有価証券報告書-第160期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/19 14:11
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【項目】
160項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、社会経済活動の正常化が一段と進んだことに加え、雇用環境や所得環境の改善、さらにはインバウンド需要の増加などを背景として、緩やかな回復基調となりました。一方、緊迫が続くウクライナや中東地域の情勢及び中国経済の減速など、世界経済は下振れリスクを数多く抱えております。また、国内経済においても円安の進行や金利の変動による影響が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの事業と関連性の深い建設業界では、都市圏における大型再開発案件の進行や訪日外国人客数の回復による店舗・宿泊施設向け需要の持ち直しが見られるものの、各種建築資材価格の高止まりや労務費上昇による建設コストの増加が住宅・非住宅市場の着工に影響するなど、事業環境は予断を許さない状況となっております。
このような状況の下、当社グループは長期ビジョンの実現に向けて、2021年度から2024年度を対象期間とする中期経営計画『SHINKA Plus ONE』で掲げる5つの重点戦略(A.コア事業の強靭化、B.伸びしろ事業の成長拡大、C.第5事業の創造、D.グループ横断機能の強化、E.成長を支える経営基盤の構築)を推進しております。当期につきましては、本中計の核となる重要設備投資案件がさらに進展し、製造原価低減及び安定供給体制の構築、環境負荷低減への取り組みなどを着実に成果へと繋げてまいりました。なかでも、広化東リフロア新3号ラインでの主力製品の生産性向上、ナイロン内製糸を用いたタイルカーペットの拡充、タイルカーペットリサイクル2号プラントの完成によるリサイクル処理能力の大幅増強など、収益力の向上に資する施策を推進しました。引き続き、これらの新設備を活用した新製品開発にもスピード感をもって取り組んでまいります。
これらの結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高102,470百万円(前期比7.6%増)、営業利益4,978百万円(前期比41.0%増)、経常利益5,240百万円(前期比44.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,689百万円(前期比44.0%増)となりました。
⦅プロダクト事業⦆
プロダクト事業におきましては、4年ぶりのリアル開催となった新製品発表会をはじめとする対面での販促活動を強化し、高付加価値製品の拡販に努めました。
ビニル系床材では、ワックスメンテナンスが長期間不要なビニル床タイル「イークリンNW-EX」等の高機能商品の採用が増加したことや、広化東リフロア新3号ラインによる防滑性ビニル床シート「NS800」が好調に推移しました。また、12月に発売した簡単リフォーム床材「LAYフローリング ピタフィー」がEコマースを中心とするリフォーム市場で高い評価を頂くなど、売上高は前年を上回りました。
カーペットでは、タイルカーペット用ナイロン紡糸設備が稼働し、安定供給体制がさらに進展する中、グラフィックタイルカーペット「GXシリーズ」等の新製品の販促活動に注力いたしました。また、年度後半にはオフィスリニューアルの増加によってタイルカーペット需要が回復基調となる中で、TOLI完全循環型リサイクルシステムの推進役を担う「GA-3600 サスティブバック」の採用が拡大するなど、売上高は伸長しました。
壁装材では、今年度発売した新築・リフォームに最適なビニル壁紙を厳選した「住まいの壁紙100選」の販促活動に注力したほか、当社独自の不燃化粧仕上げ材「リアルデコ」が好調に推移し、売上高は前年並みに推移しました。
カーテンでは、6月に刷新した総合ブック「フフル」が徐々に売上を伸ばし、学校・医療福祉施設向け「コントラクトカーテン」も好調に推移したことにより、売上高は前年を上回りました。
これらの結果、プロダクト事業の売上高は62,407百万円(前期比7.7%増)、セグメント利益は3,540百万円(前期比51.0%増)となりました。
⦅インテリア卸及び工事事業⦆
インテリア卸事業では、各種インテリア関連商材の仕入れコストの上昇が続く中、販売価格への転嫁を進めつつ、東リブランド新製品を中心とした商品提案に注力いたしました。工事事業では、グループの施工力を活かしてリニューアル工事を含めた受注獲得に注力したことで、売上高は前年を上回りました。一方で、東璃(上海)貿易有限公司では、中国不動産業界の混乱などを起因とする経済成長の鈍化で先行き不透明な状況が続いておりますが、リニューアルオープンしたショールームでの提案営業の強化や大型現場への採用が進んだことにより、売上高は前年を上回りました。
これらの結果、インテリア卸及び工事事業の売上高は66,694百万円(前期比6.7%増)、セグメント利益は1,952百万円(前期比31.3%増)となりました。
(注)セグメントの業績は、セグメント間の取引を含めて表示しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前期末に比べ127百万円減少し、9,460百万円(前期末 9,587百万円)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、5,288百万円の収入(前期 3,599百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益及び棚卸資産の増減額の増加等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、3,895百万円の支出(前期 3,275百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出の増加等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,567百万円の支出(前期 934百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出及び配当金の支払額の増加等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)対前期増減率(%)
プロダクト事業50,1724.5
インテリア卸及び工事事業--
合計50,1724.5

(注)金額は販売価格によっております。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)対前期増減率(%)
プロダクト事業6,6862.8
インテリア卸及び工事事業57,3695.5
内部取引消去△26,5125.5
合計37,5425.0

(注)1 金額は仕入価格によっております。
2 セグメント間の取引を含めて表示しております。
c.受注実績
各事業は概ね見込生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)対前期増減率(%)
プロダクト事業62,4077.7
インテリア卸及び工事事業66,6946.7
内部取引消去△26,6325.6
合計102,4707.6

(注)セグメント間の取引を含めて表示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
<資 産>当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ2,250百万円増加し、52,928百万円となりました。これは主に、売上債権の増加によるものです。固定資産は、前連結会計年度末に比べ3,808百万円増加し、37,921百万円となりました。これは主に、株価上昇により投資有価証券が増加したことによるものです。
この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ6,058百万円増加し、90,849百万円となりました。
<負 債>当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ2,339百万円増加し、34,066百万円となりました。これは主に、仕入債務の増加によるものです。固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,147百万円減少し、11,022百万円となりました。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,192百万円増加し、45,088百万円となりました。
<純資産>当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,866百万円増加し、45,760百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものです。
b.経営成績の分析
<売上高>当連結会計年度における売上高は、4年ぶりのリアル開催となった新製品発表会を始めとする対面での販促活動を強化したことで、ビニル系床材やカーペット分野における新製品や高付加価値製品の販売数量が伸長したことに加え、活況なインバウンド需要を背景としたホテルの改装工事やオフィスリニューアル工事の増加により、大きな増収となりました。一方で、建設コストの高止まり状況が続いており、住宅・非住宅市場の新設着工量がともに減少基調となるなか、当社製品の販売数量ベースではやや伸び悩む結果となりました。
<利 益>利益面につきましては、当社グループの主要な原材料である塩ビ樹脂やナイロン原糸をはじめとする各種原材料価格やエネルギーコストの高止まり状況が続くなか、サプライチェーン全体における労務費が上昇するなど、事業活動におけるコスト上昇圧力がより強まることとなりました。販管費では、活発化した対面営業による販売促進費や人的投資にかかる人件費などが増加しました。一方で、昨年来取り組んできた販売価格改定の維持・浸透や高付加価値製品の拡大が利益を押し上げたことに加え、さらなる製造原価低減活動に注力したことで、大幅な増益となりました。
なお、セグメント別の売上高及びセグメント利益の概況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
<今後の見通し>今後の見通しにつきましては、国内経済は緩やかな回復が期待される一方、物価上昇圧力や人手不足を背景とした供給制約リスク、金融市場の動向等が社会全体へ与える影響は大きく、先行き不透明な状況が続くことが予想されます。当社グループの経営環境におきましても、足元の建築着工が伸び悩やむなか、高止まりを続ける原材料価格や就労時間制限が進む2024年問題への対応による物流コストの上昇などが収益を圧迫する懸念もあります。
中期経営計画『SHINKA Plus ONE』最終年度となる2025年3月期においては、中期経営指標とする連結売上高1,000億円以上、連結営業利益40億円以上を目指し、各重点戦略の総仕上げを推進してまいります。特に、広化東リフロア新3号ラインやカーペット用ナイロン紡糸設備を活用した、独自性の高い新製品開発及び製造原価の低減を進め、市場における製品競争力の強化を図ってまいります。また、循環型社会の形成に向けた環境配慮型商品の拡充や産業廃棄物の削減といった、持続可能な社会の実現に資する事業活動の強化に向けて、タイルカーペットリサイクルプラントに関するさらなる設備投資を進めてまいります。一方で、2025年3月期はコストダウンを目論んだ大型設備投資の進展で減価償却費の増加による原価上昇の一面もあります。また、大型の製品改廃や新製品の発売年に際して見本帳費等の販売促進費の増加やベースアップを含む人的資本投資の増加といった販管費の上昇を見込んでおります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標は次のとおりであります。
2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期
自己資本比率 (%)49.247.547.950.0
時価ベースの自己資本比率 (%)19.916.719.427.2
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 (年)2.11.82.51.7
インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍)66.281.556.582.2

(注) 自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い
1. 各指標は、何れも連結ベースの財務数値により計算しております。
2. 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3. 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主要な資金需要は、運転資金及び設備投資資金等であり、これらの資金調達は、主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入により行っております。また、当社と一部の関係会社は、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を通じて当社グループ企業相互間で余剰・不足資金を融通し、資金の効率化を図っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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