |
各種プラスチック成形分野(百万円) | 1,816 | 115.6 |
合計 (百万円) | 22,243 | 101.7 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 金額には、消費税等は含まれておりません。
3 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり
であります。
相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
渡辺パイプ株式会社 | 2,447 | 11.19 | 2,531 | 11.38 |