有価証券報告書-第111期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a. 経営成績
当連結会計年度における世界経済につきましては、米中貿易摩擦の長期化によって、前年度まで緩やかな回復基調にあった景気は足踏み状態に移行しましたが、昨年末に中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、年度末にはアジア各国にとどまらず米国、欧州をはじめ、あらゆる国の経済活動が停滞することとなりました。
わが国経済においても、昨年末までは景気は横ばいで推移しておりましたが、年明け以降、新型コロナウイルスの感染拡大により、東京オリンピック・パラリンピックをはじめ各種イベントが延期や中止に追い込まれたほか、多くの事業者が営業自粛を余儀なくされ、年度末にかけて経済の縮小が進行しました。
そのような状況下、当社グループにおきましては、産業資材の製品に受注回復の兆しが見られましたが、軽包装材料及び機能性材料の製品についてはともに受注が減少し、連結売上高は前年同期比で減収となりました。
損益面では、受注減少に伴う設備稼働率の低下が営業利益の減益要因となりました。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済縮小の影響等から、掛川工場WEST並びにグループ会社である株式会社ペンリード、長鼎電子材料(蘇州)有限公司において、それぞれ収益性評価の見直しによる減損損失を計上したほか、グループ会社に対しては、出資金の減損並びに貸付金及び保証債務の引当金繰入を行い、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上することとなりました。
その結果、当社グループの経営成績は、売上高296億98百万円(前年同期比4.8%減)、営業利益1億81百万円(前年同期比44.4%減)、経常損失1億61百万円(前年同期は経常利益5億87百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失13億38百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1億85百万円)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(軽包装材料)
食品用包材の分野では、電子レンジ対応食品包材「レンジDo!」が前期並みの売上を維持しましたが、清涼飲料用パウチその他の包材については天候不順や競争激化により受注が減少し、減収となりました。
医薬品・医療用包材の分野では、高防湿PTP包装用フィルム「テクニフィルム」の売上が伸長しましたが、他の医療用包材の受注が減少し、減収となりました。
洗剤・トイレタリー用包材の分野では、詰替え用パウチが最終製品の販売不振の影響を受け苦戦しましたが、化粧品用包材の受注が増加し、増収となりました。
精密機器その他の包材の分野では、エアー緩衝材「エアロテクト」の主力ユーザーによる使用量削減が続いたことなどから、減収となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は117億60百万円(前年同期比6.9%減)となりました。
(産業資材)
テープ基材等に使用される紙・布へのラミネート製品については、合理化と価格対応による国内テープメーカーとの取引拡大に昨年秋発生した台風被害の復旧に伴う需要増が重なり、増収となりました。
剥離紙については、自動車部品関連及び一般用途の受注が伸び悩みましたが、当第3四半期まではスマートフォンの市場が復調を持続したことにより、FPC(フレキシブルプリント基板)用工程紙の受注が回復し、増収となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は73億円(前年同期比3.6%増)となりました。
(機能性材料)
粘着塗工タイプの表面保護フィルム「サニテクト」については、PET基材のNSタイプの受注が一部ユーザーの仕様変更への対応に伴い減少したことに加え、PO基材の従来タイプも一部銘柄で他社製2層押出しタイプへの置換えが進み、減収となりました。
2層押出しタイプの表面保護フィルム「PAC」及び精密塗工タイプの表面保護フィルム「SAT」については、スマートフォン向けの受注が堅調でありましたが、年度後半より液晶パネルメーカーの生産調整によりテレビ向けの受注が減少したほか、年明け以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響も加わり、減収となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は100億40百万円(前年同期比7.7%減)となりました。
b. 財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末と比較して46百万円増加しました。これは主として現金及び預金が9億60百万円増加したこと等の増加要因や、受取手形及び売掛金が7億20百万円減少したことや短期貸付金(流動資産の「その他」に含めて表示。)を長期貸付金に振り替えたことにより2億66百万円減少したこと等の減少要因によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比較して22億5百万円減少しました。これは主として減損損失の計上及び減価償却により有形固定資産が10億8百万円減少したことや、投資有価証券が4億78百万円減少したこと、関係会社出資金が5億19百万円減少したことによるものであります。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末と比較して2億43百万円増加しました。これは主として短期借入金が8億40百万円増加したこと等の増加要因や、支払手形及び買掛金が9億14百万円減少したこと等の減少要因によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比較して3億62百万円減少しました。これは主として長期借入金が3億60百万円減少したことや繰延税金負債が2億79百万円減少したこと等の減少要因や、債務保証損失引当金が2億50百万円増加したこと等の増加要因によるものであります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末と比較して20億39百万円減少しました。これは主として利益剰余金が15億35百万円減少したことや、その他有価証券評価差額金が3億59百万円減少したことによるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純損失12億94百万円(前年同期は税金等調整前当期純利益3億66百万円)や仕入債務の減少額、有形固定資産の取得による支出や長期借入金の返済による支出等の減少要因がありましたが、減価償却費や減損損失、短期借入金の純増加額等の増加要因に相殺された結果、前連結会計年度末に比べ9億35百万円増加し当連結会計年度末には61億35百万円(前年同期比18.0%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は12億42百万円(前年同期比23.8%減)となりました。これは主として税金等調整前当期純損失12億94百万円(前年同期は税金等調整前当期純利益3億66百万円)や、仕入債務の減少額6億62百万円(前年同期比1,874.1%)等の減少要因がありましたが、減価償却費8億77百万円(前年同期比14.7%減)、減損損失6億91百万円(前年同期比38.3%増)、持分法による投資損失5億77百万円(前年同期比168.6%増)、売上債権の減少額6億30百万円(前年同期比4.6%増)等の増加要因に相殺されたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は5億88百万円(前年同期比49.8%減)となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出5億18百万円(前年同期比30.4%減)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は2億88百万円(前年同期は資金の使用7億55百万円)となりました。これは主として短期借入金の純増加額8億40百万円(前年同期比1,475.0%増)や長期借入れによる収入3億40百万円の増加要因がありましたが、長期借入金の返済による支出6億65百万円(前年同期比13.7%増)や配当金の支払額1億97百万円(前年同期比0.1%増)等の減少要因に相殺されたことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 受注実績
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響は軽微と判断していますが、感染拡大の収束が遅れた場合には、見積られた金額と事後的な結果との間に乖離が生じる可能性があります。
a.退職給付に係る負債
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率、死亡率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
b.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
②財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、前述したとおり前連結会計年度と比較して減収減益となりました。この結果を損益勘定別に分析・検討すると次のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度の売上高に関する分析・検討内容につきましては、(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 において、セグメント別に記載したとおりであります。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は1億81百万円、前年同期比44.4%の減益となりましたが、その主な理由は軽包装材料及び機能性材料の減収によるものです。軽包装材料セグメントにおいては、清涼飲料用パウチやエアー緩衝材等の比較的収益性の高い主要製品の受注の落ち込みが主な減益要因となりました。その結果、当セグメントの営業利益は2億53百万円、前年同期比33.9%の減益となりました。
機能性材料セグメントにおいては、昨年、液晶パネルの世界的な過剰在庫が顕在化して以降、前年同期比で減収となる中で、「サニテクト」の減収幅が大きく、これにより高収益品であるPET基材のNSタイプが設備稼働率の低下から低収益に陥るなど、当セグメントの主な減益要因となりました。また、第4四半期には、新型コロナウイルス感染症の流行で、さらに受注が減少したことも、営業利益を押し下げる要因となりました。その結果、当セグメントの営業利益は4億87百万円、前年同期比36.5%の減益となりました。
産業資材セグメントにおいては、前年同期比で増収となり、収益性は改善しましたが、赤字解消には至らず営業損失を計上することとなりました。当初の計画では当期中に完了する予定でありました生産設備の集約が遅延したことにより、全体の製造コスト削減が進みませんでした。その結果、当セグメントの営業損失は5億47百万円、前年同期比2億80百万円の損失減少となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常損益は1億61百万円の損失となりました。前年同期は5億87百万円の利益を計上したため、7億49百万円の減益となります。これは、主として掛川工場WEST建設に係る補助金収入の減少により営業外収益が2億33百万円減少したことと、中国の関連会社である長鼎電子材料(蘇州)有限公司において減損損失を計上したため、持分法による投資損失が増加し、営業外費用が3億71百万円増加したことによるものです。
なお、長鼎電子材料の減損損失の計上は、中国における新型コロナウイルス感染症の流行で、同社の業績改善が遅れるとの見通しから将来の収益性評価の見直しを行ったことによるものであります。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純損益は12億94百万円の損失となりました。前年同期は3億66百万円の利益を計上したため、16億60百万円の減益となります。これは、投資有価証券売却益の減少により特別利益が2億84百万円減少したことと、当社掛川工場WEST及び連結子会社である株式会社ペンリードの固定資産に対する減損損失6億91百万円、長鼎電子材料への貸付金に対する貸倒引当金繰入額1億91百万円及び長鼎電子材料の銀行借入保証に対する債務保証損失引当金繰入額2億50百万円を計上したことにより、特別損失が6億26百万円増加したことによるものです。
掛川工場WEST及びペンリードの減損損失の計上は、いずれも新型コロナウイルス感染症の流行によって商談見合わせが続く中、これまで受注に向けて取り組んできた案件が中断または縮小するなど受注機会の減少が見込まれたため、収益性評価の見直しを行ったことによるものであります。
一方、長鼎電子材料の貸倒引当金繰入額及び債務保証損失引当金繰入額の計上については、新型コロナウイルス感染症の流行で、同社の業績改善が遅れることが見込まれ、債務の返済に懸念が生じたことによるものです。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループでは、資金の流動性維持、健全性の高い財務基盤の構築を図ることを財務の基本方針としております。資金調達の方法といたしましては、必要な運転資金及び設備投資資金を内部留保と金融機関からの借入によって賄っております。当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を勘案し短期借入金10億円を資金調達し手元流動性の確保を行いました。
今後も継続して設備投資を実施していくため、投資金額の抑制を図り資金負担を軽減するとともに、営業活動により得られるキャッシュ・フローの拡大、資本効率の向上を図ってまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a. 経営成績
当連結会計年度における世界経済につきましては、米中貿易摩擦の長期化によって、前年度まで緩やかな回復基調にあった景気は足踏み状態に移行しましたが、昨年末に中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、年度末にはアジア各国にとどまらず米国、欧州をはじめ、あらゆる国の経済活動が停滞することとなりました。
わが国経済においても、昨年末までは景気は横ばいで推移しておりましたが、年明け以降、新型コロナウイルスの感染拡大により、東京オリンピック・パラリンピックをはじめ各種イベントが延期や中止に追い込まれたほか、多くの事業者が営業自粛を余儀なくされ、年度末にかけて経済の縮小が進行しました。
そのような状況下、当社グループにおきましては、産業資材の製品に受注回復の兆しが見られましたが、軽包装材料及び機能性材料の製品についてはともに受注が減少し、連結売上高は前年同期比で減収となりました。
損益面では、受注減少に伴う設備稼働率の低下が営業利益の減益要因となりました。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済縮小の影響等から、掛川工場WEST並びにグループ会社である株式会社ペンリード、長鼎電子材料(蘇州)有限公司において、それぞれ収益性評価の見直しによる減損損失を計上したほか、グループ会社に対しては、出資金の減損並びに貸付金及び保証債務の引当金繰入を行い、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上することとなりました。
その結果、当社グループの経営成績は、売上高296億98百万円(前年同期比4.8%減)、営業利益1億81百万円(前年同期比44.4%減)、経常損失1億61百万円(前年同期は経常利益5億87百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失13億38百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1億85百万円)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
| セグメント別 | 売上高 | 構成比 | 前年同期比 | |||
| 軽包装材料 | 11,760百万円 | 39.6% | 6.9%減 | |||
| 産業資材 | 7,300百万円 | 24.6% | 3.6%増 | |||
| 機能性材料 | 10,040百万円 | 33.8% | 7.7%減 | |||
| その他 | 596百万円 | 2.0% | 7.2%減 | |||
| 合計 | 29,698百万円 | 100.0% | 4.8%減 |
(軽包装材料)
食品用包材の分野では、電子レンジ対応食品包材「レンジDo!」が前期並みの売上を維持しましたが、清涼飲料用パウチその他の包材については天候不順や競争激化により受注が減少し、減収となりました。
医薬品・医療用包材の分野では、高防湿PTP包装用フィルム「テクニフィルム」の売上が伸長しましたが、他の医療用包材の受注が減少し、減収となりました。
洗剤・トイレタリー用包材の分野では、詰替え用パウチが最終製品の販売不振の影響を受け苦戦しましたが、化粧品用包材の受注が増加し、増収となりました。
精密機器その他の包材の分野では、エアー緩衝材「エアロテクト」の主力ユーザーによる使用量削減が続いたことなどから、減収となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は117億60百万円(前年同期比6.9%減)となりました。
(産業資材)
テープ基材等に使用される紙・布へのラミネート製品については、合理化と価格対応による国内テープメーカーとの取引拡大に昨年秋発生した台風被害の復旧に伴う需要増が重なり、増収となりました。
剥離紙については、自動車部品関連及び一般用途の受注が伸び悩みましたが、当第3四半期まではスマートフォンの市場が復調を持続したことにより、FPC(フレキシブルプリント基板)用工程紙の受注が回復し、増収となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は73億円(前年同期比3.6%増)となりました。
(機能性材料)
粘着塗工タイプの表面保護フィルム「サニテクト」については、PET基材のNSタイプの受注が一部ユーザーの仕様変更への対応に伴い減少したことに加え、PO基材の従来タイプも一部銘柄で他社製2層押出しタイプへの置換えが進み、減収となりました。
2層押出しタイプの表面保護フィルム「PAC」及び精密塗工タイプの表面保護フィルム「SAT」については、スマートフォン向けの受注が堅調でありましたが、年度後半より液晶パネルメーカーの生産調整によりテレビ向けの受注が減少したほか、年明け以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響も加わり、減収となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は100億40百万円(前年同期比7.7%減)となりました。
b. 財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末と比較して46百万円増加しました。これは主として現金及び預金が9億60百万円増加したこと等の増加要因や、受取手形及び売掛金が7億20百万円減少したことや短期貸付金(流動資産の「その他」に含めて表示。)を長期貸付金に振り替えたことにより2億66百万円減少したこと等の減少要因によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比較して22億5百万円減少しました。これは主として減損損失の計上及び減価償却により有形固定資産が10億8百万円減少したことや、投資有価証券が4億78百万円減少したこと、関係会社出資金が5億19百万円減少したことによるものであります。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末と比較して2億43百万円増加しました。これは主として短期借入金が8億40百万円増加したこと等の増加要因や、支払手形及び買掛金が9億14百万円減少したこと等の減少要因によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比較して3億62百万円減少しました。これは主として長期借入金が3億60百万円減少したことや繰延税金負債が2億79百万円減少したこと等の減少要因や、債務保証損失引当金が2億50百万円増加したこと等の増加要因によるものであります。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末と比較して20億39百万円減少しました。これは主として利益剰余金が15億35百万円減少したことや、その他有価証券評価差額金が3億59百万円減少したことによるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純損失12億94百万円(前年同期は税金等調整前当期純利益3億66百万円)や仕入債務の減少額、有形固定資産の取得による支出や長期借入金の返済による支出等の減少要因がありましたが、減価償却費や減損損失、短期借入金の純増加額等の増加要因に相殺された結果、前連結会計年度末に比べ9億35百万円増加し当連結会計年度末には61億35百万円(前年同期比18.0%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は12億42百万円(前年同期比23.8%減)となりました。これは主として税金等調整前当期純損失12億94百万円(前年同期は税金等調整前当期純利益3億66百万円)や、仕入債務の減少額6億62百万円(前年同期比1,874.1%)等の減少要因がありましたが、減価償却費8億77百万円(前年同期比14.7%減)、減損損失6億91百万円(前年同期比38.3%増)、持分法による投資損失5億77百万円(前年同期比168.6%増)、売上債権の減少額6億30百万円(前年同期比4.6%増)等の増加要因に相殺されたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は5億88百万円(前年同期比49.8%減)となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出5億18百万円(前年同期比30.4%減)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は2億88百万円(前年同期は資金の使用7億55百万円)となりました。これは主として短期借入金の純増加額8億40百万円(前年同期比1,475.0%増)や長期借入れによる収入3億40百万円の増加要因がありましたが、長期借入金の返済による支出6億65百万円(前年同期比13.7%増)や配当金の支払額1億97百万円(前年同期比0.1%増)等の減少要因に相殺されたことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自2019年4月1日 至2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 軽包装材料(千円) | 11,589,548 | 91.5 |
| 産業資材 (千円) | 7,420,598 | 106.1 |
| 機能性材料(千円) | 8,497,221 | 85.9 |
| 報告セグメント計(千円) | 27,507,367 | 93.1 |
| その他(千円) | 331,093 | 115.1 |
| 合計(千円) | 27,838,461 | 93.3 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自2019年4月1日 至2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 軽包装材料(千円) | 33,702 | 770.2 |
| 産業資材 (千円) | 6,362 | 78.7 |
| 機能性材料(千円) | 1,389,174 | 165.7 |
| 報告セグメント計(千円) | 1,429,239 | 168.0 |
| その他(千円) | 234,430 | 88.8 |
| 合計(千円) | 1,663,670 | 149.2 |
(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 受注実績
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 軽包装材料 | 11,766,813 | 93.2 | 2,483,347 | 100.3 |
| 産業資材 | 7,371,993 | 104.4 | 618,285 | 113.1 |
| 機能性材料 | 10,104,702 | 92.6 | 678,139 | 110.5 |
| 報告セグメント計 | 29,243,509 | 95.6 | 3,779,771 | 103.9 |
| その他 | 656,332 | 103.2 | 84,588 | 335.0 |
| 合計 | 29,899,842 | 95.7 | 3,864,360 | 105.5 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自2019年4月1日 至2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 製品 | ||
| 軽包装材料(千円) | 11,723,543 | 92.8 |
| 産業資材 (千円) | 7,293,237 | 103.7 |
| 機能性材料(千円) | 8,600,209 | 87.0 |
| 報告セグメント計(千円) | 27,616,989 | 93.5 |
| その他(千円) | 303,861 | 96.9 |
| 小計(千円) | 27,920,851 | 93.5 |
| 商品 | ||
| 軽包装材料(千円) | 36,489 | 730.5 |
| 産業資材 (千円) | 7,353 | 76.5 |
| 機能性材料(千円) | 1,440,186 | 146.1 |
| 報告セグメント計(千円) | 1,484,029 | 148.3 |
| その他(千円) | 293,130 | 88.9 |
| 小計(千円) | 1,777,160 | 133.6 |
| 合計(千円) | 29,698,012 | 95.2 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響は軽微と判断していますが、感染拡大の収束が遅れた場合には、見積られた金額と事後的な結果との間に乖離が生じる可能性があります。
a.退職給付に係る負債
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率、死亡率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。
b.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
②財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、前述したとおり前連結会計年度と比較して減収減益となりました。この結果を損益勘定別に分析・検討すると次のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度の売上高に関する分析・検討内容につきましては、(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 において、セグメント別に記載したとおりであります。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は1億81百万円、前年同期比44.4%の減益となりましたが、その主な理由は軽包装材料及び機能性材料の減収によるものです。軽包装材料セグメントにおいては、清涼飲料用パウチやエアー緩衝材等の比較的収益性の高い主要製品の受注の落ち込みが主な減益要因となりました。その結果、当セグメントの営業利益は2億53百万円、前年同期比33.9%の減益となりました。
機能性材料セグメントにおいては、昨年、液晶パネルの世界的な過剰在庫が顕在化して以降、前年同期比で減収となる中で、「サニテクト」の減収幅が大きく、これにより高収益品であるPET基材のNSタイプが設備稼働率の低下から低収益に陥るなど、当セグメントの主な減益要因となりました。また、第4四半期には、新型コロナウイルス感染症の流行で、さらに受注が減少したことも、営業利益を押し下げる要因となりました。その結果、当セグメントの営業利益は4億87百万円、前年同期比36.5%の減益となりました。
産業資材セグメントにおいては、前年同期比で増収となり、収益性は改善しましたが、赤字解消には至らず営業損失を計上することとなりました。当初の計画では当期中に完了する予定でありました生産設備の集約が遅延したことにより、全体の製造コスト削減が進みませんでした。その結果、当セグメントの営業損失は5億47百万円、前年同期比2億80百万円の損失減少となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常損益は1億61百万円の損失となりました。前年同期は5億87百万円の利益を計上したため、7億49百万円の減益となります。これは、主として掛川工場WEST建設に係る補助金収入の減少により営業外収益が2億33百万円減少したことと、中国の関連会社である長鼎電子材料(蘇州)有限公司において減損損失を計上したため、持分法による投資損失が増加し、営業外費用が3億71百万円増加したことによるものです。
なお、長鼎電子材料の減損損失の計上は、中国における新型コロナウイルス感染症の流行で、同社の業績改善が遅れるとの見通しから将来の収益性評価の見直しを行ったことによるものであります。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純損益は12億94百万円の損失となりました。前年同期は3億66百万円の利益を計上したため、16億60百万円の減益となります。これは、投資有価証券売却益の減少により特別利益が2億84百万円減少したことと、当社掛川工場WEST及び連結子会社である株式会社ペンリードの固定資産に対する減損損失6億91百万円、長鼎電子材料への貸付金に対する貸倒引当金繰入額1億91百万円及び長鼎電子材料の銀行借入保証に対する債務保証損失引当金繰入額2億50百万円を計上したことにより、特別損失が6億26百万円増加したことによるものです。
掛川工場WEST及びペンリードの減損損失の計上は、いずれも新型コロナウイルス感染症の流行によって商談見合わせが続く中、これまで受注に向けて取り組んできた案件が中断または縮小するなど受注機会の減少が見込まれたため、収益性評価の見直しを行ったことによるものであります。
一方、長鼎電子材料の貸倒引当金繰入額及び債務保証損失引当金繰入額の計上については、新型コロナウイルス感染症の流行で、同社の業績改善が遅れることが見込まれ、債務の返済に懸念が生じたことによるものです。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループでは、資金の流動性維持、健全性の高い財務基盤の構築を図ることを財務の基本方針としております。資金調達の方法といたしましては、必要な運転資金及び設備投資資金を内部留保と金融機関からの借入によって賄っております。当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を勘案し短期借入金10億円を資金調達し手元流動性の確保を行いました。
今後も継続して設備投資を実施していくため、投資金額の抑制を図り資金負担を軽減するとともに、営業活動により得られるキャッシュ・フローの拡大、資本効率の向上を図ってまいります。