有価証券報告書-第109期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/27 13:10
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108項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a. 経営成績
当連結会計年度における世界経済は、好調な米国経済に牽引され緩やかに回復してまいりましたが、米政権の動向や欧州の社会情勢の不透明さに加え、中東や東アジアにおいては地政学的リスクの高まりが懸念されるなど、不安定な状態が続きました。
一方、わが国経済においては、世界経済の緩やかな回復を受けて輸出が伸長するとともに、設備投資や消費の持ち直しにより国内需要も堅調で、多くの企業で業績改善が見られました。
このような状況下、当社グループにおきましては、機能性材料の好調な受注に支えられ、増収となりましたが、前期竣工した新工場の費用負担の増加と下期以降顕著となった原材料コストの上昇によって、軽包装材料及び産業資材の両セグメントで収益性が低下し、減益となりました。
その結果、当社グループの経営成績は、売上高327億53百万円(前年同期比3.3%増)、営業利益11億99百万円(前年同期比14.0%減)、経常利益11億34百万円(前年同期比22.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益8億87百万円(前年同期比10.6%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
セグメント別売上高構成比前年同期比
軽包装材料13,114百万円40.0%5.3%減
産業資材7,269百万円22.2%1.0%増
機能性材料11,690百万円35.7%15.8%増
その他678百万円2.1%22.1%増
合計32,753百万円100.0%3.3%増

(軽包装材料)
食品用包材の分野では、電子レンジ対応食品包材「レンジDo!」の販売が堅調に推移し、清涼飲料用パウチも年明け以降受注が増加したことにより増収となりました。
一方、医薬・医療用包材の分野では、高防湿PTPシート用フィルム「テクニフィルム」の売上が伸長しましたが、他の医療用包材が主要顧客の減産の影響を受け、僅かに減収となりました。
精密機器その他の包材の分野では、エアー緩衝材「エアロテクト」の主力ユーザーによる生産計画見直しに加え、他の商材でも受注が振るわず減収となりました。また、洗剤・トイレタリー用包材の分野では、詰替え用パウチの形状の多様化や化粧品用包材のユーザー間の競争によって受注機会が減少し、減収となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は131億14百万円(前年同期比5.3%減)となりました。
(産業資材)
テープ基材等に使用される紙・布へのラミネート製品については、宅配便貨物の取扱数量増加により梱包用テープの需要拡大が見込まれておりますが、輸入テープの増加によって国内メーカーの梱包用テープ生産量は伸び悩んでおります。その影響もあって当社の受注も振るわず、減収となりました。
剥離紙については、自動車関連分野の受注が前期並みの水準にとどまる一方、医療用品関連の受注は増加しました。また、IT関連市場の拡大を背景に、FPC(フレキシブルプリント基板)の製造工程で使用される電材用工程紙も海外からの受注が活発化し、剥離紙全体で増収となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は72億69百万円(前年同期比1.0%増)となりました。
(機能性材料)
粘着塗工タイプの表面保護フィルム「サニテクト」については、スマートフォン関連をはじめ全般的に光学用途の受注が好調であったことから増収となりました。
2層押出しタイプの表面保護フィルム「PAC」については、既存ユーザーからの受注は伸び悩みましたが、新規案件の取り込みにより前期並みの売上を確保しました。
精密塗工タイプの表面保護フィルム「SAT」については、中国の合弁会社:長鼎電子材料(蘇州)有限公司の生産が立ち上がったことで液晶テレビ向け広幅仕様の注文に対応可能となり、受注が増加しました。スマートフォン関連の受注も堅調に推移し、大幅な増収となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は116億90百万円(前年同期比15.8%増)となりました。
b. 財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末と比較して9億35百万円増加しました。これは主として現金及び預金が12億31百万円増加したことなどの増加要因がありましたが、受取手形及び売掛金が2億75百万円減少したことなどの減少要因に相殺されたものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比較して3百万円増加しました。これは主として投資有価証券が3億27百万円増加したことなどの増加要因がありましたが、有形固定資産が2億2百万円減少したことや関係会社出資金が2億23百万円減少したことなどの減少要因に相殺されたものであります。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末と比較して2億59百万円増加しました。これは主として支払手形及び買掛金が1億36百万円増加したことや1年内返済予定の長期借入金が1億61百万円増加したこと、未払消費税等が2億72百万円増加したこと(前年同期は未収消費税等2億36百万円を「流動資産」の「その他」に含めて表示。)などにより「流動負債」の「その他」が2億88百万円増加したことの増加要因がありましたが、未払金が2億14百万円減少したことなどの減少要因に相殺されたものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比較して3億75百万円減少しました。これは主として長期借入金が6億4百万円減少したことなどの減少要因がありましたが、繰延税金負債が1億66百万円増加したことなどの増加要因に相殺されたものであります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末と比較して10億55百万円増加しました。これは主として利益剰余金が6億89百万円増加したことや、その他有価証券評価差額金が2億64百万円増加したことによるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有形固定資産の取得による支出や長期借入金の返済による支出等の減少要因に一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益13億39百万円(前年同期比7.7%減)や減価償却費等の増加要因により、前連結会計年度末に比べ12億30百万円増加し当連結会計年度末には54億88百万円(前年同期比28.9%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は26億67百万円(前年同期比258.3%増)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益13億39百万円(前年同期比7.7%減)や減価償却費10億58万円(前年同期比25.3%増)、未払消費税等の増加額5億6百万円(前年同期は2億42百万円の減少額)等の増加要因がありましたが、法人税等の支払額6億11百万円(前年同期比11.2%増)等の減少要因に相殺されたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は7億86百万円(前年同期比78.3%減)となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出10億6百万円(前年同期比72.0%減)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は6億46百万円(前年同期は16億61百万円の資金の獲得)となりました。これは主として長期借入金の返済による支出4億42百万円(前年同期比81.5%増)や配当金の支払額1億97百万円(前年同期比28.5%増)等によるものであります。

③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自平成29年4月1日
至平成30年3月31日)
前年同期比(%)
軽包装材料(千円)13,041,50098.5
産業資材 (千円)7,344,969102.1
機能性材料(千円)11,056,445109.0
報告セグメント計(千円)31,442,915102.8
その他(千円)324,592159.1
合計(千円)31,767,507103.2

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自平成29年4月1日
至平成30年3月31日)
前年同期比(%)
軽包装材料(千円)7,50461.3
産業資材 (千円)8,96474.8
機能性材料(千円)664,868756.5
報告セグメント計(千円)681,337607.7
その他(千円)260,06693.8
合計(千円)941,404241.8

(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 受注実績
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
軽包装材料13,158,30795.02,481,294101.8
産業資材7,202,11399.1533,69888.7
機能性材料11,533,938114.3577,51778.7
報告セグメント計31,894,360102.23,592,51095.2
その他688,268120.932,393141.2
合計32,582,628102.53,624,90495.5

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自平成29年4月1日
至平成30年3月31日)
前年同期比(%)
製品
軽包装材料(千円)13,105,34494.7
産業資材 (千円)7,260,212101.1
機能性材料(千円)10,917,567109.0
報告セグメント計(千円)31,283,124100.8
その他(千円)315,685153.1
小計(千円)31,598,810101.1
商品
軽包装材料(千円)9,45165.2
産業資材 (千円)9,59467.5
機能性材料(千円)772,998942.8
報告セグメント計(千円)792,043715.6
その他(千円)363,134103.8
小計(千円)1,155,177250.8
合計(千円)32,753,988103.3

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.退職給付に係る負債
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率、死亡率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
b.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、前連結会計年度と比較して増収減益となりました。この結果は期初に公表した業績予想(売上高342億円、営業利益11億80百万円)と比較すると、売上高については未達ですが営業利益については達成しております。
なお、セグメント別に経営成績を見ると次のとおりであります。
(軽包装材料)
軽包装材料につきましては、食品用包材の分野では、「レンジDo!」をはじめ当社グループが強みとする独自商品の売上が当初の計画以上に伸長しました。一方、主力商品の一つであるエアー緩衝材「エアロテクト」の受注減少が想定されておりましたので、それを補うための方策を立て、活動してまいりましたが、食品用包材以外の分野で十分な成果を上げることができず、全体として前年同期比5.3%の減収となりました。
利益面においては、減収による影響のほか、原材料コスト上昇の要因が加わり、厳しい状況となりました。特に、コスト増加分の販売価格への転嫁が停滞したことから、前年同期比27.5%の減益となりました。
(産業資材)
産業資材につきましては、剥離紙の受注回復を受け、ここ数年間続いた減収傾向から反転して前年同期比1.0%の増収となりました。しかし、新工場である掛川工場WESTの稼働により拡大した生産キャパシティに見合う受注量を確保できず、売上目標に対して未達となりました。その主な要因として、新工場で生産した製品についてユーザー毎に行われる適合評価に想定以上の時間を費やしたことが挙げられますが、状況に応じて柔軟に対応することができなかったことも一因と認識しております。
利益面においては、新工場の償却負担増加と原材料コストの上昇により、収益性は大幅に低下しました。その結果、営業損失は、前年同期の▲4億17百万円から▲7億89百万円に拡大いたしました。
(機能性材料)
機能性材料につきましては、期初から第3四半期にかけて精密塗工タイプの表面保護フィルム「SAT」の受注が好調で、第4四半期にユーザーの在庫調整によって受注が減少するまで高水準の売上を維持し、最終的に前年同期比15.8%の増収となりました。「SAT」の受注増加は、中国の関連会社が本格的に工場を稼働させたことにより、液晶テレビ向け広幅仕様の受注が増加したことによるものですが、国内工場でスマートフォン向けに生産される「SAT」についても、人気機種に搭載される光学部材の保護に採用されるなど、これまで継続してきた顧客密着型開発態勢による活動の成果という部分も少なくありません。
利益面においては、原材料コストの上昇と、中国関連会社製「SAT」の仕入販売取引増加に伴う利益率低下の影響を受けましたが、受注増に伴う増産効果によって、前年同期比38.8%の増益となりました。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループでは、資金の流動性維持、健全性の高い財務基盤の構築を図ることを財務の基本方針としております。資金調達の方法といたしましては、必要な運転資金及び設備投資資金を内部留保と金融機関からの借入によって賄っております。
今後も継続して設備投資を実施していくため、投資金額の抑制を図り資金負担を軽減するとともに、営業活動により得られるキャッシュ・フローの拡大、資本効率の向上を図ってまいります。

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