有価証券報告書-第129期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、主要国においてインフレ抑制と景気下支えの間で難しい金融政策の舵取りが必要とされるなか、全体としては緩やかな成長基調となりました。一方で、米国関税政策による影響や、中東や東欧における地政学リスクを背景とした各国経済の不透明感は解消されず、不確実性の高い状況が続きました。
そうしたなか、当社グループの経営成績としましては、主力の船舶用塗料分野において、新造船向けでは、主に中国や日本における建造量の増加にともない出荷量が堅調に推移したことや、製造コストに見合った販売価格の適正化を行ったことなどにより、全体として売上高が増加しました。修繕船向けにおいては、IMO(国際海事機関)燃費規制への対応をはじめとする船舶のCO2排出量削減への動きを受け世界的に高性能船底防汚塗料への需要が高まるなか、当社グループ全体で高付加価値製品の販売を推進したことにより、欧州や東南アジアを中心に堅調に推移しました。工業用塗料分野においては、日本において販売価格の適正化が進んだことや需要の回復が見られたほか、欧州における出荷量の増加により増収となりました。コンテナ用塗料分野においては、中国等での選別受注により減収となりました。
損益面については、運送費等の販売経費が増大し、人財への投資も拡大するなか、製造コストに見合った販売価格の適正化に努めたほか、高付加価値製品や環境対応型製品の拡販にも継続して取り組んだことにより、収益性が向上しました。以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は139,364百万円(前期比6.3%増)、営業利益は17,437百万円(同13.4%増)、経常利益は17,840百万円(同8.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,995百万円(同19.9%減)となりました。なお、前期に特別利益2,694百万円を計上していた反動等により当期純利益は減益となっております。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(日本)
船舶用塗料において、新造船向けでは、需要が堅調に推移するなか、製造コストに見合った販売価格の適正化を継続して推進したことなどにより、売上高は増加しました。修繕船向けについては、第1四半期時点では大型案件の比率低下等により減収となっていましたが、その後は持ち直し、通期では前期とほぼ同水準の売上を確保しました。工業用塗料においては、販売価格の適正化を推進したほか、建材用塗料において需要の回復が見られたこともあり増収となりました。その結果、売上高は44,939百万円(前期比5.2%増)となりました。損益面では、新造船向けで低採算案件が残るものの、全体的に製造コストに見合った販売価格の適正化や高付加価値製品の拡販に努めたことにより、セグメント利益は3,287百万円(同48.0%増)となりました。
(中国)
船舶用塗料において、新造船向けでは、前期に工程遅延の影響で出荷量が減少していた反動もあり、売上高は増加しました。修繕船向けでは、競争力向上へ向けた販売価格の調整が奏功し出荷量が増加したことで増収となりました。工業用塗料においては、重防食向けの出荷が堅調に推移しました。その結果、全体として売上高は22,908百万円(同7.1%増)となりました。損益面では、原材料調達コストの低下等により、セグメント利益は2,968百万円(同9.3%増)となりました。
(韓国)
船舶用塗料においては、主力の新造船向けでは、主要造船所における大型案件の集中がピークアウトしたものの、環境対応型塗料の販売や製造コストに見合った販売価格の適正化を推進したことにより、売上高はほぼ前年並みの水準を確保しました。また、修繕船向けも堅調に推移しました。その結果、全体の売上高は19,360百万円(同0.4%減)となりました。損益面では、高付加価値製品の販売が寄与し、セグメント利益は3,276百万円(同28.8%増)となりました。
(東南アジア)
船舶用塗料においては、修繕船向けの販売が堅調に推移したことや、プレジャーボート向けの出荷が大きく伸長したことにより、売上高は増加しました。工業用塗料については、主力のタイにおいて政治的混乱による公共事業の遅延に加えて民間投資も減少した一方、インドにおける鉄道インフラ向けの出荷増により増収に転じました。コンテナ用塗料については、マレーシアにおいて、大口顧客におけるコンテナの生産調整の影響により減収となりました。その結果、売上高は20,208百万円(同6.7%増)となりました。損益面では、原材料調達コストの低下等により、セグメント利益は4,120百万円(同7.0%増)となりました。
(欧州・米国)
船舶用塗料のうち、主力の修繕船向けでは、当該期間における入渠船が増加し、燃費規制の対応をはじめとする環境対応型製品の需要が高まるなかで高付加価値製品の販売に注力したほか、製造コストに見合った販売価格の適正化を行ったこと等により、売上高は増加しました。工業用塗料については、イタリアにおける買収子会社の事業を取り込んだことにより、増収となりました。その結果、売上高は31,946百万円(同11.5%増)となりました。損益面では、基幹システム構築費用や営業経費等の増加により、セグメント利益は1,109百万円(同49.4%減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
流動資産は前連結会計年度末に比べ9,342百万円増加の117,716百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加(3,491百万円)や売掛金の増加(2,730百万円)、原材料及び貯蔵品の増加(1,345百万円)であります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ3,440百万円増加の39,844百万円となりました。主な要因は、投資有価証券の増加(4,709百万円)や退職給付に係る資産の増加(750百万円)、土地の減少(3,303百万円)であります。
この結果、当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ12,783百万円増加し、157,560百万円となりました。
(負債)
流動負債は前連結会計年度末に比べ2,792百万円減少の43,475百万円となりました。主な要因は、短期借入金の減少(3,420百万円)や1年内返済予定の長期借入金の減少(1,700百万円)、未払法人税等の増加(1,491百万円)、支払手形及び買掛金の増加(789百万円)であります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ3,231百万円増加の12,305百万円となりました。主な要因は、繰延税金負債の増加(2,238百万円)や長期借入金の増加(1,738百万円)、再評価に係る繰延税金負債の減少(938百万円)であります。
この結果、当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べ438百万円増加し、55,780百万円となりました。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ12,344百万円増加の101,780百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加(7,921百万円)や為替換算調整勘定の増加(3,021百万円)、土地再評価差額金の減少(2,141百万円)であります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の57.7%から60.6%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ5,883百万円増加し、38,058百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、14,418百万円となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益17,899百万円、減価償却費1,847百万円、利息及び配当金の受取額850百万円であり、主な減少要因は、法人税等の支払額3,632百万円、棚卸資産の増減額1,405百万円、売上債権の増減額1,243百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって得られたキャッシュ・フローは、1,562百万円となりました。主な増加要因は、定期預金の払戻による収入8,745百万円、固定資産の売却による収入3,361百万円であり、主な減少要因は、定期預金の預入による支出6,629百万円、固定資産の取得による支出2,530百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用されたキャッシュ・フローは、10,337百万円となりました。主な増加要因は、長期借入れによる収入1,700百万円であり、主な減少要因は、非支配株主への支払いを含めた配当金の支払額6,507百万円、短期借入金の純増減額3,421百万円、長期借入金の返済による支出1,707百万円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b. 受注実績
一部の特殊品を除いて販売予量に基づく見込み生産を行っております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日(2026年6月23日)現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は139,364百万円(前期比6.3%増)、営業利益は17,437百万円(同13.4%増)、経常利益は17,840百万円(同8.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,995百万円(同19.9%減)となりました。
これらの要因は下記のとおりであります。
a.売上高
製品分野別・セグメント(地域)別の売上高は以下のとおりです。
分析内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に含めて記載しております。
(単位:百万円)

b.売上原価・売上総利益
上記のとおり売上高は前連結会計年度比6.3%増加したものの、売上原価は同4.6%(4,030百万円)増の92,584百万円にとどまりました。製造コストに見合った販売価格の適正化を推進したことや高付加価値製品の販売比率が拡大したこと等もあり採算が改善し、売上総利益は前連結会計年度比9.8%(4,181百万円)増の46,780百万円、売上総利益率は同1.1ポイント上昇し33.6%となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費については、各種販売経費が増加したほか、人財や情報システムへの投資を拡大したこともあり、前連結会計年度比7.8%(2,125百万円)増の29,342百万円となりました。売上高販管費比率は同0.3ポイント上昇し21.1%となりました。
営業利益については、売上総利益の増加が販売費及び一般管理費の増加を上回ったことで、前連結会計年度比13.4%(2,055百万円)増の17,437百万円、営業利益率は同0.8ポイント上昇し12.5%となりました。
d.営業外損益・特別損益・税金費用
営業外収益のうち受取利息や受取配当金が減少したことや、営業外費用で為替差損を計上したこと等により、営業外損益は402百万円の益(前連結会計年度比63.4%減)となりました。
特別利益として国内不動産の売却に伴う固定資産売却益195百万円を計上した一方、特別損失として国内で保有する不動産等に係る減損損失152百万円を計上したこと等から、特別損益は58百万円の益(前連結会計年度比96.6%減)となりました。
上記の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度比1.8%(329百万円)減の17,899百万円となったものの、一部の海外子会社において前連結会計年度にあった繰越欠損金による税負担軽減が適用されなくなったこと等により、税金費用は同93.2%(2,520百万円)増の5,223百万円と大幅に増加しました。その結果、法人税等の負担率は29.2%(前連結会計年度は14.8%)となりました。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画における業績目標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 会社の対処すべき課題及び中長期的な会社の経営戦略(中期経営計画等)」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローが前連結会計年度比で微減となったものの、投資活動及び財務活動によるキャッシュ・フローがともに改善し、現金及び現金同等物の増減額は5,883百万円の増加(前連結会計年度比1,414百万円改善)となりました。
各キャッシュ・フローの主な変動要因は以下のとおりです。
(単位:百万円)

④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、塗料原材料等の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性を確保すると共に資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金につきましては、自己資金または金融機関からの短期借入を基本とし、設備投資や長期運転資金の資金調達につきましては、自己資金または金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は17,391百万円(前連結会計年度末比3,400百万円減)となっております。
短期運転資金以外の資金の活用としては、生産設備の新設やリニューアル、競争力強化の為の製品開発といった成長投資を優先いたします。その上で、余剰資金については積極的な株主還元を行うことで自己資本を適切にコントロールし、自己資本利益率(ROE)の改善を図ってまいります。当連結会計年度においては、設備投資に2,484百万円、配当に5,207百万円、それぞれ資金を配分いたしました。
当連結会計年度末現在の現金及び現金同等物の残高は38,058百万円(前連結会計年度末比5,883百万円増加)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や為替換算調整勘定の増加等により自己資本が前連結会計年度末比11,942百万円(14.3%)増加した一方、総資産は同12,783百万円(8.8%)増にとどまったことから、自己資本比率は60.6%(前連結会計年度末比2.9ポイント上昇)となりました。今後とも資産効率及び資本効率の向上や営業キャッシュ・フローの改善に努めてまいります。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、主要国においてインフレ抑制と景気下支えの間で難しい金融政策の舵取りが必要とされるなか、全体としては緩やかな成長基調となりました。一方で、米国関税政策による影響や、中東や東欧における地政学リスクを背景とした各国経済の不透明感は解消されず、不確実性の高い状況が続きました。
そうしたなか、当社グループの経営成績としましては、主力の船舶用塗料分野において、新造船向けでは、主に中国や日本における建造量の増加にともない出荷量が堅調に推移したことや、製造コストに見合った販売価格の適正化を行ったことなどにより、全体として売上高が増加しました。修繕船向けにおいては、IMO(国際海事機関)燃費規制への対応をはじめとする船舶のCO2排出量削減への動きを受け世界的に高性能船底防汚塗料への需要が高まるなか、当社グループ全体で高付加価値製品の販売を推進したことにより、欧州や東南アジアを中心に堅調に推移しました。工業用塗料分野においては、日本において販売価格の適正化が進んだことや需要の回復が見られたほか、欧州における出荷量の増加により増収となりました。コンテナ用塗料分野においては、中国等での選別受注により減収となりました。
損益面については、運送費等の販売経費が増大し、人財への投資も拡大するなか、製造コストに見合った販売価格の適正化に努めたほか、高付加価値製品や環境対応型製品の拡販にも継続して取り組んだことにより、収益性が向上しました。以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は139,364百万円(前期比6.3%増)、営業利益は17,437百万円(同13.4%増)、経常利益は17,840百万円(同8.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,995百万円(同19.9%減)となりました。なお、前期に特別利益2,694百万円を計上していた反動等により当期純利益は減益となっております。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(日本)
船舶用塗料において、新造船向けでは、需要が堅調に推移するなか、製造コストに見合った販売価格の適正化を継続して推進したことなどにより、売上高は増加しました。修繕船向けについては、第1四半期時点では大型案件の比率低下等により減収となっていましたが、その後は持ち直し、通期では前期とほぼ同水準の売上を確保しました。工業用塗料においては、販売価格の適正化を推進したほか、建材用塗料において需要の回復が見られたこともあり増収となりました。その結果、売上高は44,939百万円(前期比5.2%増)となりました。損益面では、新造船向けで低採算案件が残るものの、全体的に製造コストに見合った販売価格の適正化や高付加価値製品の拡販に努めたことにより、セグメント利益は3,287百万円(同48.0%増)となりました。
(中国)
船舶用塗料において、新造船向けでは、前期に工程遅延の影響で出荷量が減少していた反動もあり、売上高は増加しました。修繕船向けでは、競争力向上へ向けた販売価格の調整が奏功し出荷量が増加したことで増収となりました。工業用塗料においては、重防食向けの出荷が堅調に推移しました。その結果、全体として売上高は22,908百万円(同7.1%増)となりました。損益面では、原材料調達コストの低下等により、セグメント利益は2,968百万円(同9.3%増)となりました。
(韓国)
船舶用塗料においては、主力の新造船向けでは、主要造船所における大型案件の集中がピークアウトしたものの、環境対応型塗料の販売や製造コストに見合った販売価格の適正化を推進したことにより、売上高はほぼ前年並みの水準を確保しました。また、修繕船向けも堅調に推移しました。その結果、全体の売上高は19,360百万円(同0.4%減)となりました。損益面では、高付加価値製品の販売が寄与し、セグメント利益は3,276百万円(同28.8%増)となりました。
(東南アジア)
船舶用塗料においては、修繕船向けの販売が堅調に推移したことや、プレジャーボート向けの出荷が大きく伸長したことにより、売上高は増加しました。工業用塗料については、主力のタイにおいて政治的混乱による公共事業の遅延に加えて民間投資も減少した一方、インドにおける鉄道インフラ向けの出荷増により増収に転じました。コンテナ用塗料については、マレーシアにおいて、大口顧客におけるコンテナの生産調整の影響により減収となりました。その結果、売上高は20,208百万円(同6.7%増)となりました。損益面では、原材料調達コストの低下等により、セグメント利益は4,120百万円(同7.0%増)となりました。
(欧州・米国)
船舶用塗料のうち、主力の修繕船向けでは、当該期間における入渠船が増加し、燃費規制の対応をはじめとする環境対応型製品の需要が高まるなかで高付加価値製品の販売に注力したほか、製造コストに見合った販売価格の適正化を行ったこと等により、売上高は増加しました。工業用塗料については、イタリアにおける買収子会社の事業を取り込んだことにより、増収となりました。その結果、売上高は31,946百万円(同11.5%増)となりました。損益面では、基幹システム構築費用や営業経費等の増加により、セグメント利益は1,109百万円(同49.4%減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
流動資産は前連結会計年度末に比べ9,342百万円増加の117,716百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加(3,491百万円)や売掛金の増加(2,730百万円)、原材料及び貯蔵品の増加(1,345百万円)であります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ3,440百万円増加の39,844百万円となりました。主な要因は、投資有価証券の増加(4,709百万円)や退職給付に係る資産の増加(750百万円)、土地の減少(3,303百万円)であります。
この結果、当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ12,783百万円増加し、157,560百万円となりました。
(負債)
流動負債は前連結会計年度末に比べ2,792百万円減少の43,475百万円となりました。主な要因は、短期借入金の減少(3,420百万円)や1年内返済予定の長期借入金の減少(1,700百万円)、未払法人税等の増加(1,491百万円)、支払手形及び買掛金の増加(789百万円)であります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ3,231百万円増加の12,305百万円となりました。主な要因は、繰延税金負債の増加(2,238百万円)や長期借入金の増加(1,738百万円)、再評価に係る繰延税金負債の減少(938百万円)であります。
この結果、当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べ438百万円増加し、55,780百万円となりました。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ12,344百万円増加の101,780百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加(7,921百万円)や為替換算調整勘定の増加(3,021百万円)、土地再評価差額金の減少(2,141百万円)であります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の57.7%から60.6%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ5,883百万円増加し、38,058百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、14,418百万円となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益17,899百万円、減価償却費1,847百万円、利息及び配当金の受取額850百万円であり、主な減少要因は、法人税等の支払額3,632百万円、棚卸資産の増減額1,405百万円、売上債権の増減額1,243百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって得られたキャッシュ・フローは、1,562百万円となりました。主な増加要因は、定期預金の払戻による収入8,745百万円、固定資産の売却による収入3,361百万円であり、主な減少要因は、定期預金の預入による支出6,629百万円、固定資産の取得による支出2,530百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用されたキャッシュ・フローは、10,337百万円となりました。主な増加要因は、長期借入れによる収入1,700百万円であり、主な減少要因は、非支配株主への支払いを含めた配当金の支払額6,507百万円、短期借入金の純増減額3,421百万円、長期借入金の返済による支出1,707百万円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前期比増減率(%) |
| 日本(百万円) | 39,562 | 6.8 |
| 中国(百万円) | 19,210 | 24.3 |
| 韓国(百万円) | 13,520 | △3.5 |
| 東南アジア(百万円) | 12,329 | △5.2 |
| 欧州・米国(百万円) | 10,634 | 13.7 |
| 合計(百万円) | 95,256 | 7.2 |
(注) 金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b. 受注実績
一部の特殊品を除いて販売予量に基づく見込み生産を行っております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前期比増減率(%) |
| 日本(百万円) | 44,939 | 5.2 |
| 中国(百万円) | 22,908 | 7.1 |
| 韓国(百万円) | 19,360 | △0.4 |
| 東南アジア(百万円) | 20,208 | 6.7 |
| 欧州・米国(百万円) | 31,946 | 11.5 |
| 合計(百万円) | 139,364 | 6.3 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日(2026年6月23日)現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は139,364百万円(前期比6.3%増)、営業利益は17,437百万円(同13.4%増)、経常利益は17,840百万円(同8.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,995百万円(同19.9%減)となりました。
これらの要因は下記のとおりであります。
a.売上高
製品分野別・セグメント(地域)別の売上高は以下のとおりです。
分析内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に含めて記載しております。
(単位:百万円)

b.売上原価・売上総利益
上記のとおり売上高は前連結会計年度比6.3%増加したものの、売上原価は同4.6%(4,030百万円)増の92,584百万円にとどまりました。製造コストに見合った販売価格の適正化を推進したことや高付加価値製品の販売比率が拡大したこと等もあり採算が改善し、売上総利益は前連結会計年度比9.8%(4,181百万円)増の46,780百万円、売上総利益率は同1.1ポイント上昇し33.6%となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費については、各種販売経費が増加したほか、人財や情報システムへの投資を拡大したこともあり、前連結会計年度比7.8%(2,125百万円)増の29,342百万円となりました。売上高販管費比率は同0.3ポイント上昇し21.1%となりました。
営業利益については、売上総利益の増加が販売費及び一般管理費の増加を上回ったことで、前連結会計年度比13.4%(2,055百万円)増の17,437百万円、営業利益率は同0.8ポイント上昇し12.5%となりました。
d.営業外損益・特別損益・税金費用
営業外収益のうち受取利息や受取配当金が減少したことや、営業外費用で為替差損を計上したこと等により、営業外損益は402百万円の益(前連結会計年度比63.4%減)となりました。
特別利益として国内不動産の売却に伴う固定資産売却益195百万円を計上した一方、特別損失として国内で保有する不動産等に係る減損損失152百万円を計上したこと等から、特別損益は58百万円の益(前連結会計年度比96.6%減)となりました。
上記の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度比1.8%(329百万円)減の17,899百万円となったものの、一部の海外子会社において前連結会計年度にあった繰越欠損金による税負担軽減が適用されなくなったこと等により、税金費用は同93.2%(2,520百万円)増の5,223百万円と大幅に増加しました。その結果、法人税等の負担率は29.2%(前連結会計年度は14.8%)となりました。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画における業績目標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 会社の対処すべき課題及び中長期的な会社の経営戦略(中期経営計画等)」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローが前連結会計年度比で微減となったものの、投資活動及び財務活動によるキャッシュ・フローがともに改善し、現金及び現金同等物の増減額は5,883百万円の増加(前連結会計年度比1,414百万円改善)となりました。
各キャッシュ・フローの主な変動要因は以下のとおりです。
(単位:百万円)

④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、塗料原材料等の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性を確保すると共に資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金につきましては、自己資金または金融機関からの短期借入を基本とし、設備投資や長期運転資金の資金調達につきましては、自己資金または金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は17,391百万円(前連結会計年度末比3,400百万円減)となっております。
短期運転資金以外の資金の活用としては、生産設備の新設やリニューアル、競争力強化の為の製品開発といった成長投資を優先いたします。その上で、余剰資金については積極的な株主還元を行うことで自己資本を適切にコントロールし、自己資本利益率(ROE)の改善を図ってまいります。当連結会計年度においては、設備投資に2,484百万円、配当に5,207百万円、それぞれ資金を配分いたしました。
当連結会計年度末現在の現金及び現金同等物の残高は38,058百万円(前連結会計年度末比5,883百万円増加)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や為替換算調整勘定の増加等により自己資本が前連結会計年度末比11,942百万円(14.3%)増加した一方、総資産は同12,783百万円(8.8%)増にとどまったことから、自己資本比率は60.6%(前連結会計年度末比2.9ポイント上昇)となりました。今後とも資産効率及び資本効率の向上や営業キャッシュ・フローの改善に努めてまいります。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。