有価証券報告書-第60期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善や東京オリンピック関連の需要などに支えられ、回復傾向にありました。しかしながら、当第3四半期末以降は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、消費の落ち込みや生産活動の停滞などが見られ、減速に転じました。
世界経済におきましては、好調な米国経済や米中通商交渉の進展を背景に、回復基調にありました。一方、新型コロナウイルスの感染拡大の影響などにより、欧米や中国をはじめとした各国で経済の停滞が見られ、先行き不透明な状況が続いております。
当社を取り巻く業界において、自動車関連では、全般的に新車の販売動向は減少傾向にありますが、当社グループが製品を納品している主要車種は順調に推移いたしました。家電分野では、東南アジア方面における需要が堅調な一方で、国内販売は低調が続いております。医療機器関連では、高齢化社会や健康志向の増加に伴う医療ニーズを背景に、全世界的に市場は拡大を続けており、需要も増加傾向にあります。
このような経済環境の中、当社グループにおきましては、外部環境の悪化等による取引先からの受注減に伴い売上高は減少いたしましたが、付加価値の高い製品の受注と省力化に向けた生産体制の強化を図ってまいりました。その結果、当連結会計年度における業績は、売上高は208億3千1百万円と前年同期と比べ25億6千2百万円(11.0%)の減収、営業利益は固定費の削減などにより10億8千1百万円と前年同期と比べ1億1千8百万円(12.3%)の増益、経常利益は受取利息の増加及び為替差損の計上などにより11億6千9百万円と前年同期と比べ2千6百万円(2.3%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は減損損失の減少などにより6億2千6百万円と前年同期と比べ5億9千4百万円の増益となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
プラスチック成形事業
当セグメントにおきましては、得意先からの受注減少の影響が大きく、電子ペン部品などの売上高は減収となりました。しかしながら、ECUケースなどの内部組込部品の受注が拡大した自動車関連部品の売上高は堅調に推移しており、外販を強化し収益率の拡大に注力した金型の売上高も好調を維持いたしました。その結果、当連結会計年度において、売上高はセグメント間の内部売上高を含めて193億6千5百万円と前年同期と比べ19億2千9百万円(9.1%)の減収となりましたが、セグメント利益(営業利益)は11億9千5百万円と前年同期と比べ2億4千3百万円(25.6%)の増益となりました。
精密プレス部品事業
当セグメントにおきましては、医療機器向け部品の売上高は堅調に推移しましたが、市場の縮小が続くデジタルカメラ関連部品の売上高は激減し、大幅な減収となりました。自動車向け電装品関係部品におきましても、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で量産の開始時期が遅れるなど、厳しい状況が続いております。その結果、当連結会計年度において、売上高はセグメント間の内部売上高を含めて12億5千万円と前年同期と比べ5億8千7百万円(32.0%)の減収となり、セグメント損失(営業損失)は1億3千5百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)3千2百万円)となりました。
プリント基板事業
当セグメントにおきましては、設計部門では、複写機関係が好調でしたが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により米中市場が停滞し、パッケージ基板の設計業務では売上高は減少に転じました。検査部門では、セラミック基板の売上高が大幅に伸びたものの、基板材料メーカーの台風被害による材料不足などを背景に、産業機器や民生品向けの基板の受注が大きく減少し、減収となりました。MID関連の売上高につきましては、MIDの試作品や3DCADの販売が好調で、増収となりました。その結果、当連結会計年度において、売上高はセグメント間の内部売上高を含めて2億9千万円と前年同期と比べ4千7百万円(14.1%)の減収となり、セグメント利益(営業利益)は2千1百万円と前年同期と比べ2千2百万円(50.9%)の減益となりました。
当連結会計年度末における総資産は、212億9千万円と前連結会計年度末と比べ16億7千2百万円(7.3%)の減少となりました。流動資産は137億6千8百万円と前連結会計年度末と比べ11億2千5百万円(7.6%)の減少となり、固定資産は75億2千1百万円と前連結会計年度末と比べ5億4千6百万円(6.8%)の減少となりました。
負債につきましては、94億5千万円と前連結会計年度末と比べ16億2千万円(14.6%)の減少となりました。流動負債は61億1千6百万円と前連結会計年度末と比べ14億4千6百万円(19.1%)の減少となり、固定負債は33億3千3百万円と前連結会計年度末と比べ1億7千4百万円(5.0%)の減少となりました。
純資産につきましては、118億4千万円と前連結会計年度末と比べ5千1百万円(0.4%)の減少となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は64億1千4百万円と前連結会計年度末と比べ2億2千6百万円(3.4%)の減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前当期純利益11億2千4百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純利益5億3千万円)、非資金費用である減価償却費11億4千万円、売上債権の減少額5億8千2百万円及び法人税等の支払額4億9千1百万円等により、営業活動全体として23億3百万円の収入となり、前連結会計年度と比べ収入が6億8千1百万円(22.8%)の減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、定期預金の預入による支出4億7千3百万円、有形固定資産の取得による支出12億1千1百万円及び定期預金の払戻による収入4億1千7百万円等により、投資活動全体として13億3百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ支出が5億8千8百万円(31.1%)の減少となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、短期借入金の純減額6億5千万円、長期借入金の返済による支出13億4千9百万円、配当金の支払額1億1千4百万円及び長期借入れによる収入12億円等により、財務活動全体として9億5千6百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ支出が4億4千1百万円(85.6%)の増加となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態
(流動資産)
当連結会計期年度の財政状態は、流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ11億2千5百万円減少し、137億6千8百万円となりました。現金及び預金が1億9千万円、受取手形及び売掛金が5億9千8百万円、電子記録債権が9千5百万円、その他(流動資産)が1億4千2百万円それぞれ減少したことなどが主な要因です。
(固定資産)
固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ5億4千6百万円減少し、75億2千1百万円となりました。有形固定資産が5億2百万円減少したことなどが主な要因です。
(流動負債)
流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ14億4千6百万円減少し、61億1千6百万円となりました。支払手形及び買掛金が3億7千万円、短期借入金が6億5千万円、その他(流動負債)が4億1千7百万円それぞれ減少したことなどが主な要因です。
(固定負債)
固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ1億7千4百万円減少し、33億3千3百万円となりました。長期借入金が1億8千9百万円減少したことなどが主な要因です。
(純資産)
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ5千1百万円減少し、118億4千万円となりました。利益剰余金が5億1千1百万円増加し、為替換算調整勘定が5億2千6百万円、非支配株主持分が2千9百万円それぞれ減少したことなどが主な要因です。
経営成績
(概要)
当連結会計年度における経営成績等に関する概要につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
各損益項目の概要は、以下のとおりであります。
(売上高及び売上原価)
当連結会計年度におきましては、米中通商交渉の進展などを背景に世界経済の回復基調が続いておりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、各国で経済活動の停滞が見られ、減速に転じました。当社におきましては、得意先からの受注減少により、電子ペン向けプラスチック部品やデジタルカメラ向け精密プレス部品の売上高は減少いたしました。一方で、付加価値の高い製品の受注に取り組み、自動車関連部品や金型の売上高は増収となりました。また、固定費の削減などに尽力し、省力化に向けた生産体制をより一層強化いたしました。その結果、売上高は208億3千1百万円と前年同期と比べ25億6千2百万円(11.0%)の減収となり、売上原価は169億3千2百万円と前年同期と比べ25億6千8百万円(13.2%)の減少となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上総利益は38億9千8百万円と前年同期と比べ6百万円(0.2%)の増益となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は28億1千6百万円と前年同期と比べ1億1千1百万円(3.8%)の減少となりました。これは、発送運賃が9千9百万円、福利厚生費が1千2百万円、消耗品費が2千3百万円、減価償却費が1千2百万円それぞれ減少し、租税公課が4千7百万円増加したことなどが主な要因です。
その結果、当連結会計年度における営業利益は10億8千1百万円と前年同期と比べ1億1千8百万円(12.3%)の増益となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度における営業外収益は1億2千6百万円と前年同期と比べ8千5百万円(40.4%)の減少となりました。為替差益が1億1千6百万円減少し、受取利息が2千万円増加したことが主な要因です。また、営業外費用は3千8百万円と前年同期と比べ6百万円(18.7%)の増加となりました。為替差損が7百万円増加し、支払利息が1百万円減少したことが主な要因です。
その結果、当連結会計年度における経常利益は11億6千9百万円と前年同期と比べ2千6百万円(2.3%)の増益となりました。
(特別損益)
当連結会計年度において、特別利益として、固定資産売却益2百万円を計上しております。また、特別損失として、投資有価証券評価損1千3百万円、和解金1千5百万円、減損損失1千6百万円を計上しております。
その結果、当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は11億2千4百万円と前年同期と比べ5億9千4百万円(112.0%)の増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度において、法人税等、過年度法人税等及び法人税等調整額4億5千5百万円、非支配株主に帰属する当期純利益4千2百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は6億2千6百万円と前年同期と比べ5億9千4百万円の増益となりました。
経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの取り扱い品目は、デジタルカメラ、ビデオカメラ、カーナビゲーション部品等、個人消費の動向をはじめ全般的な景気動向が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループ内の取引は、基本的に米ドルによる取引であるため為替の動向次第では当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
新型コロナウイルスの感染拡大による影響につきましては、当連結会計年度においては軽微でありましたが、今後は売上高の減少や在庫の増加などが考えられます。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、特に定めておりませんが、当連結会計年度における売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の計画に対する達成状況は、以下のとおりであります。
経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループでは、各部署からの最新の情報等を入手し、今後の事業展開の判断材料となるよう毎週取締役及び各部署長による会議を開催しております。また、経営環境の変化に速やかに対応できるよう、主要な部署に取締役を配置しております。
今後におきましても、取引先の要求に対して、高技術化、スピード化で対応できるよう、当社グループ全体で機敏な営業展開に努めるとともに、積極的に新規分野への進出を視野に入れ事業活動を展開してまいります。特に、主力のデジタル家電機器関連、自動車関連部品を中心とした受注及び収益力の拡大を図り、更なる新事業を開拓するため、設備投資等による新技術の開発や業務の効率化を図ります。また、製造のグローバル化に対応するため海外企業間の直接取引を拡大し、連結業績の向上に努めてまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは、現在、運転資金及び設備投資資金は、内部留保資金及び借入金により調達することと考えております。今後におきましては、国内、ベトナム、中国、マレーシア及びタイへの設備投資を中心に、当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とし、内部留保資金を優先した財務政策を考えております。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な事業の停滞が生じる場合には、在庫の増加などサプライチェーンの停滞による営業キャッシュフローの減少及び人件費をはじめとした固定費の支出によって、資金繰りが悪化する可能性があります。このような場合に備えるため、当社グループは金融機関からの資金調達の確保を図っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
・固定資産の減損
当社グループは、事業用資産を投資の意思決定単位である各社の事業別に資産のグルーピングを行い、事業単位で割引前将来キャッシュ・フローを見積っております。割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、帳簿価額を回収可能額まで減額しております。割引前将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、事業計画や経営環境等の前提条件の変化により、割引前将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生し、損益に影響を与えることがあります。
・繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは繰延税金資産の回収可能性を評価する際、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合は、評価性引当額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合、繰延税金資産の減額または評価性引当額を計上することにより税金費用が増額する可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響は、今後、2021年3月期の一定期間にわたり継続するという仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断の会計上の見積りを行っております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確定要素が多く、翌連結会計年度の当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善や東京オリンピック関連の需要などに支えられ、回復傾向にありました。しかしながら、当第3四半期末以降は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、消費の落ち込みや生産活動の停滞などが見られ、減速に転じました。
世界経済におきましては、好調な米国経済や米中通商交渉の進展を背景に、回復基調にありました。一方、新型コロナウイルスの感染拡大の影響などにより、欧米や中国をはじめとした各国で経済の停滞が見られ、先行き不透明な状況が続いております。
当社を取り巻く業界において、自動車関連では、全般的に新車の販売動向は減少傾向にありますが、当社グループが製品を納品している主要車種は順調に推移いたしました。家電分野では、東南アジア方面における需要が堅調な一方で、国内販売は低調が続いております。医療機器関連では、高齢化社会や健康志向の増加に伴う医療ニーズを背景に、全世界的に市場は拡大を続けており、需要も増加傾向にあります。
このような経済環境の中、当社グループにおきましては、外部環境の悪化等による取引先からの受注減に伴い売上高は減少いたしましたが、付加価値の高い製品の受注と省力化に向けた生産体制の強化を図ってまいりました。その結果、当連結会計年度における業績は、売上高は208億3千1百万円と前年同期と比べ25億6千2百万円(11.0%)の減収、営業利益は固定費の削減などにより10億8千1百万円と前年同期と比べ1億1千8百万円(12.3%)の増益、経常利益は受取利息の増加及び為替差損の計上などにより11億6千9百万円と前年同期と比べ2千6百万円(2.3%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は減損損失の減少などにより6億2千6百万円と前年同期と比べ5億9千4百万円の増益となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
プラスチック成形事業
当セグメントにおきましては、得意先からの受注減少の影響が大きく、電子ペン部品などの売上高は減収となりました。しかしながら、ECUケースなどの内部組込部品の受注が拡大した自動車関連部品の売上高は堅調に推移しており、外販を強化し収益率の拡大に注力した金型の売上高も好調を維持いたしました。その結果、当連結会計年度において、売上高はセグメント間の内部売上高を含めて193億6千5百万円と前年同期と比べ19億2千9百万円(9.1%)の減収となりましたが、セグメント利益(営業利益)は11億9千5百万円と前年同期と比べ2億4千3百万円(25.6%)の増益となりました。
精密プレス部品事業
当セグメントにおきましては、医療機器向け部品の売上高は堅調に推移しましたが、市場の縮小が続くデジタルカメラ関連部品の売上高は激減し、大幅な減収となりました。自動車向け電装品関係部品におきましても、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で量産の開始時期が遅れるなど、厳しい状況が続いております。その結果、当連結会計年度において、売上高はセグメント間の内部売上高を含めて12億5千万円と前年同期と比べ5億8千7百万円(32.0%)の減収となり、セグメント損失(営業損失)は1億3千5百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)3千2百万円)となりました。
プリント基板事業
当セグメントにおきましては、設計部門では、複写機関係が好調でしたが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により米中市場が停滞し、パッケージ基板の設計業務では売上高は減少に転じました。検査部門では、セラミック基板の売上高が大幅に伸びたものの、基板材料メーカーの台風被害による材料不足などを背景に、産業機器や民生品向けの基板の受注が大きく減少し、減収となりました。MID関連の売上高につきましては、MIDの試作品や3DCADの販売が好調で、増収となりました。その結果、当連結会計年度において、売上高はセグメント間の内部売上高を含めて2億9千万円と前年同期と比べ4千7百万円(14.1%)の減収となり、セグメント利益(営業利益)は2千1百万円と前年同期と比べ2千2百万円(50.9%)の減益となりました。
当連結会計年度末における総資産は、212億9千万円と前連結会計年度末と比べ16億7千2百万円(7.3%)の減少となりました。流動資産は137億6千8百万円と前連結会計年度末と比べ11億2千5百万円(7.6%)の減少となり、固定資産は75億2千1百万円と前連結会計年度末と比べ5億4千6百万円(6.8%)の減少となりました。
負債につきましては、94億5千万円と前連結会計年度末と比べ16億2千万円(14.6%)の減少となりました。流動負債は61億1千6百万円と前連結会計年度末と比べ14億4千6百万円(19.1%)の減少となり、固定負債は33億3千3百万円と前連結会計年度末と比べ1億7千4百万円(5.0%)の減少となりました。
純資産につきましては、118億4千万円と前連結会計年度末と比べ5千1百万円(0.4%)の減少となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は64億1千4百万円と前連結会計年度末と比べ2億2千6百万円(3.4%)の減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前当期純利益11億2千4百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純利益5億3千万円)、非資金費用である減価償却費11億4千万円、売上債権の減少額5億8千2百万円及び法人税等の支払額4億9千1百万円等により、営業活動全体として23億3百万円の収入となり、前連結会計年度と比べ収入が6億8千1百万円(22.8%)の減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、定期預金の預入による支出4億7千3百万円、有形固定資産の取得による支出12億1千1百万円及び定期預金の払戻による収入4億1千7百万円等により、投資活動全体として13億3百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ支出が5億8千8百万円(31.1%)の減少となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、短期借入金の純減額6億5千万円、長期借入金の返済による支出13億4千9百万円、配当金の支払額1億1千4百万円及び長期借入れによる収入12億円等により、財務活動全体として9億5千6百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ支出が4億4千1百万円(85.6%)の増加となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| プラスチック成形事業 | 19,322,667 | △9.0 |
| 精密プレス部品事業 | 1,190,156 | △33.5 |
| プリント基板事業 | 286,433 | △15.3 |
| 合計 | 20,799,257 | △11.0 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| プラスチック成形事業 | 19,071,222 | △8.9 | 1,916,697 | △12.4 |
| 精密プレス部品事業 | 1,204,348 | △31.4 | 59,559 | +7.0 |
| プリント基板事業 | 287,792 | △14.6 | 9,940 | △12.5 |
| 合計 | 20,563,363 | △10.7 | 1,986,198 | △11.9 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| プラスチック成形事業 | 19,341,548 | △9.1 |
| 精密プレス部品事業 | 1,200,462 | △32.7 |
| プリント基板事業 | 289,217 | △14.5 |
| 合計 | 20,831,229 | △11.0 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| Canon Vietnam Co., Ltd. | 3,402,445 | 14.5 | 2,574,257 | 12.3 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態
(流動資産)
当連結会計期年度の財政状態は、流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ11億2千5百万円減少し、137億6千8百万円となりました。現金及び預金が1億9千万円、受取手形及び売掛金が5億9千8百万円、電子記録債権が9千5百万円、その他(流動資産)が1億4千2百万円それぞれ減少したことなどが主な要因です。
(固定資産)
固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ5億4千6百万円減少し、75億2千1百万円となりました。有形固定資産が5億2百万円減少したことなどが主な要因です。
(流動負債)
流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ14億4千6百万円減少し、61億1千6百万円となりました。支払手形及び買掛金が3億7千万円、短期借入金が6億5千万円、その他(流動負債)が4億1千7百万円それぞれ減少したことなどが主な要因です。
(固定負債)
固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ1億7千4百万円減少し、33億3千3百万円となりました。長期借入金が1億8千9百万円減少したことなどが主な要因です。
(純資産)
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ5千1百万円減少し、118億4千万円となりました。利益剰余金が5億1千1百万円増加し、為替換算調整勘定が5億2千6百万円、非支配株主持分が2千9百万円それぞれ減少したことなどが主な要因です。
経営成績
(概要)
当連結会計年度における経営成績等に関する概要につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
各損益項目の概要は、以下のとおりであります。
(売上高及び売上原価)
当連結会計年度におきましては、米中通商交渉の進展などを背景に世界経済の回復基調が続いておりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、各国で経済活動の停滞が見られ、減速に転じました。当社におきましては、得意先からの受注減少により、電子ペン向けプラスチック部品やデジタルカメラ向け精密プレス部品の売上高は減少いたしました。一方で、付加価値の高い製品の受注に取り組み、自動車関連部品や金型の売上高は増収となりました。また、固定費の削減などに尽力し、省力化に向けた生産体制をより一層強化いたしました。その結果、売上高は208億3千1百万円と前年同期と比べ25億6千2百万円(11.0%)の減収となり、売上原価は169億3千2百万円と前年同期と比べ25億6千8百万円(13.2%)の減少となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上総利益は38億9千8百万円と前年同期と比べ6百万円(0.2%)の増益となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は28億1千6百万円と前年同期と比べ1億1千1百万円(3.8%)の減少となりました。これは、発送運賃が9千9百万円、福利厚生費が1千2百万円、消耗品費が2千3百万円、減価償却費が1千2百万円それぞれ減少し、租税公課が4千7百万円増加したことなどが主な要因です。
その結果、当連結会計年度における営業利益は10億8千1百万円と前年同期と比べ1億1千8百万円(12.3%)の増益となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度における営業外収益は1億2千6百万円と前年同期と比べ8千5百万円(40.4%)の減少となりました。為替差益が1億1千6百万円減少し、受取利息が2千万円増加したことが主な要因です。また、営業外費用は3千8百万円と前年同期と比べ6百万円(18.7%)の増加となりました。為替差損が7百万円増加し、支払利息が1百万円減少したことが主な要因です。
その結果、当連結会計年度における経常利益は11億6千9百万円と前年同期と比べ2千6百万円(2.3%)の増益となりました。
(特別損益)
当連結会計年度において、特別利益として、固定資産売却益2百万円を計上しております。また、特別損失として、投資有価証券評価損1千3百万円、和解金1千5百万円、減損損失1千6百万円を計上しております。
その結果、当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は11億2千4百万円と前年同期と比べ5億9千4百万円(112.0%)の増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度において、法人税等、過年度法人税等及び法人税等調整額4億5千5百万円、非支配株主に帰属する当期純利益4千2百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は6億2千6百万円と前年同期と比べ5億9千4百万円の増益となりました。
経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの取り扱い品目は、デジタルカメラ、ビデオカメラ、カーナビゲーション部品等、個人消費の動向をはじめ全般的な景気動向が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループ内の取引は、基本的に米ドルによる取引であるため為替の動向次第では当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
新型コロナウイルスの感染拡大による影響につきましては、当連結会計年度においては軽微でありましたが、今後は売上高の減少や在庫の増加などが考えられます。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、特に定めておりませんが、当連結会計年度における売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の計画に対する達成状況は、以下のとおりであります。
| 2020年3月期 | 2020年3月期 | 2020年3月期 | |
| (計画) | (実績) | (計画比) | |
| 売上高 | 22,000百万円 | 20,831百万円 | 1,168百万円減 ( 5.3%減) |
| 営業利益 | 900百万円 | 1,081百万円 | 181百万円増 (20.1%増) |
| 経常利益 | 900百万円 | 1,169百万円 | 269百万円増 (29.9%増) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 550百万円 | 626百万円 | 76百万円増 (13.8%増) |
経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループでは、各部署からの最新の情報等を入手し、今後の事業展開の判断材料となるよう毎週取締役及び各部署長による会議を開催しております。また、経営環境の変化に速やかに対応できるよう、主要な部署に取締役を配置しております。
今後におきましても、取引先の要求に対して、高技術化、スピード化で対応できるよう、当社グループ全体で機敏な営業展開に努めるとともに、積極的に新規分野への進出を視野に入れ事業活動を展開してまいります。特に、主力のデジタル家電機器関連、自動車関連部品を中心とした受注及び収益力の拡大を図り、更なる新事業を開拓するため、設備投資等による新技術の開発や業務の効率化を図ります。また、製造のグローバル化に対応するため海外企業間の直接取引を拡大し、連結業績の向上に努めてまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは、現在、運転資金及び設備投資資金は、内部留保資金及び借入金により調達することと考えております。今後におきましては、国内、ベトナム、中国、マレーシア及びタイへの設備投資を中心に、当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とし、内部留保資金を優先した財務政策を考えております。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な事業の停滞が生じる場合には、在庫の増加などサプライチェーンの停滞による営業キャッシュフローの減少及び人件費をはじめとした固定費の支出によって、資金繰りが悪化する可能性があります。このような場合に備えるため、当社グループは金融機関からの資金調達の確保を図っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
・固定資産の減損
当社グループは、事業用資産を投資の意思決定単位である各社の事業別に資産のグルーピングを行い、事業単位で割引前将来キャッシュ・フローを見積っております。割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、帳簿価額を回収可能額まで減額しております。割引前将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、事業計画や経営環境等の前提条件の変化により、割引前将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生し、損益に影響を与えることがあります。
・繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは繰延税金資産の回収可能性を評価する際、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合は、評価性引当額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合、繰延税金資産の減額または評価性引当額を計上することにより税金費用が増額する可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響は、今後、2021年3月期の一定期間にわたり継続するという仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断の会計上の見積りを行っております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確定要素が多く、翌連結会計年度の当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。