有価証券報告書-第77期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(2019年1月31日内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(32)の規定を当事業年度に係る有価証券報告書から適用しております。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。また、当連結会計年度より、「流動資産」の「受取手形及び売掛金」に含めていた「電子記録債権」を独立掲記としており、表示方法の変更を反映させた組替え後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループを取り巻く経済環境は、わが国経済は企業収益は改善に足踏みがみられるものの、政府や日本銀行の各種政策の効果により雇用情勢や個人消費は持ち直し、景気も緩やかに回復しました。また、アジア地域につきましては、中国についての景気は緩やかに減速していますが、先行きについては、各種政策効果が次第に発現することが期待されます。その他アジア地域についての景気は緩やかに回復しました。
印刷インキの需要先である印刷業界におきましては、世界的に出版印刷はコンテンツのオンラインプラットフォームへの移行により減少し、商業印刷は前年並みとなりましたが、パッケージ印刷は増加したことにより、全体としては成長がみられました。
日本の印刷業界は、当連結会計年度の上期前半は好調な日本経済を背景に印刷市況は改善しましたが、上期後半以降、豪雨・台風・地震が相次ぎ、これら天災による景気の影響を受けました。出版印刷では書籍は小さな減少に止まり、雑誌の大きな減少に対しては既存設備の商業印刷への活用が模索されています。商業印刷においては、新聞の減少に合わせてチラシが大幅に減少しているにも関わらず、チラシからパンフレットやDM等への移行により、全体としては微減に止まっています。またパッケージ印刷は堅調に推移しました。
特殊UVインキの関係する液晶パネル関連市場は数%の成長にとどまり、ディスプレイ材料の競争は一段と激化し、厳しい販売環境となっております。
このような経営環境の中で、当社の経営理念でありますT&K(Technology and Kindness=技術と真心)の精神に則り、ユーザーニーズに耳を傾け、ユーザーの真に役立つ製品の開発・供給に注力し、よりきめ細かいサービスに努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、496億38百万円(前年同期比3.5%増)となりました。利益面におきましては、営業利益は3億68百万円(前年同期比80.7%減)、経常利益は、10億95百万円(前年同期比58.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、6億27百万円(前年同期比69.3%減)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
なお、セグメント別の売上高及び営業利益はセグメント間の内部取引消去前の金額によっております。
(印刷インキ)
連結会計年度における連結子会社の増加により平版インキの販売が増加、一般UVインキの販売が増加したことにより、売上高は496億31百万円(前年同期比3.5%増)となりましたが、中国の環境規制強化による化学品の供給量減少等の影響による原材料価格の上昇及び販売費及び一般管理費が増加したことにより、セグメント利益(営業利益)は3億52百万円(前年同期比81.4%減)となりました。
(その他)
売上高は50百万円(前年同期比2.6%減)、セグメント利益(営業利益)は8百万円(前年同期比5.7%減)となりました。
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べて7億86百万円減の658億88百万円となりました。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて3億41百万円増加し、215億95百万円となりました。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて11億27百万円減少し、442億93百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、定期預金の預入による支出61億58百万円、有形固定資産の取得による支出14億6百万円、長期借入金の返済による支出8億19百万円、親会社による配当金の支払額7億98百万円の減少要因があった一方、税金等調整前当期純利益が9億81百万円、資金の支出を伴わない有形固定資産及び無形固定資産の減価償却費25億70百万円、定期預金の払戻による収入61億76百万円の増加要因があったことにより、前連結会計年度末に比べて2億56百万円増加し、当連結会計年度末においては、48億57百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は30億10百万円(前年同期比5億31百万円減)となりました。
これは主に、たな卸資産の増加額4億12百万円の減少要因があった一方、税金等調整前当期純利益9億81百万円、資金の支出を伴わない有形固定資産及び無形固定資産の減価償却費25億70百万円、売上債権の減少額1億64百万円の増加要因を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は14億58百万円(前年同期比33億94百万円減)となりました。
これは主に、定期預金の払戻による収入61億76百万円、子会社株式の条件付取得対価の払戻による収入3億円の増加要因があった一方、定期預金の預入による支出61億58百万円、有形固定資産の取得による支出14億6百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1億52百万円の減少要因を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は11億14百万円(前年同期15億1百万円の収入)となりました。
これは主に、短期借入金の純増額7億58百万円の増加要因があった一方、長期借入金の返済による支出8億19百万円、親会社による配当金の支払額7億98百万円の減少要因を反映したものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 印刷インキ(百万円) | 42,833 | 101.9 |
| 合計(百万円) | 42,833 | 101.9 |
(注) 1. 金額は販売価格によっております。
2. 上記金額には消費税等は含まれておりません。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 印刷インキ(百万円) | 7,100 | 110.2 |
| 合計(百万円) | 7,100 | 110.2 |
(注) 1. 金額は仕入価額で表示しております。
2. 上記金額には消費税等は含まれておりません。
c. 受注状況
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
d. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 印刷インキ(百万円) | 49,631 | 103.5 |
| 報告セグメント計(百万円) | 49,631 | 103.5 |
| その他(百万円) | 7 | 84.1 |
| 合計(百万円) | 49,638 | 103.5 |
(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
3. 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、前連結会計年度末に比べて7億86百万円減の658億88百万円となりました。これは、商品及び製品が4億68百万円、投資有価証券が3億36百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が5億5百万円、流動資産(その他)が3億64百万円、有形固定資産が4億49百万円、のれんが2億46百万円減少したことによるもとの分析しております。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて3億41百万円増加し、215億95百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が2億7百万円、長期借入金が8億2百万円減少したものの、電子記録債務が1億42百万円、短期借入金が7億72百万円、未払金が3億97百万円増加したことによるものと分析しております。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて11億27百万円減少し、442億93百万円となりました。これは、その他有価証券評価差額金が3億56百万円、為替換算調整勘定が9億16百万円減少したことによるもと分析しております。
売上高は、496億38百万円(前年同期比3.5%増)となりましたが、これは、前連結会計年度における連結子会社の増加により平版インキの販売が増加、一般UVインキの販売が増加したことによるものと分析しております。
利益面におきましては、営業利益は3億68百万円(前年同期比80.7%減)となりましたが、これは、中国の環境規制強化による化学品の供給量減少等の影響による原材料価格の上昇及び販売費及び一般管理費が増加したことによるものと分析しています。経常利益は、10億95百万円(前年同期比58.8%減)となりましたが、これは、持分法による投資利益5億93百万円を計上したことによるものと分析しています。
親会社株主に帰属する当期純利益は、6億27百万円(前年同期比69.3%減)となりましたが、これは、固定資産受贈益1億23百万円、固定資産除却損1億61百万円、法人税等3億42百万円を計上したことによるものと分析しています。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、印刷用インキは原油派生品、輸入植物油等が主原料となっており、原油価格及び為替相場の変動により原材料の調達価格が影響を受けることになります。原料購入先の見直し、使用量の多い原材料の価格交渉を継続的に行うことで、原料原価の上昇を極力抑制し、コスト削減策に取り組むとともに、自助努力の限界を超える上昇分についてはユーザーへの理解、協力のもと製品価格の値上げを推進する方針であります。
現状と見通しとして、当社グループは、販売構成が高く、かつ利益の源泉であります平版インキのうち、枚葉インキ及びUVインキを最重点戦略の製品として位置づけます。そのために、ユーザーニーズへの対応をさらに強化し、当社グループが得意としておりますUVインキ、環境対応型インキ等高付加価値インキの拡販に努め、ユーザーの真に役立つ製品の開発を強力に推進しております。また、高い技術力を維持し、高品質かつ低コストでの生産体制を継続するため、積極的に人材・設備に投資を実施してまいります。
海外におきましては、中国をはじめとしたアジア市場では、市場の拡大に応じた生産能力の増強、販売の強化を図り、シェアを高めてまいります。特に、東南アジアでは文化や風習を尊重し、地域に根差した営業活動を推進してまいります。また、欧米、南米、他の地域につきましても、市場開拓を進め、UVインキ、環境対応型インキの販売に注力してまいります。
経営者の問題意識と今後の方針について、当社グループの経営陣は、T&K(Technology and Kindness=技術と真心)の精神に則り、現在の事業環境及び入手可能な情報を基に、最善の経営方針を立案するよう努めております。経営方針の立案にあたっては、ユーザー本位の製品の開発及び供給、よりきめ細かいサービスの提供、さらに東南アジアにおきましては、これらに加えて地域の文化や風習を尊重した現地化に徹することが重要と認識しております。
今後につきましても、当社グループの経営理念でありますT&K(Technology and Kindness=技術と真心)の精神を経営の原点として、当社グループを挙げてこの精神に則り事業を展開する所存であります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状
態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フロー
の状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業活動により得たキャッシュ・フローの効率的な運用を最重点方針とし、特に当社グループが得意とする特殊UVインキを含むUVインキの拡販及び生産効率向上のための設備投資や、財務体質強化のための有利子負債削減の借入金返済を最重点として考えております。
また、取引金融機関からの借入枠に加え、コミットメントラインも設定しており、十分に補完できているものと考えております。
③ 重要な会計方針及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。