有価証券報告書-第90期(2025/04/01-2026/03/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の概況
当社グループは、2034年度をゴールとする中長期ビジョン「持続可能な社会をスペシャリティな製品とサービスで支え、成長する会社になる」を掲げています。2025年4月より2028年3月までの3年間を対象とする「中期経営計画2027」においては、人口動態の変化を見越して事業体制の再構築に取り組み、持続的な成長を目指しています。
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における当社グループの事業環境は、日本国内において外食およびインバウンド消費の伸びが継続する一方で、物価上昇の継続により消費者マインドが弱含んで推移しました。海外では中国景気が緩やかに減速したほか、アメリカの政策動向や中東情勢などの影響で経済の不透明感が高まりました。
このような中、当連結会計年度の売上高は、海外事業が前期実績を下回りましたが、国内食品事業、国内化成品その他事業が前期を上回る実績を確保し、963億円(前期比7億17百万円、0.8%増)となりました。
また、利益面では営業利益が69億円(前期比18億23百万円、20.9%減)、経常利益が77億4百万円(前期比17億13百万円、18.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は70億35百万円(前期比23億52百万円、25.1%減)となりました。
なお、当連結会計年度において、アスベスト除去費用に関する資産除去債務の見積りの変更を行いました。当該見積りの変更により、営業利益、経常利益および税金等調整前当期純利益がそれぞれ8億72百万円減少しております。
セグメント毎の経営成績の概況
[国内食品事業]
『家庭用食品』は、前期比で増収となりました。
海藻商品は「ふりかけるザクザクわかめ®」の販売数量が減少しましたが、「わかめスープ」「ふえるわかめちゃん®」の販売金額が前期を上回り、前期比で増収となりました。
ドレッシングは、「洋食屋さんのただただおいしいドレッシング」や「ふわじそ®青じそとチーズのドレッシング」が実績に貢献しましたが、期中に実施した一部製品の価格改定や、主力の「リケンのノンオイル®」シリーズにおける販売数量の減少が影響し、前期比で減収となりました。
食塩無添加のだしの素「素材力だし®」は、前期に引き続き最大需要期の第3四半期にテレビCMを実施するなどコミュニケーション施策に注力した結果、前期比で増収となりました。
また、下味冷凍用おかずの素「パッとジュッと®」は新たなカテゴリを創出する商品として、市場への浸透を図っています。
『業務用食品』は、前期比で増収となりました。
加工食品メーカー向けでは、消費者の節約志向による需要減が一部で続いたものの、価格改定や新規提案の強化によりカバーしました。外食・給食産業向けは冷凍海藻や調味料などの製品群で新規需要を獲得し、価格改定による数量減を吸収しました。また、CVS向け海藻商品が好調に推移しました。
『加工食品用原料等』は、前期比で増収となりました。
フードロス問題への対応など多様化する顧客ニーズに合わせた食品用改良剤の提案強化に加え、下期にかけて価格改定効果が徐々に発現し、実績は堅調に推移しました。また、機能性食品用原料の販売が伸長しました。
利益面では、労務費や減価償却費などの増加により売上総利益が押し下げられたほか、人件費や手数料の増加などにより販管費も増加しました。こうしたコスト上昇に対して価格改定を進めるとともに、広告宣伝費を抑制しました。しかしながら、アスベスト除去費用に関する資産除去債務の見積りの変更により売上原価および販管費が8億40百万円増加し、結果として減益となりました。
[国内化成品その他事業]
国内化成品その他事業では、化成品用改良剤と飼料用油脂を販売しています。化成品用改良剤では、化学工業用分野(プラスチック、食品用包材、農業用フィルム、ゴム製品、化粧品など)において、顧客ニーズをとらえたソリューションビジネスを展開しています。建材向けは減少したものの新規テーマの実績化などにより全体の数量は増加し、前期比で増収となりました。また、飼料用油脂の販売も増加し、前期比で増収となりました。
利益面では、原材料価格の上昇に対し価格改定の効果が十分に及ばず、減益となりました。
[海外事業]
海外事業では、主に食品用改良剤、化成品用改良剤を世界各地に販売しています。北米と台湾では実績が前期を上回りましたが、台湾を除くすべての地域で販売数量が減少しました。中国では消費低迷の影響を受けて販売数量の落込みが続いたほか、ヨーロッパや東南アジアでは汎用品において競合との価格競争が激化しました。北米では第2四半期以降大手取引先での採用が拡大し、エキス製品の伸長とあわせて前期比で増収となりましたが、全体では前期比で減収となりました。
利益面では、減収による売上総利益の減少や、人件費の増加などにより、営業損失となりました。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントごとの業績をより適切に管理するため、従来、報告セグメントごとに配分していなかった全社費用の一部を主に海外事業に配分しています。営業利益の前期比増減額および増減率については、当連結会計年度の測定方法に基づいて作成した前連結会計年度の営業利益に基づいて算定しています。
中期経営計画との比較分析
当社グループは、2025年4月より2028年3月までの3年間を対象として中期経営計画2027を策定しており、当連結会計年度は初年度に位置付けられます。
当連結会計年度の目標として、売上高1,000億円、営業利益85億円、経常利益90億円、親会社株主に帰属する当期純利益82億円を掲げるとともに、新たな指標としてEBITDA120億円を設定しております。
売上高につきましては、国内食品事業において、家庭用食品では「洋食屋さんのただただおいしいドレッシング」および新商品「ふわじそ®青じそとチーズのドレッシング」が寄与したものの、主力の「リケンのノンオイル®」シリーズの販売が低調に推移しました。業務用食品では、価格改定および新規提案の強化に取り組みましたが、一部客先における需要減少の影響を受けました。加工食品用原料等では、フードロス問題への対応など多様化する顧客ニーズに合わせた食品用改良剤の提案強化に加え、価格改定および機能性食品用原料の拡販に取り組んだものの、一部業界において苦戦を強いられました。その結果、国内食品事業は、目標を下回る実績となりました。国内化成品その他事業においては、化成品用改良剤の価格改定および新規テーマの実績化に取り組んだ結果、概ね目標並みで推移いたしました。海外事業においては、各国経済の先行き不透明感に加え、競合との価格競争激化の影響により、目標を大幅に下回る実績となりました。その結果、連結全体では963億円となり、目標を下回りました。
営業利益につきましては、海外事業の販売不振に加え、アスベスト除去費用に関する資産除去債務の見積りの変更等により、69億円となり、目標を大幅に下回りました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は70億35百万円となり、目標値を大幅に下回りました。
なお、営業利益に減価償却費を加算したEBITDAは115億78百万円となり、目標を下回る実績となりました。
目標とする経営指標との比較分析
当社グループは、中期経営計画2027における第92期(中期経営計画最終年度)の経営指標として、ROE(自己資本利益率)10%以上、自己資本比率60~65%、および政策保有株式の連結純資産比率10%未満を掲げております。
当連結会計年度における各経営指標の状況は、以下のとおりであります。
a.ROE
当連結会計年度のROEは8.7%となり、目標を下回りました。これは、海外事業の販売不振に加え、アスベスト除去費用に関する資産除去債務の見積り変更の影響により親会社株主に帰属する当期純利益が減少したこと、さらに保有株式の株価上昇および円安の進行により連結純資産が増加したことによるものであります。この結果、ROEは前連結会計年度に比べ3.4ポイント低下いたしました。
b.自己資本比率
当連結会計年度の自己資本比率は71.6%となり、目標を下回りました。資産除去債務が見積りの変更により増加したものの、それを上回る連結純資産の増加により、自己資本比率は前連結会計年度に比べ1.5ポイント増加いたしました。
c.政策保有株式の連結純資産比率
当連結会計年度における政策保有株式の連結純資産比率は17.9%となり、目標を下回りました。政策保有株式を一定程度売却したものの、株価上昇の影響により残高は前連結会計年度末と概ね同水準となり、これに加えて連結純資産残高の増加も相まって、同比率は前連結会計年度に比べ1.1ポイントの改善にとどまりました。
当社グループは、引き続き、これらの経営指標の改善に向けた取組みを推進してまいります。
(2)財政状態の概況
当連結会計年度末の総資産は1,163億87百万円となり、前連結会計年度末に比べ33億87百万円増加しました。主な増加は、棚卸資産24億49百万円、建物及び構築物20億87百万円、機械装置及び運搬具18億86百万円、主な減少は、現金及び預金22億28百万円、建設仮勘定18億73百万円であります。
負債は330億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億91百万円減少しました。主な増加は、資産除去債務15億86百万円、主な減少は、短期借入金14億32百万円、長期借入金13億41百万円であります。
純資産は833億79百万円となり、前連結会計年度末に比べ41億79百万円増加しました。主な要因は、自己株式が19億75百万円増加したこと、為替換算調整勘定が19億48百万円増加したことによるものであります。また、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益の計上で70億35百万円増加し、剰余金の配当で32億45百万円減少しております。
(3)キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は191億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億95百万円増加しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは59億63百万円の収入となりました。主な増加は、税金等調整前当期純利益102億44百万円、減価償却費46億77百万円であり、主な減少は、法人税等の支払額28億38百万円、投資有価証券売却益25億82百万円、棚卸資産の増加額19億43百万円であります。
投資活動におけるキャッシュ・フローは17億47百万円の収入となりました。主な増加は、投資有価証券の売却による収入39億6百万円、定期預金の払戻による収入37億53百万円であり、主な減少は、有形固定資産の取得による支出48億63百万円、定期預金の預入による支出10億23百万円であります。
営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは77億11百万円の純収入となっております。
財務活動によるキャッシュ・フローは80億40百万円の支出となりました。主な減少は、配当金の支払額32億42百万円、長期借入金の返済による支出25億73百万円、自己株式の取得による支出20億円であります。
当社グループの資金需要は、製品の製造販売に関わる原材料費やエネルギー費、営業費用などの運転資金、設備投資資金及び研究開発などであります。資金調達は主としてフリー・キャッシュ・フロー及び銀行借入により十分な資金を確保しております。これらに加えて、国内金融機関と借入枠60億円の貸出コミットメントライン契約を締結することにより財務の安定性及び流動性を補完しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(5)生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は生産者販売価格で算出しており、セグメント間取引については相殺消去しております。
b.受注実績
当社グループは一部の製品について受注生産を行っておりますがウエイトも小さく、大部分の製品は販売計画に基づく生産計画に従った見込生産を主体としております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.セグメントの各事業内容は次のとおりであります。
国内食品事業 …………… 一般家庭向け加工食品、業務用市場向け加工食品、食品業界向け加工食品用原料・食品用改良剤・ビタミンなどの製造、販売
国内化成品その他事業 … 化成品用改良剤、飼料用添加物などの製造、販売
海外事業 ………………… 食品用改良剤、化成品用改良剤、エキス・調味料類などの製造、販売
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(1)経営成績の概況
当社グループは、2034年度をゴールとする中長期ビジョン「持続可能な社会をスペシャリティな製品とサービスで支え、成長する会社になる」を掲げています。2025年4月より2028年3月までの3年間を対象とする「中期経営計画2027」においては、人口動態の変化を見越して事業体制の再構築に取り組み、持続的な成長を目指しています。
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における当社グループの事業環境は、日本国内において外食およびインバウンド消費の伸びが継続する一方で、物価上昇の継続により消費者マインドが弱含んで推移しました。海外では中国景気が緩やかに減速したほか、アメリカの政策動向や中東情勢などの影響で経済の不透明感が高まりました。
このような中、当連結会計年度の売上高は、海外事業が前期実績を下回りましたが、国内食品事業、国内化成品その他事業が前期を上回る実績を確保し、963億円(前期比7億17百万円、0.8%増)となりました。
また、利益面では営業利益が69億円(前期比18億23百万円、20.9%減)、経常利益が77億4百万円(前期比17億13百万円、18.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は70億35百万円(前期比23億52百万円、25.1%減)となりました。
なお、当連結会計年度において、アスベスト除去費用に関する資産除去債務の見積りの変更を行いました。当該見積りの変更により、営業利益、経常利益および税金等調整前当期純利益がそれぞれ8億72百万円減少しております。
セグメント毎の経営成績の概況
[国内食品事業]
『家庭用食品』は、前期比で増収となりました。
海藻商品は「ふりかけるザクザクわかめ®」の販売数量が減少しましたが、「わかめスープ」「ふえるわかめちゃん®」の販売金額が前期を上回り、前期比で増収となりました。
ドレッシングは、「洋食屋さんのただただおいしいドレッシング」や「ふわじそ®青じそとチーズのドレッシング」が実績に貢献しましたが、期中に実施した一部製品の価格改定や、主力の「リケンのノンオイル®」シリーズにおける販売数量の減少が影響し、前期比で減収となりました。
食塩無添加のだしの素「素材力だし®」は、前期に引き続き最大需要期の第3四半期にテレビCMを実施するなどコミュニケーション施策に注力した結果、前期比で増収となりました。
また、下味冷凍用おかずの素「パッとジュッと®」は新たなカテゴリを創出する商品として、市場への浸透を図っています。
『業務用食品』は、前期比で増収となりました。
加工食品メーカー向けでは、消費者の節約志向による需要減が一部で続いたものの、価格改定や新規提案の強化によりカバーしました。外食・給食産業向けは冷凍海藻や調味料などの製品群で新規需要を獲得し、価格改定による数量減を吸収しました。また、CVS向け海藻商品が好調に推移しました。
『加工食品用原料等』は、前期比で増収となりました。
フードロス問題への対応など多様化する顧客ニーズに合わせた食品用改良剤の提案強化に加え、下期にかけて価格改定効果が徐々に発現し、実績は堅調に推移しました。また、機能性食品用原料の販売が伸長しました。
利益面では、労務費や減価償却費などの増加により売上総利益が押し下げられたほか、人件費や手数料の増加などにより販管費も増加しました。こうしたコスト上昇に対して価格改定を進めるとともに、広告宣伝費を抑制しました。しかしながら、アスベスト除去費用に関する資産除去債務の見積りの変更により売上原価および販管費が8億40百万円増加し、結果として減益となりました。
[国内化成品その他事業]
国内化成品その他事業では、化成品用改良剤と飼料用油脂を販売しています。化成品用改良剤では、化学工業用分野(プラスチック、食品用包材、農業用フィルム、ゴム製品、化粧品など)において、顧客ニーズをとらえたソリューションビジネスを展開しています。建材向けは減少したものの新規テーマの実績化などにより全体の数量は増加し、前期比で増収となりました。また、飼料用油脂の販売も増加し、前期比で増収となりました。
利益面では、原材料価格の上昇に対し価格改定の効果が十分に及ばず、減益となりました。
[海外事業]
海外事業では、主に食品用改良剤、化成品用改良剤を世界各地に販売しています。北米と台湾では実績が前期を上回りましたが、台湾を除くすべての地域で販売数量が減少しました。中国では消費低迷の影響を受けて販売数量の落込みが続いたほか、ヨーロッパや東南アジアでは汎用品において競合との価格競争が激化しました。北米では第2四半期以降大手取引先での採用が拡大し、エキス製品の伸長とあわせて前期比で増収となりましたが、全体では前期比で減収となりました。
利益面では、減収による売上総利益の減少や、人件費の増加などにより、営業損失となりました。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントごとの業績をより適切に管理するため、従来、報告セグメントごとに配分していなかった全社費用の一部を主に海外事業に配分しています。営業利益の前期比増減額および増減率については、当連結会計年度の測定方法に基づいて作成した前連結会計年度の営業利益に基づいて算定しています。
中期経営計画との比較分析
当社グループは、2025年4月より2028年3月までの3年間を対象として中期経営計画2027を策定しており、当連結会計年度は初年度に位置付けられます。
当連結会計年度の目標として、売上高1,000億円、営業利益85億円、経常利益90億円、親会社株主に帰属する当期純利益82億円を掲げるとともに、新たな指標としてEBITDA120億円を設定しております。
売上高につきましては、国内食品事業において、家庭用食品では「洋食屋さんのただただおいしいドレッシング」および新商品「ふわじそ®青じそとチーズのドレッシング」が寄与したものの、主力の「リケンのノンオイル®」シリーズの販売が低調に推移しました。業務用食品では、価格改定および新規提案の強化に取り組みましたが、一部客先における需要減少の影響を受けました。加工食品用原料等では、フードロス問題への対応など多様化する顧客ニーズに合わせた食品用改良剤の提案強化に加え、価格改定および機能性食品用原料の拡販に取り組んだものの、一部業界において苦戦を強いられました。その結果、国内食品事業は、目標を下回る実績となりました。国内化成品その他事業においては、化成品用改良剤の価格改定および新規テーマの実績化に取り組んだ結果、概ね目標並みで推移いたしました。海外事業においては、各国経済の先行き不透明感に加え、競合との価格競争激化の影響により、目標を大幅に下回る実績となりました。その結果、連結全体では963億円となり、目標を下回りました。
営業利益につきましては、海外事業の販売不振に加え、アスベスト除去費用に関する資産除去債務の見積りの変更等により、69億円となり、目標を大幅に下回りました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は70億35百万円となり、目標値を大幅に下回りました。
なお、営業利益に減価償却費を加算したEBITDAは115億78百万円となり、目標を下回る実績となりました。
目標とする経営指標との比較分析
当社グループは、中期経営計画2027における第92期(中期経営計画最終年度)の経営指標として、ROE(自己資本利益率)10%以上、自己資本比率60~65%、および政策保有株式の連結純資産比率10%未満を掲げております。
当連結会計年度における各経営指標の状況は、以下のとおりであります。
a.ROE
当連結会計年度のROEは8.7%となり、目標を下回りました。これは、海外事業の販売不振に加え、アスベスト除去費用に関する資産除去債務の見積り変更の影響により親会社株主に帰属する当期純利益が減少したこと、さらに保有株式の株価上昇および円安の進行により連結純資産が増加したことによるものであります。この結果、ROEは前連結会計年度に比べ3.4ポイント低下いたしました。
b.自己資本比率
当連結会計年度の自己資本比率は71.6%となり、目標を下回りました。資産除去債務が見積りの変更により増加したものの、それを上回る連結純資産の増加により、自己資本比率は前連結会計年度に比べ1.5ポイント増加いたしました。
c.政策保有株式の連結純資産比率
当連結会計年度における政策保有株式の連結純資産比率は17.9%となり、目標を下回りました。政策保有株式を一定程度売却したものの、株価上昇の影響により残高は前連結会計年度末と概ね同水準となり、これに加えて連結純資産残高の増加も相まって、同比率は前連結会計年度に比べ1.1ポイントの改善にとどまりました。
当社グループは、引き続き、これらの経営指標の改善に向けた取組みを推進してまいります。
(2)財政状態の概況
当連結会計年度末の総資産は1,163億87百万円となり、前連結会計年度末に比べ33億87百万円増加しました。主な増加は、棚卸資産24億49百万円、建物及び構築物20億87百万円、機械装置及び運搬具18億86百万円、主な減少は、現金及び預金22億28百万円、建設仮勘定18億73百万円であります。
負債は330億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億91百万円減少しました。主な増加は、資産除去債務15億86百万円、主な減少は、短期借入金14億32百万円、長期借入金13億41百万円であります。
純資産は833億79百万円となり、前連結会計年度末に比べ41億79百万円増加しました。主な要因は、自己株式が19億75百万円増加したこと、為替換算調整勘定が19億48百万円増加したことによるものであります。また、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益の計上で70億35百万円増加し、剰余金の配当で32億45百万円減少しております。
(3)キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は191億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億95百万円増加しました。
営業活動によるキャッシュ・フローは59億63百万円の収入となりました。主な増加は、税金等調整前当期純利益102億44百万円、減価償却費46億77百万円であり、主な減少は、法人税等の支払額28億38百万円、投資有価証券売却益25億82百万円、棚卸資産の増加額19億43百万円であります。
投資活動におけるキャッシュ・フローは17億47百万円の収入となりました。主な増加は、投資有価証券の売却による収入39億6百万円、定期預金の払戻による収入37億53百万円であり、主な減少は、有形固定資産の取得による支出48億63百万円、定期預金の預入による支出10億23百万円であります。
営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは77億11百万円の純収入となっております。
財務活動によるキャッシュ・フローは80億40百万円の支出となりました。主な減少は、配当金の支払額32億42百万円、長期借入金の返済による支出25億73百万円、自己株式の取得による支出20億円であります。
当社グループの資金需要は、製品の製造販売に関わる原材料費やエネルギー費、営業費用などの運転資金、設備投資資金及び研究開発などであります。資金調達は主としてフリー・キャッシュ・フロー及び銀行借入により十分な資金を確保しております。これらに加えて、国内金融機関と借入枠60億円の貸出コミットメントライン契約を締結することにより財務の安定性及び流動性を補完しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(5)生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 国内食品事業 | 64,941 | 104.6 |
| 国内化成品その他事業 | 7,904 | 118.3 |
| 海外事業 | 21,616 | 94.2 |
| 合計 | 94,462 | 103.0 |
(注)金額は生産者販売価格で算出しており、セグメント間取引については相殺消去しております。
b.受注実績
当社グループは一部の製品について受注生産を行っておりますがウエイトも小さく、大部分の製品は販売計画に基づく生産計画に従った見込生産を主体としております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 国内食品事業 | 66,360 | 102.4 |
| 国内化成品その他事業 | 8,686 | 109.1 |
| 海外事業 | 21,252 | 93.2 |
| 合計 | 96,300 | 100.8 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.セグメントの各事業内容は次のとおりであります。
国内食品事業 …………… 一般家庭向け加工食品、業務用市場向け加工食品、食品業界向け加工食品用原料・食品用改良剤・ビタミンなどの製造、販売
国内化成品その他事業 … 化成品用改良剤、飼料用添加物などの製造、販売
海外事業 ………………… 食品用改良剤、化成品用改良剤、エキス・調味料類などの製造、販売
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。