有価証券報告書-第115期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 13:03
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【項目】
166項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善が継続し、緩やかな回復基調が持続いたしましたが、相次ぐ自然災害の影響が生じるとともに、米中の通商問題や英国のEU離脱問題などの影響を受け、株価や為替相場の乱高下も発生し、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような先行き不透明な経済情勢のなか、当社グループにおいては、中長期経営計画「NB100」の最終年度にあたり、「確かな成長軌道のもと 重点施策をスピーディーに遂行し 結実させ「NB100」を達成する」ことを基本施策とし、次の3つの施策を推進いたしました。
① 500億企業品質の確立
*環境・CSR・ガバナンス体制整備によるブランド向上
*予防視点での安全安定と品質向上の追求
*「100周年事業プロジェクト」のP・D・C・A
② 研修室・絆未来ラウンジを活用した人財育成
*基礎マネジメント力および専門スキルの向上
*世界に通用するグローバル人財の育成
*ポスト「NB100」を見据えた後継者の育成
③ 『創造開発型企業』の実現
*短中期開発課題の上市実現と財務成果の創出
*中長期開発課題の的確な推進
*ポスト「NB100」に向けた成長戦略の布石構築
以上の取り組みを実施いたしました結果、売上高は、メディカル事業の拡大により、前年同期比2.6%増の474億1千7百万円となりました。
営業利益は、売上高の増加はあったものの、新工場の立ち上げ等による減価償却費増および原材料価格、エネルギーコスト上昇により売上原価が増加したことや、販売費及び一般管理費が一時的に増加したことで、前年同期比16.6%減の36億8千4百万円となりました。
経常利益は、営業利益減の影響により、前年同期比16.6%減の38億6千万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、営業利益減の影響はあったものの、医薬品生産工場および研究施設の建設に係る補助金収入等があったことにより、前年同期比2.0%増の31億9千3百万円となりました。
自己資本当期純利益率は前年同期比0.6ポイント低下の9.2%となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
メディカル事業
(ヘルスケアフィールド)
ドラッグストアを中心とした大衆薬市場におきましては、大手ドラッグチェーンの業務提携化や一部医薬品、商品の小売価格競争の影響に加えて、自然災害の影響や、インバウンド需要の回復遅れにより市況は停滞傾向でありました。鎮痛消炎剤“ロイヒつぼ膏TM”シリーズについては、業界初の鎮痛消炎クリーム剤のロールオンタイプ「ロイヒTMクリーム フェルビ」を発売し、新テレビCMを展開し認知度向上に努めましたが、売上は前年並みとなりました。高機能救急絆創膏“ケアリーヴTM”シリーズは、キャンペーンやテレビCMを中心とした販売促進活動を展開し、“ケアリーヴTM治す力TM”シリーズの伸張と合わせ、売上は好調に推移いたしました。
(医療材フィールド)
医療機関向け医療材料市場におきましては、医療費削減の傾向により、衛生材消耗品に対するコスト要求は依然として強く、厳しい販売環境でありました。医療現場のニーズを取り入れて製品化いたしました極低刺激性サージカルテープ「スキナゲートTM」、フィルムドレッシング材「カテリープラスTM」および注射や点滴治療時の保護・止血製品“セサブリックTM”シリーズの販売は堅調に推移し、手術後の傷あとケアテープ「アトファインTM」等の手術後トータルケア製品“アスカブリックTM”シリーズは順次採用件数を増やし、売上は順調に推移いたしました。
以上の結果、ヘルスケアフィールドと医療材フィールドを合わせましたメディカル事業全体(海外事業を含む)の売上高は213億9千4百万円(前年同期比4.2%増)、営業利益は56億7千5百万円(前年同期比4.4%減)となりました。
テープ事業
(オフィスホームフィールド)
文具事務用品市場におきましては、官公庁やオフィスでの需要回復は見られず、学校学童向けの需要減少も続いているため、依然として厳しい販売環境となりました。当フィールドの主力製品であり、発売70周年を迎えました「セロテープⓇ」については、パッケージデザインを10年ぶりにリニューアルし、販売促進キャンペーンを展開して営業を進め、売上は前年を若干上回りました。また、パーソナル需要向けのキッチン雑貨“Dear KitchenTM(ディアキチ)”シリーズでは、キッチン用品売り場にて積極的に販売を進めました結果、売上は好調に推移いたしましたが、フィールド全体での売上は前年並みに留まりました。
(工業品フィールド)
産業用テープ市場におきましては、米中貿易摩擦の激化や中国をはじめとする世界経済の減速懸念の強まりを背景に落ち込みが懸念されましたが、自動車産業向け塗装マスキングテープ製品や電子部品の製造工程で使用される電気用テープ類の売上は堅調に推移いたしました。「セロテープⓇ」や包装用テープ製品については価格改定を実施し、収益改善に寄与いたしましたが、売上は前年並みに留まりました。注力しているフードパックテープについては食品スーパーなどへの採用を進めた結果、フィールド全体での売上は前年を若干上回りました。
以上の結果、オフィスホームフィールドと工業品フィールドを合わせましたテープ事業全体(海外事業を含む)の売上高は260億2千3百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益は13億9千5百万円(前年同期比23.4%減)となりました。
また、海外事業におきましては、欧州地域での販売事業の拡大および成長戦略を推し進めていくため、2019年1月にドイツのデュッセルドルフに駐在員事務所を開設し、情報収集ならびに市場調査を実施しております。また、タイ・バンコクの販売子会社NICHIBAN(THAILAND) CO.,LTD.による販売拡大とあわせ、高機能救急絆創膏“ケアリーヴTM”や止血製品“セサブリックTM”シリーズなどのメディカル事業製品と、塗装用和紙マスキングテープや関連会社UNION THAI-NICHIBAN CO., LTD.にて製造しております「PanfixTMセルローステープ」などのテープ事業製品の海外販売を進めております。
生産、受注および販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
メディカル事業22,130+0.2
テープ事業22,125△1.2
合計44,256△0.5

(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当社グループは需要見込による生産方式をとっております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
メディカル事業21,394+4.2
テープ事業26,023+1.3
合計47,417+2.6

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
ピップ株式会社5,19211.24,80710.1

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前年同期と比べ4億2千6百万円減少し、603億2千9百万円となりました。流動資産は1億2千6百万円の減少、固定資産は2億9千9百万円の減少となりました。
流動資産の減少は、前連結会計年度に医薬品生産工場および研究施設への投資を行ったことによる消費税の還付に伴い、未収入金が減少したこと等によるものです。また、固定資産の減少は、土地の増加等があったものの、機械及び装置の取得が少なかったことや、退職金制度の改訂に伴い、過去勤務費用(退職給付債務の減額)が発生したことにより、繰延税金資産が減少していること等によるものです。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
メディカル事業
当連結会計年度末のメディカル事業の資産は、前年同期と比べ1千4百万円増加し、279億6千5百万円となりました。
テープ事業
当連結会計年度末のテープ事業の資産は、前年同期と比べ5億6千1百万円増加し、235億9千2百万円となりました。これは、土地が増加していること等によるものです。
当連結会計年度末の負債は、前年同期と比べ35億8千9百万円減少し、238億4千8百万円となりました。流動負債は、13億6千5百万円の減少、固定負債は、22億2千3百万円の減少となりました。流動負債の減少は、長期借入金の返済が1年内になったことによる、1年内返済予定の長期借入金の増加等があったものの、前連結会計年度末に計上していた医薬品生産工場および研究施設の建設に係る営業外電子記録債務を当連結会計年度に支払ったこと等によるものです。固定負債の減少は、長期借入金の返済が1年内になったことによる、長期借入金の減少等によるものです。
当連結会計年度末の純資産は前年同期と比べ31億6千3百万円増加し、364億8千万円となりました。これは利益剰余金が増加したことおよび退職金制度の改訂に伴い、過去勤務費用(退職給付債務の減額)が発生したことにより、退職給付に係る調整累計額が増加したこと等によるものです。
(3) 当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ1億4千万円(1.8%)減少し、78億2千2百万円となりました。これは主に医薬品生産工場および研究施設の建設にかかる支出によるものです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ23億5千6百万円(73.0%)増加し、55億8千4百万円となりました。これは主に売上債権の増加およびたな卸資産の増加が前連結会計年度に比べ、減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ2億9千6百万円(5.9%)減少し、47億4千3百万円となりました。これは主に有形固定資産の除却による支出が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ4千5百万円(4.9%)増加し、9億7千9百万円となりました。これは主に配当金の支払が増加したことによるものです。
当社グループの運転資金の需要のうち主なものは、原材料・商品の仕入のほか製造経費・販売経費等の営業費用によるものです。また設備資金の需要のうち主なものは、埼玉工場、テープ安城工場、メディカル安城工場および製造子会社における絆創膏・粘着テープ等の製造設備の新設または更新によるものです。
2019年3月31日現在、当社グループの借入金の残高は20億円で、その全額を円建ての固定金利にて国内銀行より調達しております。

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