有価証券報告書-第116期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 13:03
【資料】
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【項目】
166項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦などの通商問題や日韓情勢の悪化、消費税増税および世界的な新型コロナウイルスの感染拡大による影響など、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況のなか、当社グループにおいては、2019年度より新たな「ニチバングループの理念」を策定するとともに、快適な生活を支える価値を創出し続け、グローバルに貢献する企業を目指した中長期ビジョン「NICHIBAN GROUP 2030 VISION」実現に向けて、その基盤を構築するための新中期経営計画「ISHIZUE 2023 ~SHINKA・変革~」を推進いたしました。
①中長期成長エンジンの確立、イノベーション創出
*イノベーション創造推進
*新規事業の創出
*コア技術の深化・探求
*新TDS製剤の事業化実現
*研究開発推進体制の転換、市場顧客インサイト分析・マーケットイン開発強化
②グローバル市場へのスピーディな展開・拡大
*グローバル事業推進体制・海外事業基盤の確立
*商流獲得および事業拡大策としての業務提携・M&A活用
*グローバル人財積極獲得、育成
③事業推進体制の見直しと収益改革
*顧客を軸とした事業推進体制の見直し
*営業利益・将来事業性視点の製品・活動スクラップ&ビルド、特販事業見直し
*経営資源の最適配分(設備投資・要員配置)
④事業戦略推進に向けたAI・IoTの積極活用
*戦略的データ活用~経営目標を達成する情報(データ)の戦略的活用~
*業務プロセス変革~事業の付加価値を産み出す業務プロセス変革対応~
*事業環境変化への対応~将来の事業環境変化への柔軟な対応とリスク低減~
⑤将来の持続的成長を担う人財育成
*ヒトを成長させる人をつくる
*専門スキルの強化
*次世代経営層の養成
以上の取り組みを実施いたしました結果、売上高は、日韓情勢の悪化によるメディカル事業のインバウンド需要の鈍化や、米中貿易摩擦などに起因する企業心理の冷え込みによるテープ事業の需要低迷、さらに、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、前年同期比7.1%減の440億6千3百万円となりました。
営業利益は、売上高の減少に加え、BCP対応や最適生産体制を目的として物流拠点を再編したことによる移送費等の増加により、販売費及び一般管理費が増加したため、前年同期比19.2%減の29億7千5百万円となりました。
経常利益は、営業利益減の影響により、前年同期比19.8%減の30億9千5百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、福島県いわき市の工場用地の売却に伴う売却益はあったものの、営業利益減の影響に加え、旧大阪工場における建物解体工事および土壌・地下水汚染の除去等があったことにより、前年同期比45.1%減の17億5千1百万円となりました。
自己資本当期純利益率は前年同期比4.4ポイント低下の4.8%となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
メディカル事業
(ヘルスケアフィールド)
ドラッグストアを中心とした大衆薬市場におきましては、大手ドラッグチェーンによる経営統合協議が開始されるなど業界再編の先行き不透明な状況が続きました。
このような状況のなか、高機能救急絆創膏“ケアリーヴTM”シリーズの売上は、認知拡大を目的とした「ケアリーヴTM治す力TM」のテレビCMや「緑と青のケアリーヴTM治す力TMキャンペーン」等を実施し、前年を上回りました。しかし、鎮痛消炎剤“ロイヒつぼ膏TM”シリーズの売上は、日韓情勢の悪化にともなうインバウンド需要の急激な低迷により、前年を大きく下回りました。
(医療材フィールド)
医療機関向け医療材料市場におきましては、医療費削減の傾向により、衛生材消耗品に対するコスト要求は依然として高く、厳しい販売環境でありました。
このような状況のなか、術後ケアをトータルサポートする“アスカブリックTM”シリーズの売上は、前年を大きく上回りました。また、高透湿性フィルムドレッシング“カテリープラスTM”シリーズの売上も、低刺激の価値が受け入れられ、前年を上回りました。しかし、フィールド全体としての売上は前年を下回りました。
以上の結果、ヘルスケアフィールドと医療材フィールドを合わせましたメディカル事業全体(海外事業を含む)の売上高は197億1千7百万円(前期比7.8%減)、営業利益は49億5千7百万円(前期比12.7%減)となりました。
テープ事業
(オフィスホームフィールド)
文具事務用品市場におきましては、消費税増税、米中貿易摩擦などの通商問題や日韓情勢悪化に対する警戒感から企業心理が一段と冷え込み、オフィス向け・学校学童向け需要ともに減少を続けており、厳しい販売環境でありました。
このような状況のなか、注力しているキッチン雑貨ブランド“ディアキチTMワザアリTMテープ”シリーズの売上は、販売促進活動を全国の雑貨店や大型スーパーに対し行ってまいりましたが、需要が伸び悩み、前年を下回りました。「セロテープⓇ」は、「セロテープⓇ小巻カッターつき<まっすぐ切れるタイプ>」など付加価値のある製品を大手チェーンに対し販売活動を進め、前年並みの売上となりました。
(工業品フィールド)
産業用テープ市場におきましては、米中貿易摩擦や中国経済の減速に対する警戒感、世界的な半導体需要の減少を背景に設備投資の先送りが出始め、全体として厳しい販売環境となりました。
このような状況のなか、塗装マスキングテープ製品の売上は、消費税増税の反動により新車生産が減少し、前年を下回りました。また、食品結束用「たばねらTMテープ」の売上も、台風19号など自然災害による青果物などへの影響があり、前年を下回りました。
以上の結果、オフィスホームフィールドと工業品フィールドを合わせましたテープ事業全体(海外事業を含む)の売上高は243億4千5百万円(前期比6.4%減)、営業利益は16億6千4百万円(前期比19.3%増)となりました。
また、海外事業におきましては、アジアおよび欧州を重点取り組み地域としておりますが、日韓情勢の悪化、中国経済の減速や香港での市民デモなど販売環境の先行き不透明な状況が続きました。このような状況のなか、高機能救急絆創膏“ケアリーヴTM”や止血製品“セサブリックTM”シリーズなどのメディカル事業製品と、「PanfixTMセルローステープ」や塗装用和紙マスキングテープなどのテープ事業製品の販売チャネルの構築と製品育成に注力し、マーケティング活動および地域需要に対応した製品開発を進めました。また、ドイツのデュッセルドルフ駐在員事務所にて、欧州地域での販売事業の拡大および成長戦略を推進するため、情報収集と市場調査を実施するとともに、タイ・バンコクの販売子会社NICHIBAN(THAILAND) CO.,LTD.にて、さらに大きな需要が見込めるASEAN(アセアン)地域へ高機能救急絆創膏“ケアリーヴTM”シリーズの販売拡大に努めてまいりました。
生産、受注および販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
メディカル事業21,476△3.0
テープ事業20,643△6.7
合計42,120△4.8

(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当社グループは需要見込による生産方式をとっております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
メディカル事業19,717△7.8
テープ事業24,345△6.4
合計44,063△7.1

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
ピップ株式会社4,80710.14,52310.3

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ5億7千7百万円減少し、597億5千2百万円となりました。流動資産は9億9千万円の増加、固定資産は15億6千8百万円の減少となりました。
動資産の増加は、現金及び預金等が増加したことによるものです。これは主に前連結会計年度に、医薬品生産工場および研究施設の建設にかかる支出があったことによるものです。また、固定資産の減少は、減価償却による有形固定資産の減少等によるものです。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
メディカル事業
当連結会計年度末のメディカル事業の資産は、前年同期と比べ13億8千7百万円減少し、265億7千7百万円となりました。
テープ事業
当連結会計年度末のテープ事業の資産は、前年同期と比べ24億3千9百万円減少し、211億5千2百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比べ13億1千5百万円減少し、225億3千3百万円となりました。流動負債は、32億8千7百万円の減少、固定負債は、19億7千1百万円の増加となりました。
流動負債の減少は、1年内返済予定の長期借入金の減少等によるものです。また、固定負債の増加は、借り換えによる長期借入金の増加等によるものです。
当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末と比べ7億3千7百万円増加し、372億1千8百万円となりました。これは利益剰余金の増加等によるものです。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ34億5千万円(44.1%)増加し、112億7千3百万円となりました。これは主に前連結会計年度に、医薬品生産工場および研究施設の建設にかかる支出があったことによるものです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ1億6千4百万円(2.9%)増加し、57億4千9百万円となりました。これは主に売上債権の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ33億6千3百万円(70.9%)減少し、13億8千万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ6千3百万円(6.4%)減少し、9億1千6百万円となりました。これは主に配当金の支払が減少したことによるものです。
当社グループの運転資金の需要のうち主なものは、原材料・商品の仕入のほか製造経費・販売経費等の営業費用によるものです。また設備資金の需要のうち主なものは、埼玉工場、テープ安城工場、メディカル安城工場および製造子会社における絆創膏・粘着テープ等の製造設備の新設または更新によるものです。
2020年3月31日現在、当社グループの借入金の残高は20億円で、その全額を円建ての固定金利にて国内銀行より調達しております。
(4) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要となる事項については、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。
なお、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

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